滅茶苦茶厳しい美人上司、二人きりになるとデレデレ   作:狼黒

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日常

君たちは社会人と聞いて何を思い浮かべるかな?

 

いやごめん、一度こういうのやってみたかっただけだから石とか投げないで

まぁ話を戻すと、社会人と言われると色々想像することがあると思う

例えばまぁ、公務員になって働いたり、大学で研究とかしたり、自営業を営んだりと

色々あると思う

僕も若いうちはそうやって色々と思いを馳せたもんよ…とはいっても僕もまだ23だけど

しかし、あの頃の自分に言ってやりたい

 

『こちらサルボー10、アイン9、聞こえるか?』

 

「聞こえてます、どうしました?」

 

『1分後に突入を開始する、恐らく犯人は顔を見せるだろう、そのタイミングで狙撃しろ』

 

「了解、生死は?」

 

『出来る限り生かせ、殺したら上がうるさい』

 

「了解です、オーバー」

 

将来の僕は警察の特殊組織、『特務捜査機動隊』で狙撃手をしているんだよと

 

 

ここで『特務捜査機動隊』について説明しようと思う

『特務捜査機動隊』…長いから『特機』というけれど、どういう組織なのかというとわかりやすく言えば警察の『機動隊』を進化させたようなもん

まぁ前身が『機動隊』だったらしいんだけども

立て籠もりだのテロ活動だのの制圧、鎮圧が主な仕事、実行犯に対する対応は確保が望ましいけど無理そうだったら射殺、ただし人質は絶対救出、というのがこの組織の信念みたいなもの

当然装備もそれなりのもので、突入班にはMP5とM4A1、僕が所属してる狙撃班にはレミントンMSRが標準装備になってる

まぁこの国じゃ2日に1回はテロだの立て籠もりだのが起きてるからこれくらいしないとやっていけないってのもあるけど

この国も昔と比べると大分治安が悪くなったよねぇ…まぁこれには理由があるんだけどそれは後で説明しよう

 

『突入開始20秒前』

 

おっと、そろそろ仕事に戻らなくちゃ

というのも現在絶賛事件発生中で、自動小銃を持った3人の男たちが突入隊が取り囲んでいる建物に人質を取って立て籠もっている

自動小銃なんて何処から手に入れたんだろうなぁと思いながら、スコープを覗いて建物を見ると、500m先で突入部隊の動きに気付いたのか立て籠もり犯達が忙しなく動いているのが確認できた

 

『10秒前、9、8…』

 

インカムから聞こえてくる声を聞き取りながら、ゆっくりと息を吐きながら照準を合わせる

狙うのは突入班に立て籠もり犯が乱射している自動小銃

 

『5、4、3、2、NOW』

 

その瞬間に引き金にかけた指に優しく力を入れると、銃声とともにNATO基準の7.62ミリ×51弾が発射され、立て籠もり犯が乱射していた自動小銃に命中し、立て籠もり犯の手から吹き飛ばした

隣にいた別の立て籠もり犯が咄嗟に隠れようとするが既に遅く、次の瞬間には次弾がその立て籠もり犯が持っていた自動小銃の銃口に命中し、その手から吹き飛ばした

 

『突入!』

 

それを確認したのと同時に、突入班が建物内に突入した

それから3分後、突入班から

 

『制圧完了、人質は全員保護しました』

 

という報告が入り、事件は終結した

 

 

「いやー、疲れたな!」

 

事件が終結し、『特機』のロッカールームで防弾チョッキなどを脱ぎながらそう話しかけくるこいつは突入班所属の相成広重、警察学校からの同期だ

顔よし、運動神経もよし、そして誰にもフランクに接する姿勢から滅茶苦茶モテていた

どれくらいかというと、バレンタインの日には『特機』に所属する女性隊員の殆どだけでなく、警視庁殆どの女性警察官からチョコが送られていたといえばわかるだろうか

なおそのチョコはこいつが一人で完食しきった…なんなんこいつ

因みに僕は何故か同性とみられてたから義理チョコすらなかった

まぁ本命は1個貰ったからいいんだけども

ただ残念なことだが女性警察官諸君、こいつは

 

「食べることと自分の趣味に生きる事こそ我が本懐だ」

 

と言ってるから誰かに振り向く可能性はまずないよ

 

「こういう任務の後はやっぱうまい飯だよな!」

 

「そうだね、今日は何食べるのさ」

 

「うーん、丼類と麺類は全部食べたしなぁ…カレーって気分でもないし…」

 

因みにこいつが覚えてないだけで、警視庁にある食堂のメニューは全部食べている

 

「おーい、成羽いるかー?」

 

そう言って入ってきたのは揚原先輩、僕たちより4年上の先輩で第二突入班班長だ

因みに今更自己紹介をするけど僕の名前は成羽木葉、女っぽいと思うかもしれないけど、れっきとした男だ

 

「ここに居ますよ?どうかしました?」

 

「あー‥また清峰が呼んでるぞ?今度は何やらかしたんだお前‥」

 

「何もやらかしてませんよ‥」

 

揚原先輩が言う清峰という人は、第一突入班副隊長の清峰武美先輩と言って、揚原先輩の同期の人だ

顔とスタイル共にモデルかと思うレベルなんだけど、『地獄の清峰』と呼ばれる程に厳しい人だ

どれくらい厳しいのかというと、一度視察に来ていたアメリカの海兵隊の厳しそうな人が訓練を見て

 

『Oh‥』

 

と言って引いてたと言えば分かるだろうか

そんな人に呼び出されるなんて、余程のミスを起こしたか、はたまた訓練をサボっていたのかぐらいしかないから、こんなに呼び出されてる僕は相当睨まれてるのかと思われてる

 

「早めに行った方が良いぞ?遅れるとさらに怖いからなあいつ‥」

 

「そうですね‥ありがとうございます先輩、行ってきます」

 

「おう、骨は拾ってやるぞ」

 

縁起でもないことを言いながら肩を叩いてくる先輩

他の連中もまるで生け贄を送るかの如く目で見てくるが、事情を知ってる相成は何処か生暖かい目で見守ってきたのを見て、後で激辛ハバネロ口に放り込んでやろうと思いながら、清峰副隊長が待っている部屋に向かった

 

 

やがて清峰先輩が待っている部屋に着いて、ドアをノックして名前を名乗ると、『入れ』という声が聞こえたので「失礼します」と言ってドアを開ける

そこにいたのは、銀色の髪をポニーテールにして制帽を被り、モデル以上の顔とスタイルを制服に包んで、腕を組んでいる美人‥清峰副隊長がいた

 

「成羽、御呼びによって参りました」

 

敬礼をしながらそう言うと、その顔が途端に不機嫌になる

 

「今は二人きりだ」

 

「いえいえ、副隊長の前ではちゃんとした姿勢を取らなければ失礼になります」

 

「‥意地悪」

 

そう言って顔を背ける清峰副隊長、その顔は普段からは絶対に想像できないであろう拗ねているような顔だ

 

「‥冗談ですよ、どうしました?武美先輩」

 

そう言うと拗ねていた顔をこちらに向けてくる清峰副隊長‥いや武美先輩

 

「一緒に食べようと思ってたのに‥そんな意地悪する奴なんて知らん」

 

「だからごめんなさいって言ってるじゃないですか‥」

 

そう言うけど、「ふんっ」と言ってまた顔を背けてくる武美先輩

いや「ふんっ」って、貴女子供ですか

こういう時の機嫌の直し方は、ただ一つ

 

「‥頭を撫でるな」

 

「とか言って頭を押し付けてくるのは何でですか?」

 

近くに行って頭を撫でると、拗ねた顔をしながらも撫でている手に頭を押し付けてくる武美先輩

暫くそうしていると

 

「‥まぁ良い、今回は許してやる、ほら、早く食べるぞ」

 

そう言って二人分の弁当と一人分の箸を取り出す武美先輩

 

「‥あのー、一応聞きますけど何故一人分の箸しか無いんですかね?」

 

「『あーん』をするためだが?いつもの事だろう?」

 

何を言ってるんだといわんばかりの顔でそう言う武美先輩

まぁもういつもの事だから慣れてるけど、美人にこういうことされてると夜道で刺されそうだな‥

まぁ刺されそうになったら返り討ちにするだけども

 

「ほら、あーん」

 

そう言って僕の弁当から取り出したハンバーグを箸で掴んで僕に向けてくる武美先輩を見て、可愛いなぁと思いながら差し出されたハンバーグを口に入れた

 

 

後過去の僕にもう一つ言っておこうと思う

 

その職場で二人きりになると滅茶苦茶デレデレになる先輩と付き合ってるよと

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