空を見上げて   作:世界 新

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ホロライブオルタナティブとかいう動画を見て、書いてみたものです。
キャラ崩壊等あるかもしれませんが、なるべくないようにするつもりです。
また。登場人物の誹謗・中傷もなるべくしないつもりです。
戦闘が多めになるかと思います。
以上のことが大丈夫な方のみ、読んでいただけると幸いです、



執行者

 

色鮮やかに輝くネオン街――。

この仕事をしていると、いつもこの景色を見て思ってしまう。

人間の作り上げた物は、結局どれも人間のようになってしまうのだ。

 

鮮やかに光る建物は、人間の良い側面……。

その鮮やかさに負けたかのように、静まりかえる真っ暗な建物は、人間の悪い側面……。

 

 

 

 

『そうやってネガティブな思考をするのは、キミの悪い癖だよ?』

 

 

 

 

ふっと、そんな彼女の声が聞こえたような気がしたが、きっと幻聴だろう。

あの人は、とても話せる状況じゃない。

 

あぁ……。

きっと、彼女が今の俺を見たら悲しむだろう。

そして、自分のせいだとか言って、涙を流すに違いない。

 

 

 

執行人(しっこうにん)。聞こえているか? もうすぐ、ターゲットが到着するぞ」

「あぁ……ここからでも見える。ずいぶんと、豪華な車じゃねぇか。何処から搾り取った金だ?」

 

 

 

 

インカムから聞こえてきた声に対して、最大限の妬みを込めてそう返した俺は、ビルの縁石へと準備しておいたスナイパーライフルを掴みにかかる。

 

 

 

 

「スキンヘッドの白いスーツを着た男と、真っ赤なドレスを着た女が、車外に出てきたな。女の方には悪いが、鮮血に濡れてもらうとするか」

 

「うへぇ。やめろよ生々しい……。でも、ターゲットに間違いないはず。頼んだ」

「はっ。警察関係者の使う言葉とは思えないな」

 

 

 

 

スコープを覗きつつ、改めてターゲットの確認を終えた俺がそう受け答えをすると、クスクスと笑い声が聞こえてくる。

 

さて……()()()()()()

狙いをスキンヘッドの男の頭部へと定めた俺は、一度大きく空気を肺に吸い込むと、すぐさま引き金を引く。

 

 

 

バシュン!

 

 

 

音を抑え込んだかのようなそんな音が響くと同時に、スコープに映っていた男の頭部が消し飛ぶ。

想像以上だな。

やるね最先端科学。

 

 

 

「終了。離脱する」

「はやっ!? あのさ~、お前だんだん躊躇無くなってねぇ? やめてくれよなー」

 

 

 

ライフルを近場へと投げ捨てた俺は、仕事を終えてやったというのに、不満げな協力者の声を無視しつつ、反対側の縁石へと向かう。

 

そして、すぐさま左手首に収納されている吸盤を掴みとり、それを地面へと投げつける。

 

 

 

 

「何嫌そうな声を出してるんだ? きちんと仕事を終えてやったろ」

 

 

 

 

と、きちんと吸盤が引っ付いたのを確認した俺は、いつものようにビルから飛び降りる。

 

 

 

 

「いや、普通に考えて嫌だろ。昔のお前ならさ。もっと、こう――何て言うのかな~。オドオドしていて、虫も殺せないような感じだったじゃん」

 

 

 

 

左手首からワイヤーが伸びる音を聞きつつ、何やら昔の事を思い出させにきた為、一応鼻を鳴らすことで返答をしてやる。

 

ーー今にして思えば、確かに変わったかもしれない。

地面に近づいたベストタイミングで、ワイヤーを止めた俺は、そんな思考を一度中断して、回転受け身を取りつつ無事に着地する。

 

 

 

 

「それがさ~。今は、息をするように殺すんだぞ? こっちの身にもなれよな。先輩が知ったら、きっと泣くぞ」

「はっ。そうなる協力をしているお前が言うのかよ。それにーーあの人は泣かないさ」

 

 

 

 

近場に止めてあったバイクへと、駆け足で股がった俺は、エンジンをかけ、すぐさま発進する。

そう……きっと悲しそうな顔をするだけだ。

 

 

 

「あの人とは、もう会えないからな」

「…………」

「おい。急に黙るな」

 

「いや、黙るだろ。何そのラブロマンス。今、映画観てるのスバル?」

「バカ野郎。本名を口にするな。盗聴されていたらどうするつもりだ?」

 

「大丈夫、大丈夫。そこら辺は、安心しろって」

「用心に越したことはない。ただでさえ、お前は有名人なんだぞ」

「それは、昔の話だろ?」

「今もだアホ。お前に何かあったらどうするつもーー」

 

 

 

 

んっ?

スバルとの会話に集中していたせいか……どうやら、つけられているな。

まったく厄介なことだ。

 

 

 

 

「政府というのは、いつも用心深いな。護衛対象は、既にあの世だろうに」

「えっ? もしかして、つけられてんの? お前」

「片付けて行く。いつもの場所でおち合おう」

 

 

 

 

そう言ってインカムの電源を切った俺は、すぐさまバイクの速度を落とすと、車体を真横へと向け、片足を地面へとつける。

位置的には、ちょうど俺が進行方向を封鎖している感じになっている。

 

その俺の突然の行動に、追ってきていた人物達の顔が、車内で驚きへと変わる。

忠実に働く人間は、嫌いではない……が。

 

 

 

 

「俺の敵になるなら、容赦はしない」

 

 

 

 

左腰から拳銃を取り出した俺は、それを車体へと向け、引き金を引く。

 

 

バシュ!

 

 

先程のライフルと、同じ音を響かせた拳銃から発射された弾丸は、タイヤへと見事に当たる。

そして、突然のパンクにより制御を失った車は、公道から大きくそれると、電柱へとぶつかり強制的に停止してしまう。

 

その様子を確認した俺は、すぐさまダメ押しにもう一発エンジンへと向けて撃つと、それがトドメとなり、爆発する。

 

遠くの方でサイレンが響く中、拳銃をホルスターへと納めた俺は、車から人が出てくる気配がないことを確認しつつ、再度バイクを走らせるのだった。

 

 

 

 

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