〇強さについて
やろうと思えば個人で地球にいるヒーロー&ヴィランを圧倒できる。個人でそれなので家族全員の強さを集めちゃうともっと大変なことになる。そのためその時代に合わせた強さに抑えて色々活動している。
〇家族について
お嬢様とユキの下に大体3000くらいの娘たちがいる。全員が超越者。そのため軽い喧嘩でも世界の危機レベルになってしまうことも、地球のオオサカで生活するグループと月を拠点として宇宙、もしくは他並行世界に遊びに行っているグループがいる。地球はイヴが統括し、月はゲデヒトニスが統括している。並行世界でやらかす子もいるためゲデは忙しくて一回倒れた。(現在30年の有給を申請しオオサカで趣味として二人に仕えている)
〇交友について
初期アベンジャーズメンバーには記憶を戻したので前の世界と同じ関係性を続けている、新規メンバーは親族のマキシモフ兄妹とヴィジョンにだけ記憶を戻したので、それ以外からは『初期メンにいる同性愛者のよくわかんないけどすごい技術と能力を持ってる人』という感じ。頼りにはなるが先輩からは頼り過ぎたらいけないと忠告されるし、基本奥さんと何かしているので連絡が取れないことも多い。
〇ヴィランについて
サノスくんが紫イモ農家を始めたためインフィニティ・サーガ関連のイベントが数多く消滅したが、世界の修正力というのだろうか何かに置き換わる形で似たような事件は発生したりしている。ニューヨークへのチタウリ侵攻がその例。しかしヒーロー側に記憶持ちがいるため未然に防がれたり、ヴィランの発生理由がそのまま消えてしまったりと色々ある。まぁつまり滅茶苦茶平和。平和すぎてお嬢様が『……私ヴィラン側になって暗躍して経験値になった方がいい? ほら全部終わった後に実は大規模演習でしたー、とかいう感じで』とまで口走ってしまうぐらい。
〇サンドバックについて
ニンジャ君が消滅したのでストレスのはけ口として彼らが叩かれることはなくなったのですが、ニックにも記憶が共有されてしまったので全て先回りして計画がおじゃんにされるという悲しい組織になってしまいました。カッコいいヒドラ君が見たい方は他のマルチバースをお探しください。
〇“こちら側”について
ツラヤバが過去に行きたがっていたこちら側ですが、お嬢様は自由に行き来できる領域に到達しました。現在こちら側やそこから派生した世界の観光を計画していらっしゃるそうです。元々自身がそういった存在だったことから前の世界から“見られている”前提で動いていたためすでに私生活が覗かれることに抵抗はなく、好きなだけ見てもいいと許可を頂きました。
●お嬢様
例の映画見ちゃったからにはこっちの世界でも同じこと起こしたいじゃん……、自分から会いに行こうと思えばできるけどやっぱりその世界の超越者の方々には挨拶せねばならんし、そもそも来てくれるのと会いに行くのは違うし……。ごめんねピーター、先輩なお嬢様は自分のオタ活を優先するね! 絶対悪いような結末にならないよう介入するから! だからゆるして!
●ユキ
こっちの不始末でよその世界から人を連れてきちゃうわけだからどっちみち終わった後はお詫びのお菓子もっていかないとなぁ、とは考えてる。ご挨拶が終わったらその世界を大好きな人と堪能するつもりだし、もしその世界で自身と同じ存在がいるのなら思いっきり背中を押してあげようとも考えてる。ツラヤバ? ■■■■■■■■■■■■■■■。
●ピーター
お嬢様へのイメージは前作と大体一緒、ただこの世界ではニンジャの大侵攻がなかったため経験が浅く非常に原作に近い彼になっている。よくお嬢様から後輩呼びされるのでさん付けではなく「ドロッセル先輩」「つぐみ先輩」と返すように。お嬢様へは『先輩というよりもたくさんの娘さんに囲まれているせいかメイ叔母さんみたい、スーツのこととか親愛なる友人としての活動とか色々気にかけてくれてる人。』ユキには『先輩のお嫁さん、なんかすごく仕事のできそうな人。スタークさんから聞いたけど実際そうらしい、あと多分一番怒らしちゃいけない人。一度お子さんが何かやらかしたってことで怒ってるとこ見ちゃったことがあるんだけど……、正直思い出したくもない。』
「サンクタム、サンクタム………、ここだ。」
魔術師たちの城、ニューヨークの一角にあるサンクタムに向かう青年。魔術師と言えばどこかの秘境に潜みながら自己鍛錬を延々と続ける世俗から離れたような存在に思えるが、ここは普通に町中。スマホで少々調べれば普通に場所が検索できるし、少し離れた場所にある彼らのお気に入りのサンドイッチショップに足を運ぶと、運が良ければ休憩中の彼らに会えるようなスポット。
そんな場所にスマホ片手に足を運んだ彼の名はピーター・パーカー。非常に追い詰められたような顔をしている。
しかしそれも仕方のないこと。
彼の先輩にあたるドロッセルから過去の記憶を受け取っていない彼は、少々原作と違った出来事もあったが基本同じ物語を歩んでいる。学友やガールフレンドと欧州旅行に行き、その場でミステリオと知り合い、様々な思惑を重ねながら最終的には勝利をつかむことができた。
しかしながらミステリオは最後に彼にとって致命的な置き土産を残していく。
彼の正体と、捻じ曲げられた事実。
本来、彼の知らぬ過去の世界であれば未然に防がれ何もなかったかのように再開したはずの彼らの日常は一変した。
この世界に置いて一組の超越者が生まれたことで変化した出来事は多岐にわたる。ニューヨークに現れたチタウリの被害の縮小、ウルトロン計画の消滅、ヒドラの効率的な弱体化、サノスの石を求める理由の消失。一つ一つ上げ始めればきりがない。それも彼女たちが先んじて行動し、そして一部の者たちに過去の世界で起きた記憶を伝えたのが原因だ。
すでに原作というタイムラインを破壊しても対処が可能である彼女たちは多くの悲劇をなかったことにした。多くの者たちから家族と故郷を奪ったソコヴィア事変、裏に潜んでいた悪意が牙を向いたニンジャによる侵攻。それによってアベンジャーズたちの分裂の理由となったソコヴィア協定や超人法は提唱されることはあったとしても成立までは行かず、世界にとってもヒーローたちにとっても非常に活動しやすい状態が続いていた。
しかしながらその分ヴィランたちは身動きが取れない状態に陥っていた。裏に潜もうともすでにドロッセルがいる。どれだけ隠れようとも超越者の間の手から逃れるのは不可能だった。ヒーローたちの糧になるように一定の者たちだけが残されて、他の者は何もなかったように消される。彼らにとっては冬の時代だった。
そんなところにやって来たのがあの大ニュース、新たなアベンジャーズのメンバーとして活躍中のスパイダーマンの本名。そして真偽は不明だが彼がミステリオを殺害したという素晴らしいネタ。これに飛びつかないヴィランはいなかった。
彼の保護者ともいえるトニー・スタークは何の因果か地球の外へと出張中、そのほかの主要なメンバーも忙しく本格的に介入することができない。そして何よりも裏社会を牛耳っていた彼女が数か月前から消息を絶っている。普段ならすぐにもみ消しそうなものだが、全くと言ってその動きがない。
裏に潜んでいた悪意と、その者たちによって徐々に植え付けられた不安。そのすべてが集約し、彼へと襲い掛かる。
それは奇しくも原作の物語と同様の状態に、若き彼を陥れていた。
「……お邪魔します。」
サンクタムのドアを開ける彼。
ピーター・パーカー=スパイダーマンということがばれてしまった最近の彼の人生は、何もうまく行っていなかった。
秘密にしていた正体はバレる、友人には迷惑をかけてしまう、挙句の果てには大学まで全部スパイダーマンのせいで落ちてしまう。自分だけならまだ良かったかもしれないが、親友のネッドに彼女のMJも不合格。それも全部自分の正体のせい。
共に戦った仲間たちや、先輩。自身の師ともいえるトニー・スタークは運悪く最近始まった外宇宙との交易のために地球にいない。何かと自身の面倒を見てくれていたツグミも数か月前から消息不明。だいぶ前に聞いた話によると彼女は何があっても急に帰ってくるから心配ないと言われているがそれでも頼れないことは確か。
友人たちと自身の不合格通知を見た彼はその足で頼れそうな知人、ドクター・ストレンジの元を訪れていた。
「え、なにこれ……、雪?」
「あぁすまないピーター、少々模様替え中でな。」
彼が扉を開けると以前見たことのあるサンクタムとは違う世界、落ち着いた木目の内装だったはずのそこはすべてが白く塗りつぶされていた。踏みしめてみれば雪の感触。
外は雪なんか振ってないし、そもそもここは室内。元々切羽詰まった状態だった彼はさらに混乱を重ねてしまう。そんな彼を現実に呼び戻したのは冬用のトレーナーを着、ココア片手に階段を降りてきたドクター・ストレンジであった。
◇◆◇◆◇
「えっと、後は世界中のみんなからスパイダーマン=ピーター・パーカーの記憶を消してもらうために魔術を使う流れになるんだったよね。……ちなみにだけどあれって私たちにも効果あるの?」
『いえ、すでにお二人の存在が上位に至っていますので範囲外となっております。それに我々は忘れませんので。』
いつもの世界に返ってきた私たちはいつものようにリビングでくつろぎながら彼らの様子を見ていた。
昔は小型カメラとかそういうのをあらかじめ用意する必要があったのだが、すでにそのようなものはいらない。無許可でどんなご家庭の映像もホログラムに表示し、いつでも映画のように観察することが可能なのだ。プライバシーをゴミ箱に叩き込むような行為を今、行っている。
映像の中の彼らは先ほどユキが言ったように魔術の行使を始めており、そこにピーターが注文を加えようとしている。
「まぁ確かに魔術のこと知らなければなんでも思い通りになる不思議な魔法、って思っても仕方ないしその上誰かから忘れられるってのはキツイもんねぇ……。先に色々説明してたら変わったのかな?」
「つぐみに見せてもらった他の世界の彼らならまだしもこの世界の彼はまだ発展途上だから……、でも誰かの命とかを天秤に載せられたら躊躇なくやりそう。」
「だよねぇ……。ま、死人なんか出さないけどさ。」
そんなことを言いながら魔術の暴発を眺める。昔の私なら無理してでも止めただろうそれは、容易くマルチバースの壁を破壊し、無理矢理道を生成する。条件は『ピーター・パーカーがスパイダーマンであることを知っている者』、この条件に当てはまる者たちの前にこの世界へと通じる道が用意され、すでに何人かがこの世界にやって来ている。
持ち前の能力でこの世界にやってくる客人たちを感じながら、飲み物を口に含む。明らかにお呼びじゃない奴らも来ているが今の私たちに対処できないような奴はいない。むしろ対処できないような奴、超越者はそもそもこの世界への道ができたとしても安易に飛び込んでこない。
「ある程度まで至った者たちが世界間を移動することは他の世界にも緊張を与える。あらかじめ連絡しておけばそれもないけど、ルールや礼儀を守らない奴は叩かれる。」
別に話し合って決まったことではない、知らずの内にできていたルールみたいなもので。自分たちの世界をお互いに守る為の決まり事。外からの侵略者を付近の超越者たちが協力して対処できるように。
まぁそれも私たちの世界がこの世界群の外れ、マーベルの中心地である616から離れているからできることだ。あっちの方は色々魔境だからねぇ……。こっちじゃまだなぁなぁで済ませるけどあそこはちょっと近づきたくない。
「さて、それじゃあ入場者様でも確認しましょうか。」
イヴから手渡されたデバイスをユキと一緒にのぞき込みながら、お客様の確認をしていく。やって来た時点で元々どこの世界の出身であったかなどの情報が纏められリスト化していく。案の定映画と同じような者たちが招待されているようだ。
「あれ、ヴェノムって子が来てるね。」
「ん? ……あぁ、なるほどあっちの子か。結構離れた場所に出たね。」
ユキが指摘してくれたところを見ればヴェノム、あの可愛らしいコールタールみたいな子もやって来たみたいだ。しかも『スパイダーマン』の世界の彼ではなく、違う世界のコンビの様子。まぁシンオビートたちはたとえ世界が違っていてもその記憶を共有している。まぁコミックによっては設定が変わったりするので断定はできないが、スパイディのいない世界からの来訪者ってことはそう言うことなのだろう。
「バカンスでもしてたのかね? どう考えても参加するには移動に問題が……。」
『輸送の準備をいたしますか?』
「う~ん……、いや。いいや。とりあえず監視に止めとこう。子供増やされても困るしそこは見落とさないようにね。」
『かしこまりました。』
さて、後は……
……うん、やっぱりね。
「ユキ、せっかくだから外でお出迎えしましょうか。」
「そうだね! こういうの初めてだし……、正装で行きましょうか。」
同時に立ち上がり、同時に自身の体にスーツを纏っていく。
何のアクションも必要ない、ただそこにあることを思えば私たちの準備は完了する。
普段通りの白い装甲に、金の装飾。“超越者”であることを示すようにイヴによって付け加えられたそれは、機械的ながらも神秘的な調和を維持しており、私が『ドロッセル』であることを証明してくれる。対してユキのスーツは過去彼女が着ていたものと同じように水色と青の装甲、そして私と同様に金の装飾がなされている。私と違う点があるとすれば顔の装甲が一部違っていることと、Tailの数が倍の4本であること。普段の身長が私よりも高い彼女に合わせて変化が加えられている。
「じゃあ『ユミルテミル』、行きましょうか。」
「了解、『ドロッセル』。」
壁を、天井をすり抜けるように外へと上がっていく。
昔、私自身の存在について考えたことがある。たしか……、ユキを助けるために過去へと飛ぶための研究を進めていた時だったろうか。ツラヤバが本格的に動き始めて、私が自身の力について正確に理解し始めたころのことだ。
『大宙つぐみ』であるから私なのか、『ドロッセル』であるから私なのか、それとも『マルチバースへの力』があるから私なのか。それとも『記憶』がカギとなっているのか。
色々考えた結果、その時は『力』と『ドロッセル』ということに落ち着いたのだが、今のような世界を自由に渡る力を得た時、何人か私の同位体を見つけ、その者たちが『記憶』を持っていることを把握した。
『記憶』というのは前世の記憶、ちょっと調べたところ全員が私と同様の存在から転生したって感じだ。ただ時期がちょっと違う存在もいて、私みたいにエターナルズを最後に死んでしまった子もいればアベンジャーズ自体見ずに死んでしまった子もいたりいた。
……ま、それでもある程度この世界への『知識』は持っている。
つまり……
「いらっしゃい、私たち。」
条件は『ピーター・パーカーがスパイダーマンであることを知っている者』。
これはもちろん“私”も該当している。
私が歓迎のあいさつをした瞬間に、空に亀裂が入る。
たぶんだけど、最初に誰が来るのかは何となく解っている。
私がツラヤバとの戦いのときに、見捨てなければいけなかった存在。
……たった一人で戦い続けなければいけなかった存在。
空から落ちるように出てきた彼女はすぐにリアクターを稼働させ逆噴射を行う、自身の状態を確認しながら周囲の状況も同時に視る。一人で戦わなければなかった彼女の生き残るための術。
「久しぶり。いや初めましてって言うべきかな? ようこそ、マルチバースへ。」
「……わ、たし?」