ツグミによって大改装されたヘリキャリア、その艦橋ではファイアボール構成員や元S.H.I.E.L.D.職員などが走り回っていた。ヘリキャリア自体の大きさと今回の作戦が緊急であったこと、船体の改装に時間が取られていたなどの理由も合わさり今回が初のフライトであることが忙しさの理由の一つである。
何か問題が発生した時に備え各種基盤を睨め付けたり、情報の伝達が迅速に可能であるかの確認。また現在ウルトロンとの戦争状態であるため電子的な対策及び世界にいらぬ不安を与えないように光学迷彩や情報統制などの対策。スポンサーにして総合指揮権を保有しているドロッセルから『ウルトロンとの大規模戦闘の可能性アリ』との情報も受け取っているため、職員たちの戦意は非常に高く纏まっていた。
わざわざ用意された船長用の豪華な椅子で、書類の束を見ながら笑い声をあげる彼女を除いて……
「うぇへへ~、ぜろがたくさぁん? なにこの△? ゆきちゃんわかんなぃ?」
「あ、あのぉ? 船長?」
「しっ! 今話しかけるな! ……んん! 失礼しましたユキ様! すべて順調であります?」
「そぅ~? なぁらよかぁったねぇ~?」
ちなみにだが△、というのはマイナスを意味している。そして彼女が眺める紙束はこのヘリキャリアや発進時に顕現した特殊大型ハッチ、また都市全体を改造するために使用した土地の購入代金やら何やらをすべて合わせた金額。そこからお嬢様の個人的なお財布とお嬢様が保有するハイツレギスタなどの企業群の利益。それを差し引いたものだ。
……うん、大赤字ですね。はい。
「あひゃ! あひゃひゃひゃ! あかい! まっかっか! あひゃひゃひゃ!」
ユキの普段のお仕事、ニンジャやアベンジャーズ案件などがかかわらない時のお仕事は会社の運営である。つまりみんなが幸せである前提でどれだけ黒字をたたき出せるのかがお仕事だ。保有している技術の特異性や、単なる受付や営業などの一般職員でも殉職の可能性(ニンジャのハラスメント攻撃などが起因)があるハイツレギスタである。技術の流出や優秀な人材を繋ぎとめるために、まぁとにかくお給料とか福利厚生とかをとんでもなく高いレベルで維持できるように努めている。あとお嬢様の謎のカリスマ。
まぁそのせいで結構利益を出すのが難しいし、すべての権限を持つツグミ自体そこまで利益を重視せず社会全体の進歩や安全の保障を目指している節があるのでそこまで利益率は高くないのだ。それをイヴや、自分に付けてもらっている三賢者くんたちと頑張って利益を上げていたのだ。
コストカットしたり新規の取引先見つけたり海外で新たな市場作ったり色々。色々したのだ。少しでもトップである彼女の負担がなくなるように、何も気にせず裏の案件や研究開発に打ち込めるようにみんなで頭をひねって頑張ったのだ。社長が海外に出張している間は業務の合間にニンジャの討伐とかも頑張ったのだ、眠い目を擦って利益を出せるように悪戦苦闘したのだ。
それが全部ないなった。うん、ないなった。
いや、それは別にいいのだ。元々つぐみが好き勝手使えるお金なのだ。今日の対ウルトロン防衛戦でその恩恵は大いに受けたし、今乗ってるお船があればもっと戦略の幅が広がる。ウルトロンの案件が終わった後も、世界中で悪さをするニンジャへの対応が凄くしやすくなる。S.H.I.E.L.D.が亡き今そういうことが出来るのが私たちかアベンジャーズくらいなのだ。そこはいい、そこはいいのだ。
ちょっと声を大きくして怒ってしまったが、あの地中から出てくる特殊大型ハッチも別にいいのだ。ロマンとかの話を置いておいて、普通あんなもの実現させるバカはいない。地面からこんな大きなもの出てくるとか考えないから隠蔽が凄く簡単。秘匿性がとても高い。安全性が一番高く安眠を保障できるのが私たちの住む大阪ぐらいである事実を考えれば設置場所も方法も何も文句はないのだ。
でもね? でもね? せめてね?
もうちょっとやさしくしてほしいっておもうのはだめですか、わたしのしんゆう?
「ぁあ……、ユキ様が真っ白に……。」
「俺らには公開されてないけど明らかに金かかってるもんな今回。ここ最近ユキ様の執務室電気消えてるとこ見たことなかったしちょっと不安になるわ……。」
「まぁでもまた社長が何かしら発明品持ち出して何とかしてくれんじゃないの?」
「いや経営的にはそうなんだろうけど仕事量的な話な? トップ二人とも溜めこむタイプだから何としてでも仕事奪取しないと……、今ユキ様まで倒れたらウチ傾くどころか壊れるぞ?」
「あと休息の時間と甘いものとか差し入れしなきゃ……、お二人で仲良く……。」
「お二人で何かなされている時が一番ニコニコされてますもんねぇ……。」
「んっ!? ツグユキ? ユキツグ? ……次の新刊決まったな。」
「おい待て、お前何する気だ?」
「そうだぞ! ツグユキかユキツグ! どっちか白状してもらおうか!」
「あぁん!? そんなもんユキツグに決まってんだろうが! 業務とか研究とかでお疲れのお二人が夕食後にちょっとお酒入って判断能力鈍りぃの、そっから酔った社長がおふざけでちょっと性的な攻めをするんだけど、疲れと酒の魔力で判断力が本能よりになったユキ様がプッツンして体格差とか筋力差ですぐ攻守逆転。押し倒して『しかえし、今夜は寝かせないからね?』からのお嬢様が『ひ、ひゃい。』が至高に決まってんだろオラァ!」
「ハァ? お前ニワカか? 入社何年目だ? ツグユキに決まってんだろうが! ご一緒にトレーニングなさってる時に滴る汗に心からの情欲を押さえつけられなくて無理やりお嬢様が押し倒すんだけど、ユキ様の方も同性だからという理由で押しとどめていた気持ちが表に出て来て、でも急に受け入れてそういう女だと思われたくない、かといってここで拒絶したらショック受けちゃうだろうからってことで、一生懸命言葉選びながらの『……いいよ。楽しもう、ね?』がベストオブベストじゃワレェ!」
「そう言うお前は何様だよ! こちとら一般OLから叩き上げでここまで登ってきたんやぞ! オタ女なめんな!」
「ふざけんじゃねぇぞ! こっちはヤクザの時から地道にキャリア積み上げて資格と内部試験通ってここにいるんやぞワレェ! 場数が違うんじゃ場数がァ!」
「……いやそういう話じゃなくて。そも今業務中なんですけど……。なにココ? いつから性癖大公開の場所に?」
うん! 今日もファイアボールは平和です!
◇◆◇◆◇
なんだか大声を上げているユキを無理やりヘリキャリアに乗せてやってきましたアベンジャーズ・タワー。みんなの本拠地だね。ちな韓国の方ではすでにキャプテンたちがウルトロンの撃退に成功したらしい。まぁつまり結果だけ見れば原作通りに進んだってわけだ。
キャップとナターシャが頑張って電車暴走したのをマキシモフ兄妹と止めて、クレイドル自体はアメリカまで運んで……、原作通りクレイドルと引き換えにナターシャはウルトロンにさらわれた。まぁそれは別にいい(良くはない)そのおかげで相手の居場所解るしね? まぁウルトロンがあえて教えてるようなものだから招待状みたいなもの。
あとちょっとしたサポートやら怪我人の救助などなどにウチのファイアボールがお手伝い。まぁ原作よりは被害減ったんじゃない? チョ博士の研究所も安全を確保して研究員の方々の救命措置成功したって連絡来たしね。正直生で戦闘とか見たかったけど、こっちはこっちでやることあったからねぇ……。映像自体は派遣した部隊が記録してくれたみたいだからこんどゆっくり見よ。
『とまぁ報告としてはこんな感じだ、置いてかれた団体さんには一応足の提供はしておいた。数時間後にはそっちに到着するはずだ。……指示通り例の姉ちゃんはスルーしたが良かったんだよな? 被害が大きくなったかもしれんが、やろうと思えば救出出来たぞ。』
「うむうむ、報告ありがとね石井っち。その件だけど最初から決まってたもんだから気にしなくていいよ? 作戦作戦。」
『あいよ、なら忘れとく。……あと俺も祭りの方に参加しなくても良かったのか?』
「ヘリキャリアの事? あっちは眼帯おじさんに任せてるし大丈夫。あとあんまり日本から兵を減らし過ぎるとニンジャが遊びに来ちゃうかもしれないしね。予定通り大阪に帰って休んどいて。」
『なるほどな、了解。これより帰還する。』
今から帰ります、のカエルメッセを受け取り私はタワーへと着陸する。私やトニーが使う出撃用のベランダから中に入るんだけど……、電気もついてないし声も聞こえない。出迎えがない、ってことはもうすでに開発始めちゃってるのかな?
「イヴ? 解ってる?」
『すべての研究・開発データのバックアップはお任せください。』
そもなんで私がここに来たのかはもちろんヴィジョンの製作に関わるため。後々のために彼のストーンとの結合をある程度簡単に出来るようになっておかないといけない。その方法は後々私が考えてもいいし、無理矢理ワカンダを訪問して改造してもらってもいい。それにイヴの体を作ろうって思ってたこともあるから、後学のためにも参加させてほしいのよね。
「まぁその場合は石がないから何かで代用が必要かもね。」
彼の頭に嵌るストーン、マインドストーンは今現在宇宙で石集めしている紫のゴリラ、サノスの標的。6つ全部集めるとなんでも望みが叶う素敵な石ってね? まぁサノスが願うのは全宇宙の生物半分死ね、って奴だから彼が全部集めちゃったら全然素敵なことにはならないんだけど。後々彼がヴィジョンを狙いに来るのは明白だしそこらへんもうまくやらないとねぇ……。
ま、一番いいのはこの星に来る前に奴ら全部殺し尽くすことなんだけど。惑星間移動もままならない私たちじゃどうにもならない。エネルギーの問題は解決できそうなんだけど、よくSFとかであるハイパースペースみたいな光速を超える航行方法の目途が全く立ってない。
とまぁそんなことを考えてたらトニーのラボにご到着、中から機器類の起動音は聞こえず何かしらの話し声が聞こえる。これは開発まだ始まってないね、間に合った。
『堂々巡りじゃない、終わらせるんだ。』
「ハァイ? トニーに博士。元気してた?」
元気いっぱいにラボのドアを開ける私、そこにはトニーに肩を掴まれて説得されて居たっぽい博士となんか元気にしてるジャーヴィス。……わぉ、また私よさげなシーン見逃した? というかこの感じ説得終わって今からボディにジャーヴィスぶち込もうとしてた感じ? そのタイミングに一回目怖いからって逃げ出した私が入ってきた感じ? ……う~ん、タイミング最悪ですね。例の二等身野球ゲームとかの赤特ついてそ。
「あ、ジャーヴィスじゃん。おひさ? イヴが張り合える相手いなくなったってメソメソしてたからあとで励ましてあげて?」
「し! してません! マスター! 訂正をハリー! 早く!」
『か、かしこまりました?』
うん、とりあえず時間無駄にするのは惜しいしなんでも知ってるツグミちゃんのノリでやりますか! 出来るだけ早くウルトロン滅殺したいしね。
「んで? これにジャーヴィスぶち込むの? 私専門じゃないけどイヴでのノウハウあるから手伝えるよ?」
そう言いながらさっきまで来ていた上着を脱いでそこら辺へポイ。デバイス開いて機器にぶっ差して自分のパーソナルスペースを確保。いつでも作業が出来る状態、ちょっち睡眠不足だけどまぁそれは気合と日本が誇る魔剤で何とかする! カフェイン! ヨシ!
「えっとまずはすでに打ち込まれてるウルトロンのデータを全部消して……、アレ? 二人とも作業しないの?」
「……ツグミ。君は」
「そっから先は長くなるでしょ博士? せめて何かやりながらにしよ? 秘密でやるんでしょ? 明らかにキャプテンとか許可しないだろうし。」
そう言いながら二人を急かす私。
「……まぁ、ね? 私が参加しなかったから暴走した。いや参加したとしても暴走したかもしれないけどさ? あの時参加しなかったのは結構私も後悔してるのよ? やらない失敗よりやる失敗をすべきだった。そうすれば責任も分散出来たのになぁ、って。」
そう言いながらナノ粒子化したヴィブラニウムの配列を見直し整えていく。この素材自体はあんまり使ったことないから慣れてないけどシミュレーションだけはかなりやってたので、なんとかなるはず。ブラックホールエンジンの開発で色々できないかやってたのよね。まぁ相性悪いみたいで全部ぽしゃったけど。
「今度こそ成功させよ、ね?」
「……わかった。」
「よし! じゃあ決まりだな。ツグミ、僕はフレームワークの方を見直す。データを送ってくれ。」
うん、こっちも原作通り行けそうでいいね! まぁヴィジョン完成しちゃえばウルトロン関連のこの話なんかもう終わったようなもんだし? ここからはらくぅ~にやってもいいかな? いやちゃんと仕事はするけどね。
既に私の視点は今から未来、ソコヴィア協定をめぐる問題にシフトしている。ウルトロンが無事討伐された後の政争やマネーゲーム、そしてその後に起きる外敵の問題。舞台はすでにこの星に収まっていない、さっさと私の手の届く範囲を外まで伸ばさないと。
◇◆◇◆◇
「このフレームワークは使えないな、ツグミ。」
「はいは~い! もう用意出来てるから確認お願いします、後は博士、マトリックス確認お願い。」
「よし! 遺伝子コーディングが97%まで完了している。これをアップロード出来れば完成だ、今すぐ確認するよ。」
順調に作業は進む、原作よりも一人多く参加したためかツグミが少々焦るほどに順調に推移した。ヴィジョンの完成にはソーの雷撃がキーとなる、正確にはそれと同等の高エネルギーが必要なのだ。それはそれで用意することは可能なのだが……。このまま自分たちしかいない状態で完成してしまう。
そうなると新しい彼が正常であるかどうかの判断が非常に難しい。ヴィジョンが暴走していないと判断する方法の一つとして一番わかりやすいソーのハンマーチェック、高潔な精神を持つ者にしか持てないアレだ。それ以外には口頭での確認などがあるが一度ウルトロンにそれを突破されているため確実性はない。
もしこれが失敗したら今度こそ心中かなぁ? と物騒なことをツグミが考えていると研究室の中に複数の足音が響く。急に現れた自身を強調するように踏み込まれた最後の一歩が発す音によって、自然と視線はそちらに。キャプテン、それにマキシモフ兄妹だ。
「一度しか言わないぞ。」
「0回でいい。」
「中止しろ! 解ってやっているのか!」
「君はどうなんだ? 操られてないのか?」
キャプテンの警告に口を遮るトニー、人の考える正しさやそれを形作る思想。そのすべてが皆違う。
生み出そうとしている者の危険性を訴える彼の後ろにはワンダ、精神を操れる能力者がいる。一度操られ街を破壊してしまったバナー博士からすれば、同じように操られていると考えてしまう組み合わせだろう。そもそも、つい先日までは敵対していた相手とキャップが一緒に入ってきているのだ、映画で予習していなければツグミもすぐさま排除の方向で物事を進めていただろう。……まぁちゃっかりイヴに命じて、背後から狙撃出来る位置にスーツを移動させてる当たり彼女らしいのかもしれないが。
「怒るのは仕方ないけど……」
「怒るどころじゃない、変身しなくても君を絞め殺せるぐらいだ。」
「あ、そこから動くの禁止ね。キャップもだよ? 動いたら下半身全部吹き飛ばすから。」
ワンダの言葉に不気味なほど感情がない声でそう返すバナー、それをなだめるように一歩前に出ようとしたキャップだったがそれもツグミの声によって阻まれる。視線を後ろにずらせば両手をこちらに向ける彼女のスーツ。彼女の攻撃性が異様に表に出るのは状況が限られている、そのため先ほどの言葉は警告以上の意味は持たない。
「っ……、バナー。あんなことがあったのは」
「これから起こることを防ぐためだ!」
「何も解ってないくせに! そうなったら人類は全滅よ!」
トニー、キャップ、ワンダ。感情を爆発させて口論を始めてしまう三人、それを聞いていて嫌気がさしたのか。もしくはじれったさを感じたのかは解らないがワンダの兄、ピエトロが動き出す。その高速移動の能力を使い一瞬でラボ内を荒らしまわる。繋げていた配線もクレイドルにエネルギーを送るパイプも外された。
「ふぅ! ……うん? いいよ、続けて?」
そんなことを言いながら憎たらしくはにかむ彼、まぁ彼らにとっての目的を一人で達成したわけだ。そりゃあそんな顔をしたくなるのも解る。
「あ、そこから動かない方がいいよ?」
ツグミのその言葉と同時に彼の耳が捉えるのは発砲音、気が付けば自身の目の前に銃弾が浮かんでいる。床はガラス製、そしてここにいないメンバーはバートンだけ。
「一名様地下にご案内~ってね? はい二人とも打つから動かない……」
彼女の声に反応したのかは解らないけど、一番手が速かったのはキャップ。すぐさま盾を後方に投擲してツグミのスーツを吹き飛ばす。そして跳ね返された盾は天井に一度当たり彼の手に戻ってくる。
「あ~、肉弾戦で勝てる気しないんだけど。」
若干『役得ぅ!』という彼女の心の叫びが聞こえた気がしなくもない、戦闘が開始される。先手を取ったのはツグミ、正確には譲られたのが正しい。ツグミの早めに場外に吹き飛ばしてもらって外から色々眺めたいという意思とスティーブの生身ではただの一般人である彼女を必要以上に傷つけたくないという想いが一致した形である。
(敵わない前提だけど、どれだけ通じるのかもちょっと確認したかった。まぁ実践的な訓練付けてもらうってことで!)
足を地面と水平に動かすことで次の動きを迅速に、刃物などを多用する相手と戦ってきた癖で体は自然と超近距離へ移動する。おそらく盾で殴られることはないと信じたいが、それを警戒するならば近ければ近いだけいい。
圧倒的な体格差に膂力の差。いくら鍛えたからと言っても一般人の枠を超えない私が取れる手段は少ない。しかも素手のため殴打系の攻撃をすると、普通に腕を骨折して蹲る話になる。さすがにそれはカッコ悪いので遠慮したい。となると出来そうなのは重要器官、脳や鳩尾への振動を与えるか関節系。
(と、なると!)
まずは踏み込み、身長の差で一番威力を出す体勢には成れないけど鳩尾に掌を当てて踏み込み。硬い、完全に効果なし。怯みもなし。……あれ? 続かなくね? ちょっと緩んでくれたらここから足の甲使ってひっかけたり、またの下から背中側に回って首を両足首で掴むとかそういうの出来たのに! 通じないじゃん!
気が付いた時にはもう遅い、いつの間にか首根っこを掴まれたお嬢様はそのまま場外にポイされるのでした。
色々ぶっ飛ばしました。後悔も反省もしません。
あと三話ぐらいで締められたらいい感じですかね?
ビバ! マルチバース!
〇たぶん色々と緩いユニバースの話
「あ、あの? 長官?」
「どうしたヒル、それと私はもう長官ではないぞ?」
「それが一番呼びやすいので勘弁していただけると、……というかなんですかこの地獄のような光景は。」
「うへ、うへへ。もうゆきちゃんしらない。おかねきらい。きょうからわたしハムスターになるのだ。つぐみのぺっとになる。ねこちゃんみたいに、まいにちゆっくりする……。」
「ツグユキって言ってるだろアァン!?」
「ユキツグが理解できねぇお前もう船降りろヤぁ!」
「ローディ大佐、貴殿に今から百合を教える!」
「……これ俺帰っていいか?」
「? 日本じゃいつも通りだぞ? 民間で規律がないように見えるが緩いだけだ。仕事は速いし完璧。」
「と、とてもそうには思えないのですが……、しかも昔S.H.I.E.L.D.で見た顔がちらほら参加してるのがちょっと……。」
「……なるほど、では君も参加してみるといい。ちょうど友人がサークル枠を入手出来たようでね、良かったらそれで参加してみたまえ。ちなみにこれが私が出す予定の新刊だ。」
「えぇ……。」