前世から愛をこめて   作:サイリウム(夕宙リウム)

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数には数を、救援の到着

 

 

 

大空に浮かび上がるソコヴィア、アベンジャーズの面々はその光景に圧倒されていた。それを後押しするように、その傷をさらに広げるように。ウルトロンは粛々と語り始める。

 

 

「見えるか、この美しさが。自然の摂理だ。昇り切れば……、後は落ちるのみ。」

 

 

全てのウルトロンが、彼自身の光である赤を灯し、自身の声を浮かび上がる都市に残された者たちすべてに届ける。彼からすれば残されたものも、下にいるものも。すべて無価値であり無関心だ。

 

 

「アベンジャーズよ、お前たちは私の隕石だ。私の剣だ。お前たちの過ちの、罪の重さで地球は砕ける。すべてを洗い流し、美しいこの星が帰ってくるのだ。」

 

 

ただ効率的に、そして自身の美学を持って。たとえ人類が隕石から生き残ろうともアベンジャーズという光がなければ立ち上がることもできない。故にここでただ無力さを理解させながら消去する。

 

 

「私をネットワークから締め出そうと、私の抜け殻をけしかけようと。無意味だ。」

 

 

たしかに退路は断たれた。しかしソコヴィアが宙に浮かんだという事実は私の勝利を意味する。もうすでに敗北の可能性はない、時間は私の味方だ、たとえこの隕石が破壊されようとも彼らはそれに付きっ切りだ。逃げ遅れた愚か者たちも大勢いる。

 

 

「この戦いが終わるとき、人類はその罪を理解し絶望のまま滅ぶ。」

 

 

この痛覚も、自身を一つの体に収め戦場から離れれば何の問題もない。

 

新たな体が完成する時、私はこの星の真なる守護者。神となる。

 

 

「……最後にこの星を守るのは金属だ。」

 

 

ソコヴィアの地下奥深く、ヴィブラニウムの繭に包まれた物体が。

 

 

強く、脈動した。

 

 

 

 

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

「イヴ!」

 

『ヴィブラニウムで構成されたコアによる磁界の発生、それを反重力システムによって補強しているようです。高度が上がれば上がるほど危険性が増す、まさに時代に終焉を齎す隕石といったところでしょうか。』

 

 

なるなる、まぁそこら辺一緒ってわけですね……。おっとイヴち。今倒壊しそうなビル中に人とかいない? 生体反応チェックよろ。

 

 

『スキャン開始……、2グループが取り残されています。浮遊Tailを派遣し地上へ輸送しますか?』

 

「いいよ! お願い!」

 

 

直接連結してるのが4本、反重力で浮遊させてるのが4本。つまり今は合計6本ってわけですね。送ってから帰ってくるまで……、大体2分。結構長いな。とりあえず避難民が捕まってるTailを打ち落とそうとするウルトロンの雑兵たちを排除しときますか。

 

 

「Tail2全開放、セントリーと地上へ落下していく建造物を狙って破壊。二次被害を少なく。」

 

『かしこまりました。』

 

 

連結している方のTail、その表面装甲が内部に格納されずっしりと並んだ小型ミサイルたちが顔を表す。結構な階数のビルが崩れて地上に向かって落ちて行っている。さすがにあのまま落ちると危険すぎるのでサイズだけでも小さくしとかないと。それに後々補給は来るから奮発してもOK。

 

 

『キャプテン! 敵が行った!』

 

 

物理的に包囲網を作り上げたウルトロンたちによる外側から内側への攻勢が開始される。人間側には戦力が両手で数えられて飛べるのは3人だけ。敵は雑兵だけど当たり所が悪ければ行動不能になるリアクターと飛行能力。しかも数が多い。それだけならまだニューヨークでの経験があるが今回は大量の市民がいる。身を隠す場所もない上に内側からの攻勢もあるため守りながら戦うのは非常に難しい。

 

 

『ッ……、敵ならもう大勢来て、る! まず街を安全に降ろす方法を考えろ。スターク以外の全員は奴らと戦え。やられたらやり返せ。……殺されても、戦い続けろ。』

 

 

(おぉ……! キャップからの激励かっこいい! あ、セントリーいた殺そ。みんな大丈夫だからね、特にピエトロ。殺されそうになっても死に物狂いで助けてあげるから。それに救援も……、もうすぐだね。)

 

 

私は私でそんなことを考えながら敵の数を減らす作業に移っていく、イヴはイヴで仕事中だから私自身の負担は多いけどね? こういうたくさんいる相手との殺し合いはほぼ毎日やっていたようなものなので慣れてるんですよ。実際多対一の戦闘経験一番多いの私だし。

 

 

『マスター、市民を乗せた車が落下しそうです。』

 

「りょ! 怖くて動けないとか車の中の方が安全とか思ってたんだろうけど避難はしっかりしてほしいよねぇ!」

 

 

視線を指示された方に移せば自重で崩れかかっている橋、そこに残っている車にまだ乗った人たちが落ちかかっている。キャップが頑張って車ごと引き上げようとしたけど……、橋自体の耐久度が足りずそのまま崩れ落ちてしまう。落ちるのは二台。オープンカーと普通の車だ。

 

丁度下からソーが上がって来てくれてるしそれに合わせて、だね。

 

 

「ソー! そっち頼んだ!」

 

 

通信で彼から見て近い方のオープンカーの方を任せ、私は残りの浮遊Tailをもう一台の方に送り込む。後は勝手に天井と下にくっ付いて安全圏まで運んでくれるはずだ。

 

 

「さぁって出来るだけ数減らさないとねぇ!」

 

 

束になって私の排除を試みるウルトロンたちを一つずつ丁寧に落としていく、たまに上位個体であるプライムが混ざっていたりするが弾薬を気にせず使える今の私なら何の障害でもない。徹甲弾やらミサイルやらで鉄くずに変えていく。この消費量だとあと3分持たないって表示されるけど……、こちらの方も問題なし。むしろ出し惜しみして誰かが傷つく方が問題だ。

 

メンバー全員の反応とバイタルは一応装備品に付けといた機能で確認できる。まだまだこの先長いんだし色々付き合ってもらう予定もある。ちゃんとみんなで帰れるようにしとかないとねっ!

 

 

『……! マスター、お時間です。』

 

「お! 来た来た! じゃぁすぐに通達! プラン通り好き勝手暴れろ!」

 

 

 

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

空に浮かぶソコヴィア、その側面を飛びながらこの厄介な隕石とやらを何とかする方法を探る。まったく僕の子供とはいえやることが大きすぎる。ヴィブラニウム入りのカクテルじゃなくてチーズバーでも食べておけばこんな大それた考えは浮かばなかったのでは、なんて馬鹿な考えが浮かんでしまうのもこの現実が非常識過ぎるからだ。大量のロボットにそいつらが人類を浄化しようとしていて? それを僕が作ってしまっただって? 全くどこのSF映画だ。

 

 

『反重力エンジンに触れば逆噴射するように出来ています、そのままゆっくり街を降ろせません。』

 

「コアはヴィブラニウムだな、ソーにぶっ壊してもらうか?」

 

 

いくらヴィブラニウムとも言えど許容できるエネルギー量には限界がある、彼の雷の力であればヒビぐらい確実に行けるだろう。こんな大きな精密機械はどこかのパーツを壊してしまえば大体止まる。時計と一緒だ、いったん時間を稼いでしまえばみんなで叩いてはいおしまい。……とまぁそんな簡単にはいかないよな。

 

 

『破壊するだけでは駄目です、墜落時の被害が甚大なものになるかと。』

 

「バリアで動力部を封じ込めて噴射を封じ込めるのはどうだ?」

 

『爆発が起き、市民諸共消し飛びます。』

 

 

 

 

 

一通り、視界に入るウルトロンたちは排除できた。このソコヴィア自体の高度が上がってきているのか靄、いや雲のせいか視界が悪くなってきている。あのロボットたちがどんな方法で感知しているのかは知らないが情報の大部分を視界で補っている僕たちからすればかなり不利な状況だ。ここで襲われてしまえば市民を守れる保証はない。出来るだけ安全な場所、建物の中に避難してもらわなければならない。

 

この浮かび上がった都市に残る警察たちと協力し近場の商店を避難所として定める、避難誘導は彼らに任せ戦える僕らは周囲を警戒しなければ。

 

 

「すぐまた第二陣が来るぞ、どうだスターク!」

 

『たいした案じゃないが街を吹き飛ばすってのは? 地上に激突する前に君たちは避難しろ。』

 

「避難じゃない解決策はないのか!?」

 

『被害範囲は刻一刻と大きくなっていく、決断するしかない。』

 

 

彼が提示する選択、なにかと意見が合わず言い争いになってしまう。頭の冷静な部分、すべてを数で数えるとするならばその選択はおそらく正しい。いくら科学に詳しくない僕でもウルトロンを放置すれば無制限に増殖し、それに抗えるのは僕たちぐらいしかいないということ。ここで街を吹き飛ばせば相対的な被害は減る、僕たちがそれに巻き込まれなければもしウルトロンが生き残ったとしても対処できる。

 

一歩前に進めばただ下に落ちるだけの場所、雲の中のせいで何も見えないような場所。いつの間にか隣には共に戦い抜いてきた戦友の一人、ロマノフがそこにいた。

 

 

「避難させる場所もないわ、もし町ごと破壊するなら……。」

 

「犠牲者は出さない。」

 

 

人はよく、より大きいものと小さいもの。そのどちらかしか救えないとした時、より大きいものを選ぶ。共に戦ってきた彼らもその考えを持つ者が多いだろう。……だが、それは違う。彼らが大きいものを助けるならばせめて僕だけでも小さい方、この都市を守らないといけない。どちらか、じゃないんだ。両方助けないといけない。

 

僕は一度友を失った、もしあの時作戦を無視し崖から落ちて行く友を助けに向かったとすれば、この世界はおそらくもっとひどいものになっていただろう。ヒドラの支配は進みあの戦争に負けていたかもしれない。そうすれば彼女のような存在がもっと増えてしまっていたかもしれない。だから僕はあの選択を、作戦を放棄しなかったことを非難することはできない。だがずっとそのことは脳裏に残り続けている。

 

今はあの時と違う、特別な力を持つヒーローとも呼べるような存在はもっとたくさんいる。チームも出来るぐらいだ。

 

 

今なら、すべてを救える選択だって選べるはずだ。

 

 

 

「上にいる人数と下にいる人数、比べるまでもないでしょ!」

 

「市民を残して助かる気はない。」

 

 

彼女、ロマノフにはバナーが。バナーにはロマノフがいる。君までここに残る必要はない。

 

そう口にしようと傍にいる彼女の方に目を向けると、そこにはすでに覚悟を決めた彼女の姿があった。

 

 

「立ち去るとは言ってない。……ここで消えるのもいいかもね。」

 

 

その言葉にどんな意味が込められているかなんて僕にはおぼろげにしかわからない。……覚悟を決めた人間にその選択を変えるよう外から口を挟むことは全く意味のないことだ。僕はその考えを尊重し、最後まで戦うだけだ。敵を倒し、市民を最後まで守る。言葉にしてみれば簡単なことだ。

 

まだ、やれる。

 

 

「こんな景色、他じゃ見られない。」

 

 

彼女の言葉に釣られ、視線を空へ向ける。いつの間にか雲を通りぬけ青空が広がっていた。

 

一瞬、その景色の素晴らしさに目を奪われる。

 

が、なぜかその素晴らしさを吹き飛ばすような駆動音を耳が捉える。

 

これは……!

 

 

 

 

『いい眺めだろ、ロマノフ。さらに良くなるぞ。』

 

 

 

僕の目には、すでにすべて廃棄されたはずのヘリキャリアが。あの白い彼女の顔が大きくプリントされたソレが写っていた。

 

 

 

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

『どうだみんな、驚いたか? 薄汚れたガラクタを集めて作り直した新品だ。快適なクルージングを届けてやろう。』

 

 

奇麗なお空に無骨な最新高速航空空母! う~ん! リアクター式で動く四機のエンジンがいい感じですなぁ! ねぇねぇみんな見て! ニックが『私が作った!』みたいに言ってるけどアレ私が頑張った奴だから! 私のスーツの顔がたくさん印刷されてるでしょ! 甲板のとこに私の顔あるでしょ! 私! 私が作りました!

 

沢山お金と時間と労力かけたから褒めて!!!

 

 

「えへへ! 来た来たァ! イヴ、通信繋げ! ファイアボール各員傾注! 今から空中都市丸ごと一個の攻略作戦と救出作戦両方やっちゃうよ! 遅れた奴はそのまま置いて行くキビキビ働けェ!」

 

 

私の声に反応した職員くんたちが一斉にお仕事開始、側面のハッチが全開放され救助船が大量に放出される。中にはファイアボールの構成員がたくさん。これでウルトロン君を効率的に破壊しちゃうよ! もちろんみんなにはお給金はずんじゃう! ユキには怒られるけど、もうこの際もっと散財しちゃえ! 小切手に好きな額書いていいよ! 倒し分だけ褒章もだしちゃう! 殺し尽くせ~!

 

 

「おいおい……、全くなんてもの用意してるんだあの子は。」

 

「みんなこういうサプライズ好きでしょぉ~? ニックが全部やりました!」

 

 

ヘリキャリアから続々と出てくる戦闘員たちに対してか、それともこんなもの用意してた私に対してか。キャプテンの驚きと呆れが若干混じったような声が通信を通じて聞こえてくる! ふふん! 怒られる前に全部ニックのせいにしちゃうもんに~!

 

そんなことを思いながら一時すべてのTailをヘリキャリアに向かって投げ捨てる、私のTailは動力源であるとともに兵器などがたくさん詰まってるおもちゃ箱だ。でももうほとんど空っぽだからいらないね。

 

 

「おっと、イタズラガールがまた言い逃れしようとしてるぞ、さっさと補給済ませてたたき出してやれ。」

 

 

そんな長官の声に合わせて甲板が開き八連の砲台が出現、すぐさま私に向かって投射される。中身はすべて弾薬エネルギー充填済みのTailたち。

 

頭部に直接連結させるTailはそのまま受け取り浮遊Tailは一つずつ衣を纏う様に受け取る。これで補給は完了! まだまだ私の時間は終わってないぜ!

 

 

『ヘリキャリアから報告。敵が複数、右舷側面に集中しているようです。』

 

 

おっとぉ? ようやくウルトロン君がこっちのこと把握して襲い掛かってきたぁ? 遅い遅い! ヘリキャリアがこの空域に到達した時点ですでに君の敗北は確定してるのだよ! 

 

 

「よぉし! 空中部隊もお仕事開始ぃ!」

 

「総勢二名で部隊ってつぐみ……、あ。大佐よろしくお願いしますね。」

 

「任された!」

 

 

そう! 頼もしい救援だぁ!

 

大佐は肩にあるガトリング砲台で、ユキはいつの間にか扱える量が増えてるドローンでウルトロンたちを排除していく。ユキが広い面をカバーして大佐が崩れたとこを補助していく感じだね。う~ん、すごい! いきなり『チーム組んで?』ってお願いしたけどちゃんと出来てる! またユキぴの評価上がっちゃうわね……。というかいつの間にそんなドローン動かせるようになったの? 最初8とかだったのに今64? いくら三賢者っていうお助けAIがあると言ってもその成長率は聞いてないっぴ。私たぶん30ぐらいでギブだと思うんだけど……、頭どうなってるんだろ? まぁでもユキのすごさはみんな知ってるかおかしくなんかないね! よし!

 

 

「よし、いい武勇伝のネタが出来た。」

 

 

一体の敵をあえて破壊せず吹き飛ばし他のウルトロンと接触させる、そこをリパルサーで追撃することで同時に3体を撃破。空いた防衛網の隙をついた敵、そこに救援を受け颯爽とそれを解決。倒し方も芸術点がかなり高い。たしかにこれは武勇伝といってもいいだろう。

 

しかしながらここは戦場であり足場のない空中、敵も多対一をファイアボールとの戦いで嫌でも理解させられたウルトロンだ。少しの隙を突かれ被弾してしまう。

 

装甲を突き破る攻撃ではなかったが少しバランスを崩す大佐、すぐさま体勢を整え反撃をしようとした時自分以外のリパルサーによって敵が破壊される。

 

トニー・スタークだ。

 

 

「だな、無事に帰れれば。」

 

「ふ、自分のケツぐらい自分で守れる。」

 

「僕がお前のケツを守るよ。」

 

「はぁ……、いやらしい言い方をするな。」

 

 

なおもちろんこれは開かれた通信での会話なので普通にツグミも聴いている。もちろんミュートで奇声を上げた。とてもいいシーンだからね、薔薇の民じゃないし普通にトニーはペッパーとくっついてほしい厄介オタクだけどこれは叫んでも仕方ないのだ! 仕方ないのだ!

 

 

「ふふふ! ……おっと、私も仕事しなきゃ! つぐみちゃんはユキのおしり守る~!」

 

「はいはい、いつものね。」

 

 

無理矢理敵が集まっているところに突っ込み前線を押し上げる、ユキも私に続いて敵中へ。普通に包囲されるわけだけど逆にそれがいい。二人の背中を合わせてそのまま両腕を組む。Tailと掌を外側へ。

 

あとは回転しながら全放射することで丸っと全部破壊! これ初見だと何してるか分かんないから結構刺さるんだよね! 大成功! やっぱニンジャよりもウルトロン君おバカ!

 

 

「ユキ、ハイタッチ! イェーイ!」

 

「これ目が回るからしんどいんだよね……。はいはい、いぇい!」

 

 

 

 

「……僕たちもアレやるか?」

 

「……冗談だよな?」

 

 

 

 

 







◇ソコヴィア到着前の“二人目”たち


「……と、いうわけでこのステルス状態を維持したままソコヴィアへの襲撃を掛ける予定です。市民の保護と市街戦が予想されるため我がファイアボール配下の装備は軽装が多いです。そこを私とローディ大佐が補助及び敵妨害戦力の撃滅を担当するため、かなりの負担になると考えられます。」

「了解した、何度か経験のある作戦だ。大船に乗った気持ちで任せてくれるといい。……それともう大丈夫なのか?」

「あ、あはは……。先ほどは失礼しました。一応私つぐみのとこで経営担当してるんですけど……、その、この船関係の出費がですね。」

「あぁ、なるほど……。」

「まぁ一応改善の目途は付けられましたのでたぶん大丈夫だと思います、結構積極的に海外市場に進出することが決まりましたのでそのリターンで何とか。って感じでしょうか。……あ、もし何かご入用などありましたら、なんでもご連絡ください。アベンジャーズ関係の表では取り扱えない御禁制の品も少量ですが扱っていますので。」

「……彼女を見ても思うがなんというか君たちは肝が据わっているな、私軍属だぞ?」

「あ~、そういえばそうでしたね。でもまぁ逮捕とかされてもすぐ釈放されるようにするので時間と労力の無駄ですよ? 私たち相手にしてるのが裏世界そのものですので……、肝というかある程度の覚悟を決めておかないとすぐに首を持って行かれますし、裏への影響力もある程度用意しておかないと何もできないんですよ。この船自体もさっき仕入れルートを確認した所普通に盗品扱いでの購入でしたし、まぁそんなものです。」

「道理で墜落したもの以外は廃棄解体されたはずのヘリキャリアがここにあるわけだ……、これは誰にも話せないな。」

「もし口から零れ落ちてしまったとしてもこちらの方でもみ消しておきますのでご安心を、アベンジャーズへの支援は全力でやらせていただきますので。……あぁ、その対価と言っては何ですが、よろしければ軍属でお金にがめつい方とか裏につながりがありそうな人知りません? ちょっとそちらの市場でおかしな動きが見えたのである程度把握しておきたいんです。あと締めあげて影響力の獲得とかもしておきたいので。」

「勘弁してくれ……。」

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