IS~箱の中の魔術師~   作:ZZZ777

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この間超久しぶりに押入れを整理したら約10年前、ダンボール戦機WがTVで放送していた当時に作ったプラモデルのトリトーンが出て来ました。
流石に紙製のマントは破れてましたし、シールも所々剝がれてましたが小学生だった当時のものが出て来て物凄く懐かしくなりました。

IS~箱の中の魔術師~、始まるよ!


タイニーオービット

クラス代表決定戦の翌日。

イチカは拓也の運転でブルーキャッツからモノレール駅に向かっていた。

 

 

「ふぁあああ...眠い。なんで学校って朝っぱらからあるんだ」

 

 

「そういうものだ」

 

 

「そりゃあ分かってるんだよ。文句くらいは言わせろ」

 

 

「ははは、それは悪かった」

 

 

イチカと拓也はそんな他愛のない会話を繰り広げる。

そうしてモノレール駅近くの駐車場に着いたのでイチカは車を降り拓也に軽くお礼を言ってから駅に入りそのままモノレールに乗り込む。

 

 

「はぁ...だるいねぇ」

 

 

モノレールが移動しだすとイチカは窓の外を見ながら面倒くさそうにため息をつきながらそう呟いた。

イチカの脳裏には、昨日の占いで出たTHE CHARIOTの逆位置のカード、そしてそこから連想される箒と千冬の姿があった。

だが、直ぐに意識を切り替えるとそのまま視線を腕時計に向ける。

その瞬間にモノレール内にIS学園に着いたというアナウンスが鳴る。

それを聞いたイチカは荷物を確認すると手に取り降りる準備をする。

そうして席から立ち開いた扉から出てモノレールを降りる。

 

 

「今日も、取り敢えず気楽に行きますかぁ」

 

 

イチカは口元に笑みを浮かべながらそう呟くと、そのままIS学園の校舎に歩いて行く。

校舎内に入りそのまま自身の教室である1年1組に向かって歩いて行く。

 

 

(...視線が鬱陶しいねぇ。邪魔だ)

 

 

自身に向けられる周囲の視線を感じてイチカは内心でそんな事を考える。

世界で唯一の男性IS操縦者。

否が応でも注目されるのは仕方が無い。

だが、それを理解していても視線をウザく感じるのは仕方が無い。

何処に行っても全員から興味や嫉妬といった様々な感情がこもった視線を向けられるのだ。

逆に鬱陶しく感じない方が感性としておかしい。

イチカは若干イライラしながらも教室に向かう。

そうして1年1組の教室に着いたイチカは扉を開き自分の席向かう。

イチカの席は教室の一番前の中央。

つまりは教室内で1番視線が集まるであろう教壇の真正面なのだ。

そんな場所にこのIS学園で唯一の男子生徒が座っているのだがら、視線が突き刺さりまくりなのだ。

自席に座っても落ち着かない事にイチカは更にイライラしていく。

それを表すかのようにイチカは首をゴキゴキと鳴らしている。

それから時間は流れ朝のSHRの時間になった。

 

 

キーンコーンカーンコーン

 

 

チャイムが鳴り、クラスの外にいた生徒達はそれぞれのクラスに戻り、クラス内で友人達と話していた生徒達も自分の席に座っていく。

それと同時に教室の前の扉から担任である千冬と副担任である真耶が教室に入って来た。

 

 

「全員座れ!これから朝のSHRを始める!」

 

 

(相も変わらずの恐怖政治。THE EMPERORの逆位置なのは間違っていなかったようだ)

 

 

千冬の開口1番の言葉にイチカは呆れた表情を浮かべながらそう考える。

しかし、言っても無駄なのは分かっているので言葉にはしない。

そこからSHRは進んだ。

真耶がイチカが正式にクラス代表に就任したことを説明し、その際に言ったダジャレ(的な変な言葉)で場の空気をしらけさせたり、イチカがクラス就任の挨拶を(一応)真面目にしてクラスメイトからの印象を少し良いものにしたり、千冬が無駄にイチカに絡んで軽くあしらわれたりといろいろな出来事がSHRでは起こった。

 

 

「それでは、これでSHRを終りょ「織斑先生、少しよろしいでしょうか?」どうした、オルコット」

 

 

千冬がSHRを終了させようとした時、セシリアが手を上げながらそう発言した。

その瞬間に全員の視線がセシリアに向けられる。

 

 

「この間の発言を、謝罪させてください」

 

 

「...良いだろう。手短にな」

 

 

千冬の返答を聞いたセシリアはそのまま立ち上がり教壇に移動する。

 

 

「みなさん、この間の発言を謝罪させてください。申し訳ありませんでした」

 

 

セシリアはそう言うと頭を下げる。

この間までと全く違う雰囲気のセシリアにイチカを除くクラスの全員が驚きの表情を浮かべる。

 

 

「あの後、私は考え直しました。そして、気が付きました。私が間違っていたという事に。だから、謝罪させてください。申し訳ありませんでした」

 

 

セシリアは改めてそう言うと、視線をイチカに向ける。

 

 

「仙道さん、あなたには酷い暴言を吐いてしまいました。謝罪させてくだ「そんなのいらないねぇ」え...?」

 

 

セシリアがイチカに個人的に謝罪しようとした時、イチカは面倒くさそうな表情を浮かべながらそう返した。

 

 

「別に、謝罪だなんてどうでもいい。お前が変わりたいのなら変わればいい。それに俺は関係ない。ただ、あえて1つ言うのなら」

 

 

イチカはそう言うと右手を上げ軽く腕を振ると、1枚のタロットカードが手に収まっていた。

そのカードは、試合前にセシリアに見せつけたJUDGEMENTのカードだった。

しかし、今回は...

 

 

「JUDGEMENTの正位置、許し。過去の過ちは今の自分の誠意の行動で打ち消せる。つまりは、クラスの奴らに許されるかどうかはお前次第だ」

 

 

「仙道さん...」

 

 

「まぁ、今のお前なら大丈夫だろう」

 

 

イチカは視線を一瞬後ろに...クラスの生徒達に向けると、すぐさま興味を無くしたかのようにJUDGEMENTのカードを仕舞う。

そんなイチカを見てセシリアは何かを言いたそうだったが、千冬の鋭い視線を受け自分の席に戻っていった。

 

 

「んん!それでは、SHRを終了する!授業の準備をしておけ!」

 

 

セシリアが席に着いたのを確認した千冬はそう言うと真耶と共に教室から出て行った。

 

 

(全く...THE EMPERORの逆位置が正位置になるときは来るのかねぇ)

 

 

そんな千冬の背中を見ながら、イチカはそんな事を考えるのだった。

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

セシリアの謝罪の日から暫く経ち、休日になった。

あの後セシリアは徐々にクラスに馴染んでいった。

心を入れ替えた事で、生徒達に認められていったのだ。

イチカもイチカでそこそこはクラスに馴染んで?いっていた。

自分から周りに話し掛ける事は殆どないが、話し掛けられたら反応はするようになっていた。

そして、クラスが始まって直ぐは話し掛けられなかった生徒達もセシリアの一件で(一応)アドバイスをしたイチカを見て話しかけるようになっていったのだ。

その反面箒は何時でもイチカに突っかかりその度にイチカにあしらわれているので、クラスから浮いていた。

 

 

「...それで?なんで俺達は会社に呼び出されたんだ?」

 

 

私服を着用し、街を歩いているイチカは一緒に歩いているイヤーマフラーを着用している薄紫色でウェーブがかかってる髪の少女と、赤髪のポニーテールの少女の2人に話し掛けた。

 

 

「さぁ...?私達も聞かされてないの」

 

 

「行けば分かるわよ、行けば!」

 

 

イチカの問いに、イヤーマフラーの少女...川村アミとポニーテールの少女...花咲ランがそう返答する。

この3人は全員IS学園の生徒でタイニーオービット所属のテストプレイヤーであり、今日は拓也からの連絡でタイニーオービットに向かっていたのだ。

同伴者である2人も呼び出された理由を知らないと知ったイチカは思いっ切りため息をついた。

 

 

「それにしても、なんだかイチカはため口じゃないと落ち着かないわね」

 

 

「俺が知るか。学園では先輩と後輩だからな。敬語を使うのは当然だろう」

 

 

ランの呟いた事にイチカはそう反応する。

ランとアミはイチカの兄の友人であり、イチカは仙道家に引き取られた時からの知り合いである。

その当時に敬語はいらないと言われたためイチカは普段年上の2人にもため口で喋っているのだが、学園では他の人の目を気にして敬語で話しているのだ。

因みに、アミとランも普段はため口どうしだがアミの方が年上の為学園ではランは敬語である。

 

 

「初対面の時は敬語だったけど、そこから2年以上ため口で話されてると敬語には違和感を覚えるのよ」

 

 

「そうかい」

 

 

イチカは心底どうでもよさそうにそう呟くとそのままスタスタと歩いて行く。

そんなイチカを見てアミとランは口元に微笑を浮かべるとそのままイチカの後を付いて行くように歩いて行く。

 

 

「そう言えばアミ、バンには告白したの?」

 

 

「ふぇっ!?な、何の事!?バ、バンに告白だなんて、そんな!?」

 

 

「言い訳しなくても、バン本人以外は気付いてるわよ。ねぇ、イチカ」

 

 

「如何でもいいねぇ。だが1つ言うとするのなら」

 

 

イチカは歩きながらタロットカードを1枚取り出し絵柄をアミに見せつける。

 

 

「THE MAGICIANの逆位置、中途半端で優柔不断。見てるこっちがもやもやしてイライラする。とっとと告白しろ」

 

 

イチカにそう言われたアミは恥ずかしさで顔を真っ赤にする。

それを見たランはニヤニヤしながらアミをイジリ、イチカは如何でも良さそうにTHE MAGICIANのカードを仕舞うとそのまま歩き続ける。

そうして歩く事数分。

3人はタイニーオービットに着いた。

そうして3人はそのまま社内に入る。

 

 

「おお、3人とも。来たか」

 

 

「拓也さん!」

 

 

その瞬間に会社のロビーにいた拓也が3人に声を掛け、アミがそれに反応する。

 

 

「アミ、ラン、久しぶりだな。イチカは...何時も通りだな」

 

 

「何時も通りだったら言わんでいい。それで?今日俺達を呼び出した理由は?」

 

 

イチカはせかすように拓也にそう言うと、拓也は頷いてから話し始める。

 

 

「今日は3人のISのチェック、そしてバイタルチェックをする予定だ」

 

 

「...それくらい先に言えねぇのか!!」

 

 

「すまない、バタバタしていてな」

 

 

「はぁ...まぁ良い」

 

 

「それじゃあ早くやりましょう!」

 

 

「では整備室に寄ってキリトにCCMを渡してから研究室に行ってくれ。研究室には博士と結城君がもう準備をしている」

 

 

「分かりました!」

 

 

拓也の言葉にランが頷き整備室に向かって歩き始める。

その後を追うようにアミとイチカも歩き始める。

そうして歩く事数分。

タイニーオービットが誇る整備室に着いた。

この整備室はIS世界シェアトップクラスであることを示すような最先端の設備が整っており、その設備はIS学園の整備室をも上回る。

3人はそんな整備室を進んで奥の方に進む。

すると、囚人服のような黒と白の縞模様に右肩辺りに24と描かれた服を着用し、金の長い髪を後ろで束ねて左目が髪で隠れている酷い猫背の男性が作業をしているスペースまでやって来た。

 

 

「キリト、来たわよ!」

 

 

「ん?ああ、来たのかい」

 

 

ランが声を掛けると、猫背の男性...風魔キリトは作業を中断してイチカ達に視線を向けた。

キリトはタイニーオービットに勤める整備士である。

ISの調整は右に出る者はいない程の完成度と1人で完璧に終わらせる技術力を持っている。

 

 

「それじゃあ、そこの机にCCMを置いてくれ。あとは俺が整備しておく」

 

 

キリトは机を指しながらそう声を発する。

それに従い、3人は机の上にCCMを置く。

 

 

「それじゃあ任せるわね」

 

 

「ああ、任せてくれ。それとイチカ」

 

 

「なんだ?」

 

 

「ジョーカーのカスタムチューンの件は如何だい?」

 

 

「断るに決まってんだろうが!企画書見たがあんなん動かせるわけが無いだろうが!」

 

 

「そうか...チューンの依頼は何時でも待ってるよ」

 

 

「絶対にしねぇ!!」

 

 

イチカはキリトに向かってそう叫ぶと、そのまま整備室を後にした。

そんなイチカを追うようにしてアミとランも整備室から出て行く。

 

 

「...さて、やるとしますか」

 

 

その場に残ったキリトは、イチカのCCMを手に取るとそのままチェックを開始するのだった。

 

 

「ねぇイチカ」

 

 

「あ?なんだよ」

 

 

整備室から研究室に移動する際中、アミがイチカに声を掛けた。

 

 

「キリトのカスタムチューン、そんなにヤバいの?」

 

 

「ああ。あの企画書通りになるんだったらあれはもはやヘッドパーツ以外ジョーカーじゃなくなる」

 

 

「そ、そんなになんだ...」

 

 

イチカの言葉にアミが若干引きながらそう反応した。

そこからは話す話題も無くなり無言のまま研究室に向かう。

 

 

(...なんだ?嫌な予感がする)

 

 

急に嫌な予感を感じたイチカは腕を軽く振り、タロットカードをランダムに取り出す。

 

 

「THE FOOLの逆位置だと...?ま、まさか......」

 

 

THE FOOLのカードを見たイチカは凄い嫌そ~な表情になる。

そんなイチカを見てアミとランは不思議そうに首を捻る。

 

 

「はぁ...」

 

 

イチカはため息をつくと少し重くなった足取りで研究室に向かって歩いて行く。

そうして歩く事数分。

研究室の前に着いた。

イチカが扉を開けると、そこには。

無精髭を生やし細フレームの眼鏡をかけ白衣を身に纏った男性と、同じく白衣を纏った青年。

そして、胸元が開いたエプロンドレスを着用し頭に機械仕掛けのウサミミを着けた女性がいた。

 

 

「イチカ、アミ、ラン。来たか」

 

 

「博士...ああ、来たよ」

 

 

眼鏡を掛けた男性...山野淳一郎は3人に声を掛け、イチカがそれに反応するがイチカの視線はエプロンドレスの女性に向けられていた。

アミやランの視線も、その女性に向けられていた。

 

 

「なんでアンタがいるんだよ......束さん」

 

 

「ふっふ~ん!なんでだと思う~?」

 

 

イチカに声を掛けられたその女性...篠ノ之束は笑みを浮かべながらそう返した。

篠ノ之束。

今世界の中心になっているISを開発した天才であり天災である。

イチカが名前を変える前からの知り合いであり、昔はイチカと良く遊んでいた。

しかしISを作り、ISを認めさせるために全世界の軍用基地をクラッキングしミサイルを日本に向けて全弾発射しそれをISで撃ち落とすというマッチポンプ事件、白騎士事件を起こし世界を混乱に陥れるだけ陥れ失踪した人物である。

 

そんな超自己中な人物はある時を境に心を入れ替える。

イチカの誘拐、そして名前の変更である。

イチカの誘拐を知った束はイチカを助けようとしたのだが、その前にイチカが自力で脱出し仙道家に保護されたのだ。

超小型のドローンでイチカの様子を見ていた束は衝撃を受けた。

イチカが姉である千冬のもとに帰りたくないと言ったからだ。

 

それを聞いた束は過去を思い出した。

千冬はイチカに期待を掛けるだけ掛け、イチカの声を聞かなかった。

妹である箒はイチカに暴力を振るった。

そして自分は、イチカに迷惑を掛け、更には世界に迷惑を掛けたことを漸く自覚したのだ。

 

束は名前を変えたイチカが兄や兄の友人達、そしてタイニーオービットの人達と集まっている場所に乱入。

その場で今までの行動全てを自白しイチカに謝罪した。

その際にイチカと白騎士事件で親を失った蓮、真実の3人からボコボコに殴られた。

その後、長い時間を掛けて和解していき、今では真実とたま~に酒を飲む仲にまでなっている。

しかし今現在も束は世界から逃亡している身である為、こんな場所にいるのはおかしいのである。

 

 

「知るか。分からんからアンタに聞いてんだよ」

 

 

「アッハハハ!それもそうだね!束さんはね、イっくんに会いに来たんだよ!」

 

 

ズルッ

 

 

そんな擬音が似合うくらいにイチカとアミとランは身体から力を抜いた。

 

 

「そ、それだけですか?」

 

 

「うん!そうだよ?」

 

 

アミの確認するかのような言葉に束は元気よく頷いた。

 

 

「THE FOOLの逆位置は、アンタに最高に合ってるよ...」

 

 

イチカは持ったままだったTHE FOOLのカードに視線を向けてからそう呟いた。

 

 

「ちょっとイっくん、如何いう事?」

 

 

「THE FOOLの逆位置は無計画。フラフラと変わる気分を表す。アンタそのものだろ」

 

 

イチカはそう吐き捨てるように言うと、THE FOOLのカードを仕舞う。

束はむぅ~と頬を膨らませていたがやがて微笑を浮かべる。

 

 

「...イっくん、変わったねぇ。昔はあんなに無邪気だったのに」

 

 

「名前を変える前をほじくり返すな」

 

 

「ごめんごめん。それに比べて束さんの愚妹は何時まで経っても愚かだね~」

 

 

「なんだ、アンタも知ってんのか」

 

 

箒の話題が束の口から出るとイチカは少し驚いた表情を浮かべながらそう返した。

 

 

「まぁ、篠ノ之博士が知っていてもおかしくないんじゃない?だって篠ノ之博士だし」

 

 

「ええ、それに篠ノ之さんの迷惑行為は学年が違う私達にも届いてるくらいだし」

 

 

「...なんで『篠ノ之束だから』で納得できるのかは謎だが、確かにそうか」

 

 

ラン、アミの順番で呟いた事にイチカはそう反応する。

 

 

「じゃあそろそろ束さんは行くね。イっくん、あの愚妹とかが何かして来たら束さんに頼って良いからね!」

 

 

「ん~、まぁ、頭の片隅には残しておいてやろう」

 

 

「ふふふ、ツンデレだねぇ。バイビー!!」

 

 

束はそう言うと、もうその場からいなくなっていた。

 

 

「...どうやって消えてるのかしら?」

 

 

「知らん。されじゃあ、さっさとバイタルチェックするぞ。時間は有限だ」

 

 

イチカが急かすようにそう言うと、淳一郎は頷いた。

 

 

「そうだな。では早速バイタルチェックを開始しよう。結城君、準備を」

 

 

「はい」

 

 

淳一郎はもう1人の吐くの青年...結城研介に指示を出し、研介はそのままバイタルチェックに必要な機材の準備をする。

その間にイチカ達は腕や首に計測用のリングを着けていく。

 

 

「準備出来ました!」

 

 

「良し、それじゃあ3人とも、座ってくれ」

 

 

淳一郎は計測機器の前に置いてある3つの椅子を見ながらそう言った。

その指示に従い3人はそれぞれ椅子に座る。

 

 

「では3人とも、力を抜いてリラックスしてください」

 

 

「は~い」

 

 

研介の言葉にランがそう返事をする。

それから全身を隈なく調べる事数十分。

 

 

「はい、終了です。もう動いて良いですよ」

 

 

「あ、あぁぁぁぁぁ....」

 

 

研介の終了の合図と共にイチカはそう声を発しながら身体を伸ばした。

アミとランも身体を伸ばしている。

 

 

「3人とも異常は無しだ」

 

 

「そりゃあ良かった......で?俺がISを動かせる理由ってのは分かったのかい?」

 

 

「残念ながら」

 

 

「はぁ...前途多難だねぇ」

 

 

イチカは淳一郎とそう会話しながら首や腕のリングを外していく。

 

 

「それじゃあバイタルチェックは終了だ。キリトからCCMを受け取って「持って来てあげたよ」タイミングが良いな」

 

 

淳一郎の言葉の途中でキリトが研究室にやって来た。

 

 

「早いじゃない」

 

 

「あくまでチェックだけだったからね。ほら、受け取れ」

 

 

キリトが差し出してきたCCMをイチカ達はそれぞれ受け取る。

 

 

「それじゃあ、俺はここら辺で失礼するよ」

 

 

最後にキリトはそう言うと研究室を後にした。

 

 

「イチカ、アミ、ラン。今日はもう帰っていい」

 

 

「了解した」

 

 

そうして、イチカ達も研究室を後にした。

3人はそのまま社外に出て街に向かって歩く。

イチカはブルーキャッツに向かっているのだが...IS学園の寮で生活しているアミとランも同じ方向に歩いていた。

 

 

「...駅はこっちじゃないぞ」

 

 

「ご飯を食べて行こうと思って!」

 

 

「そうかい。マスターに連絡をしておく」

 

 

ランの言葉を聞いたイチカは立ち止まりCCMを取り出すと、そのまま蓮に連絡を入れる。

すると数秒後。

蓮から返信が来た。

そのメッセージを確認したイチカは口元に笑みを浮かべた。

 

 

「喜べ、バンとカズが遊びに来ているらしい」

 

 

「...ふぇ!?」

 

 

イチカの言葉を聞いたアミは顔を赤くする。

 

 

「ほらほら、中学卒業してからはなかなか会えないんだから距離詰めなさいよ!」

 

 

「え、いや、その、あの...!?」

 

 

「さっさと行くぞ」

 

 

ランとアミのやり取りをバッサリ切り捨てたイチカはブルーキャッツに向かって歩いて行く。

そんなイチカを追うように、未だに顔を赤くしているアミをランが引きずっていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆オタクロスの、オタ知識デヨ~!!☆

 

今日はアミたん、ランたん、キリト、山野博士について纏めたデヨ。

みんなしっかり確認するデヨ~!!

 

 

〇川村アミ

 

タイニーオービット所属テストプレイヤー。

IS学園3年生。

原作では18歳になると髪型がロングになるのだが、作者がWの頃のアミの容姿の方が好きな為、今作では引き続きそっちである。

ISに対する豊富な知識を持ち、3年生の首席である優等生。

洞察力と瞬間判断力が高い。

柔和な性格なのだが時折漢らしい一面も見せる。

好意を抱いている相手がいるらしい。

 

専用機:パンドラ

 

タイニーオービットが開発した第三世代型IS。

見た目は無印の時に使用していたアミ専用カラーのものと同一である。

元々はクノイチという第二世代型ISだったがアミの成長と共にクノイチがアミについて行けなくなり大型改修の果てパンドラとなった。

ジョーカーと同じくスピード型だが、ジョーカーが相手を攪乱する為にハイスピードで動くのに対し、パンドラは安定した動きと加速が得意である。

武装は、ビーム刃搭載ダガー『ホープ・エッジ』

待機形態はCCM

 

必殺ファンクション:蒼拳乱撃

拳からエネルギー弾を連続で放つ。

 

 

 

〇花咲ラン

 

タイニーオービット所属テストプレイヤー。

IS学園2年生。

猪突猛進型だが、明朗快活な性格。

花咲流真券空手の使い手で空手部所属。

その腕前は全国大会で優勝できるほどである。

ISの戦闘スタイルにも表れており、接近しての格闘を得意としている。

訓練機を使用した訓練で訓練機を壊してしまった過去がある。

 

専用機:ミネルバ

 

タイニーオービットが開発した第二世代型IS。

見た目は原作のものと同一。

細身だが高い出力を誇っており、その脚力はもはや武装の1つである。

最近ではミネルバを改修するという案がタイニーオービット内で出ている。

武装は手甲を兼ねたナックル『ミネルバクロー』

待機形態はCCM

 

必殺ファンクション:炎崩し

拳にエネルギーを貯めそのエネルギーを利用し相手を炎で包み込み、そのまま強烈なパンチを放つ。

 

 

〇風魔キリト

 

タイニーオービット所属整備士。

かなりの腕前を誇り、殆どの作業を1人で終わらすことが出来る。

様々な作業が得意だがその中でもカスタムチューンナップが1番得意であり、訓練機を専用機以上のスペックにチューンする事が可能である。

キリトがカスタムチューンナップした機体は全て真紅のカラーリングとなり「24」の数字がマーキングされている。

エイミーという名前の恋人がいて、どのタイミングでプロポーズしようかと悩んでいる。

愛読書はオズの魔法使い。

因みに作者がダンボール戦機シリーズの中で1番好きなキャラ。

この小説も、一夏の性格をキリトみたいにして「ラファール・リヴァイブOZ」とか「打鉄イチカカスタム」とかを使わせる案もあった。

機会があるならそっちも書きたい。

 

 

〇山野淳一郎

 

タイニーオービット研究室に勤めている科学者。

物理学が専門であるが、他にも幅広い知識を持っている。

社内でのIS新規開発を担当しており日夜研究を行っている。

嫁と高校3年生の息子がおり、研究が忙しいときは帰れない事も多いがなるべくの頻度で家に帰っている家族想いな父親。

IS以外では「エターナルサイクラー」と呼ばれるエネルギーを無限に生み出す永久機関の開発も行っていたがそれが今現在どうなったのかは本人にしか分からない。

 

 

 

 




次回予告

学園で箒と千冬の迷惑行為をあしらいながら実習などをこなしていくイチカ。
そんなあるとき隣のクラスに転校生がやって来た。
その人物は、イチカにとって馴染のある人物だった。

「...久しぶりだな」

次回、IS~箱の中の魔術師~、『隣のクラスの転校生』見てね!
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