長耳転生 異世界行ったらシたい事全部する   作:瑠韋

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青年期
本物


俺はまず村を出て聖剣街道に出た。ここの道を沿っていけばミリス神聖国に着くのだ。

まず周りに人がいないことを確認して俺はポチを召喚した。

ここが無職転生の世界だと分かれば話が早い。原作も死ぬまでで出ていた分の全巻は持っており、アニメをリアタイで見ていたレベルだ。今となっては昔の話なので記憶が朧げなところもあるが実際に見たら色々思い出すだろう。

そして、記憶があっていれば魔物を使役するような魔術は存在しない。神子と言った方が辻褄が合う。

この世界の常識として魔物は敵である。それを俺は何故だか知らないが自分の意のままに操ることが出来る。それが表向きになったら命の危険があるかもしれない。ある程度は自衛出来るが、七大列強レベルが出てきたら太刀打ち出来ない。波風立てないのが先決だ。そう思いながら俺はポチに跨いでミリス神聖国へ向かった。

 

 

 

ーーーー

 

 

3日ほどでミリス神聖国の首都ミリシオンへ着いた。

道中なにも危なげなく順調に来ることが出来た。初めてこの世界で国というところにきた。

はっきりいって想像以上の場所だ。アニメで見たような景色に似てはいるが、やはり実物となると圧巻の一言だ。

白と銀の建物が多く見られ、中世ヨーロッパの城とかはこんな感じなのだと思う。生憎前世では日本から出たことはなく、いつかは海外に行ってみたいと思っていたから実質ここが初めての外国だ。

だが、ここには観光で来たわけではない。

冒険者登録と情報収集だ。

どちらかというと後者の方が大事だろう。

この時代が物語のどの部分かによってするべきことが変わってくるからだ。俺がこの世界に来たこと自体がイレギュラーであるため俺がどう動いても多少原作との不一致が起きてしまう。

あまり改変をするつもりではないが、俺が動くことでスムーズにルーデウスが生きていけることもあるだろう。単純に本物に会ってみたいというのが本音だが。

俺はそう思いまずは冒険者ギルドへ来た。

ここにくれば冒険者にもなれるし情報収集も可能だ。

巨大なスイングドアを開け、俺は中へ入った。

最初はギルド内にいた人達に見られたが、すぐに元の目線に戻った。

 

「冒険者登録をしたいのですが。」

 

俺は受付のお姉さんに尋ねた。

受付のお姉さんは大胆にも胸元がざっくりとさかれた服を着ている。そしてなにより山がある。

残念ながら長耳族は種族の性質上スレンダーな姿になる。そうなるとやはり膨らみがないのだ。

決して小さいのが悪いのではない。

長く丘を見て育ってきたもので急に山脈があると衝撃が凄いのだ。音の振動なら満点の振幅だ。

と、あまりマジマジ見ていても怒られてしまうので説明を聞こうではないか。

 

「では、こちらの用紙にご記入ください」

 

そう言われて紙面に書かれてある説明事項を読んだ。

ざっくり内容の説明をすると禁止行為をしなければ冒険者を剥奪されることはないそうだ。要項が多かったので途中からはきちんも目を通していないが大丈夫だろう。

 

「書かれましたら、こちらに手を乗せて頂きます」

 

と、用意されたのは分厚い参考書ぐらいの大きさを持った透明な板だ。

真ん中のあたりに魔法陣が刻まれている。

下には、金属のカードが敷かれている。

ふむ。なんだろうか。

ぺたりと手を載せる。

職員がそれを確認すると、板の端をポンと指で叩いた。

 

「名前・ロイ。

 職業・魔術師。

 ランク・F」

 

どうやら俺は剣士というよりは魔術師だと認識されたようだ。魔術と剣術の二刀流だと戦力的に強い方が書かれるかもしれない。

職員が用紙の内容を淡々と読みあげて、もう一度ぽんと指先で叩く。

すると、魔法陣がほんわりと赤く光り、すぐに消えた。

 

「どうぞ、こちらがあなたの冒険者カードになります」

 

 何の変哲もない鉄の板。

 そこには、ボンヤリと光る文字で、

 

 

------------------------------

名前:ロイ

性別:男

種族:長耳族

年齢:18

職業:魔術師

ランク:F

------------------------------

 

 

おお。これが噂の冒険者カードか!

パーティを組む説明もいるかと聞かれたが、生憎俺はソロプレイヤーなのでその必要はなかった。

 

「以上で登録終了となります。お疲れ様でした。依頼を受ける際には、そちらの掲示板よりお剥がしになり、受付まで持ってきて下さい」

 

「はい」

 

「買取は建物の裏となっておりますので、お間違えのないようにお願いします」

 

俺はこうして冒険者になることが出来た。

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

俺は早速なにか依頼でも受けようかなと思っていると何やら後ろが騒がしい。

 

「ーーロさん飲み過ぎですよ!娘さんが心配します!」

 

「いいんだよ!飲んでねぇとやっていけないんだよ!」

 

昼間からそんなに飲んでいるのか。

娘がいるというのにどんな奴なんだと思い、見てみると姿が想像してたのと違うが見憶えがある。

頬はげっそりと窶れ、目の下には隈があり、

 無精髭を生やして、髪はボサボサで、

 息は酒臭く、全体的にやさぐれていたが、茶髪で緑色の目をしていた。

彼だ。

パウロ・グレイラットだ。

ルーデウスの父であり、妻であるゼニスを助けに転移迷宮に行き、マナタイトヒュドラとの激戦の末ルーデウスを庇い死んだパウロだ。

まだパウロが生きており尚且つこんなに荒んだ生活を送っているということは…

 

「おい、お前。さっきからなにオレのことをジロジロ見ていやがる長耳族の金髪なんてあんまり見たくねぇんだわ」

 

どうやら俺はパウロの顔を見ながら考え込んでいたらしい。

だが、今目の前にいる男が本当にパウロなのかを確証したく、

 

「失礼しました。私の名前はロイ。貴方はパウロ・グレイラットで間違いないですか?」

 

「ああ、オレがフィットア領捜索団団長のパウロ・グレイラットだ。こんな姿をした奴が捜索団の団長とでも思って笑いたいのか!あぁ!?」

 

「団長飲み過ぎです…

 すみません…今は少しあれですが私は彼に助けられました。非礼を許してください。」

 

そういう彼女はビキニアーマーを着ている。名前は確か…いや忘れた。

さっきの続きだが、ここまで荒んでるパウロを見ればわかる。彼はまだルーデウスに会う前の状態だ。ということは俺はまだ物語の序盤部分にいることになる。まだアニメの内容じゃないか。しかもアニメではルーデウスが中心でパウロ側の話はダイジェスト風に流れただけではっきりした事は一切知らない。

 

「いえ、大丈夫です。一つ聞きたいのですが、転移事件から何年経ちました?」

 

「一年だ。まだオレの家族は一向に見つからねぇ。優秀な息子がいるんだが、名前はルーデウス・グレイラット。

あの、どこにいても目立ちそうな息子の情報すら、一切入ってこないんだ。なあ、お前何か知らないか?」

 

「いえ…居場所は知らないのですが、私も捜索団に入ってもよろしいですか?僕もみなさんの助けになりたい。」

 

「ああ、大歓迎だ。人は1人でも多い方がいい。よろしく頼むロイ。」

 

俺はこうしてフィットア領捜索団の一員となった。




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