長耳転生 異世界行ったらシたい事全部する   作:瑠韋

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手段

フィットア領捜索団の一員になったということで軽い説明と各々の名前を教えてもらった。

名前を忘れていたビキニアーマーの女の人はヴェラという。

あるものがデカいので目の毒だ。そして毒は時に薬となり、薬は保養となる。

ヴェラの隣にいるローブ姿の治癒術師はシェラという。

 

「かなりの数がミリス大陸に転移しててなぁ、大体見つけられるところは探したが、最近は難民の発見報告もかなりナリを潜めててな…」

 

パウロがこれまでの経緯とともに話してくれた。

実際会って思ったのだが、今の姿は荒んではいるものの、やってきた偉業は尊敬すべきことだと言える。たしかに、犠牲が出ていたりもする。

しかし、ここまで大きなグループを率いてここまでやってきているのだ。俺なら到底務まることができない。

読者として見ていると、ダメパウロなところが目立っていたが、関係者になってみると銅像が建ってもおかしなことはないぐらいの活躍をしている。

 

「パウロさんのご家族は一向に見つからないそうでしたが、これから探す時の手がかりになるかもしれないので家族の特徴を教えてもらっていいですか?」

 

万が一、原作と違っているところがあったらいけないので聞いておく。

 

「オレには妻が2人いてな…ゼニスとリーリャっていうんだ。ゼニスは綺麗な金髪で治療魔法が使える。リーリャは黒寄りの赤色の髪をしていて水神流が使える。だが、昔の古傷のせいであまり動くことはできない。服装はメイド服だ。まあ、服装についてはあんまりツッコまないでくれ。子供は三人だ。今俺のとこにいるノルンっていうんだが、それはゼニスの子だ。だから見つかっていないのは他の二人だ。アイシャはリーリャの子で、転移で飛ばされる前にリーリャの裾を掴んでいたから多分同じ場所に転移された。後一人はさっきも言ったが、息子のルーデウス。こいつはオレよりすげえ奴なんだ。五歳で水聖級魔術師だぜ?正直ルーデウスは大丈夫だ。なんとかやっていけるだろう。なのに、誰一人一切情報が入ってこねぇ…」

 

と、ここまで聞いてズレは起きてないと確信した。

そうなると誰を助けに行くべきか。ルーデウスはいずれミリスでパウロと合流するからリーリャとアイシャか?でも、たしかヒトガミの助言でルーデウスがシーローン王国で助けるんだよな。

なら、残すところ一人しかいない。ゼニスの救出だ。

原作では転移事件の六年後に助けられる。そして、転移の影響で廃人状態となる。理由としては迷宮の核にゼニスが入っており、核の濃密な魔力を浴び続けた結果神子としての能力は獲得したものの、廃人と化してしまった。

それなら、まだ転移事件から一年しか経っていない今なら原作より良い状態で見つかるのではないかという俺の見立てだ。

しかし、俺がそうすることで問題も発生する。

一つ目に、ルーデウスとロキシーの結婚フラグだ。ロキシーが迷宮でドジを踏んで絶体絶命のピンチにルーデウスが駆けつけるのだ。そしてなんやかんやあってゴールイン。このイベントを無くしてしまっていいのかと思ったが、たしか二人とも運命力っていうものが強くて、どのみち結ばれるみたいなのを見たような…まあ、最悪俺が魔物を放って二人をくっつけさせればいいだけの話だしね。

そして、もう一つの問題で、最大の問題がパウロの死だ。人の生死が関わっている。原作通りに進めるか否か。最初こそはそう思ってはいたが、いざ本人と対峙して会話しているとやはり見殺しにはしたくない。

そう思い俺はベガリット大陸にある迷宮都市ラパンへ行くことに決めた。

 

 

ーーーー

 

 

意気込んで冒険者ギルドを後にしたものの、ベガリット大陸へ行く手段がない。出ていく時少量ながらも資金を頂けた。そのため行く手段があるにはある。ウェストポートからイーストポートへ行くという正規ルートで行ってもいいのだが、その分時間がかかる。しかも、道中には島々が連なっておりそこを一つ一つ経由しなければない。

もっと早くいける手段はないものか。例えば空を飛んで行ったり…ん?空を飛べる奴ならこの近くにいるじゃないか!倒したら勇者扱いされるあの魔物が。

俺は足早にもう一度自分が来た道の方面に引き返した。

 

 

ーーーー

 

 

青竜《ブルードラゴン》

それは渡り鳥のように世界中の空を飛んでいるが、産卵と子育ての時期にだけ青竜山脈に巣を作る。

産卵と子育ての時期はおよそ10年に1度の頻度である。

そして、俺が今登っている山こそミリス神聖国から近い青竜山脈の一角である。

この山の頂上から見える景色はさぞ絶景なのだろうと思ったが、今回は山登りが目的じゃない。今回の目的は青竜の獲得だ。

ありがたいことに今は絶賛子育て中ということで青竜山脈に集まっている。

縄張りに足を一歩でも踏み込んだら母青竜が襲ってくるだろう。

けど、それが俺の狙いだ。青竜は個体としても上位の強さを持っているためか、子育てはある程度一匹で可能である。なので、母青竜が一匹一匹縄張りを敷いてお互いを牽制しあっているのだ。要するに、一つの縄張りに一匹しか大人の青竜がいないのだ。

 

俺はとりあえず登る前にその辺で捕まえたゴブリンを歩かせる。

ある程度ゴブリンを進ませた時にどこからともなく叫び声が聞こえ、時間で言えば30秒も経たずに颯爽と頭上から青竜が現れ、ゴブリンめがけてブレスを吐いた。

ブレスを吐き終わる頃にはゴブリンは跡形もなく消えていた。

申し訳ないゴブリン。次回は頑張って女騎士を捕まえるんだ。

俺はその隙に使役魔法を使った。

左手から作り出された黒い球は青竜めがけて飛んで行った。

しかし、青竜は空高く飛んでいるためかすり抜けてしまった。今の攻撃で俺の存在も敵だと認識した青竜は地上に降り立ち、間髪入れずにブレスを俺に向かって吐いてきた。

 

「『水盾《ウォーターシールド》』!」

ブレスが来る前に水の盾を出してブレスを遮る。

だが、ずっとこう守っていても埒があかない。

そう思った俺はなんとかポーチから緑葉虎の球を取り出して召喚した。

 

「青竜の気を引け!」

 

緑葉虎は果敢に青竜に向かって噛みつきにいった。青竜はブレスを吐いたまま緑葉虎を引き離そうと暴れ出した。必死に緑葉虎は噛み付いている。

ここで怖気付くのはアマチュアがすることだ。

俺しか使える人いないけど。

俺はそんなことはしない。

暴れることにより隙が多くなる。

そして地上戦なら俺の方に分がある。

いろんな方向に吐いているブレスを避けながら俺は左手てに魔力を溜め、

黒い球を生成。発射し、無事青竜に着弾。

そして、青竜は黒い球の中へ吸い込まれていった。

こうして俺は青竜を一匹獲得した。

回収して帰ろうとしたが、この捕まえた青竜は母親であることを思い出し、まだ魔力も残っているので、捕まえた青竜らしき子供達も捕まえておいた。

この使役魔法はどうやら魔物の大きさによって使われる魔力量が異なってており、魔物が大きいほど食う魔力量も増える。

さらに、魔物達を野生に帰すことも可能だ。長耳族の村にいた頃、村からかなり離れたところで緑葉虎を二匹手放した。魔物を多く持っていれば良いってことでもないしね。青竜の子供達は大きくなったら野生に帰そう。

魔物といえども自由に生きていく権利はあるのだから。

 




花粉で目がやられました
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