助けたい想いが強すぎて、とんでもないことになった 作:king
※ヘブンバーンズレッド 2章のネタバレがあります。
今からプレイする予定、もしくは2章をクリアされていない方はブラウザバックを推奨致します。
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彼女は焦っていた。
ようやくできた、大切な友達。
自分を受け入れてくれる、大切な仲間。
それが、目の前の化け物によって壊されようとしている。
任務で訪れた地、その奥地にて巨大な赤き化け物と対峙している。
その圧倒的な火力は、全てを飲み込むように、全てを消し去るように。
無慈悲に、理不尽なほど、強大で。
仲間の声が聞こえた気がした。
必ず救ってみせる、と。
誰も死なせない、と。
その誰もに。
貴方は入っているのか。
彼女は怒っていた。
理不尽な敵に。
顧みぬ友に。
何より、力無きオノレに…!
瞬間、彼女の意識が飛んだ。
空を駆け、地を巡り、心の内へと。
何かが、いる。
『ふむ。まさか世界を越えて繋げてくるとは思わなんだ。
それほどに力を求めたか。守る力を』
それは、圧倒的な存在感。
『汝とは相当に、相性が良かったらしいな。 まぁ、我とここまで近しければ、そういう事もあろう。
さて、汝は今、怒りに震えておるな。 友が、わが身を顧みず尽くそうとする様を見て』
自分そっくりの、それは。
『自分こそが。 自分こそが「義」を通すべき存在なのだと。
仲間を、友を、愛する者を、奪わせはせぬと。 彼女らを守護するのは、自分なのだと』
自分だ。それはもう一つの自分だった。
『よかろう。 力を貸してやる。
良かったな。 我は本来、火にはちと弱いが、この我は、トクベツセイ だ』
ニヤリと笑う、白き獣。
響き渡る咆哮。
31A、31Bの皆が、その声の元を見た。
赤き化け物ではない。
白き獣。自分たちの掛けがえのない仲間、ビャッコを。
「ビャッコが… ビャッコが増えたぁぁあああ?!」
その頭上に、一回り大きな、白き虎の姿が宙を浮いている。
『汝は我、我は汝。我はビャッコ。 汝の心の内より生まれ出て、汝の傍らに歩むものなり』
「喋ったぁぁああぁぁ?!」
「月歌、その気持ちは非常に分からんでもないが、うるさい!」
突然の、余りの非常識に、敵すらも動きを暫し停めた中。
彼女は、ビャッコは己が敵を睨みつけ。
友の、蒼井えりかの前に立つ。
「ビャッコ…?」
「ガァゥ」
任せろ。
なにせ、私は、我は、トクベツセイの。
炎弱点無効スキルつき ビャッコなのだ…!
その姿を見つつ、もうひとり。
秘めた記憶を解き放った者がいた。
「ビャッコさん… そっか、貴方もこちら側だったんですね。
思い出しました…。 一族の、落ちこぼれで、昏き者たちとしか話せない私だけど…」
ポケットから、試験管にも似たナニカを取り出す彼女は。
「この力がいやで、本当の力を忘れて、それでも忘れきれなくて。
中途半端のまま、仲間を見殺しにしてしまうところだった、愚かな私だけど…」
その管が、怪しく輝き解放されんとする。
「もう、間違えない。 だから、一緒に戦って、私のレギオンたち…!」
彼女の名は、柊木梢。
『前世の』姓を、クズノハ。
一族の異端たる、ダーク属性に特化したサマナーが、再び己が真の力を振るう…!
「開いちゃったかぁ、開けてはいけない世界の扉を」
戦地から離れた、その場所で、一人の少女が楽しそうに笑う。
「ボクも、何も知らずに、何も出来ない子供のままで居たかったんだけどなぁ」
その傍らで、少女の忠実なるしもべが頭を垂れる。
「お目覚めになられましたか。我が主」
「フフフ、この世界も中々楽しそうな事になっているじゃぁないか。
きっとボクだけじゃないよ。 あの、ボクらを使役せんとする、ボクらよりも傲慢なアイツも。
あのプログラムを世界を越えて送り付けるはずだ。 だから」
本当に楽しそうに笑う少女を、敬愛と畏怖をもって見つめるしもべ。
「宴が始まるよ。これからミンナ、このタノシイおもちゃ箱に集う。
あの化け物達に、教えてあげよう。本当の化け物を。
悪魔ってやつを、ね…」
続かない
ペルソナ、女神転生デビルサマナーとのクロスでした。
どうしても蒼井を助けたくて、無い知恵絞って考え付いたのがコレでした。
ただ助けたかっただけなのに、なんかもっとエライ事になりそうです。
きっと、某人工知能プログラムが主人を助けたい一心で、赤い車椅子野郎と出会っちゃったり
マッドサイエンティストが怪しげな館の主になったりするのでしょう。
自分は初投稿で文才もないので、これ以上は続けられませんが、
きっと、他の投稿者様の勇気が蒼井を救うと信じて…!
2022/3/20
短編連作に伴い、サブタイトルを変更しました。
ペルソナ2エンディング曲から。
あの曲好きです。