ダンガンロンパメサイア   作:じゃん@論破

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学級裁判編2

 

おつかれーぃ!そう!何を隠そうボクこそがモノクマだよ!最近影が薄いとか出番がないとかそもそも誰も覚えてないとか言われてるような気がするけど、学級裁判後編の前回までの振り返りだけは譲れないね!これだけは!ボクのことを忘れちゃうようなら何度だって脳みその一番奥のところに刻みつけてやるんだから!

 っととと。ちょっとテンションがおかしくなってたよ。なんだか急にやる気と元気が湧いてきたところだからね。なんだかあいつらはボクがしばらく姿を見せなかったとかなんとか言ってたみたいだけど、みんなして示し合わせてボクをいじめるなんて、最近の高校生って陰湿でやーね。気に入らない奴がいるなら語り合えばいいんだよ!拳で!そしたらごちゃごちゃ言葉をかわすよりよっぽど手っ取り早く分かり合えるってボクは思うな!ま、その過程で相手を永遠に黙らせちゃってもそれはご愛嬌ってことで。ひとつ。

 

 さあさあ、学級裁判もとうとう5回目!すっかり人数が減ってしまった裁判場はなんと最初の頃にいた人数の半数未満!たったの7人になってしまいました!しかもそのうちひとりはクロで、ひとりは裏切り者、ひとりはショックを受けすぎて何の役にも立たなくなっちゃってるってんだから大変さあ大変!実質4人で裁判しなくちゃいけないなんて……どうなっちゃうの〜〜〜!?

 え?なんでひとり役立たずがいるかって?そうだね、その説明をしないといけないね。今回の被害者は、なんと“超高校級の古物商”湖藤厘クンでした!自室で眠るように死んでいたところを発見され、毒殺であることが分かりました!分かりましたってボクが教えてあげたんだけどね!みんなの推理を引っ張ってくれていて、なんだかんだでみんなの中心にいた湖藤クンを失ったのはシロにとって大きな痛手!それだけじゃなく、ずっと湖藤クンにぴったりぺったりだった甲斐サンは、その死体を確認したわけでもないのに大々々ショック!!すっかり抜け殻のようになってしまいました!最初はおもしろかったけどさっさと立ち直ってほしいよね。だんだん飽きてきたよボカァ。

 湖藤クンが発見される直前には、何人かが正体不明の人物に連続で眠らされる襲撃事件まで発生して事態は混沌を極める!さすがの尾田クンも人数や手掛かりが少ないことに困惑している様子!これはもしかするともしかするか!?まさかのここまできてクロ勝ちなんてパターンがあるか!?うっぷっぷっぷ!やるときはやるんだよ!

 

 さあてさてさて、この学級裁判が正念場だよ!シロにとっても!クロにとっても!いったいぜんたい、みんなを襲撃して回り、湖藤クンを毒殺し、学級裁判を混沌の渦に巻き込んだ恐るべき犯人の正体は、誰なのか!そしてクロの動機は一体なんなのか!一行先の展開すら予測不能な学級裁判の結末を見逃すな!!

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ま、普通に宿楽サンが犯人なんだけどね。うっぷぷぷ♫

 


 

 私がしたことはこうだ。まず、薬品庫から人を眠らせる薬を持ってきて、持ってたハンカチに染み込ませた。それを持って、まずはひとりでフラフラしていた王村さんを、ハンカチで口と鼻を後ろから塞いで眠らせた。いつもひとりで隙だらけでいるから、狙うのは簡単だった。とはいえ、人が倒れていれば誰かが気付いて人が集まってくるのは分かってたから、すぐにその場を離れた。そして、今度は自分でそのハンカチを嗅いだ。自分が被害者のひとりになることで、少しでも疑われる可能性を低くするためだ。軽く嗅いだだけだったけど本当にめまいがして、人を呼ぶために悲鳴をあげるのもやっとだった。でも、おかげで上手いこと奉ちゃんと湖藤さんを引き離すことができた。少し深呼吸したら回復したから、手当してくれた奉ちゃんを王村さんと同じように眠らせた。

 

 みんなが集まってくる前に、私は急いで湖藤さんのもとへ向かった。ひとりで個室に入るのに苦労していたから、彼も眠らせてしまうのは簡単だった。そのまま彼を部屋に運び、奉ちゃんに教わったとおり彼をベッドに移し寝かせた。その後、扉にロックがかからないようにストッパーをかませてから、私は4階の果樹園に向かった。そこに、湖藤さんに飲ませるための毒があったからだ。

 

 事件決行の何日か前に、私は果樹園の中で秘密の隠し部屋を見つけた。隠し部屋の中には、モノクマが言ってた新しく開発した毒とメモリースティックがあった。メモリースティックの中身が何かなんて、そのときは分からない。でも、わざわざ隠し部屋の中に置いておく時点で何か大切な情報が入っているんだろうことは簡単に想像できた。そして何より、そのメモリースティックは毒を飲み干さないと手に入らないものだった。そんなことは最初から——この部屋を見つける前から分かっていた。だって、()()()()()だったから。

 

 その毒を持ち出した私は、中身を全て湖藤さんに飲ませた。そうしてメモリースティックを手に入れた私は、すぐに映像資料室に行って中を確認した。そのメモリースティックは、まだあの資料室に残したままだ。私にはもう、必要ないから。そして私は、奉ちゃんに運ばれた教室に戻って、みんなが来るまで倒れたふりをしていた。

 もし奉ちゃんと一緒に誰かが集まってきてたら。湖藤さんをうまく眠らせられなかったら。毒を持ち出すことができなかったら。途中で誰かに見つかったら。なにかひとつ、ほんの少しのことが狂うだけで、私の計画は簡単に破綻したはずだ。だけど、ひとまずここまでは上手く行った。これが偶然なのか、そうじゃないのか。その結果は、この裁判が教えてくれる。勝つのはどっちか……いや、勝つはずだ。奉ちゃんなら、必ず真相に手を届かせるはずだ。

 私は、そう信じてる。

 


 

 

学級裁判 再開

 

 「私……やっぱり……!まだ……!」

 「おい、モノクマ。学級裁判を一時中断しろ。甲斐は裁判ができる状態じゃない。やりながら回復していくかと思ったが、休息が必要なのは明らかだ」

 「ヤで〜〜〜す!!そんなひどいことはできませ〜〜〜ん!!」

 「ひ、ひどいこと?なにが?」

 「だってそうでしょ?今までだって人が死ぬことは何度もあったじゃない!その度にオマエラは学級裁判をやってクロを指摘して処刑してきたんじゃないか!今までの裁判の中で、オマエラはそんなこと言ってたか!?甲斐サンは分かりやすく憔悴してるけど、他のみんなだって同じように立つのも辛い状態だったかも知れないじゃないか!今回に限って特例を認めるなんて、湖藤クンの死はその他大勢の死よりも意味があったってこと?命に価値に差をつけるなんてボクはしたくないなあ!人の命は等しくプライスレスなんだよ!無価値ってことだけど!」

 「まあ、尤もですね」

 「お前はどっちの味方カ!」

 「僕にとって都合の良い方です。これ以上、甲斐サンひとりのために時間を無駄にできません。休むなりなんなりして勝手に一時離脱していてください。無理に揺さぶったところで情報が出るとも思えないので」

 「うんうん。差別より仲間はずれの方がいくらか人道的だよね。無関心でいる分、相手の権利を侵害しないからね」

 「最悪の和解が成立したぞ」

 

 ただでさえ行き先を見失いつつある裁判で、この上さらに奉ちゃんを議論から排除しようとしている。それじゃダメだ。この裁判には、奉ちゃんの力が必要だ。奉ちゃんの力で勝たなくちゃいけないんだ。仲間はずれなんて、そんなことはさせない。

 

 「ちょ、ちょっとみんな待って!あのね、奉ちゃん……実は私、捜査のとき、あるものを見つけたんだ 。本当はもっと後に言うつもりだったけど、今の奉ちゃんに必要だと思うから、もう打ち明けちゃうよ」

 「……なに、それ」

 「なんだと?宿楽、そんな話は聞いていないぞ」

 「誰にも言ってないからね。とにかく、まずは聞いて」

 「聞く?」

 

 一気に疑惑の視線が私に向けられる。そりゃそうだ。捜査中に見つけたものを黙ってたんだから。ウソを疑われたって仕方ない。でも、これがウソじゃないことは、証拠そのものが物語っている。これを奉ちゃんに聞かせるのは、ある種の賭けだ。どうか……どうか、今はまだ気付かないでいてほしい。

 私は、自分のモノカラーに指を押し当てた。表示されたウインドウから音声ファイルを選択して、再生した。静まり返った裁判場に、少し荒くなった音声が響く。電子音の向こう側でも分かる、透き通った声。これは、湖藤さんの声だ。

 

 ——この音声が聞かれてるってことは、たぶんぼくはもうこの世にいないんだろう。なんてね。聞いてる相手が誰かも分からないのに、何もかも話すわけにはいかないなあ。ま、これが聞けてるっていう時点で、事態は相当厄介なことになってるだろうってことは分かるよ。もうぼくにはどうすることもできないけどね。——

 

 姿は見えないのに、湖藤さんの透明な笑顔が見えるようだった。少しいたずらっぽくて、心配になるほど爽やかで、どこか儚げなあの笑顔が頭の中に浮かび上がる。

 

 ——これを聞いているみんながどんな状況にあるか、ぼくにはちっとも分からない。自分がいないということだけははっきりしてるっていうのはおかしな感じだね。だから、ぼくは言いたいことを言うよ。ぼくの信じたいことを信じるよ。きっと、これを聞いているみんなは、大きな困難に直面してると思う。それがなんであれ、まずはやり切ることだ。諦めるなって言ってるんじゃないよ。何かを諦めてでもやり切ることが大切なんだ。だって、みんな所詮高校生なんだ。“超高校級”だなんて言われても、まだ十数年しか生きてない未熟な存在なんだ。例外はあるけどね。だから、ぼくはみんなが最後までモノクマと戦い抜くことを信じるよ。その途中で誰かの命を諦めたり、命より大切な何かを諦める必要があるかも知れない。でも、諦めることを恐れないでほしい。悔しくても、情けなくても、生き汚くても、生き抜いてほしい。そうしている限り、必ずモノクマに勝つチャンスはあるはずだよ。ぼくはそう思うな。——

 

 湖藤さんだって、私たちと同じくらいの歳のはずだ。それなのに、その言葉には重みがあって、真実味があって、説得力があって、胸を打たれるような力強さがあった。それは本当に、誰だか分からない相手に向けられたものなのか。まるでその言葉を伝えたい誰かがいるかのようだ。どんな状況か分からないなんてまるっきりウソだ。湖藤さんはきっと、私が彼を殺そうとしていたことも、もうじきこうなることだって分かってたはずだ。

 

 ——ごめんね。ぼくには、ぼくがどうやって殺されたかをみんなに伝えることができない。だけど、ひトッつだだだけっだけだけひとつひとつひとだだだダダダダ——

 

 「あ、あれ?ちょっと!もう!なんで今なの!」

 「どうした?」

 「……こわれた」

 「はあ!?このタイミングでかよ!?一番いいところだっただろ!」

 「しょうがないじゃん!私だってちゃんと最後まで聞かせたいよ!あっ、で、でもね奉ちゃん!湖藤さんが言ってたこと、聞こえたでしょ!?」

 「……湖藤、君……!」

 「湖藤さんは、奉ちゃんに生き抜いてほしいって言ってたよ。自分が殺されちゃうことを分かってたのに、それでも奉ちゃんやみんなのことを心配してたんだよ。だから奉ちゃんも顔をあげて。辛くても、苦しくても、大切な人がいなくなっても……私たちの、湖藤さんのために。死ぬほど後悔したっていいよ。全部が嫌になって泣き喚いたっていい。転んだって負けたって諦めたっていいから、それでも生き抜いてよ!最後の最後まで、希望を捨てないで戦ってよ!」

 「うっ……ううっ……!」

 「まァ、あいつらしいっちゃあいつらしいな。正直、自分が死ぬかもって考えながらあんな冷静なのは気味悪ィ気もするけど、湖藤ならそうだろうな」

 「甲斐が湖藤を想う気持ちと同じくらい、湖藤も私たちのことを想っていたということだな」

 「なんという深い『愛』なのでしょう……!まさしく彼こそ『愛』に生きた人でした!惜しい人を亡くしてしまった……!」

 「うんうん。いい話ネ。どうよ劉劉(リュウリュウ)!これでも奉奉(フェンフェン)厘厘(リーリー)を殺したなんて言うつもりカ!」

 「蒸し返さないでください。面倒臭い。ま、敢えて言うなら湖藤クンが甲斐サンを攻撃した可能性は薄まりましたが、甲斐サンが湖藤クンを攻撃する可能性についてはなんら影響を与えるものではありませんね」

 「蒸し返すなと言っておいてその言い草か……」

 「それもこれも、この後の甲斐サンの態度次第でしょう」

 

 湖藤さんのメッセージは唐突に終わっちゃったけど、奉ちゃんはようやく私たちの言葉に耳を傾けてくれるようになった。なんとか自分で自分を落ち着かせようと、胸に手を当てて深呼吸している。私はその背中を優しく撫でて、奉ちゃんが復活するのを手助けする。

 

 「……奉ちゃん?大丈夫?」

 「うん……ごめんね、風海ちゃん。ありがとう。みんなも……ごめん」

 

 まだ顔色は悪いままだけど、声にははっきりと温度が戻っていた。私の支えがなくても、証言台に腕をついてなんとか自力で顔を上げられる状態にはなった。

 

 「無理をすることはないぞ、甲斐」

 「ううん、大丈夫。みんな、心配かけてごめん。湖藤君の言うとおりだ……私、全然分かってなかった。私にできることって何か。何をしなくちゃいけないか……」

 「なんと!あんなに憔悴しきっていた甲斐さんがたちどころに!これこそ『愛』の成せる御業!素晴らしい!」

 「言い訳じゃないけど、湖藤君が死んじゃったってきいて……なんだか、それどころじゃなかった。ショックで、頭が真っ白になって……足元が崩れてくみたいに不安で……何も考えられる状態じゃなかった。わけもわからなくて、喚いたりして、ごめんなさい」

 「無理ないアル。ぶちまけても堪えても死ぬならぶちまけた方がスッキリするヨ。死ぬつもりなんかないけどネ!」

 「でも分かった。そんなことしてても湖藤君のためにならない……今まで犠牲になったみんなのためにならない、今を生きてるみんなのためにならないって。何をしても生き抜かないと、モノクマには勝てないって。私たちがみんなモノクマに負けちゃったら、最後に何も残らないって。だから私は……何をしても絶対に生き抜く!このコロシアイを生き抜いてみせる!」

 「おォ!よく言った甲斐!いいぞいいぞ!」

 「復活するのは構いませんが、あなたのために時間を取る意味がありません。黙って復活できないんですか?」

 「尾田君にも、裁判の邪魔してごめん。それから、湖藤君の話を聞いて思った。尾田君だって、このコロシアイの中を生き抜こうとしてるんだよね。そりゃ……許せないと思うこともあったし、まだ整理できないこともあるけど……でも、私は尾田君のことを敵だとは思わないよ」

 「はあ……そ、そうですか」

 

 奉ちゃんが謝ると、尾田さんは少したじろいで、すぐにそっぽを向いた。やっぱり湖藤さんの力は偉大だ。その場にいなくても、死んじゃった後でも、奉ちゃんが落ち込んでることを見越して、元気づけるメッセージを残していた。こんなのいつの間に残してたんだろう。それに、こんなものを残せるのにどうして殺されないようにすることはできなかったんだろう。

 今更だけど、本当に今更だけど、湖藤さんのことが恐ろしくなってきた。あの人は何を考えていたんだろう。

 

 「仕切り直しましょう」

 

 庵野さんが手を叩いた。

 

 「甲斐さんはこれまでの議論を正しく把握できていないかと思われます。一度、ここまでの話を整理しておきましょう」

 「ありがとう、庵野君。そうしてくれると嬉しいな」

 「ここまでの話ったって、なんも分かってねェような気もするけどなァ」

 「まずはモノクマファイルの確認。湖藤は自室で毒を飲まされて殺されていた。使用された毒はモノクマが開発した新しい毒で、益玉に使われたものとは異なる。薬品庫にも該当するものはなく、これがどこから出てきたのかが直前までの議論の主題だった」

 「それと、湖藤さんが発見される直前に起きた連続襲撃事件についても確認したよ。まず王村さん、次に私、その後に奉ちゃん。三人ともたぶん薬で眠らされたんだと思う。非力な人と女の子を狙うなんて、卑怯な犯人だよ!」

 「その薬っていうのは、何が使われたか分かってるの?」

 「それこそ薬品庫に行けば選り取りみどりですから、あまり手掛かりにはならないかと」

 「敢えて言及を避けているようなので補足しておきますが、湖藤クンが自ら毒を入手して自殺した可能性も考えています」

 「……そ、そう。でも、自殺は校則で禁止されてるから、モノクマが何か邪魔してくるんじゃない?」

 「()()()()まだいいですがね」

 「なんかヤな感じ〜」

 

 わざと追い込むような尾田さんの嫌味も、奉ちゃんはスルーして議論を続ける。復帰してすぐに切り替えられる奉ちゃんは、やっぱり頼りになる。

 

 「ともかく、あの毒がどこからやって来たのかは、犯人を特定する手掛かりになるはずヨ!薬品庫じゃないならどこカ!」

 「……出なさそうなので教えますね」

 「またテメェか尾田このやろー!分かってんだったら最初っから言えよ!時間の無駄じゃねェのかよ!」

 「はじめから全部僕が答えを言ったら、犯人もそうでない人も同じでしょうが。隠し事のある人をハメるには色々と工夫が必要なんです」

 

 尾田さんのトリッキームーブは健在だ。湖藤さんと二人でこんなことをされたら、今までのクロの人たちはたまったもんじゃなかっただろうな。尾田さんがみんなから嫌われてるのがまだ救いだ。その言葉を突き崩す隙が、まだあるってことだ。

 

 「あの毒は、おそらく4階の果樹園にあったものです」

 「は?果樹園?なぜそんなところに毒が……?」

 「果樹園を調べたときに隠し部屋を見つけました。中には毒と——」

 「ちょ、ちょっと待て!調べたっていつだ!?お前、私たちと一緒に果樹園を探索したときは何もないと言っていただろ!」

 「ええ。嘘つきました。あの中に内通者がいればブラフになったでしょうし、そうでなくても怪しげなものを共有するのはリスクです。安全なものなら構いませんが、危険物があったら独占しておく方がこの場では有利ですから」

 「これをシラフで言えるからすげェよな……人からどう思われるかとか考えたことねェのかよ」

 

 もちろん私は知っている。一部の人にはモノクマが教えていたから、その人たちも知ってるはずだ。共有する暇がなかったから、いま初めて聞いたって人もいるみたいだけど。尾田さんはどうやら自力で見つけてたみたい。それなのに誰にも言おうとしないのは尾田さんらしい。

 

 「隠し部屋の中には毒の入った瓶と自販機、そしてメッセージがありました。なんだかバカにされているようで腹が立ちましたがね」

 「バ、バカにされている、というと?」

 「『命果てようとも知恵を求める者よ。その証をここに示せ』ってメッセージですよ。要は何か知りたければ命を捨てろってことです。ご丁寧に自殺禁止の校則まで一緒に掲示してありました。バカにしてますよね」

 「バカにしてるって言うか、なんだよそれ!?そんなバカみてェな話に乗る奴なんかいねェだろ!どんな知識が手に入るかも分からねェのに命なんか懸けられっかよ!」

 「しかもただ命を懸けるわけじゃないネ。自殺禁止の校則をそこでも出してくるってことは、そこにある毒を使って誰かを殺してから出直せってことヨ。そしたらどうしたってクロになるし、誰か一人の命を奪った上で自分の命も懸けろってことアル。割に合わないヨ!」

 「ええ。実に人の命をバカにした内容です。リターンの具体性も分からないのに、そんな勝ち目の薄いギャンブルなんかするわけない。合理的に考えればスルーしかあり得ません。ただ……」

 「乗ったやつがいる、ということか」

 

 毛利さんが私たちを眺め回して言った。そう。それで合ってる。

 

 「湖藤君に使われた毒は遅効性のものだったよね……?ていうことは、毒を飲んでから知識を得るまでの時間はあったわけだ」

 「もし湖藤クンがその知識を得たのなら、それを誰かに伝える時間もありました。彼のような、まだまともな思考ができる人間が、貴重な情報を抱えたまま死を待つわけがありません」

 「そもそも湖藤君が自殺だとすれば、連続襲撃事件とは全く関係のない事件ということになります。それはさすがに不自然すぎるかと」

 「つまり、湖藤君は、犯人がその知識を得るために毒を飲まされたっていうことになる……どうして湖藤君じゃなくちゃいけなかったんだろう?」

 「連続襲撃事件の被害者選びと同じヨきっと!単純に襲いやすかっただけアル!それに、厘厘(リーリー)なら途中で起きても自力で移動できないから好都合アル!」

 「湖藤さんだって自分で動けないことはないけど……ま、他の人より動きづらいのは確かか」

 「そもそも、その知識というのはなんなんだ?ひどく曖昧なものだが……」

 「可能性があるものは手に入れています」

 

 まるでこうなることを予測していたかのように、尾田さんは事もなげにポケットからメモリースティックを取り出した。あれは、私が果樹園の秘密の部屋で手に入れてから、映像資料室で中を観たものだ。さすが尾田さん。モノクマが秘密の部屋のことを明かしたときから裁判までほとんど時間がなかったのに、あっという間にそこまで辿り着くなんて。

 

 「映像資料室にこんなものがありました。パソコンに刺さっていたので持ってきました」

 「な、なにそれ?」

 「メモリーですよ。情報を記録するための媒体です」

 「それぐらい分からァ!!」

 「尾田さんは、それどこまで見たの?」

 「あいにく、中を確認する時間はありませんでした。この裁判が終わったらゆっくり確認しますよ」

 「よっゆー!!勝つ前提かよ!!」

 「おかしくないか?いくらなんでも。果樹園にある隠し部屋をあっさり見つけたり、中の様子も詳しく説明できているし、何よりメモリースティックを持っている……捜査で見つけたのなら結構だが、犯人が同じものを見つけたと主張するなら、尾田自身が犯人でない根拠を示すべきじゃないのか」

 

 次から次へと新しい情報を出してくる尾田さんに、毛利さんが待ったをかけた。そりゃそうだ。いくらなんでも、尾田さんばっかりが情報を持ってるのは怪しい。頭が良くて行動力がある尾田さんなら、それくらいのことは軽くやってのけるのだろうけど、ここまでひとりに情報が集中すると怪しんでしまうのが普通の感覚だ。だからこそ、そうしたんだもん。

 

 「……果樹園の隠し部屋さえ見つけてしまえば、そこに何があるか、事件後にどこを探せば見つかるか、それは容易に思い当たります。したがって、どうやって隠し部屋を見つけたかを説明すれば、その無駄な疑念は晴れると考えていいですか」

 「簡単に晴れると思われては困るがな」

 

 そう言う毛利さんの視線は、いつも通り鋭いけれど、尾田さんを本気で疑っているようには感じられなかった。かと言って何かの作戦ってわけでもないだろう。尾田さんに限って人に協力を求めるわけがない。毛利さんは、尾田さんに無実を証明してほしいのかな。それとなく合図を送ってるのかな。

 尾田さんは頭をポリポリ掻いて、ポケットから一枚のメモを取り出した。ノートの端っこを破いたような、お粗末なものだ。

 

 「僕が果樹園で見つけたのは、このメモです。無意味な落書きのように思えますが、これが果樹園に落ちているというのは意味深だとは思いませんか」

 

 たくさんの丸い記号が描かれている。いや、それは記号じゃなくて、イラストだ。数本の線で構成された簡単なもの。あるものは丸々とした実からヘタが伸びている。あるものはいくつもの丸が集まっている。あるものは特徴的な縞模様がある。それは、どれもこれも果物だった。それの下に、不可思議な一文が添えられている。

 

 「えっ……?そ、それ……!」

 「『答えを求める者よ。手を伸ばせ。答えは高きところにある。真実を求める者よ。顔を上げよ。真実は最も高きところに。』——ここに描かれている果物の中で一番高いところに描かれている、木に生る果物はリンゴです。だからリンゴの木の周辺を調べました」

 「早い早い早い!一段飛ばしどころか階段まるごとスキップしてるよその説明!もっとちゃんと説明して!」

 「自分で考えてください、これくらい」

 

 尾田さんがペッと投げ捨てたメモをキャッチした。みんなによく見えるように、私はそれを広げる。と言っても手のひらサイズだから、反対側にいる人たちは目を凝らしても見えないだろうけど。

 隣で奉ちゃんが息を呑む音は、聞こえないふりをした。

 

 「ははあ。スイカやイチゴは地面にできる果物で、リンゴやブドウは木の上にできる果物ネ。答えは高いところにあるから、木になる果物に注目すればいいってことアル」

 「さらに最も高きところなので、木になる果物の中で一番上に描かれている果物に真実がある……この絵で言えば、まさにリンゴですね」

 「だからリンゴの木を調べたということか」

 「おいら全然見えねェんだけど」

 

 他のみんなは、それぞれに完璧な説明を付け加えて理解してくれた。そう。その通りだ。これはそういう謎だ。つまり、隠し部屋の在処を示す謎だ。こんなもの、果樹園のエリアが解放されるまでは何のことかさっぱり分からない。無駄に食糧庫のリンゴのバスケットの中に手を突っ込んだりしてたよ。だけど、この謎を持って果樹園に行ったとき、ようやくこの謎が意味するところが分かった。尾田さんより先に部屋に辿り着けたのは、事前にこの謎を知っていたかどうか、ただそれだけだ。

 

 「はぁ……!はぁ……!」

 「ど、どうした甲斐?また息が荒くなっているぞ」

 「あのねえ、体調不良者にこんなことを言うのは僕も気が引けますが、いい加減にしてもらえませんか?あなたひとりの命が懸かっているわけではないんですよ」

 「尾田君、気持ちは分かりますが言い方というものが——」

 「奉ちゃん、大丈夫?」

 

 急に——いや、いつからそうなったか、私ははっきり分かってる。尾田さんが謎の描かれたメモを見せてからだ。奉ちゃんが再び具合を悪くしたのは。その理由は、たぶん、私が思ってる理由で合ってる。

 

 「はぁ……はぁ……!ふ、風海ちゃん……!」

 「うん。いいよ。ゆっくり、落ち着いて深呼吸して——」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「どうしてさっき、()()()()って言ったの?」

 

 

 

 

 

 「へ?」

 

 今にもくずおれそうな、弱々しくて浅い呼吸を繰り返す奉ちゃんの口から、それは飛び出した。虚ろなうわ言でも、泣き出しそうな弱音でも、戸惑いでも混乱でも恐怖の言葉でもない。まるで、細胞の隙間を縫って私の心臓を優しく貫くような……そんな鋭い問いかけだった。

 

 「さっき、尾田君がメモリースティックの話をしたとき……どこまで見たのって聞いたよね……?どうして?」

 「……どうしてって、そりゃ、中にどんな情報が入ってるか気になったから、尾田さんが観たんなら教えてもらおうと思って」

 「そっか。そう、だよね。そうに決まってる……よね」

 「何が言いたい?甲斐。お前は何に引っかかっている?」

 「でもね風海ちゃん。それなら普通、()()()()()()をきくんじゃないかな。どうして風海ちゃんは、()()()()()()()が気になったの?」

 「……ああ、そっか。うん、そうだね。きき方が悪かったね。えへへ」

 

 一瞬、心臓が凍ったみたいに感じた。恐怖じゃない。戦慄でもない。なんだろう、興奮で体温が上がったから、相対的に心臓が冷たく感じたのかな。奉ちゃんの質問を聞いて、私は明確に理解した。自分のしたことが暴かれそうになりつつある予感——これが、ピンチだ。

 

 「それから、さ……毛利さん」

 「な、なんだ?」

 「湖藤君は、ベッドに、横になってたんだよね」

 「あ、ああ……そうだが」

 「シーツはどうだった?」

 「シーツ?いや、そこまでは……」

 「きれいに整っていましたよ。……ははあ、なるほど?」

 「な、なんだなんだ?なんの話だ?」

 

 ああ、そうだよ。その通りだよ。まさに、私が考えていたとおりだよ。こんな分かりづらいメッセージを、奉ちゃんは現場に立ってもいないのにしっかり拾い上げる。信頼できる人たちもいる。そう。それでいいんだよ。

 

 「私と離れ離れになった後……湖藤君は殺害されてベッドに寝かせられた、それか、ベッドに寝かせられて殺害された」

 「そうでしょうね」

 「湖藤君は足が動かせないから、自分でベッドに移るのは大変なんだ。だから、たまに私が寝かせてあげてた」

 「そんなことまでしていたのか。私が言うことでもないが、少し世話を焼きすぎだったんじゃないか?」

 「仕方ないよ。湖藤君はひとりだと、車椅子からベッドに移ることはできても、下に敷いてあるシーツを整えることまではできないから」

 「——ッ!ああ、確かにそうネ!」

 「湖藤君の下にあるシーツがきれいに整えられているのは、誰かがシーツを整えて、その上に湖藤君を寝かせたときだけだ。湖藤君は痩せてたけど、人ひとりを車椅子からベッドに移すのはかなり大変なことなんだよ。人を持ち上げるコツを知らないと、きれいに寝かせるのは難しい」

 「……そう、だね」

 

 敢えてなのか、それとも言葉にならないのか、奉ちゃんはみなまで言わない。言おうとしない。

 

 「それに、ね。風海ちゃん。さっきの……湖藤君のメッセージだけど」

 「う、うん?」

 「なんで風海ちゃんが、それを録音できたの?」

 「なんでって、そりゃ湖藤さんのモノカラーに録音されてたのを再生して、もう一回録って——」

 「どうして風海ちゃんが、湖藤君のモノカラーを操作できたの?モノカラーは、それぞれの指紋を認証させないと起動しないのに」

 「おや、あなたも気になってたんですか。それとも今になって気付いたんですか」

 「な、なんだなんだ?どういうことだ?」

 

 反論はない。反論できない。奉ちゃんが言ってることは()()()()()()だ。その先にある結論は正しい。私は、奉ちゃんがそこにたどり着くのを、手を伸ばすのを、邪魔しちゃいけない。

 

 「モノカラーの起動には所有者の指紋認証が必要です。この忌々しい機械を装着されたときに設定させられましたね。ほとんどの人は右手の人差し指を登録したでしょうが、個人を特定できる紋様ならなんでもいいんですよ。指の腹でも、関節のシワでも、手相でも」

 「そ、そうなのですか!?なぜそんなことを知っていたのですか!?」

 「知ってたわけないでしょう。試してみたらできたからそうしただけです。甲斐サンの言い方から察するに、湖藤クンもそのことには気付いていたようですね」

 「うん……湖藤君のモノカラーに登録されてるのは、左手手の甲側小指の第二関節。そんなの……知ってなきゃ認証を突破するのは無理だよ」

 「そ、そんなことないよ。総当たりでやってけばいつかは……おかげで全然捜査できなかったけどさ」

 「さすがにそりゃ無理があるんじゃねェか?気が遠くなるような話だぜ」

 

 じわじわと自分の後ろから崖が迫ってきているような感覚。あるいは、ゆっくりとギロチンの刃が降りてくるような感覚。それとも、目の前で自分を撃ち殺す銃が組み立てられていくような感覚?最後のはちょっと違うかも。なんにしても、私ははっきりと理解していた。感じ取っていた。この裁判が、私の望む形で終わることを。

 

 「急にどうしたの?奉ちゃん」

 「果樹園にあった隠し部屋……その、あなたが手に持ってる謎が、その場所を示している」

 「う、うん。そうだよ」

 「尾田君、このメモはどこにあったの?」

 「果樹園の、まさにその隠し部屋の目の前ですよ」

 「そっか……」

 

 いや、違う。私はこんなことは望んでいなかった。私の頭の中の奉ちゃんは、謎が全て解ける瞬間、もっと力強い表情をしてるはずだ。喜びなんてない、怒りと、悲しさと、戸惑いと、少しの怯えが混ざった、それでいてなお犯人を追い詰めなくちゃいけないって覚悟を決めた表情のはずだ。

 こんな、辛いだけの表情じゃない。悲しさしかない表情じゃない。視線は床じゃなくて私を見てなくちゃいけない。声はこんなに沈んでちゃいけない。

 

 「ねえ、風海ちゃん。覚えてる?その謎は、分館で、風海ちゃんが私たちの目の前で手に入れたものなんだよ?」

 「うん。もちろん覚えてるよ。でも、分館はモノクマが吹き飛ばしちゃったし、そのときに私の持ってた謎も……」

 「湖藤君が控えを持ってたでしょ。それをあなたに渡した……そのときだって、私は一緒にいたよ」

 「ああ、犯人に襲われたときに落っことしたのかも。そんで、犯人が持っていっちゃったとか」

 「襲撃事件があった時点で犯人は湖藤君を殺害することを決めてた……ううん、あの隠し部屋に毒があるのを見て、犯人は毒を誰かに飲ませることを決めたんだよ。それじゃ順番が逆だよ……!」

 「そうだ!部屋にあったのを犯人がこっそり盗んだとか!」

 「部屋に入るにはあなたのモノカラーが必要でしょ……?それになんで盗んだ人がわざわざそんなとこに置いとくの!?」

 「あ!わかった!私に罪を被せたい人が作った偽物なんだよ!」

 「この謎はもともと分館にあったんだから複製できるのは私かあなたしかいないでしょ!……ねえ風海ちゃん!どうしてそんなこと言うの!?」

 

 違う。そんな顔が見たいんじゃない。

 

 「私が持ってるのを盗み見た人が作ったのかもしれないよ!“超高校級の贋作家”とか、そんな感じの!」

 「ねえ、もうやめて……!やめてよ……!」

 

 私は奉ちゃんに、そんなことを言わせたいんじゃない。

 

 「そもそも、湖藤さんの死因になった毒だって、まだそこにあったものと特定されたわけじゃないよね。薬品庫にあるものを混ぜたら似たような毒が作れたのかも」

 「お願いだから……!」

 

 そんな風に涙を流させたいんじゃない。

 

 「そうだ!湖藤さんだってこの謎のことは知ってたんだから、果樹園の隠し部屋のことは知ってたんじゃないかな。その上で、自分で毒を飲んで壮大な自殺をしたとか!もしそうだったら、これまでの推理は全部ひっくり返るよね!」

 「本当に、お願いだから……!してよ……!もっと、ちゃんと……!」

 

 こんなことをしたいんじゃない。させたいんじゃない。私は……ただ、奉ちゃんが私たちの道標になってくれると思って……!

 

 「私たち以外に21人目のコロシアイ参加者がいた!っていうことも考えられないかなあ!?モノクマならそれくらいやりかねないよ!」

 「反論、してよ……!あなたがクロじゃないって……湖藤君を殺してなんかないっていう……決定的な反論をしてよ!」

 「それは、奉ちゃんもでしょ?」

 

 私はただ、奉ちゃんの希望が見たいだけなのに。

 

 「果樹園に私のメモが落ちてたら私がクロなの?湖藤さんのボイスメッセージを録音できてたら私がクロなの?尾田さんにした質問がおかしかったから私がクロなの?違うでしょ。そんなんじゃ、私が湖藤さんを殺したっていう直接の証拠にならない。私がクロだっていう決定的な証拠を出してくれないと。そんなんじゃ私をクロにできないよ。私に勝てないよ……私()()()に負けちゃうよ?」

 

 体の芯から凍えそうだ。だから言葉も冷たくなるんだ。何も考えられない。下手な言い訳とか、誘導とか、そんなのもうできないし、もういらない。あとは、奉ちゃんが何か決定的な証拠を私に突きつければいい。それだけだ。

 それで、終わり。

 

 「……私が、眠らされたとき」

 

 せめて、最後にとどめを刺すときは。

 

 「残ってるはずだよ。あなたが持ってる……ハンカチ(私があげたもの)に」

 

 私のことを見ていてほしかった。

 

 「私が付けてた、カラーリップ(あなたがくれたもの)のあとが」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ちゃんと、毎日付けてくれてたね。嬉しいよ、奉ちゃん」

 

 私のあげたもので、あなたのくれたものに、あなたの印を付けてくれた。あなたはそれにたどり着いた。そしてあなたは私を死刑台に送る。私が導いた。私が、あなたに希望の未来を与える。

 ——やっぱり。

 

 「この世に希望はあるんだね」

 

 

学級裁判 閉廷




再来週に更新して、ちょうど5章がおしまいになって年越しです。予定通り。
来年はラストスパートから始まってそのまま終わります。

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