ダンガンロンパメサイア   作:じゃん@論破

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学級裁判 希望編

 

 ——前回までのあらすじ——

 とうとう幕を開けた最後の学級裁判。モノクマから提示された議論のテーマは“このコロシアイの目的は何か?”、たったそれだけの問い。いくつもの疑問、謎、理不尽に耐えてきた甲斐たちは、命をかけて学級裁判に挑む。

 クロのいない学級裁判に戸惑う一同は、初めに尾田が殺された理由について議論する。尾田を殺したモノクマ側の理由は前回の裁判で明らかにされていた。しかし、なぜ尾田が殺されるリスクを厭わず挑発的な行動をしたのか、その答えは曖昧なままにされていた。いまいちど議論するが、その答えは再び持ち越されることになった。尾田が死を決意したのは、尾田が手に入れた真相の一端に原因があるのではないか。これから自分たちが解き明かす真実の中に、尾田に命を捨てる決断をさせる何かがあるかも知れない。

 尾田が確実に知っていた事実とは、モノクマから渡された真相にまつわる手掛かりが記された封筒の中にあった。『“絶望”の再来事件』、希望ヶ峰学園で起きた凄惨な自爆テロ——その実行犯は、“超高校級の絶望”である庵野宣道だった。自爆テロをした庵野がなぜ生きているのか。当然浮かぶその疑問は、翻ってその犠牲者であるはずの甲斐たち全員にも矛先が向いた。

 

 なぜ自分たちは生きているのか? 自分自身の生死さえ不確かなまま、学級裁判は続く。

 


 

学級裁判 再開

 

 何を馬鹿なことを言ってるんだ、って笑い飛ばせたらどれだけいいか。そんなことはあり得ない、って唾棄してもらえたらどんなに救われるか。今の私たちにはそれさえできない。あらゆる可能性を検討しようと慎重になっているからじゃない。私たちの中でその説に思い当たる節があり過ぎるからだ。

 いつか、モノクマは言った。私たちが希望ヶ峰学園に入学してから数年が経過していると。それなのに私たちは、私たちの記憶にある自分自身の姿から——つまり、希望ヶ峰学園に入学した当時の姿から——何も変化がない。

 いつか、モノクマは私たちに見せた。私たちの家族や友達、大切な人たちが映ったビデオを。他愛ないメッセージビデオに過ぎなかったそれは、耳障りなノイズで歪んだ後、悲壮で異様な雰囲気に包まれた光景に変わった。画面に映っていた人たちの服は喪服に変わり、部屋の中にはモノクママスクをかけた謎の一団が佇んでいた。あの喪服の意味は、つまり、そういうことなのだろうか。

 

 「いやいやいやいや!んなわけねェだろ!なんだそりゃ!?甲斐!おめェそれマジで言ってんのか!?つ、つまりおいらたちゃァもうとっくに……!?」

 「実は死んでたということか?意味が分からん……それなら、今ここにいる私たちは一体なんなんだ?」

 「亡霊……死んだことに気付いていない霊体といったところでしょうか」

 「ふざけるのも大概にするヨロシ!亡霊がコロシアイなんかするわけないヨ!それにワタシは死んだら天国に行くって決めてるアル!」

 「ご自分で決めるものでもないと思いますが」

 「少なくとも庵野君は、自分が自爆テロをしたことを覚えている。自分が死んだことを明確に理解してるんだ。その庵野君がここにいる以上、私たち自身だって……どうだか分からないよ」

 

 そうだ、全てを疑わなくちゃダメだ。このコロシアイ全体を。この世界を。私たち自身でさえも。自分が見て聞いて感じているありとあらゆるものが、一切の虚構もない真実だと証明するまでは、何もかもをどこまでも疑い続けなくちゃいけない。そうしないと、この学級裁判では生き残れない。

 

 「で、でもその話だと、おいらたちゃ爆弾で吹っ飛ばされたんだろ?そりゃおめェ……生き延びるのだって奇跡だってのに、五体満足で何の後遺症もねェなんて……あり得ねェだろ」

 「天下の希望ヶ峰学園といえど、一刻の猶予もない20人の人間を完璧に治療することは不可能だろう。これは……なんらかのトリックがあるようだな」

 「……」

 

 そんなことが可能なのだろうか。想像するのも痛々しくて嫌だけど、考えないわけにはいかない。至近距離で強力な爆弾が炸裂した人間がどんなことになるのか。強烈な熱と爆風。教室内なら折れた机や椅子の脚、割れたガラス、砕けたコンクリート、よく削られた鉛筆、吹き飛んだ誰かの一部……それらが一瞬のうちにかき混ぜられて、吹き飛ばされて、高熱で溶けて——。

 到底助かるわけがない。自分のことなのに、やっぱり私は他人事のように、冷静かつ客観的にその結論に至った。なら、私はいったい?

 

 「あーあ、いきなりこんな大きな問いにぶつかるなんて、なんというか、運がなかったね」

 「いやいや。こんなの後半に来てたってドギツいでしょ。誰だってこうなる私もこうなる」

 「……甲斐?」

 「自分自身の存在すら信じられないままじゃこの先の裁判もろくに進められないよ。ここは一旦、忘れちゃうっていうのはどうだろう?」

 「忘れちゃうの!?忘れたくても忘れられないでしょこんなこと!」

 「奉奉(フェンフェン)?どうしたカ?また発作カ?」

 「忘れるってどういうことでェ!」

 「一旦さておくってことさ。尾田くんがこの事件の手掛かりをきっかけに死ぬことを決意したっていうのは正しい推測かも知れないけど、この筋は少し難し過ぎる。他の手掛かりから真相に近づいていく方が、みんなにとっては受け入れやすいんじゃないかな」

 「うわ言でめっちゃ喋るネ」

 「また出てきましたか……お労しや」

 「あっ……」

 

 はっ、と気が付いた。いつの間にか頭の中の二人に口を預けていた。とっさに口を押さえるけど、みんなの冷ややかな視線はとっくに私を突き刺していた。自覚はあった。私がどうしようもなく訳がわからなくなって、この場から逃げ出したくなるほど追い詰められたとき、二人は私の口を勝手に使って喋り始める。この裁判でそういうときが来ることも覚悟の上だった。それでも、二人を制御してみせるつもりだった。

 

 「あっ、いや、あの……これは……」

 「……何も言うな。甲斐が辛い思いをしているのはみんな分かっている。こんな場所では、()()()()()()もあるだろう」

 「全然フォローになってないと思いますが」

 「そ、そうじゃなくてこれは……!あの、私、別におかしくなったわけじゃ……」

 

 ないとも言い切れない。

 

 「けどまあ、奉奉(フェンフェン)、じゃなくて厘厘(リーリー)カ?の意見には賛成ネ。自分が生きてるか死んでるかなんて、そんな哲学的なことを考える場所じゃないアル。答えるべきは“このコロシアイの目的は何か?”ってことだけヨ。この裁判に負けたら間違いなく死しかないネ」

 「いやァ……」

 「答えが出ない問いに時間をかけていても仕方ありません。手前どもは皆、死んでいるかも知れない。それを頭の片隅に置いておきさえすれば、ここまでの議論も無駄ではないでしょう」

 「片隅に収まるような問題じゃねェんだが……いや、まァでもおいらだけで考えても分かりっこねェから、おめェらが言うならそうするけどよ……」

 

 なんだか混乱してきていた裁判場が、一気に落ち着きを取り戻した。そのきっかけが、私の口を使った湖藤君の発言というのがなんだか不思議だ。もうここにいない人のはずなのに、まるで私たちのそばに寄り添ってくれているような……すぐそこで裁判を見守ってくれているような……。いまこの裁判に参加しているのは、私たち5人だけなんだろうか。

 

 「庵野、他に覚えていることはないのか。何か、真実の手掛かりになりそうなことは」

 「いいえ。手前もここに来てからはモノクマと何度か密会した程度で、内通者としてのモノクマとの接触は最低限に抑えていましたから」

 「なんでェ。そんじゃァ手掛かりなしかよ」

 「今し方確認したのは、尾田が持っていた封筒の中身だけだ。ひとまず、全員が持ち寄った封筒の中身を検めてみないか。なにはなくともまずはそこからだろう」

 

 そういえば、私が尾田君の部屋で見つけた封筒は二封あった。一つ目の封筒から導かれた事実が衝撃的過ぎてすっかり忘れていたのに、しっかり覚えていた毛利さんはさすがだ。もう一封に書かれていたのは確か……。

 

 「おいらも見つけたぜ。それもこんなどっさりな。まァ中身を読んでもちんぷんかんぷんだったんだが。とにかく横文字が多くてなァ」

 「本格的にじじいみたいネ。何が書いてあったカ?」

 「IHFがどうだとかHHIがこうだとか……」

 「IHF?それは最近聞いたぞ。確か、宿楽がこっそり観ていたビデオがその組織に関するものだった」

 「関するどころかそのものです。おさらいになりますが、IHFとは国際希望連盟——“絶望”から世界を守り、そして人類を希望へと導く、にっくき国際機関です……!!」

 「にっくいのはおめェだけだろ。そうだそうだ。その組織のことと、下部組織のことについて書いてあったぜ。HHIとMHAってのだ。栄養成分みてェだなァ」

 「MHA……!?MHAがこのコロシアイに関わってるカ?」

 

 しまった。もう一封の話をするタイミングを逃した。

 たどたどしく王村さんがその名前を口にすると、長島さんの目の色が変わった。空気が少しだけヒリつく。ここまでもずっと能天気にしていた長島さんが、いつになく真剣な顔つきになっていた。

 

 「どうした長島?聞き覚えがあるのか?」

 「……ちょっとネ。何回かドンパチやっただけヨ」

 「ド、ドンパチ?」

 「MHAは多国籍希望軍のことヨ。IHF加盟国がそれぞれ資金提供して設立した国際軍で、世界各地にいる絶望やテロ組織の殲滅、紛争解決なんかに当たる奴らネ。金にモノを言わせてとにかく連携もへったくれもない物量で押し切る強引な戦い方が好きじゃないアル」

 「なんで長島さんがそんなにMHAやその戦い方に詳しいのかは、聞いても大丈夫なやつ?」

 「いまさら隠すこともないけど、面倒臭いからスルーするヨロシ」

 「まァ、長島がただモンじゃねェなんてのァとっくに分かってたことだからな。やっぱスナイパーってそっちの意味か?」

 「ご想像にお任せするアル」

 「そのMHAとドンパチしている長島はいったい……いや、もういい。庵野が言わないということは、長島は“絶望”ではないようだからな」

 「あたぼうヨ!ワタシは“絶望”堕ちするくらいならその原因をぶっ壊してやる女アル!」

 

 たくましいというかなんというか、ちょいちょい伺える長島さんのデンジャラスな一面がより深くなったような気がする。

 

 「MHAが軍だとすると、もうひとつのHHIとはなんだ?」

 「資料には人類希望研究所の略って書いてあるな。“絶望”に対して“希望”ってモンを研究してるところらしい。研究もクソもねェと思うんだがなァ」

 「いいえ。“希望”の研究はずっと行われてきましたよ。IHFの前身である未来機関……ひいてはこの希望ヶ峰学園自体が、若き“才能”を集めて人類の“希望”として育成する機関——すなわち才能という“希望”を研究するための実験用箱庭のようなものなのです」

 

 そんな話はどこかで聞いたことがあった。陰謀論というか、都市伝説というか、巷の噂くらいのものだったから大して意識はしていなかったけど、今この段階で改めてその話を聞くと、今までより信ぴょう性を感じた。庵野君が“絶望”側だから、“希望”側である希望ヶ峰学園を斜めに見ているということを差し引いても、希望ヶ峰学園の本来の役割はそうなのかも知れない。

 

 「つ、つまりおいらたちゃ実験台だってことか?」

 「直接生徒たちに何かをするわけではないだろう。むしろ伸び伸びと教育することで“才能”の本質を見極めるというのが希望ヶ峰学園の方針だったと思うが」

 「表向きに言ってることなんて信用できないネ。だいたいワタシたちにとっての希望ヶ峰学園は血と裏切りと絶望のコロシアイの舞台でしかないアル。本来ここがどういう場所だったかなんて分かりようもないネ」

 「……なら、これも実験のひとつ……だったりして」

 

 勝手に口が動いていた。だけどそれは湖藤君でも風海ちゃんでもなく、間違いなく私の言葉だった。王村さんの安直な結びつけに他の3人が呆れる中で、私だけがその可能性を真剣に考えてしまったみたいだ。それがあり得なくはなさそうだと思ったときには、その可能性は私の中に押さえておくには大きく膨らみ過ぎていた。

 

 「実験……だと?このコロシアイがか?」

 「いや、うん……全然根拠があるとかいうわけじゃないんだけど、希望ヶ峰学園の目的が“才能”の研究なんだとしたら、このコロシアイもその一環だったりしないかって……なんか、変なミステリ小説みたいだね。考え過ぎだ、きっと」

 「こと学級裁判において、考え過ぎるということはないのですよ。残念ながら」

 

 なんとか冷静にあろうとする私の言い訳を、庵野君が残酷にも否定する。いいじゃないか、考え過ぎっていうことにしておけば。このコロシアイがそんなあり得ないほど残酷な実験だなんて、私たちがそれに巻き込まれただなんて、そんなこと考えたくもない。あり得るはずがないってことでいいじゃないか。

 

 「じゃ、じゃあ何か?庵野はこのコロシアイが希望ヶ峰学園の実験だって言うのかよ!?あの希望ヶ峰学園だぞ!?こんなのバレたら廃校どころの騒ぎじゃねェぞ!そんな陰謀論めいたこと、マジであり得るってのか!?」

 「まだ十分、証明する手掛かりはありません。ですが、完全にないと切り捨てるだけの証拠もまたありません。必要なのは可能性の精査です。何が正しくて何が間違っているか、それを甲斐さんひとりで決めさせてはなりません。そんな責任を彼女に負わせては、ならないのです」

 「とはいえ、何を根拠に話し合えばいいんだ?我々が持っている手掛かりはあまりに少ない」

 「このコロシアイは実験か否か。それはこの裁判の最終目的である、“このコロシアイの目的は?”という問いの答えにもなり得ます。であれば、まだその答えを突き詰める段階ではないかと。封筒の手掛かりをおさらいするときですよね?」

 

 さすがというかなんというか、庵野君は俯瞰して裁判を見ている。HHIという組織がどういうことをしているか、希望ヶ峰学園が私たちを実験台として見ていたのか。そんなことに拘ってもっとたくさんあるはずの手掛かりに目が向けられないのは、私たち全員にとって損だ。私たちが何をすべきか、何をしていたかを的確に思い出させてくれた。

 

 「HHIに限らず、”絶望”と戦う上で希望側は様々な手段を講じました。それこそ、世界中のあらゆる場所に蔓延る“絶望”を駆逐するために、なんでもしました。手段を選ばないHHIがどれだけ非道なことをしても納得するだけの根拠はありますが、これがそうだという確証には至りません」

 「結論を出すにはまだ手掛かりが足りないってことネ。王王(ワンワン)、他に何か書かれてることはなかったカ」

 「何かと言われりゃ、それぞれの組織の概要くらいだな。ま、今の話よりも深いこたァなんもねェよ。こんなこたァいまどき公式ホームページにでも書いてあることだろ」

 「公式……そういえば、IHFに限って言えば、広報用の映像が映像資料室で観られたな。あのいかにも自分たちの所業を真っ当だとアピールする姿勢。なんとも薄気味悪く映ったものだ」

 

 毛利さんの言葉で私の頭の中にもあの映像がフラッシュバックする。笑顔の子供達、綺麗な山々や海の形式、高度に発展した街並みのタイムラプス映像——まるで全てがIHFの功績かのように映し出される美しい映像の数々——観ている間は素直に受け取っていたものが、きな臭い話題の中で思い出してみると、なんだか魔法が解けたように胡散臭く見えるから不思議だ。詐欺にでも遭った気分だ。

 

 「ふむ。やっぱりおかしいネ」

 「おかしいって、何が?」

 「情報の偏り方ヨ。IHFもそのほかの組織も、“希望”側アル。モノクマが“絶望”なんだったら、もっと“絶望”的な手掛かりを見せてくるんじゃないカ?図書室にあった”希望”と“絶望”の歴史だって、現代の“希望”側から見た歴史しかないネ。歴史は勝者のものとは言うけれど、“絶望”側だって一気にシンパを増やしたならそれなりの情報戦略はしていたはずヨ。洗脳映像とかないカ?そういうのが一切ないなんて、やっぱりおかしくなカ?」

 「ですから長島さん。モノクマは“絶望”ではないのですよ。“絶望”である手前が言うのですから間違いありません」

 「”絶望”野郎の言うことなんか信用できるかよ!だァってろ!」

 「さっき議論を引き締めてもらって、よくそんなことが言えるな。だが……これくらいは今の段階ではっきりさせても問題ないだろうな、庵野」

 「まあ……手前はずっとはっきりと申しているのですが」

 「はっきりさせるっていうことは……やっぱり、そういうことだよね」

 「ああ」

 

 毛利さんが深く息を吐いて、お腹に力を込めた声で言った。

 

 「モノクマの正体は“絶望”なのか“希望”なのか。この裁判はここから始めるしかあるまい」

 


 

 どうやら私と毛利さんの考えはよく似ているらしい。モノクマは“絶望”の象徴であるはずだ。だけど庵野君がはっきり、モノクマは”絶望”じゃないと言った。そしてモノクマが私たちに与えてくる情報はどれも、まるで“希望”が“絶望”よりも優れているとでも言いたげな、明らかに“希望”側に肩入れしている情報ばかりだ。“絶望”が歴史を語らないとしても、その情報には何かフィルターみたいなものがかかっているような気がする。

 

 「なァに言ってんだ?モノクマは“絶望”のやつらが好き好んで使うアイコンだろ?だったらモノクマは“絶望”に決まってんじゃねェか」

 「その“絶望”である庵野が否定しているぞ。奴にしか分かり得ない感覚だと思うが、命を懸けて抵抗しているのはその覚悟の表れではないか?」

 「“絶望”を名乗ってる奴の言葉をそのまま信じるのは怖いネ。そもそも“希望”は“絶望”を殲滅しようとしてるヨ。そんなのが“絶望”の象徴を使うなんて、矛盾してないカ?」

 「“絶望”はその理念のためなら“希望”さえも利用しました。むしろ、人々の“希望”こそが“絶望”の原動力だったのです。“絶望”と“希望”は表裏一体、ならば“希望”が“絶望”を利用してもおかしくはないでしょう」

 「“絶望”を……利用……?」

 

 庵野君の言い方が引っ掛かった。“絶望”と“希望”は表裏一体。“希望”が“絶望”を利用する。それじゃあまるで……。

 

 「よくわかんねェな。“絶望”の象徴っつうモノクマなんかを“希望”が使ったら、“絶望”を殲滅することにゃァならねェだろ。モノクマに感化されて“絶望”堕ちする奴が出てくるんじゃねェのか?」

 「どうでしょうか。“絶望”というのは、そう簡単に心まで染み入るものではありません。モノクマは確かに人間の“絶望”的感情を惹起する聖像(イコン)ですが、それ単体で人々を“絶望”に引き摺り込むものではありません。”絶望”となるには強烈な絶望的体験が必要です。それこそ、()()()()()()()()()()自爆テロにより人類の“希望”が一度に奪われるなどですね」

 「よく自分で言うネ。ってことはあれカ?宣宣(シェンシェン)は“絶望”堕ちする人間を増やすために事件を起こしたカ?」

 「まあ、そうですね」

 「軽い……じゃ、じゃあ今はまさにそのモノクマが“絶望”堕ちのトリガーになるタイミングなんじゃないの?だったらますます“希望”がモノクマを利用することなんてないと思うんだけど」

 「ええ。確かにその通りです。一般的に考えれば」

 

 庵野君はやたらと含みのある言い方をする。自分が起こしたテロでモノクマに”絶望”としての象徴の力を与えてしまったこと。一方でモノクマに“絶望”を感じないから“希望”だと言う矛盾。それを解消する推理を考えているのだろうか。それとも、もうすでに分かっているのかも知れない。

 

 「逆に、モノクマが“希望”だっていう根拠を考えてみない?」

 

 このまま庵野君のペースで話が進んでいくのはなんだか良くない気がして、私は少し無理やりに議論の方向性を変えてみた。モノクマが“絶望”であることを否定しようと思えば色々と考えられるけれど、“希望”であることを肯定するものはないのだろうか。

 

 「どう考えても“絶望”という根拠しか出てこなさそうだが、甲斐には何か心当たりがあるのか?」

 「モノクマが“希望”の根拠……っていうほどのことじゃないと思うけど、やっぱり、IHFに関する資料がたくさんあることかな。それから、もうひとつ——あのアニメ、が気になるな」

 「アニメ?ああ、あれカ」

 

 IHFの紹介動画と一緒に見つかった、子供向けの希望啓発アニメ。あれをわざわざ私たちに見せてきたのは、“絶望”であるモノクマが嫌がらせや当てこすりで見せてきたというよりも、私たちに見て欲しかったから。そういう作為を感じる。

 

 「あの胡散臭ェやつか。まァ内容はともかく、あんなもんをあんなタイミングで見せられて、おいらは“希望”っつう漠然としたもんをやたら推してくるのに気持ち悪さを感じたぜ。そりゃァモノクマの目的とは違うんか?」

 「だったらもっと決定的な悪印象を持たせるような何かを見せつけてくると思う。たとえば……長島さんが言っていた“希望”と“絶望”の歴史とか」

 「ワ、ワタシ?」

 

 図書室で長島さんに教えてもらった、“希望”と”絶望”の戦いの歴史。希望ヶ峰学園で江ノ島盾子が“人類史上最大最悪の絶望的事件”のきっかけとなる惨殺事件を起こしてから、“希望”の英雄と称えられた苗木誠によるコロシアイの打破、続く“絶望”の残党を殲滅する過程で起きた未来機関内のコロシアイ。そして“超高校級の絶望”の衰退……。ひとつひとつの事件は、“希望”も“絶望”もともに痛手を負った凄惨なものばかりだ。だけど、もしモノクマが悪意を持って私たちから“希望”への信頼を奪おうとするなら、IHFの動画なんかよりもこっちを見せるべきだ。

 

 「だって、モノクマは嘘を吐かないけれど、本当の情報に手を加えてミスリードを誘うことはする。それなら、“人類史上最大最悪の絶望的事件”のことや未来機関のコロシアイ——もっと言えば苗木っていう人たちのコロシアイの記録を小出しにして、私たちを混乱させることだってできた。それなのに、その手がかりは図書室の奥にしまわれたまま。何の加工もされず、ただ本として記録を残してるだけだった」

 「ちなみに手前が見つけてきました。分かりにくいところにはありましたが、確かに、ただそこに保管されているという印象でしたね」

 「つまり、モノクマは敢えて私たちを“絶望”に堕とそうとする情報を避けて、”希望”を印象付けるような手がかりばかりを与えてきている。どれほど“希望”は素晴らしいか、どれほど“絶望”は残酷か。まるで、私たちに“希望”側についてほしいみたいに」

 「それが証拠になるのか?」

 

 確かに手応えを感じていた。みんなが私の話に耳を傾けて、推理を頭の中で反芻し、飲み込む音が聞こえた気がした。でも、毛利さんの容赦ない一言が、その音を幻のままかき消す。

 

 「いまの推理では、モノクマが与えてきた情報を“希望”とするか”絶望”とするか。それは甲斐の判断に委ねられている。状況証拠を恣意的に解釈していると捉えられても仕方のない理屈だ。それに、今までモノクマが与えてきた情報だけで、我々は十分に絶望的な状態に置かれていると思うが、どうだ?」

 「絶望的だとは思うよ。でも……やっぱり、それはあの資料で読んだような“絶望”とは違う気がする。江ノ島盾子の“絶望”は、人類に“希望”なんて抱かせなかった。“希望”を失うことよりも、“希望”すら生まれない圧倒的で絶対的な“絶望”だった。でもモノクマの“絶望”は……まるでそれ自体を踏み台にしてるみたいな、そんな気がするんだ」

 「ほう……!」

 

 結局、またこれも私の主観だ。“絶望”は“絶望”であって、それに色なんて付いてない。江ノ島盾子の“絶望”なんて私は知らないし、モノクマの“絶望”だって私たちにとっては十分残酷なものだ。どっちがどっちなんて私の感想、なんの当てにもならない。

 それでも感じずにはいられなかった違和感をそのまま言葉にした。それに反応したのは庵野君だ。

 

 「踏み台、ですか。言い得て妙とはまさにこのこと。ふむ、しっくりくる。来すぎるくらいです。なぜでしょうね?」

 「何を二人で通じ合ってるカ。気持ち悪いアル」

 「私も!?」

 「甲斐から飛び出してきた言葉だからな。それより、踏み台という表現がしっくり来るとはどういうことだ?」

 「まさにその通りの意味です。何かを成すために利用され捨てられるもの。手前がモノクマの“絶望”に感じた違和感の正体……『愛』の欠落した”絶望”を表す言葉です」

 

 私の感じていたことは、どうやら庵野君が感じていたことと同じだったらしい。やたらと私の言い回しを気に入ってくれたみたいで、うんうんと頷いている。

 

 「……まるで、さっきの宣宣(シェンシェン)の話が伏線みたいに思えるネ。“絶望”を踏み台にして得をするのは“希望”くらいアル。そのやり方はとても“希望”なんて呼べるようなものじゃないくらい悪どいけどネ」

 「でも、筋は通ってるんじゃない?それに“絶望”がどれほど恐ろしいものなのか、どれほど危険なものなのか、あの資料を読んだ長島さんなら分かるよね?」

 「まあネ。一流の人間なら、自分の使う銃では殺されないヨ。“絶望”だって同じヨ。はあ……ワタシはとことんまでガッカリしたアル。やっぱり“希望”に希望なんてないネ」

 「いや、庵野の話に戻るんだったら結局それは堂々巡りなんじゃねェのか?庵野はモノクマが“絶望”じゃねェって話をしてたから、“希望”だって証拠を出せってんだろ?それが同じ話じゃァ何の説明にもなってねェぜ」

 「いいや、さっきと今では少し意味合いが違う。さっきまでは、仮にモノクマが“希望”だとすれば色々なことに一貫した説明ができるという話だった。だが今は、モノクマが“希望”でないのに“絶望”のフリをする意味がない……というより、そんなことは不可能だということを言っている」

 「なん、はァ?そうか?」

 

 少しずつ、少しずつ私の考えが染み渡っていく。庵野君が共感し、長島さんが納得し、毛利さんが理解し、王村さんを説得する。いま、私は決定的な一歩を踏み出した実感を得た。もしこの考えが間違いだったとしても、もうここからは戻れない。そんな、心臓が冷えるような実感だ。

 

 「すでに“超高校級の絶望”は力を失くしている。衰退したテロ組織に希望ヶ峰学園を占拠するような武力も、その状態を何日も続ける体力も、IHFの目を逃れて“絶望”を体現するようなコロシアイを続ける工作力もない。IHFが“絶望”の殲滅に目を光らせているはずの世界で、弱体化した“絶望”こんなことが長く続けられるはずもない」

 「だったらこの状況はなんだってんだよ!IHFにぜってェ見つからねェ場所だってのか!?希望ヶ峰学園だぞ!世界の“才能”が集まる中心地だぞ!むしろこんなとこ占拠したら宣戦布告だろ!」

 「だから、そうなんだよ……希望ヶ峰学園じゃ、ないんだよ。ここは……!!」

 

 考えられる可能性はひとつ。ここは、希望ヶ峰学園を精巧に模した違う場所だってことだ。言うなれば大掛かりな舞台セット。コロシアイをさせるために用意された箱庭。私たちを閉じ込めて二度と外に出さないようにする水槽。そんなところだ。

 

 「希望ヶ峰学園と同等の規模で、希望ヶ峰学園と同等の設備を、希望ヶ峰学園と同等に運営できる力のある何者か……それがモノクマ、その後ろに控えているナニかの正体だ」

 「……な、何言ってんだよ甲斐……!?おめェ、そりゃ……そんなもん……!」

 「ああ。そうだ。分かるぞ王村。認められるわけもないだろう。だが、そうとしか考えられない。少なくとも今は」

 

 そんなことができるのは、そんなものがあるとすれば、そんな何者かに敢えて名前を付けるなら。それは——。

 

 「それはもう、希望ヶ峰学園そのものなんだよ」

 

 だからモノクマは“希望”だと言えるんだ。

 


 

 その学園は都会の一等地に聳え立っている。まるで、そこが世界の中心だと主張するように。私立『希望ヶ峰学園』——あらゆる分野で突出した“才能”を持つ若き希望たちを集め、専門的かつ先進的な教育を施す教育機関にして、人類が持つ“才能”について研究する学術機関だ。

 かつて“超高校級の絶望”江ノ島盾子が引き起こした全人類に対するテロ事件——“人類史上最大最悪の絶望的事件”のきっかけとなる事件が起き、後に英雄と称えられる“超高校級の希望”苗木誠を含めた16名によるコロシアイの舞台となった。事件後は一度解体されたものの、卒業生らが組織した未来機関、その後身となる『国際希望連盟』により再建され、長らく止まっていた人類の希望の歴史を再び刻み始めた。以降は過去の汚名を濯ぐように、世界のあらゆる分野で活躍する傑物たちを輩出し続けてきた、名門中の名門。

 いま、私たちは希望ヶ峰学園の地下にいる。モノクマが用意した裁判場で、いつかのコロシアイを再現させられている。なんで残酷で醜悪な所業……まるで“絶望”だ。でも、その正体は“絶望”ではあり得ない。もっと早く気付くべきだった。“絶望”にこんなことできるはずがない。それなら答えは決まっている。モノクマの正体は、どうしようもなく“希望”でしかない。それも世界の希望だ。

 

 「やっぱり大きな理想を掲げるやつは信用できないネ。まさか“希望”のためにここまでするなんて……」

 「いやいやいや!どう考えても矛盾してるじゃねェか!はァ!?するってェとおめェら、この状況は全部、“希望”が仕組んだことだってのか!?」

 「その通りです。それもただの“希望”ではありません。『国際希望連盟』——通称IHFによる企てだということなのです」

 「……頭が痛くなってきた。甲斐の推理に異論はない。だが……受け入れるのに少し時間が欲しい」

 

 モノクマの正体、コロシアイの首謀者、その答えが世界の希望たるIHFだなんて、当然すんなり受け入れられるような話じゃない。でもまだその理由が分からない。どうして“希望”のはずのIHFが“絶望”の真似ごとみたいなことをしてるのか。それはこの学級裁判が最後に行きつく答えだ。

 

 「ま、正直ワタシはモノクマの正体が誰かなんて興味ないネ。ワタシたちをこんな目に遭わせたのが誰かよりも、どうすればこの状況から脱出できるかの方が大事ヨ」

 「よくそんなあっさり流せんな!?散々“希望”だ“絶望”だ言ってきて、そいつらが敵だみてェなこと言ってたのに、結局“希望”も“絶望”も変わらねェじゃねェか!おいらたちにとっちゃただただ迷惑なだけだ!死んでったやつらが浮かばれねェよ!」

 「だからこそ、そこには意味がある。殲滅しようとしている“絶望”のコロシアイを“希望”が模倣するのなら、そこには重要な意味がある。おそらくは……より“希望”に資するものか、あるいは“絶望”を害するものか。だろうな」

 「コロシアイがどうやったらそんなことになるの」

 「何事も使いようですよ。モノクマがそのようなヒントを寄越してきているかもしれません」

 

 こんな凄惨なコロシアイの何をどうしたら“希望”のためになるんだ。ただただ絶望的なだけだ。私たちを“絶望”に陥れ、“希望”を奪い、友達も大切な人も大好きな人もみんな連れ去っていく。これまでの経験を振り返るほどに私は改めて打ちのめされる。誰かがひとり死んでいくたび、私の心のどこかが削り取られるような感覚がした。学級裁判を生き抜いたという実感なんてない。ただ誰かを身代わりに生きながらえただけだ。

 後ろを振り向くとそんな気分になる。庵野君が言いたいのはそういうことじゃない。これまでの生活の中に何かヒントがあるはずなんだ。私たちに“絶望”を押し付けながらその一方で“希望”へ導くような何がしか。“絶望”の中に見出す“希望”。二つの言葉を頭の中で色々につなげてみたり組み合わせてみたりする。やがて、それらは記憶の中のひとつと結びつく。

 

 「あれは……?違うのかな?」

 「何か心当たりが?」

 「……というか、もう何回かこの裁判でも出てきてることだけど。私たちはもう知ってるよ。“絶望”の中で生まれた“希望”のことを」

 「“絶望”の中で生まれた“希望”?」

 

 それはまるで学力テストの問題のように明確な一つの答えを持っていた。それはまるで伏線のように既に私たちの前にあった。それはまるで重圧のように私たちの上にのしかかっていた。こんな押し付けがましくて白々しい言葉に、私たちは聞き覚えがある。その名前に見覚えがある。

 

 「苗木誠」

 

 にっ、とモノクマの口角が上がった。それは決して私の目の錯覚なんかじゃなくて、ふてぶてしさと悪意と興奮が綯い交ぜになった混沌たる笑顔を浮かべていた。どうやら私が口にした名前は、モノクマが求める答えに近いようだ。その確信が得られたなら、あとはこの推理をもっと推し進めるだけだ。

 

 「かつて江ノ島盾子が“人類史上最大最悪の絶望的事件”を起こしたとき……希望ヶ峰学園の中では、苗木誠を含めた16人の生徒のコロシアイが行われていた。庵野君、あの資料に書いてあったことは本当なんだよね?」

 「いかんせん、もはや歴史の一部になっていることなので究極の真偽は手前にも分かりかねます。ですが、“超高校級の希望”と呼ばれた苗木誠という人物がかつて存在したことは紛れも無い事実であり、彼が江ノ島盾子様が首謀したコロシアイに参加していたことも事実でしょう。“絶望”に深く潜っていけば、かなり劣化はしていますが当時の映像も見ることができます」

 「あ、庵野はそれ見たことあんのか」

 「少しだけ。ああ……手前もいつか、あんな風に愛で満たされた最期を迎えてみたいものです」

 「きいて損した」

 「そんな昔の出来事がなんだ?確かに私たちが陥っている状況に似ているが、ここに苗木誠はいない。そんな本質を欠いた模倣をして何の意味があるというんだ」

 「……苗木誠は、はじめから“超高校級の希望”だったわけじゃない」

 

 常識だった。こんなことは小学校で習うことだ。まだ幼かった私はその授業に目を輝かせたものだった。それから成長した少し前の私は、その話を、偉人を引き合いに出したありがちな綺麗事だと思っていた。それでもその綺麗事には意味があった。励まされるし、夢を持てるし、どうしようもなく落ち込んでいてもまだ大丈夫だって思わせてくれた。

 だけどいま、その知識は全く違う形になって私の前に現れた。綺麗事よりずっとずっと意味がある。でも綺麗事のような美しさもカタルシスもない。ただ意味があって、それはとても重たくって、残酷な現実を突きつけてくる。

 

 「苗木誠は、コロシアイの中で“超高校級の希望”に成ったんだ」

 「は?成ったって……コロシアイで?」

 「……!?おい、まさか……!甲斐、お前が言いたいのは、そういうことなのか……!?」

 

 私の言いたいことに毛利さんが気付いた。白かった肌が一層白くなり、顔から冷や汗がぶわっと吹き出す。王村さんは徐々に顔色が悪くなっていって、わなわなと手を振るわせている。庵野君と長島さんはもう少し前から、私と同じ結論に行き着いていたみたいだ。どちらもモノクマを睨みつけている。ここにいることが心底不満だっていう態度だ。

 どうやら、答えは出たらしい。

 

 「このコロシアイの目的……きっと、そういうことなんだよ。だから、モノクマが“希望”だとしても矛盾しない……むしろ、モノクマは“希望”じゃないといけないんだ」

 

 だって、このコロシアイの最後に……私たちの中から生まれるからだ。かつて、苗木誠がそうであったように。苗木誠がそう成ったように。

 

 「“超高校級の希望”を創り出すためのコロシアイ。それが、このコロシアイの最終目的だ」

 

学級裁判 中断




例年になりつつある内臓の炎症が今年もやってきました。クソがよ。

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