二次ランキング97位?
おっ♡おっ♡おっ♡?
ゆっくりしていってね!
時はエレクトロとアースの激闘から数時間前、つまりエレクトロが依姫が永琳宅を訪れた頃の事である。
シン達は不安から一転、希望を胸に都市の中心部、月読命邸を飛び出していた。
どうやら月読命と話してからそれなりの時間が経った様で、押し退けあっていた人々はシェルターの中へ姿を消してしまい、木造の門にキリギリスが一匹止まっているだけだ。
音は無い。
静謐であり、曇天により辺りは薄暗くなっている。
まるで雷でも落ちるかの様な空模様だ。
そんな空気感は、少なからずとも二人のセンチメンタリズムに影響した。
「…さて、さっさと依姫に伝えるか」
<…スパイダーセンスでもあるわけでも無いが…嫌な予感がする、急いで行くぞ>
伝える事は、無論月読命の神降しについて。
浄化の力によってカレンに憑いた悪いモノを剥がせるかも知れないと言う事だ。
シン達は、嫌な予感と言う名の直感に身を任せ、カレンと戦う時に消耗する、と言った予想など考えずにヴェノムへと化し、爪痕を入れながらビルの上へと駆け上がった。
瞬く間にビルの頂上に到達し、都市を俯瞰する。
「人が居ねぇな…」
空に吹く風を肩に感じながら街を見下ろしても、どこもかしこも閑散としており、その姿はまるで平安京の末期。
羅生門で、下人と老婆が争いでも起こしていそうだ。
「…行くか」
「おう」
二人は暗澹とした空へ身を投げ出し、依姫が居るだろう永琳宅に向けてビル群を駆け抜けていった。
◆◆
数十分もの間もビルからビルに飛び移り、着々と永琳の家までの距離を詰めていくシン達。
あと十分程か、そんなことを思い始めた、その時だった。
数キロ程離れた地点から、地から空に向かって落ちていく雷が視界に入り、その数秒後に雷鳴が響き渡ったのだ。
シン達はその光景を見るなり、思わず立ち止まってしまった。
「…まさか」
「急ぐぞ!シン!」
もう、戦闘が始まっている…!?
そこがどんな場所は分からない、だが光は届いているため、目的地は分かる。
永琳宅からかなり近い場所だ。
しかし、今から行ってもかなりの時間が掛かってしまう。
それまで依姫に耐えてもらうと言うのは、余りに酷だ。
「どうにか出来ないかヴェノム!?」
「…出来るッ!!行くぞォッ!!」
腕がドクドクと脈動する様な感覚。
体はヴェノムによって突き動かされーーーシン達はビルから転落した。
「何やってんだヴェノムゥうううっ!?」
「ただの
「失敗したら承知しねえぞ!?」
突然の奇行に絶叫するシンをヴェノムが嗜めると、彼は仕方なくヴェノムを信じて身を任せた。
そして、シン達の腕から何かが射出される。
見ればそれは、糸状となったヴェノムの細胞。
べちゃりとビルの窓に引っ付せたと思うと、しなりを上げ、まるで振り子の運動の様にシン達を加速させていった。
その調子でヴェノムは、糸を引っ付かせてはスィング、引っ付かせてはスィング、と。
加速を繰り返し、遂には普通に走るより遥かに速い速度を叩き出していった。
「お前そんなことが出来たのか!?」
「…
そうやってビル群と言う名の迷路を身体能力と糸をもって潜り抜けていくと、一際大きな雷音が鼓膜を劈いた。
先の聞いた雷音と比較にならない、まさに巨大な雷が落ちたかの様であった。
「近いッ!もっと早く行くぞッ!」
ヴェノムに任せっきりだった体の主導権を握り、強引にスィングする。
ヴェノムに手本を見せてもらった為か、強引なりとも速度は増した。
しかし、制御出来るわけでは無い。
加速しすぎたスピードは目の前のビルを曲がりきれないと言う結果を残してしまい、彼らはそのままビルのガラスに突撃し、派手に粉砕。
破壊されたガラスの一端に、オレンジ色の太陽の光が反射する。
そのままビル内に侵入したシン達は怯む事無く、障害物の様に散乱するデスクやパソコンをものともせずに突進し、反対側のガラスを粉砕して飛び出る事で脳筋的なショートカットに成功した。
そのままビルに飛び乗り、その屋上から目的地を俯瞰する。
「ここか!?」
「あぁ、そうだ!醜い野郎の声が聞こえる!!ここの中心部だッ!!」
到着したのは、柱状の通信機器と一際大きな管制塔が目立つ発電所。
雷の音は鳴りを潜めたが、彼らの異常な聴覚は、聴き覚えのある声を拾った。
カレンの様な、あの時の大妖怪の様な、そんな声。
そして声のした方向に顔を向けるとーーー地面に臥した玄楽と、管制塔を背に倒れ込む依姫と、顔は見えないが、掌をバチバチと放電させながら依姫に近付くカレン…いや、エレクトロ。
現状を表すかのように、斜陽が沈み始め、辺りは夜に支配されていくように暗くなっていく。
そして太陽が彼らを見捨てたと同時に、反対にエレクトロの電流の如き蒼く発光する体が、辺りを照らしていった。
既に戦闘を行ったのだろうか。
そんな考えが浮かぶ前に、シンの頭の中はある思考に汚染された。
それは、
色にして表すなら、狂気の如く赤。
ドクドクと心臓がやけにうるさく鼓動し、血の気が引いたとおもったら頭に血が昇る。
その怒りの出所を強いて言うなら…依姫だ。
エレクトロが依姫を追い詰めた…いや、傷付けた。
その事実だけで体から火が吹くように怒りが身を支配した。
依姫が倒れていると言う事も、シンの心を掻き乱す。
まさかーーー死んだ?
エレクトロがあたかもトドメを指すように近づいていると言う事は、要するに依姫が生きていると言う事だ。
死んでいる筈は無い。
それでも、殺されたと誤認しただけで狂気に身が覆われそうになった。
だが、何故、自分はこんなに
自分はそれ程までのお人好しだっただろうか。
そんなに友情を重んじる人物だっただろうか。
だが、それなら倒れた玄楽にも、断然感情が湧く筈だ。
友情などでは…そんな物じゃあ無いとしたら。
ーーーまさか?
いや、そんな筈は無い。
だって、依姫は、倒すべきライバルだ。
以前にも自分は言った。
打倒すべき敵、と。
いや…自分は、打倒を果たしたではないか。
いや、それでも、あり得ない。
そうやってほんの一瞬、まさに刹那の間、否定を否定で返すかのような自己問答を繰り返すシンは、結局、そんな事を考えている暇は無いと、逃げるかのように思考をシャットダウンした。
そして再度彼らに視線を戻し、エレクトロが手を振りかざすのを見ると、先程のように怒りに身を支配され、突き動かされるまま烈火の如く飛び込んだ。
黒い彗星となって突撃するシン達。
エレクトロの腕が天へ掲げられ、依姫が目を閉じる。
間に合え、そう念じずには居られなかった。
しかし、無情にも依姫とシン達との間には距離がある。
このまま行って間に合う筈が無い。
それを感じ取ったシンの感情は。
また別の、怒りだった。
先の光景に感情を揺さぶられなかったら、いや、そもそもの話もっと早くに到着していれば。
そしてその原因は、実に明瞭で簡単に浮かぶ物。
ーーー自分が弱いから。
あの時、エレクトロを止めていれば。
ーーーそれも、自分が、弱いから。
カレンを、あの時、助けていれれば。
ーーー全部…自分が…弱いから。
そうだ。
全て、自分の責任。
俺が、弱いから駄目なんだ。
ーーー弱いから、守れない。
エレクトロに対してでは無い、不甲斐無さからの、自分自身への怒り。
ヘドロよりもドロドロで、暗黒より真っ黒な感情。
何故俺はこんなに弱い、と。
もっと力があれば、と。
その時である。
瞬間的にだが、シン達の普段では考えられない様な速度を叩き出したのだ。
更に、体が
その変化は本当に一瞬の物であったためか、シン達がその変化に気付く事はなかった。
刹那の間、黒の彗星は赤い彗星となってーーー遂に依姫の目の前に着地した。
そのまま振り下ろされるエレクトロの腕を掴み取る。
シン自身にとっても、その場にいる誰にとっても予想外の結果だったが、シンは息を吐き、顔だけ依姫に向け、安心させるための軽口を叩いた。
「よぉ、大分遅れた、依姫…悪かったな」
顔をエレクトロに戻す。
のっぺりとした顔。
シンを更なる怒りの渦は突き落とすには充分だった。
「…カレン…いやエレクトロ…今度こそ、今度こそブチのめしてやるよ…ッ!!」
「…ッどこまでも邪魔しやがってェぇええッッッッ!!」
シンは、再戦の意と大妖怪の殺意、そして燃え盛る闘志と怒りを胸に叩き込み、エレクトロを力一杯に放り投げた。
「ォぉおおおおッ!?!?」
まるで野球ボールのように吹き飛ぶエレクトロ。
彼女は柱状の通信機器を破壊しながら視界から姿を消していった。
これで依姫達と話す時間ぐらいは出来ただろうか。
「大丈夫か?依姫、玄楽」
「…遅いんですよ…シンさん…」
「シン…ッ!気を、付けろ…ッ!奴は、電気そのものになれる…ッ!!恐、らく…もう、来るぞッ!!」
苦痛と言う文字を体現したかの様な顔で忠告する玄楽。
本来ならば、重症である玄楽より、依姫がエレクトロが吹き飛ばされた程度で時間稼ぎにはならないと言う事を、エレクトロが電子エネルギー化する事が出来ると言う事を教えるべきだ。
しかし依姫は、そんな事…いや、重大であるとは解っているものの、余計な事は考えず、もう少しだけシンとの再開に浸っていたかった。
良心がそんな事している場合かと依姫を責め立てる。
それでも、この幻想を味わっていたかった。
だって、仕方がないではないか。
絶体絶命の時に現れるだなんて、まるでヒーローみたいだ。
その背が語るのは絶対的な安心感。
危機感さえ忘れるに決まってる。
シンはそんな依姫を一瞥し、口早に言った。
「悪い…依姫、動けるか?お前の力が必要だ」
「…すみません…まだ、動けません…」
「…なら俺達が時間をーーー」
「シン!!来るぞッ!!」
弛んだ空間に水を差すかの様に襲来するエレクトロ。
玄楽が言った通り、蒼い軌跡を描くその姿はまるで電子のエネルギー体であり、シンでさえヴェノムに言われるまで視認出来なかった。
次の瞬間、実体化したエレクトロの腕と、剛健を表したかのようなシン達の漆黒の腕が、爆音と共に交差した。
衝撃波が周囲を唸らせる。
「お前とはッ!殺し合いたいとッ!思っていたんだよォおおッッ!!」
「そうかこの糞野郎ォッ!!カレンを返せッ!!」
エレクトロの視線は、シン達だけを射止めている。
ついさっきまで戦闘していた依姫や玄楽など、最早眼中に無い様だ。
しかし…力が、強い。
カレンの時とは比べ物にならないぐらい重く、強靭。
ヴェノムを纏っていても押し切られそうであった。
「場所を移すぞッッ!!ッはッッ!!」
「うっ!?ぐぉッ!?」
体を逸らすように脱力し、手前にバランスを崩したエレクトロ目掛けてハイキック。
ゴキリと嫌な感覚が足から伝わり、慣性のままにエレクトロはまた吹き飛んで行った。
「依姫!!カレンを救うんだったらお前の存在が必要不可欠だッ!!準備が出来たら来いッ!!」
「行くぞォッ!!」
依姫に一言投げかけ、エレクトロを視界から見失わないようにシン達もまた、その場を飛び出した。
柱状の通信機器を伝い、蹴る。
そうやって加速していくシン達は容易に吹き飛ぶエレクトロに追いつく事が出来た。
エレクトロが強引に顔を上げる。
相変わらずのっぺりとした顔だが、不思議と愉悦を滲ませた表情をしていた。
ゾクリと、深層心理を嬲られたかのような忌避感。
そして…
堪らずシンはエレクトロの体を地面に叩き落とした。
彼女は体をくの字にして地面と激突し、慣性によって地面に摺り下ろされていく。
しかし、電子のエネルギー体となって衝撃を殺し、その数コンマ後にシン達に激突した。
そしてエレクトロは、瞬く間に柱状の通信機器に姿を消してしまう。
「ぐッ…クソッ!!見ねぇ間に蝿染みた動きになりやがってッ!」
「ヒヒヒ…ッ!シン…だったなぁ…」
「名乗った覚えはないぞエレクトロォッ!!」
「シンッ!上だッ!!」
ヴェノムに言われた通り、上空に目をやると、通信機器から光が伸び、それが段々と人の形を取っていく光景が目に入る。
遂にエレクトロは、周囲を蒼く濡らしながら地上から数メートル程の高さの場所で姿を現した。
見下ろすエレクトロと、見上げるシン達。
それは奇しくも、軍来祭の時と似た光景だった。
「クヒヒ…ッ!まだ分からないのかぁお前は?お前は
「戯言を抜かすなッ!お前みたいなクズと俺達が同じ?そんな訳あるかッ!!」
「俺達の方が何倍も上なんだよッ!!」
瞬間、エレクトロの動きが止まる。
そして、堪えられないとばかりに腹を抱えて嗤った。
「アヒャヒャヒャヒャッ!お前らじゃない…お前だシンッ!それに…私は
「…今何言った?」
「…俺
"遊び道具"発言自体も血管がブチ切れそうな程ムカつくが、後者の発言が…全く、ヴェノムですら聞き取れなかった。
覆い被さるモザイクのような、煩わしいノイズのような。
理解すれば狂気に冒されていくような混沌も感じられた。
それに…本質?
本質が同じとは、どう言う事だろうか。
疑問は溢れ、脳を犯していく。
しかし考えを遮断するかのように、彼女が動いた。
「…そうか!まだ理解出来ないかッ!?私の方が上だなぁッ!?アヒャヒャッ!!」
「支離滅裂なんだよお前はァッ!」
「オォオオオお"お"お"お"ッッ!!」
顔を抑えて嗤うエレクトロは、両手を広げ、蒼い電気の漏れ出る二つの光球を作り出した。
それが戦闘と合図とばかりにヴェノムは鬨の声を上げ、陥没する程の勢いで地を蹴った。
「アーッヒャハハハッッ!!!」
「がぁあああッッ!!!!」
エレクトロが作り出したのは、荒れ狂うプラズマを妖力の膜で覆い、エネルギーを爆発させる弾。
そして、左手の球を野球のようにフルスイング、その勢いで右手の球も豪速球で投げ出した。
シン達はそれが何だと言わんばかりに、一つを払い除け、もう一つをエレクトロに向けて蹴り出した。
薄い弧を描く蒼球はエレクトロの胸に吸い込まれるようにーーーいや、事実、吸い込まれた。
「キャッチ
「ヴェノム!耐えれるか!?」
<勿論!!>
瞬間、シン達の体は極太の光線に埋もれ、彼らの勢いを押し返して、彼らを地面に叩き付けた。
それどころか地面が陥没していき、柱状の通信機器からオーバーロードによる悲鳴が上がる。
更にヴェノムを通して痺れと衝撃が伝わる、が、しかし、耐えられない程では無い。
強いて言うなら、重力が何倍にも上がったかのような圧力がかかっている事ぐらいだ。
「熱 と、音波が、弱点って 事、知ら れてないよな?」
<恐らくな、だとしたら今が一番のチャンスだ>
「なら、行 くかッ!!」
声が震えながらも簡易な作戦会議を立てるシン達。
光の奔流の中、強引に四足歩行スタイルで構え、エレクトロの真下目掛けて飛び出す。
「気付いていないな…!!」
<柱を使うぞ!!>
ヒヤリとしたが、なんとかバレなかったようだ。
エレクトロは未だ嗤い続け、誰も居ない場所に光線を放っている。
(音も無く行くためには…まぁ、やってみるか)
バレずに、意識外からの攻撃を仕掛ける為には、無音で近付く必要がある。
しかし、柱状の通信機器に飛び乗ると、少なからず音が出る。
そこで考え出されたのが、移動中にヴェノムが披露した、ヴェノムの細胞を糸状にした伸縮自在の組織…名付けるならば、ヴェノムウェブを使う事だった。
幸い、
エレクトロの後ろを取り、ヴェノムウェブを用いて柱と柱の間をスイングし、最終的にパチンコのようにしてエレクトロの遥か上を行く。
地平線に沈もうとする太陽が、ヴェノムの白い目に反射した。
やがて落下する体。
エレクトロはまだこちらに気付いていない。
シン達は両手を掲げて拳を握り、落下に合わせてエレクトロにそれを振り下ろした。
「グギャッッ!?!?」
奇声と骨を粉砕する音が響く。
続いて轟音。
エレクトロが地面と激突した音だ。
怯まず立ち上がろうとした彼女を更に地面に押し付け、馬乗りとなる形で追撃を加えようとした。
しかし。
「舐めるなよこのクソガキャァああ"ッ"ッ!!!」
「ガッ!?」
そこは腐っても大妖怪。
電子化する事によってリカバリーを果たし、シン達に一撃加えて柱状の通信機器に逃げて行った。
「逃げたーーア"ッ!?」
「おい!シン!大丈ーーーガァッ!?」
側頭部に衝撃。
怯んだ所にもう一撃。
更に怯み、また一撃。
聳え立つ柱に逃げては攻撃を繰り返すエレクトロ。
詰まる所ヒットアンドアウェイだ。
防ごうにも圧倒的な速さの前に防御が意味をなさない。
そうやって攻防とも言えぬ攻防を繰り返す内に、シン達はある事実に直面することとなってしまった。
それは、電子化したエレクトロに攻撃する手段が無い事。
タイミングを合わせて拳を振るっても、擦りもせずに逆にカウンターを食らうのだ。
柱を破壊しようとしても、エレクトロがそれを許さない。
「がっ!?ぐぅっ!!がぁああッ!!アッ!!こなッ!っクソッ!!」
<不味いぞ…どうするシン…!?>
攻撃は苛烈さを増し、いよいよ反撃さえ出来なくなっていく。
そしてエレクトロが残した残像が、まるでシン達を蒼いドレスが覆っているかのようになるまで攻撃の手は加速していった。
しかし、シン自身は微塵も絶望など感じていなかった。
それは、信じているからだ。
彼女が必ず来ると。
「アヒャヒャヒーーーガッっはッ!?」
勝利のゴールテープが見え始め、嗤いが隠しきれなくなってきたエレクトロ。
しかし。
その嗤いがいつまでも続く事は無かった。
エレクトロは、遂に駆け付けた彼女によって鼻っ柱をぶっ叩かれ、柱状の通信機器に激突したのだ。
その彼女の光沢を纏った紫色の髪が靡き、紅蓮の瞳は覚悟に燃えている。
彼女は長刀を振るい、シン達に手を差し伸べた。
「…遅かったですか?」
「遅すぎだ依姫…さて、初めてのタッグマッチだ…行くぞッ!!」
「えぇッ!!」
依姫が、勝利の女神が手を差し伸べたのだ。
ご拝読、ありがとうございますなのぜ!
少しスランプ気味で上手く書けないらしいのぜ、ゆるし亭ゆるし亭なのぜ…
アライ・スメシー様、☆9評価ありがとうございますなのぜ!
登場人物紹介っている?
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やってくれ 必要だろ(いる)
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それは雑魚の思考だ(いらない)