ガイ・バニングス捜査官の奇妙でカオスな冒険   作:汗かき

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進化

ここはクロスベルにある。

 

とある工事現場で今二人の男の戦いが終わろうとしていた。

「はあっ、はあっ……なあ、アリオス……お互い限界みたいだし……今日のところは休戦にしねぇか?」

 

「……何を馬鹿な……知られた以上、お前をここから帰すわけにはいかん……来月の式を無事迎えたくば殺す気でかかってくるがいい……!」

 

「んなの出来るワケねえだろ……そしたらお前やシズクちゃんを式に呼べねえだろうが……?」

 

「……!」

 

「安心しろ……お前らの計画は誰にも話しちゃいない……ダドリーあたりに協力してもらおうと思ったが……アイツも融通効かねぇからな。」

 

「セルゲイさんにだってまだ相談してないんだぜ……」

 

「お前……それを聞いて俺が好都合と判断するとは思わないのか……?」

 

「いや……?」

 

「だってお前、不器用だし。」

 

「じゃなかったらこんな場所にノコノコ一人では来ねぇだろ。」

 

「くっ……」

 

「とにかく……このあたりにして今から呑みにでも行こうぜ?」

 

「そうでなくとも2年、ロクに話も出来なかったし……弟と彼女の自慢話くらい、させろっつーの。」

 

「フッ……相変わらずだな。」

 

「弟はたしか……もう15になるんだったか?」

 

「ああ、俺に似ずに結構な秀才でな。」

 

「どこかの高等学校あたりに行かせたいと思っているんだが……まあいいや。」

 

「雨だし(( ガランテ ))にでも――あ――」

 

「!?」

 

「イアン先生……!?」

 

「ハハ……なるほど……黒幕はアンタだったか……」

 

「悪いな、ガイ君。」

 

「ご両親のことを考えたら 君も誘うべきかと思ったが……多分、君は絶対に賛同しないと確信できてしまったのでね。」

 

「……イアン先生……」

 

「ハハ……当たりですよ……イアン先生が付いているなら多分……その計画ってのもうまく運ぶでしょう……でも……きっと……俺の代わりは現れますよ……?」

 

「ああ……そうだろうな。」

 

「ガイ……!」

 そのとき突如として時空に穴が開きガイは吸い込まれて消えた。

 ここはある山の中ペイズリー柄の黒い着物を着た男が瀕死のガイにちかづこうとしていた。

 男の名は鬼舞辻無惨、この国に潜む人食いの悪鬼の始祖にして首魁であり人を鬼に変える唯一の鬼である。

 その性格は歩く地雷原にして圧倒的身勝手であり生にたいする凄まじい執着からくる臆病さに加え自分を自然災害と同じと語る傲慢さを持った正真正銘本物の鬼である。

 

「妙な気配を感じて態々戻ってみればその顔は異邦人(外国人)かこの山には鬼は配置していないから貴様を鬼してやろう。」

 恐ろしく速い速度でガイの額を無惨の指が貫き脳に達し指から無惨の血が流し込まれた。

 

「最後に人として言い残す事はあるか?」

 

「俺は必ずロイドやセシルの元に帰る。」

 

「容疑者の容姿は20代・ペイズリー柄の黒の服を着て瞳は薄い白紅で体色は青白い肌をしている痩せ型の男」

 ガイは警察の職業病である容疑者の特徴を言う事が致命的な過ちをしてしまった。

 青白い肌 それは無惨の数ある地雷の中でも核地雷といえるほどの莫大な威力を誇る地雷だった。

 ここで話は変わるが無惨が鬼になった原因を言おう無惨は生まれる前から重篤な病気を持っており産まれた時死産と思われて荼毘に伏せかけられた時にようやく産声を上げたほどである。

 成長しても病気は酷く寝たきりで20歳も迎えずに亡くなると言われていた。

 その彼を何としても救おうとした善良な医者が居たのだ医者はようやく無惨の病気を治すための薬を開発して無惨に投与したのだが無惨はなかなか病気が治らない事に怒り背後から医者の頭を鉈でカチ割って殺害してしまった。

 時間が立ち薬の効果で人食いの鬼なり病気が治った無惨だったが問題が2つありそれは食人衝動と日光を浴びると消滅なのである。

 食人衝動のほうは人間を喰えば解決するので問題ないとあっさり流してしまったが太陽の克服の理由は超人になれたのに昼間自由に外を出歩けず行動が制限される生活は無惨にとってはとても屈辱的だからである。

 その為に医者の残した文献から薬の原料であり太陽の克服の鍵となる青い彼岸花の捜索要員と無惨は鬼を取り込むことでその鬼の体質を得れるので太陽の克服した鬼の出現の為に人を鬼に変える行為をしているのだが本心では同類を増やすのは嫌っており目的を果たせば部下の鬼は全員その場で処刑というのが鬼の理不尽な事情である。

 

「私の顔色はいますぐ死ぬようなほど悪く見えるか?私の顔は青白いか? 病弱に見えるか?長く生きられないように見えるか?」

 

「違う違う違う違う 私は限りなく完璧にして完全な生命体だ。」

 

「貴様は鬼にしようと思ったが私の悪口を言ったことが許さんこのまま大量の血を注ぎ込み貴様の細胞を破壊して殺してやる。」

 うっすらと明るくなるまで無惨はガイに大量の血を注ぎ込み続けたがガイの体は崩壊する事なく無事であった。

 

「ええいなぜだこれだけ長時間大量の血を与え続けたにも限らず細胞が壊れないだとまずい日が昇る前にここを去らなくてはならん。」

 ガイが無惨の血を大量かつ長時間入れ続けたのにかかわず死なない理由は気合である。

 冒頭のアリオスとの戦いもガイは気合で遥か格上のアリオス(大陸屈指の剣士かつ彼が修めた八葉一刀流という剣術の皆伝に至る過程と言うのはあらゆる物事の本質を捉え、識るだけでなく自在に操る事のできる究極の境地へ至る過程と同じでアリオスが修めた型は神速のスピードで移動しながら相手を斬るという機動力主体の型)と互角に渡り合ったのだ。

 鬼化による意識混濁で朦朧と日光が差さない洞窟を目指してふらふらと歩くガイだったが鬼化による飢餓に襲われてなんの因果か別の世界から流れたある2つの薬箱の中身を飲んでしまった。

 一つの薬箱には試作型T-Abyssの書いてありそれを40本を全部飲み もう一つの薬箱には蒼のグノーシス20本と赤のグノーシス20本があり全部飲んだ。

 洞窟に着き倒れ眠るガイだがその間に彼の体中と言う小宇宙では4つの勢力によるガイの肉体と精神の主導権を巡る相克が起きていた。

 ガイの自身の細胞と人を鬼に変える無惨の血と人を化け物に変えて周りの人を感染させる試作型T-Abyssと組み合わせると魔人化を促すそれぞれの色のグノーシスが互いに争っていたがまずはガイ自身の細胞が無惨の血に適応しその力で試作型T-Abyssとそれぞれの色のグノーシスを取り込んで更なる進化を果たした。

 体内相克が終わるまで外の世界では3年が経過しているのだが2年を無惨の血の適応と無惨が鬼に刻み込んでいる呪いの解除(無惨の呪いは大きく分けて3つあり念話・人間の前で無惨の名を言うか無惨が自身の情報を漏らしたと判断した際にその鬼に対して体内を無数の腕が徹底的に破壊しその場で処刑する呪縛・視界に映る範囲なら不平不満や嘘を見破ったり毒等の情報をその鬼を介して得て抗体を作ったり配下の鬼に情報共有できるので一度使った毒は効かずまた視界ジャックによる遠方見ることも可能な知覚掌握)に使い1年をグノーシスと試作型T-Abyssを取り込むに使用した。

 

「とりあえずここはどこだ腹が減ったし食べ物を探さないといけないか。」

 夜の山に食べ物を探すために探索するガイだが彼は気が付いていなかった取り込んだ試作型T-Abyss が彼の体を進化させ後に彼自身が日光を浴びてどの時間耐えるかという実験をして4時間くらい耐えられるとわかり、全身の筋肉を増強し通常の鬼の40倍もの筋力を得ていた事に。

 

「よし無事獲れたな火を起こさないといけないか。」

 ガイは川の上流でイワナを5匹取り鋭くなった爪でイワナの腹を裂き内臓を取り出し苦労して火を起こして焼いて食べた。

 

「しかし妙だな魚の体が透けて神経が見えてどの方向に動けるのが分かるなんて。」

 ガイは気付いていなかった体が透けて見える技術は感覚の行きつく果てであり武芸者にとっては至高の領域であり無我の境地と言われる技術でその名を透き通る世界と呼ばれているものにならなぜガイは透き通る世界を習得したのかその答えは蒼と赤のグノーシスの過剰摂取で脳が無意識に体に掛けるリミッターを外し感応力が上がった結果感応力が透き通る世界に進化したのだまた因果を読むことができ相手の過去を見る力と未来予知をガイは手に入れた。

 

「あの時意識が朦朧としていたから分からなかったけど飲んでいた物を調べないといけないか。」

 ガイはそういうと戻りながら自分が飲んだ薬箱を探しそれを見つけた。

 

「こっちは試作型T-Abyssて書いてあるなどんな薬品か分からないなさてこっちはグノーシスてあのグノーシスか。」

 ガイとグノーシスには因縁いや正確には製造し悪用している宗教団体と因縁があったその宗教団体の名はD∴G教団といいセムリア大陸で広く信仰されている空の女神であるエイドスを否定し悪魔を崇拝する狂気の教団(正し悪魔崇拝は女神の否定の方便しており真に崇拝しているのは幻の至宝の復活となる素体のホムンクルスである御子であり皮肉にも彼らは女神が人に与えた物を崇拝しグノーシスの原料であるプロレマ草も幻の至宝の世界を見るための目である。)のカルバード共和国の最西端アルタイル市のにあるロッジ(D∴G教団の実験施設で子供を使い人体実験をしていた。)を各国協力によるD∴G教団殲滅作戦の一翼であった。

 ガイが所属するクロスベル警察セルゲイ班に制圧され唯一の生存した被験者であるティオ・プラトー(当時8歳)を救助保護し病院から退院後にガイが同行し故郷であるレミフェリア公国にある実家に帰る事ができた。

 

「さーてどうしたものか困ったなまずはここがどこなのかしらべないといけないか。」

 山の中を歩き色々散策するガイだったがある物を見つけた。

 

「なんだこの不思議で奇妙な仮面は額の当たりに何かを当てはめる窪みがあり石でできていて唇から犬歯がはみ出しているな。」

 

「そういえばあいつ 俺の事異邦人て言っていたな顔を隠すためにも丁度いいかこの仮面を被る事にするか。」

 

「よしあらかた探索したかやばい日が昇る洞窟に戻らないとやばいな。」

 日が昇ると洞窟に戻り寝て夜起きて山の探索と食べ物を探すこれが今のガイの生活リズムだ。

 

「さてまずは山を出て人を探してここがどんな場所か聞きだすのが先決か。」

 

「この山を離れる問題は日の光を凌げる場所の確保か4時間くらいは耐えられるがそれ以上となると消滅するからなあ。」

 山を離れ集落を目指し仮面で顔を隠すガイだったがここで助けを求める声を聴いて急遽声がする場所に移動した。

 

「おいそこのあんた何をやっているこの人から手を離せ。」

 角が生えた男が人を襲っていたのをガイは見てその男の手を襲われている人から離すことに成功したのであった。

 

「ああ なんだてめえてか同族がなんで俺の食事の邪魔をするんだよ。」

 

「食事 どういうことだ。」

 

「おめえ知らねえのか俺たち鬼の主食は人間なんだよ。」

 

「なに だとしてもお前はここで止める。」

 

「丁度いいあそこで震えている奴とてめえを食うだけだあ。」

 そう言って鬼は鋭い爪をガイに向けて振り下ろした。

 

「(その動きはわかっている。)」

 透き通る世界で事前に攻撃を察知したガイは振り下ろした爪を受け流し渾身のカウンター右ストレートで鬼の頭を粉砕した。

 

「なんだ血が仮面に付いたら急に光って針が飛び出してきて脳に刺さっているがなんだから力が湧いてくる。」

 ガイが顔を隠すために付けていた仮面の名前は石仮面と言い血を触れると骨針という8本の肋骨状の針が飛び出し頭蓋骨を貫通し脳を強く刺激させ脳の中にある未使用領域を活性することによって人間を超生命体に進化させる物でありガイには脳の中にある未使用領域があり石仮面の進化の余地があったから進化したのだ。

 なぜ石仮面は作られたのかそれは人間とは別の生命体である闇の一族の天才である個体名カーズが太陽を克服し完全で完璧な究極生命体に進化するために作った道具であったのがパワー不足で脳を十分刺激出来ずに究極生命体に進化できなかったのである。

 

「巻き込む可能性があるからあんたはここから速く遠くに逃げろ。」

 

「言葉が分からないけどわかった。」

 襲われた人はうなずいてその場から全速力で逃げた。

 

「(こいつの攻撃が速い俺よりも与えられた血の量が多いのか。)」

 鬼の強さとは人を食べた数と無惨の血の濃さであり普通は多くの人間を食べて無惨から血を与えられてより強くなりさらに人間を食べるというサイクルである。(男性よりも子供を胎内で育て産むためか女性の方が栄養があるらしい。)

 

「(このまま逮捕術で拘束してぶん投げて日光に当ててこいつを倒す。)」

鬼同士の戦いは互いに再生能力があるので基本は不毛であり勝利条件は相手の鬼を食べるか日光を浴びせて消滅させる事である。

ガイは逮捕術で相手の動きを封じて耐久戦をして投げて日光を浴びさせて倒すと覚悟決めて実行しようとしていた。

 

「こいつ 放しやがれ。」

 

「放すつもりはない。」

 

「ちぃ 日が昇ってきあがった。」

 

「ふん」

ガイは気合を入れて拘束した鬼を日光が差している所に投げた。

 

「あぎゃ ちくしょう……。」

そう叫ぶと鬼は日光によって消滅した。

 

「日光に当てるとすぐ焼けて消滅するのか俺が4時間耐えられたのは一体なんなのだろう。」

 

「さて 探索再開だ。」

 夜を歩くガイだが奇妙でカオスな冒険の一歩を歩みだしたのである。

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