忘却されし物語 《シュバルツ・ゲデヒトニス(黒の記憶)》   作:偽作者(ハザードフォーム)

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すみませんっ!遅くなりましたっ!かなり、長い気がする‧‧‧‧‧‧。


第18章「喪失」

18章「喪失」

 

「それで・・・・・コムイ責任管理室長。今回の件は全て、”凶獣レーヴイン”の獣化ウィルスによる物だという事だな?」

 

「はい、今回現れたグラムはあの”獣人”と似ており、更に、あの獣のような敏感な動き、そして獣のような鋭き爪等、リナリー元帥から貰った情報も含め、私はそう推測しています。」

 

 

僕は目の前に座る5人の黒きフードと紅きラインのあるコートに身を包みし、5人の”大元帥”にお辞儀をし、今までの事件の原因、得た情報等について、話す。

 

今、僕達ホワイトフォースは色んな各地の国家で、救護活動を行っている。

 

リナリーが僕にくれたあのフォレストにて起きていた異常な情報を見た後、沢山の国家から、連絡が来ていた。

 

そう、いつもよりも異常な数のね・・・・

 

そして、僕は皆に頼み、各国家にて、出現した獣化したグラムから、庶民達を守るために各国家に向かわせた。

 

シュトゥラや、あの今の国の中で最も発展している先進国のアルタイルからも要請が来ていた。

 

そして、僕とリナリーの見たあの大きな穴のあるフォレストにも後に調査隊を向かわせる予定だ。

 

更に今、僕はある程度のあの獣化したグラムのウィルスに感染してしまった患者について、後にどうするのかを聞いていた。

今回のグラムは通常のグラムじゃなかった。そして、通常のグラムの殺人ウィルスの引き起こす灰化現象さえも見られなかった。だけど、変わりとして、獣のような鋭い目になり、凶暴化するという症状が出ていた。だから、大元帥と話し合っていた。

 

何故なら、皆の治療をするために必要な特効薬を作るには、聖王連合直々の命が必要だから。

そのためには、まず、大元帥達に報告し、どうにか、話を付けて貰えるよう言わなきゃ駄目なんだ。

 

それに、もしかすれば、ウィルスに対抗できる抗体や特効薬、もしくは治療用の魔法の術式を作れるかもしれないんだ。

 

 

 

だけど・・・・・・

 

 

「それで‧‧‧‧‧大元帥、感染者達の治療を試みたいのですが‧‧‧‧」

 

 

 

 

現実はそんなに甘い物じゃなかった。

 

 

「獣化ウィルス感染者は全員、殺処分、もしくは離島への追放による処分とするっ!」

 

「で、ですがっ!!「これはこれ以上、犠牲を出さないためでもあるぞ、コムイ管理室長。今までの犠牲を出したお前が言える立場では無いだろう?」・・・くっ・・・。」

 

「それに、グラムの殺人ウィルスや、獣化ウィルスの特効薬等、この世に存在せぬ。あると言えば、ゼロデバイスの適合者自身のみだ。例え、作れたとしても、それは無駄な犠牲を呼ぶだけだ。それに、例え、ゼロデバイスの適合者の血を血清に出来たとしても、それを只の民達の体内に入れば、どうなると思うかね?」

 

「っ‧‧‧‧‧‧‧。」

 

そして、決定してしまったんだ・・・・・・

 

僕にとって最も恐れていた事が・・・・・

 

 

 

全ての・・・

 

 

 

 

感染者の排除という名の・・・・命令が・・・・・・

 

 

 

 

このままだと‧‧‧‧‧もしかしたら‧‧‧‧っ!!

 

 

 

 

 

「ウフフフッ♪」

 

 

俺の横で、大公がいつも以上に機嫌の良いように、不適な笑みを浮かべる。

 

ん?

 

「俺、上がりな。」

 

そして、俺は手札からダイヤのQ、J、K、Aの順に出す。そう、ロイヤルストレートフラッシュでな。

 

「ちぇ~また負けちゃった~。こんなのだったら、クロスと遊んだ方が面白かったな~。」

 

そんな中、俺の横で、クララが機嫌悪そうにあのアクエリアス遺跡にいた赤髪の野郎の事を思い出しながらも文句を言う。

 

んだが、一つ思ったんだが・・・・・・・

 

大公は、何であんなに機嫌が良いんだ?

 

レーヴァインが破壊されたのもシナリオの一つなのか?

 

それとも、あの只のイクスを摸標した人形が自爆してぶっ壊れたからなのか?

 

「ねえ~大公。今日は何か、機嫌が良いね?」

 

そんな中、俺が一番謎に思っていた事をクララが手に取ったトランプカードの一つ、ダイヤのKのカードを小指の先端で回しながらも、問う。

 

そうだっ!良いぞっ!クララ!それでお前が大公に叱れてしまえっ!

 

「いえ~♪実はですね、面白い物を発見しましてね~♪」

 

だが、俺の予想は外れ、大公は機嫌が良いように、クララの問いに答える。

って、おいっ!前の俺には、変な部屋に入れられて、かなり運動させられたのに、クララにだけはこたえるんかよっ!!

 

 

だが、それよりも、大公が見つけた面白い物って何だ?

 

「へぇ~でさ、大公。その面白い物って何?」

 

クララは大公に興味深々でもあるかのように、無邪気な笑顔で問う。

 

「それは秘密デスヨ♪」

 

クララの問いに対し、大公は答える。

 

はっ!ざまあみろっ!

 

「ちぇ~大公のケチ~」

 

それに対し、クララは頬を膨らませながらも、その場にまた座る。

 

「お楽しみは取って置く物ナンデスヨ♪クララ~♪それじゃあ、今日はここらでお開きとしましょうか~♪」

 

大公はそう言うと、何処に続くのか、分かる事の無いドアを開け、この部屋から、出て行くそして、クララは「あ、ちょっと待ってよ~大公!」と慌てながらも大公と共に出て行く。

 

というか・・・・クララ。お前、少しは周りを気にしろよ?

 

露出度が多いのを着るんじゃねえよ。

 

「では、拙者もここらで」

 

「俺も退場とさせて貰おう。」

 

そして、あのキザ坊と誰だったのか、忘れた奴がこの部屋からそれぞれ出る。

 

えっと・・・・誰だったっけな?あいつ・・・・まあ、良いや・・・・。

 

それにしても、久々の長き休暇か・・・・・・。

 

 

「んじゃ、行くとするか~」

 

そして、俺はアイツらの所に行くため、ドアを開け、俺と執事用のグラム以外、誰もいない部屋から出て行く。

 

というか、大公、今思ったんだけどさ、執事用にグラム作ってどうするんだよ・・・・・。

何か、こう・・・・美少女になってるし?

 

んまあ、今はそれは気にしない方が良いな。

 

 

 

 

「それじゃあ、わしは他の者達が眠っているのか、見に行って来る。ここで安静にしておくんじゃぞ?クロス。」

 

「ああ・・・・・・分かっている。」

 

リヒトは俺にそう言うと、ドアを開け、他の者達がここで眠るであろう部屋へと魔力灯を持ち、出て行く。

 

だが・・・そんな中でも、俺はひたすら、考え続けていた・・・・・。

 

 

俺は一体何者だろうか・・・・・・?

 

 

 

そして、俺は何故ここにいるのか・・・・・?

 

 

だが、何もかも思い出す事は出来なかった・・・・・。

リヒトの話によれば、俺は黒騎士という騎士であり、ある任務で来たらしい・・・・・。

そして、リヒトは記憶を取り戻すのは不可能だと俺に言った。

 

俺は今、脳のある部位の記憶のある全ての細胞が死滅したらしい。

だから、俺には記憶を取り戻す方法なんてない。

 

「・・・・・・・・。」

 

俺は考えながらも、空を見上げる。

 

だが、一つだけ、明確な物を覚えている。それは・・・・・

 

 

 

 

ー ・・・・ありがとう・・。-

 

 

 

とある草原で、俺と同じ金髪の長き髪をなびかせながらも、俺を抱きしめた太陽の光により顔の見えない少女が俺へと向きながらも感謝の言葉を放った光景だった。

 

 

あれは一体・・・誰だったのだろうか・・・・・?

 

 

 

 

だが、何故か・・・・・・・何か大切な物と忘れている気がする・・・・・

 

 

「ク・・・・ロス?」

 

 

そんな中、俺の後ろから、誰か、いや、女性が俺の名を呼ぶ声がする。俺は直ぐに後ろへと降り向き、視界を後ろへと変える。そして、俺の目に写ったのは、一人の何処かの王女のような姿をした長き月に照らされながらも光り輝く金髪をし、緑と赤の虹彩異色の瞳をした女性の姿だった。

 

 

 

 

 

 

 

「ク・・・・ロス?」

 

私はとある部屋でクロスの姿を見つけます。

リヒトさんに言われ、あの後、クラウスやリッドにもクロスがどうなったのか聞きましたが、何も答えずに、直ぐにアスティオンの事や、クロゼルグの事等の別の話に変えちゃうんです。そして、明日は黒騎士の方から、迎えが来るそうですが、クロスとは会えないだそうです。

なので、もう誰もクロスの事について、言わないので、私自身が確かめるため、皆の眠る夜中、クロスを探し回りました。

そして、ついにクロスを見つけ、私は確認のため、聞いてみます。

ですが、色んな所に傷を負って更には、包帯やガーゼ等を張っており、凄く痛々しい傷跡があるのだと見れば分かります。

 

 

 

クロス・・・・・私は貴方に・・・・・・・

 

 

ですが・・・・・・帰って来たのは・・・・・・

 

 

「ああ・・・・・・それで、お前は・・・誰だ?」

 

 

私にとって、驚きを隠せない、答えでした。

 

 

 

 

 

え・・・・・クロス・・・・何を・・・・言っているの・・・・ですか・・・・・?

 

 

 

「何を言っているのですか・・・?クロス、私ですよ・・・・?」

 

私は直ぐに、クロスへと問います。最初は悪ふざけなんじゃないのか?と思いました。ですが・・・・

 

「・・・・・・知らないな、それで、お前は・・・誰だ?」

 

そんな私の予想は外れ、私は驚きを隠せなくなります。

 

 

クロス・・・・・・まさか・・・・・貴方は・・・・・っ!!

 

「それで、お前は誰だ?こんな真夜中で何をしているんだ?」

 

ですが、そんな中、クロスは私に色んな質問をしてきます。

 

クロス・・・・・・・

 

私のせいで、貴方は・・・・・・・

 

 

貴方は・・・・・・・

 

 

記憶を失ってしまったんですね・・・・・・・。

 

 

クロス・・・・・・ごめんなさい・・・・・。

 

 

そんな中、私頬に一つの何か冷たい何かが落ちるような感覚を感じます。

 

そして、どんどんと私の視界が少しずつ揺れ始めます。私はどういう事なのかを理解します。

 

な、何故でしょうか・・・・・・?

 

「グスッ・・・・・・・・ヒッグッ・・・」

 

何故、私は泣いてしまっているのでしょうか・・・・?

 

「エッグッ・・・・・ヒッグ・・・・」

 

もう・・・あの時に泣かないって決めたのに・・・・・・私は・・また・・・・

 

 

ーぼ、僕はクロスクラインと言いますっ!よ、宜しくお願いします!ヴィヴィへ、陛下っ!ー

 

 

 

ーあ、いえ!な、何でもありませんっ!ー

 

ーいえ・・・・ヴィヴィ陛下に幸せになって欲しいんですよ。その人は絶対にそう思っているはずです。だから泣かないでください。貴方が悲しめば、空にいるヴィヴィ陛下の母上と父上、そして、クロスや皆が悲しみます。ー

 

 

ーはいっ!いつか、また、会いましょうっ!!!ー

 

 

そんな中、私の頭の中に、どんどんとある記憶が蘇っていきます。

 

そう、それは、クロスと過ごした記憶でした。

 

最初に出会った時の記憶

 

 

そして、シュトゥラへの道の中、歩く中で話し合った時の記憶

 

 

そして・・・・・

 

 

 

また会うと約束した記憶・・・・・。

 

 

クロス・・・・

 

 

ごめんなさい・・・・

 

 

 

ですが、謝っても、そんな事戻って来るはずがありません。

 

 

私は・・・・・貴方にっ・・・!!

 

そんな中、私の身体は何かの温もりと誰かに抱きしめられているような感覚を感じます。

 

私は何なのか?と思い、涙により、揺れる視界を前に向けます。そこには

 

「・・・・・・。」

 

さっきまでは、影で見えなかった月の色により、私と同じ金色の長い髪のあるクロスの顔があり、私を抱きしめていました。

 

 

 

 

「・・・・・・・。」

 

俺は泣き始めたこの女性を抱きしめる。

 

だが、何故だ・・・・・・?

 

 

何故俺はこの者を抱きしめた?

 

 

何故この者は泣ていた?

 

 

だが・・・・・はっきりと一つだけ言える事がある。

 

 

「・・・・・大丈夫か?」

 

俺はこの者を、ほって置ける事等、出来ないという事だ。

 

「・・・・・はい・・ごめんなさい・・・・その・・いきなり泣いてしまって・・」

 

その者は俺から直ぐに離れると、泣いた事を俺に謝罪して来る。

 

何故だ・・・・?

 

何故、俺に謝る?

 

・・・・・・やはり、思い出せん・・・・・。

 

「・・・・・ああ」

 

俺はどういう事なのか、考えながらもその謝罪を受け取る。

だが、この者は一体・・・・・誰だ?

 

 

だが・・・何故か、何処ともなく、懐かしさを感じる・・・・・。

 

「その・・・・私はオリヴィエ・ゼーケブレヒトと言います・・・・・その、少し話をしても良いでしょうか・・・・?」

 

この者は俺に「オリヴィエ・ゼーケブレヒト」と名を名乗ると、俺に話をして良いか?と聞いてくる。

 

オリヴィエ・・・・ゼーケブレヒト・・・・?

 

それがこの者の名・・・・か。

 

だが、何故・・・・・・俺と話をする?

 

「ああ・・・・・それで、話とは・・・何だ?」

 

俺はこの者、オリヴィエへと問う。

 

「その・・・・私は・・・貴方に謝りたくて・・・・・。」

 

オリヴィエは俺に謝罪をしたいと何か暗そうな顔で答えて来る。

 

 

俺に謝る・・・?

 

 

何故だ・・・・・・?

 

「その・・・・貴方は・・・・私のせいで・・・記憶を失ってしまったんです。私を助けるために・・・・・」

 

 

オリヴィエは俺に月の光に照らされながらも、少し苦笑したような暗そうな顔をしながらも、俺に自分のせいで記憶を失ったと答える。

 

 

どういう事だ・・・・・?

 

 

俺がオリヴィエを助け、記憶を失った・・・・・?

 

 

リヒトから聞くには、黒騎士という存在であり、任務により俺は記憶を失ったはず・・・・・

 

 

ならば・・・・・・俺の任務は・・・・・オリヴィエを救出する事だったのか・・・・?それとも・・・・・

 

「・・・・リヒトさんやクラウス達からは・・何も聞かされていなかったんですね・・・・。」

 

俺がどういう事なのか、考えていたそんな中、オリヴィエは俺に苦笑しながらも、答える。

 

「・・・・・そうか・・・・・。」

 

俺はオリヴィエの問いに対し、答える。

そして、俺とオリヴィエの間に長き沈黙が走る

 

「その・・・・しないんですか?」

 

そして、長き沈黙が終わりし時が来たのか、オリヴィエが俺に問う。

 

一体・・・・・・何をだ・・・・・?

 

「・・・・・何をだ?」

 

「その・・・・・・・責めないん・・・ですか?・・・・・私を・・・・?」

 

俺がどういう事なのか、疑問にに思っていたそんな中、オリヴィエは俺に責めないのか?と問う。

 

「・・・・何故、俺がお前を責める必要がある・・・・・?」

 

俺はオリヴィエの問いに対し答える。

 

何故俺がお前を責める必要がある?

 

・・・・何故だ?

 

「エッグッ・・・・ヒッグッ・・・・・・・」

 

そんな中、俺の前・・・いや、オリヴィエが泣き始める。

 

何故、泣く‧‧‧‧‧‧?

 

「何故・・・・・・泣いている?」

 

俺はオリヴィエに問う。

 

何故、お前は泣いている・・・・・・?

 

「だって・・・・・貴方は・・・・私を・・・私を助けて記憶を失ったんですよ?なのに・・・・・それなのに・・・・・何で・・・・私を責めたりしないんですかっ!私は‧‧‧‧‧私は‧‧‧‧‧っ!!」

 

オリヴィエは俺にどうして、泣いているのかを問う。

 

・・・・・・そうか・・・・。

 

「ふ、ふぇ?」

 

俺はどういう事なのかを理解しながらも、オリヴィエを抱きしめる。

 

 

何故、俺がこの者をほって置けないのかは分からないが・・・・・・

 

「お前が責任を感じる必要はない・・・・・・俺は只、任務を遂行しただけだ・・・・だから、お前はそこまで自分を責めるな」

 

俺は抱きしめているオリヴィエに言う。

 

・・・・・俺はこの者をほって置く事など出来ない。いや、悲しませる事なんて出来やしない・・・・・。

 

「・・・・はい・・・・・・・。」

 

オリヴィエは俺に抱きしめられながらも、返事をする。

 

「それに、その任務を受けたのは、俺自身の意思だったはずだ。そして、俺はお前を助けた。ならば、お前が自分を責める必要なんて無い。」

 

「・・・はい・・・・・」

 

そして、俺はオリヴィエを一旦離す。

 

「‧‧‧‧‧‧落ち着いたか‧‧‧‧‧‧?」

 

俺はオリヴィエに問う。

 

「‧‧‧‧‧‧はい、すみません‧‧‧‧‧いきなり、泣いてしまって‧‧‧‧‧」

 

オリヴィエは俺にいきなり泣いてしまった事について、謝る。

 

それに対し、俺は疑問を抱いていたが

その前に俺にとっては最も気になっている事があった。

 

「それで・・・一つ聞きたいのだが・・・・何故、お前はここに来た?謝りに来たのは分かる。だが、今は深夜のはずだ。それに、もしお前が一人でここに来たのがバレれば、クラウスやリッド、リヒトが探し回ってるはずだぞ?」

 

俺はオリヴィエに何故、ここに来たのか?と問いながらも、何故、深夜に来たのか?と問う。

 

それにオリヴィエの身体のいたる所には、包帯やガーゼ等、俺よりも少ないが、俺と同じく、身体のいたる所にあった。おそらく、俺はオリヴィエを助ける時に何か、負傷させてしまったんだろう・・・・・。それに、両腕は義手か‧‧‧‧‧?

 

「え、えっと・・・・その・・・・何で分かった・・・のですか?」

 

そんな中、俺にオリヴィエは何故か、焦りを見せるかのように問う。

 

・・・・・・何か、隠しているようだな。

 

「お前が俺に「お前を助けるために俺が記憶を失った」という事が疑問になっていたからだ・・・その事を俺は知らない・・・そして、リヒトやクラウス、リッド、ソカロからもそんな事を聞かされた覚えは無い・・・なら、リヒト達が隠しているという事だ。ただ・・・それだけだ。」

 

俺はオリヴィエの質問に対し、答える。

 

「そう・・・・でしたか・・・・。」

 

それに対し、オリヴィエは何処となく、暗い表情で答える。

 

 

「そろそろ、戻る方が良い・・・また明s「嫌です!」」

 

俺はオリヴィエに部屋に戻ると良いと言う。

 

今頃、クラウスとリッドがオリヴィエを探し回っているはずだろう・・・・

それに、今は深夜だ・・・・・。

 

オリヴィエの健康を考え、今は眠る方が良い。明日は迎えが来ると同時に、この山から降りるはずだ。ならば、今は身体を休ませなければならない。

 

だから、俺はオリヴィエに言った。だが、それに対し、返って来た答えは予想していた物とは違っていた。

 

「嫌です・・・・・・だって・・・もう貴方と会えなくなると思ってしまうと・・・私は・・・・」

 

オリヴィエは俺を抱きしめながらも言う。

 

だが・・・・・・一つ、疑問を抱いていた事があった。

そう、俺が今までずっと考えていた事だ・・・・・。

 

「・・・・・だが、俺がお前の言う”クロス・クライン”でなかったら、どうする?」

 

そして、俺はオリヴィエに聞いた。

 

誰もが答えれなかった俺の疑問を・・・・

 

 

 

 

 

「・・・・・だが、俺がお前の言う”クロス・クライン”でなかったら、どうする?」

 

クロスは私に何処となく、無表情な顔で聞いて来ます。

 

クロスが‧‧‧‧‧"クロス‧クライン"じゃ‧‧‧‧ない?

 

 

一体‧‧‧‧‧‧何を言ってるの‧‧‧‧‧ですか‧‧‧‧‧‧?

 

「クロス‧‧‧‧‧一体何を‧‧‧言っているの‧‧‧‧ですか‧‧‧‧?」

 

私はクロスの問いに対し一体どういう事なのかと問います。

私は願いました。

 

 

さっきの言葉が聞き間違えであるようにと‧‧‧‧‧‧

 

 

ですが‧‧‧‧‧

 

 

 

「確かに‧‧‧‧‧お前の言うクロス‧クラインは存在していたかもしれない‧‧‧‧‧だが、俺が本当にそのクロス‧クラインとは限らない。そして、俺の記憶は戻る事等無いとリヒトは言った。だが、もし、リヒト達が未だに隠している事があるのなら‧‧‧‧‧‧」

 

 

私は無我夢中で部屋から飛び出て、駆け出しました。

 

クロス‧‧‧‧‧‧‧

 

 

私はもう‧‧‧‧‧貴方を傷つけたくない

 

 

リヒトさんとリッドの内緒話を聞いたんです。

 

 

 

色んな凄い傷を負いながらも‧‧‧このリヒトさんの研究所の近くまで、肩でソカロ元帥を担ぎ、私を抱き上げたまま、色んな所から血を流しながらも、歩いて来ていたって‧‧‧‧‧

 

そして、ソカロ元帥の独り言も聞いたんです。

 

アレンさんが死んだって‧‧‧‧‧‧‧

 

 

クロス‧‧‧‧‧貴方は聖王の継承権も無ければ、只の人質である何も出来る事の無い私を救うために‧‧‧‧‧‧

 

 

そんな中、私は何か軽い床を踏みます。それと、同時に私の立つ床は大きなひび割れた音と共に、ヒビが入り、大きな穴を作ってしまいます。

 

「っ!?」

 

私はいきなりの事だったため、身動きが取れず、更には、怪我も治っていないためか、激痛が身体中学に走り、私はそのまま、私を飲み込む程の暗黒の暗き穴へと落下していきます。

 

‧‧‧‧‧‧‧クロスを傷つけた事、いえ、皆を傷つけた事が私へと天罰として降り注いだんですね‧‧‧‧‧‧‧

 

 

 

クロス‧‧‧‧‧‧本当に、ごめんなさい‧‧‧‧‧。

 

 

 

私はやはり、貴方に許されるような存在ではありません。

 

 

 

 

ですが、私は‧‧‧‧‧‧‧

 

 

私が目を閉じながらも、その巨大な深き暗闇の続く巨大な穴へと落下するのに、身を任せ、落ちていくそんな中、私の身体に何か、暖かな温もりと誰かが私を抱き上げているような感覚を感じます。

私は何なのか?と思い、恐る恐る目を開けてみます。そこには‧‧‧‧‧‧

 

 

 

 

 

「ク‧‧‧‧‧‧‧‧ロス?」

 

 

 

紅く綺麗な長き髪は私と同じ金色へと変わり、紅と蒼の虹彩異色の強き決意をしたかのような瞳をし、前のクロスとは違い、無表情のクロスの顔がありました。

 

「‧‧‧‧‧‧大丈夫か?」

 

そして、私にクロスは安否を問います。

 

何故‧‧‧‧‧‧‧クロスがここ‧‧‧‧‧に?

 

「‧‧‧‧‧‧動くな、落ちるぞ。」

 

クロスの言葉を聞き、私は下を見てみます。そこには、黒く暗闇の続く漆黒の大きな穴がありました。そして、視界をクロスの方へと戻すと、クロスの大きな赤い染みの出来た包帯を巻いている左手が、天井にあるまるで手すりのように突き出た細いパイプを握っていました。

 

「‧‧‧しっかり、俺の肩に掴まれ。」

 

クロスの言葉に対し、私は言う通り、クロスの肩をしっかりに掴まります。

それとを確認したかのようにクロスは思いっきり、左手に力を入れると、そのまや、私を抱き上げた状態で、向こう側の地へと跳び、着地します。

 

そして、私をゆっくりと降ろします。

 

「あ、ありがとうございます‧‧‧‧‧クロス。只‧‧‧‧‧何故、ここに‧‧‧‧‧‧?」

 

私はクロスに感謝しながらも、何故、ここに居るのかと問います。

 

クロスはずっと部屋にいたはず、なのに、何故‧‧‧‧ここに?

 

「‧‧‧‧‧お前の向かった方から何かが砕ける音を聞いた‧‧‧それで、ここに来た。」

 

クロスは私の問いに対し、何かが砕ける音を聞き、来たと答えます。

 

「‧‧‧‧‧‧そう‧‧‧ですか‧‧‧‧‧。」

 

私が答えると同時に、私とクロスの間に長き沈黙が走ります。

 

私はまた‧‧‧‧‧‧クロスを‧‧‧‧‧‧

 

「‧‧‧‧オリヴィエ」

 

そんな中、長き沈黙が終わりを向かえたかのように無言だったクロスが、私に話し掛けます。

 

「は、はいっ!」

 

私は驚きながらも、直ぐに返事をします。

 

い、一体何でしょうか‧‧‧‧‧?

 

「‧‧‧‧‧確かに、俺はお前の言う"クロス‧クライン"では、無いかもしれない。だが‧‧‧‧」

 

そして、クロスは私を抱きしめます。

 

ク‧‧‧‧ロス‧‧‧‧?

 

私は驚きを隠せなくなります。

 

やはり、私は‧‧‧‧‧‧貴方を‧‧‧

 

「‧‧‧‧だが、お前が俺をクロス‧クラインだというのなら、俺はもう、クロス‧クラインだ。例え、記憶が無くなっても、お前がそうだというのなら‧‧‧‧‧な。」

 

クロスは私を抱きしめながらも、言います。

 

 

‧‧‧‧‧クロス。

 

 

やはり、貴方は‧‧‧‧‧‧

 

 

記憶を失っても‧‧‧‧‧

 

「‧‧‧‧‧‧はい。」

 

私はクロスの出した答えに対し、返事をします。

 

クロス‧‧‧‧‧‧‧

 

ありがとう‧‧‧‧‧‧。

 

 

 

 

 

 

「クロス‧‧‧‧‧‧‧。」

 

僕は曲がり角で、抱きしめ合うヴィヴィとクロスを見ながらも、ポツリと一人静かに呟く。

 

クロス‧‧‧‧‧クロスはやっぱり、強いよ。

 

記憶を失い、アレンさんという大切な人を失い

 

 

沢山、色んな大切な物を失くした。

 

けど、それでも、クロスは自身の身体が何か、大切な物の事を覚えているかのように、クロスは今回もヴィヴィを守った。

 

僕も最初はオリヴィエが居なくなって何事かと思って探していたけど、その時に、クロスが駆けて行く姿が見えたんだ。それで、僕もクロスを追って来てみたんだけど、やっぱり、僕からみてもクロスは強いと思う。

 

 

 

 

確かに、クロスはヴィヴィにとって、嫌いな武器を使用する黒騎士であるのは変わりない。

 

 

 

だけど、

 

 

 

クロスのヴィヴィを守りたい、ヴィヴィの幸せを願う心は変わらなかった。

 

 

 

 

 

例え記憶を失ったとしても‧‧‧‧‧‧ね。

 

「‧‧‧‧‧誰だ、そこに居るのは」

 

そんな中、僕の方を向き、クロスが誰なのか?と問います。

 

え、えっと‧‧‧‧‧‧‧クロスってこんなに感覚が鋭かったっけ?

 

「え、えっと‧‧‧‧‧僕だよ、クロス。」

 

僕はクロスに暗闇の中から苦笑しながらも、姿を見せながらも、言う。

 

「リ、リッドッ!?こ、これは‧‧‧‧‧その‧‧‧‧」

 

ヴィヴィは僕の姿を見て驚きを隠せないまま、何か焦りを見せる。

 

まぁ‧‧‧‧‧気になっていたからね‧‧‧‧‧‧クロスの事‧‧‧‧。

 

だから、真夜中にクロスを見に行ったんだろうね‧‧‧‧‧‧。

 

「ううん、良いよ。この事はクラウスには黙っておくから。それより、早く寝た方が良いよ。明日は早いから。それじゃあね。」

 

僕は二人にそう言い、リヒトさんの用意してくれた部屋へと駆けて行った。

 

 

明日も早いし、早く寝よう。

それに、僕が居なくなると、ソカロ元帥が心配しちゃうしね。

 

今頃、多分床で寝てると思うけど‧‧‧‧‧‧。

 

‧‧‧‧‧‧毛布は掛けといてあげないとね。風邪引くし‧‧‧‧‧。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すみません、陛下。あの曲がり角の道はかなりガタが来ていまして‧‧‧‧‧。」

 

リヒトさんは私の泥で汚れた脚に巻いてある包帯を新しいのと取り替えながらも、謝罪してきます。

 

リッドが部屋へと帰って行った後、クロスは直ぐに私を抱き上げ、リヒトさんの所まで駆けて行きました。私も最初はクロスがいきなり、私を抱き上げた事に驚いたのですが、まさか、私の両脚に巻いてある包帯の汚れた物の事だったなんて‧‧‧‧‧

 

「もう~、陛下、安静にしてないと駄目ですとあれほど言ったのに‧‧‧‧‧‧クロスさんが居なかったら、今頃、あの穴の中で死んでいましたよ?」

 

「え、えっと‧‧‧‧‧‧その‧‧‧‧‧‧ごめんなさい。」

 

シュルは少し頬を膨らませながらも、少し怒ったように私に注意します。

そして、私はシュルに謝罪します。

この事がもし、クラウスに聞かれていたら、どうなっていたのでしょうか‧‧‧‧‧‧。

 

「まぁ、シュル。そこまでにしなさい。実際、わしらも悪いんじゃ‧‧‧‧‧クロスが記憶喪失になった事を言えば、陛下がショックを受けるかもしれんと思い、陛下に言えなかったからのう‧‧‧‧‧‧。」

 

リヒトさんはシュルに言いながらも、私と脚に新たな包帯を巻き始めます。

 

そうだったんですね‧‧‧‧‧‧‧確かに、あの時、リヒトさんがクロスが記憶喪失している事について言っていたら、私は今頃、深き悲しみに囚われてしまっていたでしょう‧‧‧‧‧‧。

 

ですが‧‧‧‧‧‧

 

「いえ‧‧‧‧もう良いんです。それに、例え記憶喪失になったとしても、私にとってはもうクロスですから‧‧‧‧‧」

 

私はリヒトさんとシュルに言いながらも、ソファーにて、私の治療が終わるのを待つクロスの姿を見ます。

 

リヒトさんが言わなかったからこそ、今日の夜、クロスと再会できました。そして、私の決意を固めてくれました。

 

 

それに、クロスは例え、記憶を失ったとしても、私にとってはもう"クロス‧クライン"という、私の大切な人の一人なんですから‧‧‧‧‧。

 

「‧‧‧‧‧‧そうか、そうだったのう‧‧‧‧‧何故か、分からないのじゃが、陛下は昔、わしがあの時、出会ったあの者と良く似ておるのう‧‧‧‧‧‧‧。」

 

私が私の治療を終えるまで、ソファーに座り待つクロスを見ていながらも、答えたそんな中、リヒトさんは笑顔で私がリヒトさんが昔、出会ったある人と同じようだと言います。

 

私と似ている‧‧‧‧‧リヒトさんと出会ったある者とは‧‧‧‧‧?

 

「まぁ、何じゃ。あまり気にしなくても良いですよ、陛下。只、懐かしい物を思い出しただけでしてのう。‧‧‧‧これで良いじゃろう。クロス、治療は終えたぞ。」

 

私がリヒトさんが昔出会った私と良く似ているという"あの者"とは誰なのか?と考えていた中、リヒトさんは私に笑顔で私が疑問を抱いていた事に気付いていたのか、気にしなくて良いと言うと、クロスに治療が終わった事を告げます。

 

「‧‧‧‧‧‧ああ、分かった。」

 

クロスはリヒトさんに返事をすると、立ち上がり、私の方へとゆっくりと歩いて来ます。そして、私も立ち上がろうとしたその時

 

「えっ!?く、クロスっ!?」

 

私の脚と背中を持ち上げ、私を抱き上げます。形的にはまた同じく、‧‧‧‧‧お、お姫様‧‧‧抱っこです‧‧‧‧‧。

 

昔、私の幼馴染みの方のクロスに良くして貰っていました‧‧‧‧‧‧けど、クロスじゃなくて、他の人となると‧‧‧‧‧

 

「‧‧‧‧‧さっき、お前は安静にしておけとリヒトに言われていたはずだ。だから、あまり動いてはならない。それに、こんな夜中にまたガタの来た床を踏めば、危険だからな‧‧‧‧‧。」

 

「え?あ、あの、ちょ、ちょっとっ!?」

 

そして、クロスは私をそのまま、抱き上げたまま、何処かへと向け、出て行きます。

 

で、ですが‧‧‧‧‧‧これはこれで、少し、良いかもしれません‧‧‧‧‧‧。

 

 

 

 

「ほほう、ヴィヴィ陛下、顔を赤くしていましたね~。」

 

わしの横でシュルがクロスがお姫様抱っこで抱き上げながらも、部屋を駆けて出て行ったドアの方を見ながらも、シュルが何か、陛下の顔が面白かったのか、クスクスと笑う。

 

そうじゃのう‧‧‧‧‧‧‧

 

 

ー大丈夫か?ー

 

ーうん、大丈夫‧‧‧‧ありがとう。ー

 

 

わしはある記憶を思い出す。

そう、それは、あの二人とまた再会した時の記憶じゃった。一人はあの紅き騎士、そして、その騎士の横に居るのは、陛下のように金色の長いポニーテールをした女性じゃった。

 

何か‧‧‧‧‧"あの時の二人"のようじゃのう‧‧‧‧‧。

 

「そうじゃのう‧‧‧‧じゃが、同時に心配になっくるのう‧‧‧‧。」

 

じゃが‧‧‧‧‧‧‧‧

 

 

 

 

だからこそ、心配なんじゃ‧‧‧‧‧

 

 

ーいえ、あの人は絶対に帰って来ます。

私はあの人を信じています。だから、私はずっと待ってます‧‧‧‧‧‧あの人の帰りを‧‧‧‧‧‧。ー

 

わしは"あの時の金色に輝くポニーテールを風により、なびかせながらも、星空を見上げる蒼色の瞳をした"あの者"が、空の良く見える"あの木"から、いつも見上げる姿の記憶を思い出す。

 

 

 

出来れば、"あの者"のようにならないで欲しいのう‧‧‧‧‧‧‧。

 

 

 

 

 

「あの‧‧‧‧‧クロス。」

 

私はクロスにお姫様抱っこによる状態で抱き上げられながらも、クロスの名を呼びます。

 

只、これ‧‧‧‧‧少し恥ずかしいです‧‧‧‧‧。

クラウス達が見ていなければ良いのですが‧‧‧‧‧‧

 

「‧‧‧‧‧‧何だ?‧‧‧オリヴィエ。」

 

クロスは私の呼びに対し、返事をします。そして、どうしたのか?と私に問います。

 

「クロスは‧‧‧‧‧クロスはこれから、どうするつもりなんですか‧‧‧‧‧?」

 

 

そして、私はクロスに聞きます。

 

 

これから、どうするのか?を‧‧‧‧‧

 

私は‧‧‧‧‧‧クロスの全てを奪ってしまいました‧‧‧‧‧‧。

 

「‧‧‧‧‧‧黒騎士として、また任務を遂行するまでだ。記憶を失ったとしても、俺は所詮、戦いしか、出来ない黒騎士という破壊者だ‧‧‧‧‧‧‧。」

 

そんな中、クロスは私にこれからについて、話します。

 

そんな事‧‧‧‧‧ありません。

 

「それに、俺は‧‧‧‧「そんな事ありませんっ!」」

 

私はクロスの問いに対し、反論します。

 

そんな事‧‧‧‧ありませんよ‧‧‧‧クロス‧‧‧‧‧‧。

 

貴方は只、戦う事しか出来ない黒騎士として、生きているわけじゃないんです。

 

「貴方は只の黒騎士じゃ、ありません。破壊者は破壊者でも、皆を救う破壊者なんです。ソカロ元帥から話を伺いました。記憶を失う前の貴方は皆を守るために戦っていたって‧‧‧‧‧そして、貴方は私を救ってくれました‧‧‧‧‧」

 

私はクロスに抱き上げられたまま、言います。

 

私はソカロ元帥から聞いただけで、私はあまり貴方の事について、全然知りません‧‧‧‧‧‧。

 

 

ですが‧‧‧‧

 

私は貴方を信じたいんですっ!

 

貴方が皆を救う破壊者だっていう事をっ!!

 

 

「そして、貴方は私にとって、大切な人の一人であり、"クロス‧クライン"という一人の人間なんです。ですから、貴方は私にとって、は破壊者でも無ければ、黒騎士でもありません。只、クロス‧クラインという一人の人間です。」

 

私はクロスを見ながらも、言います。

 

「‧‧‧‧‧フッ。」

 

ですが、そんな中、私の答えを聞き、クロスは少し笑います。

 

もうっ!こっちは真面目に言っているんですよっ?!

 

「もうっ!何で笑っているんですかっ?私は真面目に言っているんですよ?」

 

私は口を少し微笑ませたクロスに少し怒りながらも、言います。

 

もうっ!この怪我がもし、無かったら、貴方は今頃、天井にそのまま突き刺さっているんですからねっ!!

 

それと、エレミアの義手もあったら‧‧‧‧‧

 

「‧‧‧‧‧‧すまない‧‧‧‧‧只、お前の笑顔が、今日、見た月のように綺麗でな。」

 

クロスは少し微笑みながらも、言います。ですが、私にとってはそれはそれなりに威力が高く、砲弾を喰らったかのような物でした。

 

わ、わわわわ私のえ、ええええ笑顔がき、綺麗っ!?

そ、それに、こ、こんな状態でそんな事を言われるなんて‧‧‧‧‧

 

「そうだな‧‧‧‧‧お前がそう言うのなら‧‧‧‧‧俺はお前の大切な人の一人として、そして、お前の言う「クロス‧クライン」として、俺は‧‧‧‧‧自分が信じる者を守るために戦い続けよう‧‧‧‧。」

 

クロスは私に少し微笑みながらも、言います。

 

クロス‧‧‧‧‧‧

 

「オリヴィエ、俺はもう、行k「待ってください、クロス。」」

 

そんな中、クロスは私の部屋にたどり着くと、抱き上げていた私をゆっくり、降ろし私に別れを告げ、行こうとしますが、私は止めます。それに、反応し、クロスはその場で立ち止まります。

 

「言うのを忘れましたが‧‧‧‧‧おやすみなさい、クロス。」

 

「‧‧‧‧‧‧‧‧ああ。」

 

そして、クロスは私に挨拶を交わし、部屋から出て行きます。そして、私は毛布で自分の身体を包み込みます。

 

只‧‧‧‧‧‧明日は会えないかもしれません‧‧‧‧‧‧。

 

 

ですが‧‧‧‧‧‧私はクロスを‧‧‧‧‧

 

 

そして、私は眠気に身を任せます。

 

そして、私の意識はそこで途切れます。

 

 

 

 

「ウフフッ♪」

 

クロスとオリヴィエが別れたそんな中、ある黒き暗黒に染まる夜空の何処かではというと、誰かがとある崖に立っていた。だが、機嫌の良さそうなテンションの高い声からして大公と見える。だが、時間が経つに連れ、やがて、雲により覆われし、月が姿を現す。

 

「あの"イクスを模標した人形"が自爆しようとしたせいで、今日は本当に危なかったデスネ~♪ですが、まさか、自爆をするとは~♪」

 

光り輝く月の光に照らされ、そこにいたのは、大公では無く、オリヴィエと瓜二つの少し大人びたような姿をし、その美貌に似合わない紳士姿をしたアレン元帥が"夜天の書"と呼んでいたあの分厚い本を片手の手首に抱え持つ女性の姿であった。

 

 

 

 

 

「‧‧‧‧‧大切な人の一人‧‧‧‧‧‧か。」

 

俺は沈黙のみ、走る静寂な夜空にて、少し明るくなった蒼き暁が見え始めている空を見上げながらも、呟く。

 

‧‧‧‧‧‧だが、俺は黒騎士だ‧‧‧‧‧‧。

 

黒騎士はソカロ元帥の話によれば、通常の騎士とは違い、グラムという奴等と戦うために作られた聖王連合国家軍事機密機関「白き風(ホワイトフォース)」に所属する騎士の事だ。

だが、所詮、俺は戦う事しか出来ない破壊者だ‧‧‧‧‧‧‧。

 

本当に俺は‧‧‧‧‧‧アイツの大切な人の一人として、居れるのだろうか‧‧‧‧‧‧?

 

だが、本当に俺は‧‧‧‧‧"クロス‧クライン"なんだろうか‧‧‧‧?

 

そして、俺は部屋にあるベッドにそのまま仰向けになり、目を閉じる。

 

だが‧‧‧‧‧‧‧

 

 

 

ーありがとう‧‧‧‧‧‧ー

 

そんな中、俺の頭にあの太陽の光により、顔の見えない"あの少女"の姿が蘇える。

 

‧‧‧‧‧‧‧‧‧アイツは一体‧‧‧‧‧?いや、今日はもう眠った方が良い‧‧‧‧‧‧。

 

そして、俺はそのまま、意識を眠気に任せ、そのまま眠りに付いた。

 

 

 

 

 

 

「エッグッ‧‧‧‧グスッ‧‧‧‧‧父さん‧‧‧‧‧。」

 

私の目の前で、お姉ちゃんがおじさんの入ってる棺を抱きしめながらも、泣き始める。

今、私はお姉ちゃんと一緒に「おじさんが死んだ」っていうお知らせを聞いて、急いで修行中に本部に帰って来ている。

 

おじさん‧‧‧‧‧‧。

 

でも‧‧‧‧‧‧あんなに強いっていう元帥のおじさんが‧‧‧‧‧何で‧‧‧‧‧

 

「お下がりください‧‧‧‧‧‧。」

 

そんな中、白いフードとコートをした人達が泣いてるお姉ちゃんを退かすと、その棺を持って燃える何かの炉みたいな所に入れて、口を締める。

 

多分‧‧‧‧これが"お姉ちゃん"が前に言ってた‧‧‧"火葬"っていう物なんだね‧‧‧‧‧‧。

 

「お姉ちゃん‧‧‧‧‧」

 

だけど、私にとって、お姉ちゃんの方が心配だった‧‧‧‧‧。

 

おじさんはお姉ちゃんのお父さんだって‧‧‧‧お姉ちゃんから聞いたから‧‧‧‧‧‧。

 

私は結局、"作られし者"‧‧‧‧‧‧ううん、"ヴァンドロイド"だから‧‧‧‧お父さんや、お母さんなんか居ない‧‧‧‧‧‧。

 

けど、

 

 

ー大丈夫‧‧‧‧‧よ、----。あの人は絶対に帰って来るからー

 

"お姉ちゃん"の事、良く見ていたから‧‧‧‧‧‧私にとって、凄く心配になってくる‧‧‧‧‧。

 

だけど、そんな中‧‧‧‧‧‧

 

 

 

ーはい、もし出来ればっ!!ー

 

私の脳裏に、お兄ちゃんの大切な人と会わせるって約束した"お兄ちゃん"の顔が浮かぶ。

 

「お兄ちゃん‧‧‧‧‧大丈夫かな‧‧‧‧‧。」

 

「大丈夫‧‧‧‧‧よ、フリュート‧‧‧‧‧。」

 

そんな中、泣いていたお姉ちゃんが私の手を握る。

 

「クロスはそんなに弱い黒騎士じゃないわ‧‧‧‧‧だから、信じなさい。」

 

 

お姉ちゃんは私に言いながらも、おじさんが入ったあが火葬されたあの炉のを見つめる。

 

 

お兄ちゃん‧‧‧‧‧‧大丈夫かな‧‧‧‧‧?

 

 

 

 

「‧‧‧‧‧朝か。」

 

俺は窓から来る太陽の光により目を覚ます。

‧‧‧‧‧‧ソカロ元帥の言う「俺の家族」が迎えに来るんだったな‧‧‧‧。

 

「?」

 

俺は立ち上がろうとしたが、何かが、俺の腕へと重みを載せているような感覚を感じる。俺は何なのかと思い、横を見る。そこには巨大な虫の幼虫‧‧‧‧‧いや、

俺は直ぐに、毛布を退かす。そこには、オリヴィエの静かな寝息を立てながらも、安心して眠る顔があった。そして、俺の腹部あたりには毛布が掛けられていた。

 

「‧‧‧‧‧‧全く、仕方がない奴だ。」

 

俺はいつの間にか、俺の横で、眠っていた、俺がそのまま、眠っているのに気付き、毛布を掛けに来たであろう静かな寝息を立てながらも、眠るオリヴィエを見る。

そんな中、俺はある事に疑問を抱く。

 

‧‧‧‧‧‧何故だ?

 

 

何故、俺は‧‧‧‧‧‧オリヴィエを"仕方がない奴"だと言った?

 

記憶を無くす前に‧‧‧‧‧‧俺はオリヴィエと一緒に居た事があるのか‧‧‧‧‧‧?

 

 

確かに、オリヴィエの話からして、会った事があるらしいが‧‧‧‧‧‧そこまで何日も会ったとは考えられない‧‧‧‧‧。

 

‧‧‧‧‧‧やはり、思い出せん‧‧‧‧‧‧。

 

 

俺は一体‧‧‧‧‧‧

 

 

「‧‧‧‧‧う~ん、ここは‧‧‧‧‧?」

 

俺が考えていたそんな中、オリヴィエが目を擦りながらも、俺の横で毛布を退かし、起き上がる。

 

「起きたか‧‧‧‧‧‧。」

 

「く、クロスっ!?ど、どうしてここにっ!?」

 

オリヴィエは俺を見ながらも、驚きを隠せず、俺に何故、ここに居るのか?と問う。

 

「‧‧‧‧‧‧お前がこっちに来たんじゃないのか?俺に毛布を掛けに‧‧‧‧‧‧‧。」

 

俺はオリヴィエが驚きを隠せなかった様子からして、オリヴィエに毛布を掛けに来たんじゃないのか?と問う。

それに対し、オリヴィエは一時的に止まったかのように硬直する。そして、我に帰り

 

「あ‧‧‧‧‧‧えっと‧‧‧‧‧‧そう‧‧‧‧‧でした。」

 

と俺の問いに対し、思い出したかのように答える。

 

 

「そうか‧‧‧‧‧‧だが、オリヴィエ、リッドが探しているとは考えないのか?」

 

「あ‧‧‧‧‧‧」

 

オリヴィエは急いで、立ち上がると、俺の部屋から駆けながらも、出て行く。アイツの焦っている顔からして、今頃、リッドが探し回っているだろう‧‧‧‧‧‧。

 

 

「‧‧‧‧‧‧‧行くか。」

 

そして、俺もソカロ元帥と合流するため、部屋を出て行った。

 

 

 

 

 

「もう、ヴィヴィ。いきなり、居なくないでよ。今まで、探し回っていたんだよ?」

 

「ごめんなさい、ちょっと色々あって‧‧‧‧」

 

私は直ぐに、リッドの方へと駆けて行き、直ぐに謝罪し、クラウスと共に、外へと出ます。

外ではというと、サポーターらしき人達と共に、二人の黒騎士達が待っていました。一人は少しマロンクリーム色の掛かった綺麗な髪をした少女とその横には茶色の髪の少年が立っていました。

 

「お久しぶりです。陛下。」

 

少年は私に挨拶をします。

そして、私は直ぐに誰なのか?予想が付きます。

 

「あ、アレンじゃないですか!それに、イクスさんも」

 

そう、その二人は昔、クロスと初めて、出会った時、アレン元帥と共に居た弟子のイクスさんとアレンさんでした。

 

それにしても、二人共‧‧‧‧‧立派になりましたね。

 

ですが‧‧‧‧‧私はそれよりも‧‧‧‧‧

 

「そのアレンさんの事ですが‧‧‧‧‧」

 

私は二人にアレンさんの事を口にします。それと、同時に、二人の顔色が少し暗くなります。ですが

 

「いえ、その事については大丈夫ですよ。師匠には良くその事について、良く考えておけって言われてましたし‧‧‧‧さあ、早くお乗りを、朝ですし、寒いので」

 

私とクラウス、リッドはアレンさんとイクスさんに言われた通り、馬車へと乗り込みます。

そんな中、ある事を思い出します。

 

そういえば‧‧‧‧‧クロスに‧‧‧‧別れの挨拶をするのを忘れていました‧‧‧‧‧。

 

 

 

 

 

 

「本当に‧‧‧‧‧‧クロス‧‧‧‧‧‧ですか?。」

 

俺の目の前で、茶髪の少年が俺にクロスなのか?と俺に聞く。

 

「‧‧‧‧‧‧ああ」

 

俺は目の前に立つ少年の問いに対し、答える。

 

 

だが、この二人は一体‧‧‧‧‧‧?

 

「クロス、この二人が君の家族だ。茶色の髪のモヤシがアレンで、背の小さい方g「モヤシ(背は小さくなんか)ありませんっ!!」って、ぐはっ!!」

 

ソカロ元帥が俺にどういう関係なのかを紹介しようとした、そんな中、何か変な事を言ったのか、目の前の二人にタイキックを喰らわされ、ソカロ元帥は遠くへと白き雪の中へと埋もれる。

 

「すみません、ソカロ元帥は時々、ああなるので‧‧‧‧えっと、僕がアレンです。貴方の家族の一人です。」

 

「そして、私がイクスヴェリアです。えっと、イクスヴェリアなんですが、冥王だというのは、内緒にして欲しいです。イクスと呼んでください。」

 

そして、二人の少年と少女は白い手袋を着用している手から砂を払うと、俺に向き直し、自分の自己紹介をする。

 

なるほどな‧‧‧‧‧この二人が俺の家族だった二人なのか‧‧‧‧。

 

「‧‧‧‧‧‧ああ、それで、俺はどうすれば良い‧‧‧‧‧‧?」

 

俺は二人に今からどうするのか?と問う。

俺は記憶を失ったが、黒騎士に変わりない。だから、俺は黒騎士としての仕事も続けて遂行しなければならない‧‧‧‧‧‧。

 

「えっと‧‧‧‧‧‧まずは一緒に付いて来て欲しいのですが、良いでしょうか‧‧‧‧‧?」

 

「ああ」

 

そして、俺はアレン達に付いて行き、何処かへと共に向かう。

 

だが‧‧‧‧‧‧やはり、この二人を見ると、オリヴィエと同じように懐かしく見えるな‧‧‧‧‧。

 

 

家族だったからか‧‧‧‧‧‧?

ソカロ元帥の話によれば、血は繋がっていないが、強い絆で繋がっていたらしいがな‧‧‧‧

 

「何か、やっぱり、クロスが静かだと少し変ですよね‧‧‧‧‧‧。」

 

そんな中、俺を見ながらも、アレンが何か不思議そうに言う。

 

「はい‧‧‧‧‧こんな時、いつものクロスって良く帰ったら、何をするのか、話し合いますしね‧‧‧‧‧‧それに、何か凄く雰囲気とか、変わりましたよね‧‧‧‧‧。」

 

そして、イクスヴェリアも俺を見ながらも、不思議そうに言う。

 

「あ‧‧‧‧‧クロス。」

 

そんな中、何処からか、聞き覚えのある声がしてくる。俺は直ぐに声の聞こえて来た方を見る。そこには、オリヴィエとリッド、クラウスの姿があった。

 

「えっと、黒騎士さんっ!もう出発しますから、早く馬車にお乗りをっ!」

 

そんな中、何処からか、白いフードを被る白いコートを着る男性が俺とアレン達に向け、言う。

 

「く、クロスはあっちの陛下達のとこに乗ってくださいっ!僕達は向こうの方に乗りますからっ!!」

 

イクスヴェリア、アレンは俺にそう言うと、気を失っているソカロ元帥を引きずりながらも、急ぎがあるかのように駆けて行く。

 

そして、俺はアレンに言われた通り、クラウス達の乗る馬車の白いコートの男性の乗る空きのある操縦席へと乗る。

 

そして、俺が馬車に乗ると同時に、馬車は走り始めた。

 

 

 

 

「へぇ、そうなんですか。」

 

私は走る馬車の中で、クラウスとリッドからアスティオンの事について、聞きます。

クラウスとリッドの話によると、アスティオンは私がいない時も元気にしていてくれていたそうです。

そして、今も母親のレオに甘えているとか色々な話を聞きます。

 

ですが‧‧‧‧‧‧‧

 

 

ー姫様、お怪我はありませんか?ー

 

 

 

時々私の視界に写る、クロスの姿があの時の私の幼馴染みのクロスの姿と時々重なります。

 

「オリヴィエ‧‧‧‧?」

 

そんな中、私が変な顔でもしていたのか、クラウスが私の名を呼びます。

 

「あ、いえ、何でもありません。それより、アスティオンはどうなったんですか?」

 

私は直ぐにクラウスの問いに対し、答え、続きを言って欲しいとクラウスに言います。そして、クラウスは私の問いに対し、答えると、アスティオンの事についてや、クロゼルクの事等について、話し始めます。

 

ですが、時々、リッドがクロゼルクの事を聞くと、嫌な顔をしますけど‧‧‧‧‧‧まだ、仲が悪いんですね‧‧‧‧‧二人共。

 

 

ですが‧‧‧‧‧‧‧

 

 

これからはどうなるのでしょうか‧‧‧‧‧‧?

 

 

クロスともう一度、会う事は出来るのでしょうか‧‧‧‧‧?

 

 

 

私はクロスを見ます。

 

 

‧‧‧‧‧クロス‧‧‧‧‧‧確かに、貴方は自分が記憶を失ったのは私のせいじゃないと言いました。

 

 

ですが‧‧‧‧‧‧私は‧‧‧‧‧貴方の大切な物を奪った事には変わりありません‧‧‧‧‧‧‧。

 

 

私に‧‧‧‧‧‧‧クロスと一緒に居る、いえ、皆と一緒に居る権利はあるのでしょうか‧‧‧‧‧‧?

 

 

 

 

 

「到着したか‧‧‧‧‧‧‧。」

 

俺は目の前に見える巨大な町を見つめながらも、一人呟く。そして、その向こうには大きな空へと続くような何かの城があった。

ここは「シュトゥラ」というクラウスの生まれ故郷らしい‧‧‧‧‧‧

そして、俺はここで、精密検査を受ける事になっている。理由は記憶喪失したからだそうだ。

 

オリヴィエ達もらしいが‧‧‧‧‧‧な。

 

だが、俺の場合は別の場所らしい。

 

「それじゃあ、馬車は私めら、サポーターが後片付けをしますので、黒騎士達殿。」

 

サポーターと言う俺と話し合ったアイツは俺に笑顔で言うと、馬を連れ、何処かへと向かって行く。

 

「クロスッ!こっちですよっ!!」

 

そんな中、遠くから、アレンが俺を呼ぶ。

 

「ああ‧‧‧‧‧‧‧。」

 

そして、俺はアレンに呼ばれ、歩き始める。

 

「待ってっ!!クロスッ!!」

 

そんな中、後ろから、誰かが俺を聞き覚えのある声で呼ぶ。

俺は何なのか?と思い、後ろを振り向く。そこには、走って来たのか、息を荒らしている、オリヴィエの姿があった。

 

「言うのを忘れていました、また、会いましょう!絶対にっ!!」

 

そして、俺に向け、オリヴィエは微笑みながらも、言う。

 

「ああ」

 

俺はオリヴィエの問いに対し、返事をし、アレン達の方へと歩き始める。

 

だが、それと、同時に、俺の中には何なのか、分からない感覚が生まれていた。

 

 

フッ‧‧‧‧‧‧‧綺麗だったな‧‧‧‧‧‧。また、見てみたいものだな‧‧‧‧‧‧また会えるのなら‧‧‧‧‧‧な。

 

 

 

 

「フフッ‧‧‧‧‧‧良かった‧‧‧‧‧。」

 

私は歩き去って行くクロスの後ろ姿を見送ります。

 

確かに、私はクロスの全てを奪った愚か者です。

 

 

そして、私にクロスともう一度、会う資格がないかもしれません。

 

 

ですが、私はそれでも、もう一度、会いたくなります。

 

 

そして、皆で色んな事を話し合ったり、笑ったり、色々したい

 

 

それが、私の身体を突き動かしました。

 

「そろそろ、行かないと」

 

そして、私は直ぐに駆けて行きます。

 

クラウス達が心配して、また探し回っているかもしれませんので‧‧‧‧‧

 

 

 

ですが

 

 

 

 

また、会いましょう‧‧‧‧‧‧クロス。

 

 

 

 

「こ、これはっ!?」

 

わしは陛下とクロスの身体検査結果に驚きを隠せなくなる。

 

「どうしたの?お父さん‧‧‧‧‧‧っ!?これってっ!?」

 

そんな中、わしの横へとどうしたのか?と問いながらも、シュルが駆けて来る。そして、二人の検査結果表を見て驚きを隠せなくなる。

 

それも無理はない。

 

何だって、わしにとっても驚く物じゃったからのう‧‧‧‧‧‧

 

 

「‧‧‧‧‧‧‧陛下が‧‧‧‧‧‧"聖王のゆりかご"との適合率が‧‧‧‧‧116%それに、これはっ!? 」

 

じゃが、わしは他にも色々と驚き隠せなくなる物が多かった。

 

 

 

聖王のゆりかご‧‧‧‧‧‧それはわしが過去に"あの過去の理想郷にて生き残りし、過激派の者達"に捕らわれた時、作り上げた巨大な戦艦じゃ。じゃが、それが今何処かにあると聞き、わしはその戦艦の起動を止めるため、探し回っていた。

クロスからも色々聞いたのじゃが、聖王についてはあまり、聞けれなかったがのう。

 

 

じゃが、まさかあの陛下が‧‧‧‧‧そして、あのクロスが‧‧‧‧‧何故、"あのDNA"をっ!?

 

わしはとある記憶を思い出し、頭の中を横切る。

 

そう、その記憶はわしがもっと昔に"あの者"の検査をした時の記憶じゃった‧‧‧‧‧‧

 

まさか‧‧‧‧ヴィヴィ陛下は‧‧‧‧‧‧‧‧

 

 

 

 

 

 

"シュメル"と"あの者"の子孫じゃというのかっ!?




設定(更新された物)

クロス‧クライン

年齢:17歳

オリヴィエをレーヴァインから救出した事で、とある原因により、記憶を失い、前のように博愛主義の性格ではなく、クールになった。
姿は何が原因かは分からないが(リヒトの話によると、クロスのとある謎の細胞の活性化の影響だそうである)
により、金色の長い髪をしている。
顔にあったオリヴィエをかばった事で負った過去の傷は未だにも、痛々しい跡を残している。
だが、記憶を失っても、オリヴィエを守る、いや、幸せを願う願いは変わらず、無意識であるが、クロスの身体を突き動かしている。
時に、謎の少女の笑顔が浮かび上がる。


性格

クールで、無表情であり、記憶を失う前のクロスとは全く真反対である。

だが、オリヴィエの笑顔が綺麗だなど、オリヴィエに対しての守りたい想いは未だに残っているようだ。

オリヴィエ‧ゼーケブレヒト

年齢:17歳

聖王家王女である。

後の設定は変わっていない。



用語


"シュメル"と"あの者"の子孫

リヒトが最後に言っていた言葉。オリヴィエの事を示す用語であるが‧‧‧‧‧どういうのかは不明


"あるDNA"

オリヴィエとクロス、二人の身体検査、つまり、精密検査をした時に現れた結果を見て驚きを隠せなくなったリヒトが言った言葉。

これについても不明だが、クロスとオリヴィエに何か関係のある言葉らしい
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