忘却されし物語 《シュバルツ・ゲデヒトニス(黒の記憶)》 作:偽作者(ハザードフォーム)
「へぇ~、ヴィヴィお姉ちゃん、凄いっ!」
クロスが死んでから5年後・・・・・
私はいつものように、週に一回、クロスの墓の前にお参りしていた。そして、リーリエと一緒に今は、クロスの墓の隣の大きな木の木陰で、リナと話し合っていた。
今日でリナは10歳となる。
長いロングヘアーが似合っており、黒い緑の線のあるヴァイすレーゲン家の正装のドレスが凄く似合っていた。そして、王族の特徴の虹彩異色の瞳は凄く綺麗で、私からも見て、凄く綺麗な美少女だった。
兄のカイは今日は、もうそろそろしたら、全国での試験みたいな物があって、それに備えるために来れないってリナから聞いた。
クロスが死んで、カイはリーリエや私、皆をクロスの代わりに守ってみせるって言って、現在は色んな資格を取りながらも、色々と頑張ってる。私も頑張らないとね
「そうかな・・・・?でもリナも上手いと思うよ?」
私はリナの持つダイヤのA、ダイヤのK、ダイヤのQ、ダイヤのJを見ながらも答える。
私達は今まで、二人でトランプで勝負をしていた。
私は3回目のターンでフルハウスになって、勝ったり、次の勝負で、リーリエがロイヤルストレートフラッシュを出して勝ったりとかなり勝負をした。勝負の結果は互角。
そして、私とリナは疲れ果て、私は木に背を沿うように座り、リナは私の膝に頭を付け横だわる。
昔から、リナは私の膝枕を気に入ってる。
何故だか、分からないけど、リナは今は何処にいるのか、分からないお母さんと同じ匂いと温もりが感じれるかららしい。
クロス、リナ、カイの母親、「サナ・ヴァイスレーゲン」は3人を産んだ後、事故で、行方不明になったって、クロスから昔、私が質問として聞いた時に聞いていた。
「う~ん、でもやっぱりヴィヴィお姉ちゃんは凄く強いよ。 」
リナはそう私に言いながらも、私の膝の上で私の方に視線を向けながらも答える。
「うん・・・・・・ありがとう・・・・・・。」
でも、今日はクラウスとリッドが見当たらない・・・・一体どうしたんだろう・・・?
すると、そよ風が吹き始める。
気持ち良いな・・・・・。
そして、私とリナの間に少しの静けさが走る。
「ねえ・・・・・ヴィヴィお姉ちゃん。」
すると、リーリエが口を開いて私の名前を呼ぶ。
「どうしたの?リーリエ」
私はどうしたのか?聞く。
「お姉ちゃんは・・・・お兄ちゃんの事、本当はどう思ってたの?」
リナは私にクロスの事を本当はどう思っていたのか?と聞いてくる。
私が・・・・・・クロスを・・・・?
でも、私は・・・・・・
私がそんな風に考え込む中、リーリエが顔を除いて来る。
「大丈夫、お姉ちゃん?顔色変だよ?」
リーリエは心配そうに私の顔色が悪いのか、大丈夫なのか、聞いて来る。
え・・・・?私ってそんなに顔色が変なのかな・・・・?
「やっぱり、ヴィヴィお姉ちゃん・・・・お兄ちゃんの事、考えると、何か凄く悲しそうにするね・・・・・。」
リーリエは立ち上がると、私の横に座り込み、クロスの事を考えてる時の私は凄く悲しそうにしてると言う。
私はクロスには酷い事ばかりして・・・・・・。
そして、クロスはそんな私を庇って・・・・・・・。
クロスは私を助けてくれたのに・・・・・・・・・。
私はクロスを助ける事も出来なかった・・・・・・・。
「やっぱり・・・・・・・・気にしていたんだね・・・・・・・・お兄ちゃんの死んだあの日の事・・・・・・。」
リーリエは私にクロスの死んだ日の事を気にしてるのかと聞いて来る。
当然だよ・・・・・・・・・・
今の私にとっては・・・・・・・・
すると、リーリエは笑顔で私の顔を見ながら
「もう、あれはお姉ちゃんのせいじゃないよ。悪いのは、お兄ちゃん。お兄ちゃんが馬鹿だったからだよ・・・・・。」
と私に言う。
やっぱり・・・・・・・リーリエってヴァランガおじさんに似てるね・・・・・・
カイはヴァランガおじさんの話だとリナとクロスのお母さんに似ているって聞いて、リーリエはヴァランガおじさんと良く似てる。
良く昔から、最初に生まれた子は父似て、後に生まれる子は母に似るって良く言われる。
全くその通りなのかな・・・・・?
でも・・・・クロスは弱くはないとは思うけど・・・・・
私はそう思いながらもリナを見る。
「あ、そういえば、ヴィヴィお姉ちゃんってさ・・・・」
そして、リーリエは私を見ながらも、他の話題を話し始める。
でも、リーリエもカイもクロスとは凄く似てる・・・・・・・。
外見や、性格は全然似てないけど・・・・・・・・・・・。
その言葉や瞳に隠された”優しさ”が・・・・・・・・・。
「ヘックションッ!!ううっ・・・・・寒っ!」
ううっ・・・・・・寒すぎる・・・・・いや、でももう慣れたのですけどね・・・・・・・
えっと・・・確かここは・・・・・・アクエリアスでしたっけ・・・・・?
「我慢してくださいよ、クロス。でも確かにここって凄く寒いですよね・・・・・。」
隣で、アレンが焚き火に使う薪を持って来ると、焚き火に放り込む。
アレンと僕が一緒に道化師として旅をして5年・・・・・
本当に色んな事がありましたよ。
でも、シュトゥラまではまだまだですけどね・・・・・・
今は僕の故郷のアルタイルの近くくらいでしょうか?
「あ、そういえば風の噂で聞いたんですが、ここ最近「グラム」とかいう得体の知れない物が歩き回ってるらしいんです。クロスも気を付けてください。噂じゃ、グラムは魔力を持つ人達を捕食するらしいんです。」
アレンは僕に最近噂になっている「グラム」という得体の知れない物について、話して来る。
アレンの言う通り、最近の風の噂で「グラム」っていうのが、歩き回ってるらしく、僕にもどういうのかは分かりませんが、リンカーコアを持つ者達を捕食するらしいんです。
まあ、本当なのかは僕にも分かりませんが、一応頭の中には入れておきましょう。
「あ、それとクロス。今日も話を聞かせて欲しいですっ!」
アレンは僕に目をキラキラさせながらも話を聞かせてほしいと頼んで来る。アレンの言う”話”っていうのは、僕とヴィヴィ様の幼い頃の話です。何か分かりませんが、アレンに前にその話を話した時にその時から物凄く気に入られてしまって・・・・・
それでアレンには、良くヴィヴィ様とのお話を話しています。
えっと・・・・今日は確か・・・・・ヴィヴィ様を寝かせていた時の話でしたっけ?
でも、ヴィヴィ様にとことん嫌われていたので・・・・・うん
でも、そんな中、僕は思い出します。
ヴィヴィ様がクラウスとリッドと一緒にいる時の笑顔を・・・・・
今、ヴィヴィ様はどうしてるのでしょうか・・・・・?
クラウスとリッドはちゃんとヴィヴィ様を支えてくれてるのでしょうか・・・・・?
僕はそれが気になって、あまり眠れなくなる日があります・・・・・・。
そう言いながらも、僕は今は表面に赤い傷のある白い仮面で隠した片方の顔を触りながらも、最初にヴィヴィ様と会った日の事を思い出します。
ヴィヴィ様、もう少しそちらに到着しますので・・・・・・
「これがゼロデバイス・・・・・?」
私は今、生まれて初めての光景を見ていた。私の目の前には緑色に光る謎の緑色の玉があった。
「ああ・・・・そうだ。」
ヴァランガおじさんはその緑色に光る謎の球体を見ながら言った。
これが・・・ゼロデバイス。
唯一グラムに対抗できる物・・・・・。
話すのを忘れていたけど、グラムは現存の武器や兵器じゃ、何も効く事はない。
あのグラム達の装甲は何で出来ているのか、僕達でも分からないほど、頑丈で、強い。
最も、通常の原子の構造を持っていないと言った方が早い。
だけど、そのグラムと対となる存在・・・それがゼロデバイス。
ゼロデバイスは唯一グラムの装甲を破壊できる唯一の対抗手段。
クロスが昔、グラムを吹き飛ばせたのも、左腕のゼロデバイスのお陰。
そして、今、私はヴァランガおじさんと一緒にとある洞窟に来ていた。
ゼロデバイスは過去の戦争で色んな所に散らばり、現在世界のあちこちの何処かで眠ってる。
だけど、ただ、眠ってるだけだから、見つけるのも大変だけど、重要な手がかりとなるのは、ゼロデバイスがある場所には絶対に空には虹色の光が辺りを照らしている事。
「その前に・・・・クラウス・・・・本当に良いのか?」
ヴァランガおじさんは私にいつもの表情をしながらも聞いて来る。
今まで思ったんだけど・・・・ヴァランガおじさんって表情はいつものままだよね・・・・・。
私にもヴァランガおじさんの表情と考えは分かりにくいほど、表情が読めない。
「何がですか?」
私はヴァランガおじさんに聞く。
どうして、そんな風に聞くのでしょうか・・・・?
「君は・・・・・・オリヴィエの事が好きなのだろ?君がもし死んでしまったら、残されたオリヴィエはどうなる?」
ヴァランガおじさんは私にオリヴィエの事について、聞く。
あれ・・・・・?ヴァランガおじさんってこんなんだったっけ・・・?
何時もなら、「オリヴィエはやらんっ!」とか、「オリヴィエを貰うには、1万年と2千年も早い」とか、色々言って来るけど・・・・
「だけど、リッドがいるし・・・「リッドは女性だぞ?」あ・・・・」
私はリッドが残ってると言おうとしたが、ヴァランガおじさんは私にリッドが女性だという事を話す。
あ・・・・・すっかり・・・・忘れてた・・・・リッドって、女性だったよね・・・・・。
あれは大きいけど・・・・・・やっぱり、何か、色々と勘違いしてしちゃうな・・・・・。
前なんか、他のメイドに「あれ?リッドさんって女性だったんですか!?」って勘違いされちゃってたし・・・・・・・しかも、何故か、分からないけど、他の人からも「エレミアの君」って言われてたし・・・・・・
何か、こう・・・・・リッドって髪、長くすれば、本当に女性らしいのにな・・・・・。
でも、本人は邪魔だから、切ってるけど・・・・・・
私がそんな事を考えるそんな中、ヴァランガおじさんは口を開く。
「二人を守れるのは君しか、いないんだ。俺はもう歳だし、リナとカイを守るので、精一杯だからな。それに俺にとってはリッドもオリヴィエも俺の娘みたいな物だ。オリヴィエを貰いたいのなら、認められるまで、生きてなきゃ駄目だろうが、それに、守るといっても、ゼロデバイスを手にしたその時からもう死ぬ事は決まってる・・・・・そうすれば、守るべき、オリヴィエを守ったとしても、長くは守れないし、本人が悲しんだら、守った事にはならないだろ?」
ヴァランガおじさんは私にゼロデバイスを手にしたら、オリヴィエを守ったとしても、オリヴィエを守った事にはならないと私に言う。
うん・・・・・・ヴァランガおじさんの言う通りだ・・・・・・確かに・・・・・
私がゼロデバイスを手にすれば・・・”奴ら”や、グラムにも狙われる・・・・・
そして、戦わなきゃ駄目だ・・・・・・・・・。
だけど、今のオリヴィエを・・・・・・・守れるのは私だけ・・・・・・・
クロスにも頼まれてるんだ・・・・・・・・・
「ヴィヴィ様を守って幸せにして欲しい」って・・・・・・・
それに私は・・・・・・・
そんな中、私達の周りに誰かの呻き声と一緒に卵のような身体をし、鍵爪を持つ骨のような腕、
体中にある砲身、そして、浮遊しているので、必要ないのか、紙のように薄い足を持つ「グラム」が姿を現し、私とヴァランガおじさんを包囲する。
やっぱり、ゼロデバイスを狙って来たのか。
そんな中、洞窟の中を狂った笑い声が聞こえ始める。
でも、私はこの笑い声を聞いた事がある・・・・・・。
グラムの製造者であり、全てが謎の者・・・・・・・・・
「千年大公っ!!」
「こんにちは、覇王クラウス♪」
すると、目の前に、持つ所が曲がった杖を持ち、丸い光り、目が見えないように光を反射している眼鏡を付け、黒い紳士服を着ており、黒い髪をし、少し青白い肌の男性、「千年大公」の姿があった。
「これは、また派手に出て来たな~、ゾン毛。」
ヴァランガおじさんは辺りのグラムを見渡しながらも、千年大公に派手な出たと言う。
本当にヴァランガおじさんってこんな時も凄く冷静だよね・・・・・。
「これはこれは氷河王じゃないデスカ、今日も良い天気デスネ~♪ですが、そのゼロデバイスは破壊して貰いまス♪覇王に適合でもしたら、一溜まりもありませんからネ~♪ヤレッ!グラム達よっ♪」
千年大公はヴァランガおじさんを見ながらも今日は良い天気だと言うと、杖を回しながらも、不気味に笑いながらも、杖を私とヴァランガおじさんへと向ける。それと同時に、グラムが私とヴァランガおじさんへと向かって少しずつ近づいて来る。奴らの狙いは私が今手に持っているゼロデバイス。
だけど、今グラム達に対抗できる手段は・・・・・・一つだけ・・・・・
「それで・・・・・・どうするんだ?クラウス。」
ヴァランガおじさんは私にどうするのか、いつものように聞いて来る。
もうとっくに決めている・・・・・・・。
クロスが死んだあの日から・・・・・・・そして、オリヴィエのあの悲しみを見た日から・・・・・・・。
私はオリヴィエを守るって・・・・・・・・決めてる・・・・・・・。
そして、私は死ぬ気はない・・・・・・・。
例え、死ぬ事が決まってる運命だとしても・・・・・・・・
それなら、私はその運命を変えてみせる・・・・・・・・・・。
”死ぬと運命”という私の運命と戦ってっ!
私がそう決意した瞬間、ゼロデバイスの光が強くなって行く。
私の決意に答えろっ!ゼロデバイスッ!!
そして、私や、驚いている千年大公、ヴァランガおじさんを包んで行く。
そして、光が収まると、そこには・・・・・・・
「なるほどな、ゼロデバイスがお前を選んだ・・・・・・わけか」
そして、クラウスが光に包まれ、光が収まった後、俺はクラウスの姿を見て、どういう事か、理解した。
もう決意したのか・・・・予想以上に早かったな・・・・・。
俺の目の前には、緑色の光を放つ両腕に装着されたグラムと戦うためにゼロデバイスが作り出した武装を装着したクラウスの姿があった。
名前、決めとこっかな?
「なるほど~♪やりなさいっ♪!」
千年大公のクラウスの姿を見ると、直ぐにグラムに攻撃命令を出す。それと同時に、俺とクラウスへと砲撃を開始する。
はぁ~危ないな~。
「はあっ!!」
そんな中、クラウスは俺から離れて駆けるて行き、グラムへと駆けて行く。
俺もやり合いたい所だけど、今はクラウスの実力を見るとするか・・・・・。
そう言ってる中、クラウスは全てのグラムを見えない速さで、瞬時に一体ずつ、装甲を破壊していき、貫通したりして、破壊して行く。破壊したグラムは機能を停止し、そのまま爆発していく。
おお、初心者にしては中々やるな~。
いや、初心者じゃなかったっけな?
「いや~中々の物デスネ~♪覇王クラウス。今日の所は引き上げるとしましょう~♪では、また」
大公はそう言うと、俺達の前から、瞬時に姿を消す。
いや~ほんと、神出鬼没な奴だな~
あ、それより大事な事があったな・・・・・・。
そして、俺はクラウスの方へ向く。
まあ、見るからには、もう決意してるようだが・・・・・・一応聞いてみるか。
「それで・・・・決めたか?」
俺はクラウスに決意を固めたのか?聞く。
「はい・・・・・・・俺はグラムから、オリヴィエを守ります。」
クラウスは俺に向かって真剣な表情で言う。
そうかよ、それじゃ、この壁は乗り越えられるのか?
「なら、オリヴィエは守り切れるのか?」
俺はクラウスにオリヴィエを守りきる事は出来るのか?と聞く。
さあ、ちゃんと超えられるのか?この壁はよ・・・・・・・
「はい、だって、クロスと約束したので・・・・それに、私は死ぬ気はありません。」
ほう~クラウスにしては意外な答えだな。
だとしても、ゼロデバイスを使うのなら、死ぬという事と同じなのだが?
死ぬ気は無いとしても、ゼロデバイスの巨大な力を身体に長時間当てれば、物凄い負担が掛かる。
そうすれば、例え、君でもオリヴィエを守るとしても、守り切れずに死ぬ所か、オリヴィエを悲しませて、守った事にはならない。
だが、俺の考えとは裏腹にクラウスは意外な言葉を言う。
「例え、ゼロデバイスを使ったら死ぬという運命があっても、私はその死ぬという運命と戦って変えてみせます」
クラウスは自分の腕に付いた待機状態の銀色の緑色の宝石の嵌っている腕輪を見ながらも言う。
・・・・・フッ、意外な答えだな。成長したものだ。
昔は色々とあれだったのによ・・・・・・これも馬鹿息子のお陰なのか・・・・・・オリヴィエに対する愛の力なのか・・・・・・
まあ、良いとして・・・・・
「そうか・・・・・なら、その選択した道を・・・・・立ち止まらず、歩き続けろ・・・・それが、君に言える言葉だ・・・・・。」
俺はそうクラウスに言うと、洞窟の外へと向け、歩き始める。
だが、オリヴィエとリッドはやらないぞっ!
お前には1万年と2000年も早過ぎんだよっ!!
序に言うが、馬鹿息子は1億と2000年だ。
だといっても、死んでるから・・・・・・意味は無いがな・・・・・・。
まあ・・・・・だが、
死ぬなよ?クラウス・・・・・・
お前が今のオリヴィエにとっての最後の・・・・支えだからな・・・・・・。
死んだら・・・・・本当にぶっ飛ばすぞ?
そして、俺とクラウスは洞窟を抜け、城へと帰るための帰路に着いた。
「ふう・・・・・やっと・・・・・アルタイルか・・・・。」
はぁ~、本当に凍え死ぬかと思った・・・・・・・。
ただ・・・・・・・
「この人、大丈夫でしょうか・・・・・?」
アレンは僕がお姫様抱っこで抱き上げている薄いマロンクリーム色に小柄な身体をした僕のコートに包み込ませた眠っている少女を見ながら、言う。
うん・・・・・本当に大丈夫なのかな・・・・?この子・・・・・・
実は、この子は僕とアレンが山道を登っている時に、倒れているのを見つけました。
しかも・・・・全裸で・・・・・・・
どうしてでしょうか・・・・・・?
そう僕が考えている中、少女の目蓋が小さく動き、そして、目を開ける。
「あ、起きたんですね・・・良かった~」
アレンはこの少女を見ながらも、安心する。
僕もそう思える。だって、あの山には熊も出るし、猪さえも出るんですよ?
「ここは・・・・・・・?」
少女は僕を見ながらも、ここは何処なのかを聞く。
まあ、当然ですよね・・・・・・。
「ここはアルタイルの中央部です。僕達は君が倒れてるのを発見して助けました。」
僕は少女の問いに答える。
「そうですか・・・・ありがとうございます・・・・。」
それに対し、この子は僕達にお礼を言う。それにしても、この子、幼い頃のヴィヴィ様のようですね。
「あの・・・・でも、何故あんな山の中に倒れていたのですか・・・?」
アレンはこの子にどうして、あんな山の中に倒れていたのか、聞く。
確かに、あんな山の中に人はあまり行かないはずじゃ・・・・・
すると、僕の前にいる少女は顔色を暗くする。
あれ・・・?何か不味い気がしますが・・・・・・
「え、えっと・・・そこまで気にしなくて良いですからね?それより、家は・・・・?」
僕は少女に家は何処にあるのか、聞く。すると、少女の顔色がもっと暗くなる。
あわわっ!?僕やっぱり不味い事を聞いてしまったんですか?!
だけど・・・・その前に・・・・・・
「あの・・・・その前に裸のままなんですけど・・・・・・。」
少女は僕の言葉にコートを脱ごうとした手を止める。そして、どんどんと顔が紅くなって行き、そして
「は、裸!?」
そして、直ぐにコートの下を見て驚く。
まあ、驚く事もないですよねー・・・・・・・。
「えっと・・・・・まずは、ここにテントを張りましょう。ここは広場ですし、人は沢山いるので、
えっと・・・お名前は?」
アレンは手持ちの鞄から、テントの骨格などを取り出しながらも、少女に名前を問う。
それにしても今まで思ったのですが・・・・・あんな巨大なテントがこの小さな鞄にスッポリ入るなんて・・・・・どんなのでしょうか・・・・?
「イクス・・・・・ヴェリア・・・です。」
少女は恥ずかしがりながらも、顔を紅くしながら、答える。
えっと・・・・・僕達って大丈夫なのでしょうか・・・・?この人の裸、見てしまったのですが・・・・・・・
それにしても、イクスヴェリアっていう名前・・・・・・何処かで聞き覚えが・・・・・あるような・・・・ないような・・・・・・?
「アルタイルって、今はこんな風になってるんだ。」
そして、私とリナは城から出て、町を見回っていた。今はアルタイルに来ていて、クロスの墓はアルタイルにある。
今のアルタイルは他の国よりも早く、ゴーレム、魔法技術が発達していて、ゴーレムとかが、歩き回ったり、通信用のゴーレム等が飛んでたりする。
「うんっ!とても凄く良い町なんだよ?勝手に掃除してくれるゴーレムがいたりして、町はいつも綺麗だし」
リナは回りにいる金属で出来ているゴーレムが人の捨てた塵を掃除する姿を見ながらも言う。
えっと・・・・・・あれって、もう食べてるような気がするけど・・・・
リナの話だと、あの掃除用ゴーレムは塵を食べてその塵をプラズマ化とかいう現象を起こさせる事で、動力を得て、動いてるんだって
もうここのゴーレムって、ゴーレムじゃなくて、生き物なんじゃないのかな・・・・?
そう思ってる中、ある事を思い出す。
そう言えば、確かある国で、あの冥王の跡継ぎのイクスヴェリアが失踪したって聞いたけど・・・・・大丈夫なのかな・・・・?
そんな中、リナが私に、何らかの白いのが入った紙で出来たカップを持ってくる。
「それは一体・・・・?」
私はリナにカップに入ってる白い何かを見ながら、聞く。
「アイスだよ、確か、ヴィヴィお姉ちゃんは食べた事が無かったよね?えっと、簡単に言うと牛乳とは別の・・・・・」
そして、リナは私に「アイス」について説明し始める。
へぇ~やっぱり、アルタイルは凄いな~
他の国には無い物が沢山あるし・・・・・・
私はそんな事を思いながらも、リナの話を聞いた。
「えっと、ありがとうございます・・・・。」
そして、30分後、イクスヴェリアの着替えを終わらせて僕達はテントの中にいた。
これで、大丈夫かな・・・・・?
イクスヴェリアの現在の姿は桃色に黄色の線があるスカート部位が短いドレスだった。
えっと・・・・でも、何で女の子の服がアレンの鞄の中に・・・・・・?しかも、凄く綺麗な状態で・・・・・・
「いえ、それじゃあ、僕達は少し仕事をしてくるので、イクスヴェリアさんは待っててください」
アレンはそう言うと、微笑みながらも、ピエロの姿をしたまま、答える。
僕もアレンと同じピエロの姿をしてるけど、でも、何だか・・・少し不気味だよね・・・・?ピエロって・・・・・・
「はい、あの・・・それじゃあ、行ってきてください。」
イクスヴェリアは微笑みながらも、アレンと僕に言う。イクスは後で僕達にどうして山の中にいたのか話すそうなんだけど・・・・・・本当に話して貰って大丈夫かな・・・・・?
そして、僕とアレンはテントの外へと出て行った。
「大丈夫でしょうか・・・・・?」
私はここにいて、大丈夫なのでしょうか・・・・?
もし、グラム達がここに私がいる事を嗅ぎ付けたら・・・・・アレンさんとクロスさんは・・・・・
やはり、私は心配で溜まりません・・・・・・・。
倒れてる所を救ってくれた命の恩人が
私のせいで死ぬんじゃないかって思って・・・・・・・。
千年大公は・・・・・・私を・・・・・・
ですが、アレンさんとクロスさんは私が急にいなくなったら、探すはずです・・・・・。
そうすれば・・・千年大公に・・・・・・・
私は頭を悩ませながらも、千年大公に見つからない事を祈るしかありませんでした。
そして、父上のガリアにアレンさんとクロスさんが殺されない事も・・・・・・・
「それじゃあ、これで最後だよ?」
そして、何時間後に、僕とクロスは最後の芸をしていた。
最後は僕が、玉の上に乗り、クロスが僕の乗る玉を頭でバランス良く持ち上げながらも、ボウリングのピンを空中に三つ投げては僕が受け止め、そして、僕が空中に投げたら、下で支えているクロスがそれを受け止め・・・という感じの芸だった。
「そ~れっ!」
そして、僕達は芸を開始する。
うん、やっぱり、クロスって凄いよね。クロスの大切な人のお話で良く芸を自分のお父さんから、習っては、その人に見せていたって、聞いたしね。クロスのお父さんって、クラウン(道化)なのかな?
そして、やっと、最後のフォームに入る。これが成功すれば・・・・・
そして
「はいっ!」
僕は空中で宙返りをし、着地すると同時に、クロスが玉を上へと飛ばす。そして、玉を小指で回し、地に下ろす。
やったっ!やっと、成功したねっ!!
あれ・・・・?だけど、クロスの顔色が何かおかしい・・・・?
「あれ?クロス・・・どうしたの?」
僕は小さな声で、クロスにどうしたのか聞く。
「あ、いえ・・・何でもありません。」
クロスは直ぐに笑顔を作りながらも、答える。
何だ~只、疲れたからかもしれませんね・・・・・・。
そして、見てくれていた客達が沢山のコインを投げてくる。
でも、大丈夫でしょうか・・・・・・?
やっぱり、クロスの顔色が変です・・・・・・
そして、僕はそう思いながらも、観客達に挨拶をした。
「今日は・・・・大丈夫のようだな・・。」
俺はいつも通り、譲ちゃんとリナ嬢を見守っていた。
クロスがこの世を去って5年後・・・・・
現在の俺は元帥であり、陛下の命で、二人の護衛役をしている。(というか、他の元帥が俺の任務を俺の代わりにしている。というか、アイツは任務好きだからな~)
まあ、元帥だとしても、緊急事態が起きない限り、昔の騎士よりももっと暇だけどな。
だけど・・・・俺はそんな事より、一番気に掛けている事があった。
それが・・・・・
「譲ちゃん・・・・・・。」
譲ちゃんだった・・・・・。今、譲ちゃんはある二人のクラウン(道化師)の最後の芸を見て、泣いていた。リナ嬢が涙を拭いているため、出てないのだが、目尻に涙が溜まっているし、目が赤く腫れていた。
譲ちゃんはクロスの死後に、5日くらいは泣き続けていた。
だが、まあ・・陛下がどうにかしてくれたのか、リッドとクラウスの励ましもあってか、どうにか立ち直る事が出来た。
だが、譲ちゃんは未だにクロスの事を後悔している・・・・・。
そして、道化師(クラウン)を見ると、顔色を暗くしてしまう。
実は昔、クロスがクラウンの芸を陛下から習って譲ちゃんに見せた事があってな。
実は凄そうに見ていたが、クロスを嫌っていたからな。キツイ言葉を飛ばしちゃってたんだよな~
それでも、クロスは不満を言って来なければ、怒る事もなかった・・・・・けど、譲ちゃんはそれを思い出してしまったんだと思うがな・・・・・。
はぁ~馬鹿弟子が・・・・・・譲ちゃん悲しませてどうすんだよ・・・・・。
「それじゃあ、行こう?ヴィヴィお姉ちゃん?」
そして、道化師(クラウン)の芸が完全に終了した後、譲ちゃんとリナ嬢が移動し始める。
おっと、移動しないとな・・・・・。
だが、もう一つ、気がかりな事が俺にはあった・・・・・・。
譲ちゃんとリナ嬢が見ていた二人の道化師(クラウン)のうち、片方の顔に赤い傷のある仮面を付けている方の瞬時に剣を別の場所に移動させるあの芸・・・・・・クロスのやり方と良く似ていたな・・・・・・それに、片手のあれは何処かで・・・・・・・・・見覚えが・・・・・・。
そして、俺はそう疑問を抱きながらも、譲ちゃんとリナ嬢の護衛のため、リナ嬢と譲ちゃんを静かに追って行った。
「お疲れ様です、アレン。」
そして、芸が終わった後、僕とアレンはテントへと向かって歩いていた。
今日も大成功して終わりました・・・・・・・。
「はい、ありがとうございます。」
アレンは僕に渡された僕の作った水筒の中にある水を飲みながらも、感謝の言葉を言う。
でも、アレンのお陰ですよ。今回は・・・・・やっぱり、アレンって僕よりベテランですからね・・・・・・
ですが・・・・・・・・今日は・・・・・・・
嬉しい気持ちにはなれませんでした・・・・・・。
僕は見てしまいました・・・・・・・。
僕とアレンで、芸をする中・・・・・・・。
僕の目に映ったのは・・・・・・・・・。
ヴィヴィ様とリナでした・・・・・・・。
・・・・そのくらいは良いんです・・・元気でいてくれてるって分かりますので・・・
だけど・・・・・それだけじゃありませんでした・・・・・・・・・そして、僕にとっては嫌な光景でした・・・・・・・。
何故なら・・・・・・・・・・・・
泣いていたんです・・・・・・・・。
ヴィヴィ様が・・・・・・・・・・・・。
「あれ?アレン・・・・?どうかしたのですか・・・・・?」
すると、僕に何か異変でもあったのか、アレンがそれに気が付き、どうしたのか、聞いてくる。
「あ、いえ、何でもありませんよ?」
僕は笑顔で大丈夫だとアレンに答えを返す。
ですが、ヴィヴィ様の身に一体何が・・・・・・・・?
リッドとクラウスとの間に何かあったのでしょうか・・・・・・?
・・・・・ですが、それなら・・・・・・・・リッドとクラウスから通信が来るように通信用ゴーレムを連れているはずですし・・・・・・・
では、一体何でしょうか・・・・・・・?
僕はそう考えながらも、アレンと一緒にテントへと向かって行くが・・・・・
「キャアアッ!!」
その時、テントの方から女性の悲鳴が聞こえて来る。
っ!?さっきのは・・・・まさかっ!?
「クロスっ!さっきのはっ!!」
アレンは僕にさっきの悲鳴を聞いたのか、驚きながらも僕に問う。
「はいっ!急ぎましょうっ!」
さっきの悲鳴はイクスヴェリアのっ!!
一体何がっ!?
そして、僕とアレンは急いでイクスヴェリアの悲鳴の聞こえた自分達のテントの方へと駆けて行った。
「ウフフッ♪冥王がこんな道化の住むボロテントにいるとは~♪」
そして、私は黒い光のせいで見える事のない瞳を隠すために付けている眼鏡を持ち、青白い肌を持つ紳士が不適に微笑みながらも、私の前に立っていた。
やっぱり・・・・・・・大公は私を見ていたようです・・・・・・。
そして、私の周りには、殺された人々達が卵状の身体を持ち、鈎爪のような手を持ち、紙のようにペラペラな足を持ち、浮遊しているグラムとなって、包囲していました。
それより・・・・アレンさん達のテントが・・・・・・それに・・・・皆さんが・・・・・・・・・
「フフッ、では行きま「待てっ!!」う~ん?貴方達は?」
大公が私を連れて行こうとしたその時、遠くから、止めに入った人の声が私の耳に聞こえました。
私はもう嫌でした・・・・・・・・。
さきほど、私を助けようとした勇気ある人達は皆、グラムの砲弾を受け、身体をどんどんとウィルスに蝕われ灰となり、風に飛ばされていきました・・・・・・。
そんな光景をずっと私は見る事しか、出来ませんでした・・・・・・・。
私には・・・・・・ガリアを作る以外に力が無かったのですから・・・・・・。
「イクスヴェリアを離してくださいっ!!」
ですが、私を返せという叫び声を聞き、私は涙を流している目を直ぐに前を向きます。
何故なら、聞き覚えのあった声でしたから・・・・・・・。
私の視線の先、そこには・・・・・・・
「イクスヴェリアさんっ!大丈夫ですか?」
大公を蹴り飛ばすアレンさんの姿がありました。
そんな・・・・・駄目ですよ・・・・・・。
そしたら・・・・・・・
「私は置いて逃げてくださいっ!」
私は直ぐにアレンさんとクロスに私を置いて逃げるように言う。
大公と戦うなんて・・・・自殺行為ですっ!
ですが、アレンさんとクロスさんの答えは私の予想とは違いました・・・・・・。
「何を言ってるんですかっ!襲われていたのに、助けない人なんて、いませんよっ!」
アレンさんは私に向けて、襲われているのに、助けない人なんて、いないと答える。
アレンさん・・・・・・・・・
初めて私は他人からそんな事を言われました。
生まれてから、冥王の後継ぎ、ガリアを作り出せるという理由で他の人達からは恐れられていたのに・・・・・
「ウフフッ、良い勇気をお持ちですね。ですが、貴方がた人間に何が出来るんですか?」
大公の言葉と同時に、アレンへと、グラム達は砲口を向ける。
そんな・・・・・・・・
ですが、その時、私の後ろから一つの銃声が聞こえました。
私は直ぐに何なのかと思い、後ろへと降り向きました。
そこには・・・・・
「イクスヴェリアは渡しはしませんよ。」
リボルバー方式の砲筒はオートマチックの拳銃を西洋甲冑のような手の甲の部位に赤い先の尖った十字架の形をした宝石が嵌っているプロテクターを装着した手で持ち構えたクロスさんがいました。