忘却されし物語 《シュバルツ・ゲデヒトニス(黒の記憶)》 作:偽作者(ハザードフォーム)
第19章「再会」
「ひ、ひぃっ!?く、来るなっ!!
ある町外れ、否、山奥の道外れの中
暗闇の中、一人の男性が腰でも抜かしたのか、倒れた状態でれをなしたかのような顔をしならも、後退していた。
「グルル‧‧‧‧‧」
そんな中その男性の目の前に居たのは、狼を思わせるかのような獣を思わせる一体の漆黒の身体をした紅き単眼から眼光を光らせながらも、先端が鋭く尖った尻尾をゆっくりと振りながらも、男性へと通常の動物では有り得ないような形状をした長い舌をと鋭い歯を見せながらも、恐怖に落とされたような顔をした男性へと近付いていく。男性は焦りながらも、後ずさりをし、逃げようとするが‧‧‧‧
「がはっ!!」
不運な事か、後ろにあった小さな石に、つまずき、その場にて倒れてしまう。
だが、直ぐに男性はそのまま、後ろへと手を使って逃げようとする。だが
「ギャオオオオオッ!!!」
我慢の限界なのか、それとも、野生の本能なのか、高く飛び上がり、男性へと襲い掛かる。
「く、来るなっ!?やめてくれっ!やめろっ!!」
男は襲い掛かる獣から逃げようとするが、丁度、後ろに木があり、それが壁代わりとなり、男性の逃げる手段はあっという間に消え去ってしまう。そして、獣は紅き眼光を光らせながらも、男性へと襲い掛かる。
「う、うわああああああああああっ!!」
男性は自分が本能的に、死ぬ事に恐怖し、あまりにもの恐怖に叫び声をあげ、そのまま、痛みを堪えるため、目をつぶるが‧‧‧‧‧‧
スパンッ
何かを切断、否、金属を斬りさく音と同時にその状況は変わる。
そして、男性には何の痛みも来る事が無かった。男性は恐る恐る何が起きたのかを見るため、ゆっくりと重い瞼を開ける。だが、そこには獣姿は無く
「‧‧‧‧‧‧‧大丈夫か?」
エメラルド色に光り輝く長い刃を持つ長剣を持ち、黒い金色のラインを持つコートを着ており、長き光により金色に光り輝く髪をなびかせながらも、獣へと立ちはだかるかのような状態で青年の後ろ姿があった。
そして、目の前ではというと、さっき男性を襲って来たはずの黒き獣が真っ二つになり、そのまま、灰となって行くと同時に風に飛ばされ、景色の中へと消え去って行く。
「あ、貴方は‧‧‧‧‧?」
男性はその青年へと問う。
青年は男性へと振り向き、無表情な顔と紅色と蒼の瞳を男性へと向けると
「‧‧‧‧‧只の通りすがりの者だ。」
と一言だけ呟くと、何処かへと駆けながらも去って行く。
「あ、アイツは一体‧‧‧‧‧?」
男性は月の光を浴び。金色に光り輝く髪をなびかせながらも、駆け去って行く青年の姿を見ながらも、どういう事なのか、理解できず驚きのあまり、立ち尽くすしか、無かった。
「久しぶりだねっ!ヴィヴィお姉ちゃんっ!クラウスお兄ちゃんっ!リッドお姉ちゃんっ!」
私の目の前で水色のロングヘアーをしたヴァイスレーゲンの正装を着る女性、ううん「リナ」が私とリッド、クラウスに元気良く挨拶をします。
あの日、クロスと別れてから2年後、あの時から、グラムと大公の姿が見当たる事がなくなり、グラムの活発的な動きも観測されなくなったそうです。
そして、私とクラウス達は平和な日常を送ってます。
「はぁ~、リナ。いきなりヴィヴィ姉s ‧‧‧ゴホン、ヴィヴィ陛下達に無礼だよ。」
カイはリッド、私と挨拶し、握手するリナに注意します。
「え~?だけど、お兄ちゃんはいつもヴィヴィお姉ちゃんの事、姉さんって呼んでいたじゃん~?それに、本当は直ぐにでも「リ~ナ~!」いたいいたいっ!痛いってお兄ちゃんっ!」
カイの注意に対し、リナは不適な笑みを浮かべながらも、カイの事について、話そうとしたその時、カイがリナの頭をあの凄く痛いグリグリの刑が‧‧‧‧‧
「え、えっと、カイ?別に昔のようにいつも通りで良いよ?」
私はリナにグリグリの刑を執行しているカイに言います。
「え、えっとですが‧‧‧‧「いえ、大丈夫ですから、ね?」あ、は、はいっ!」
カイは私に少し昔のようにするのに、戸惑いを見せますが、直ぐに返事をします。
フフッ‧‧‧‧‧リナもカイもこんなに成長したんですね‧‧‧‧‧‧。
そして、私はリナに刑を執行しているカイとそれを苦笑しながらも、見るクラウス、リッドを他所に夕焼けになった空を見上げます。
クロス‧‧‧‧‧‧‧
あんなに小さかった貴方の弟と妹がこんなに大きくなりましたよ。
皆、元気にしています。
ヴァランガさんは隠居したそうで、カイが王座を継いだらしいです。時々、ヴァランガさんは私達に会いに来ますが、あまり来る事はありません。ですが、やはり、「オリヴィエは渡さんっ!渡さんぞおおおおおおおっ!!」って、良く何か暴走しちゃって、クラウスと何か色々しちゃってます。
リナはいつものように、カイと共に勉強しながらも、色んな事を学び、後に学者になりたいそうです。
「陛下、そろそろお入りを、もうそろそろすれば、夕食の時間ですから。」
そんな中、リッドの横に居た少しかっこよくなった「ソカロ元帥」が私に言います。
それじゃあ、クロス。私はもう、行きますね?
「あ、はい、分かりました。」
そして、私は直ぐに クラウス達と共に、食堂へと向け、歩き始めます。
そういえば‧‧‧‧‧私の世話役と護衛となった新たな「元帥」が来るとソカロ元帥が言っていたのですが‧‧‧‧‧‧一体誰なのでしょうか‧‧‧‧‧?
前にクロスと色々通信用ゴーレムを使って話し合いましたが、アレンさんとイクスさんが元帥になったそうです。
多分、私の予想だとアレンさんか、イクスさんなんじゃないかと思います。
ですが‧‧‧‧‧‧‧
クロスだったら‧‧‧‧良いと思う私がいます。
‧‧‧‧‧‧‧クロスは今‧‧‧‧一体何をしているのでしょうか‧‧‧‧‧?
「了解した・・・・直ちにそのエリアに向かう。」
俺は途中で襲われていた男を助け、森の中、脚を走らせる。
今、俺はとある任務で、レベル2に当たる擬態した奴・・・いや、”奴等”を駆けて行く音を頼りに、追いかけている。コムイからは二つの任務を任されている。
一つは今俺が追いかけている復興作業中のヴァッサーで現れた奴等の破壊。
二つ目の任務についてはコムイが跡で知らせるらしい・・・・・・。
だが、そんな中、俺の耳に”奴等”の森を駆ける音が聞こえなくなる。
俺はその場で止まる。そして、周囲を見渡す。
恐らく・・・・この辺りにいるはずだ・・・・・。
だが、その時、
ガチャ
ガチャガチャガチャ!
空中から何かを装填したような金属音が俺の耳に入る。
俺は金属音の聞こえて来た方向・・空を見上げる。そこには
「ヒヒヒヒヒッ!!掛かったな~!”元帥”っ!これでお前は蜂の巣だぜっ!!」
俺へと指を向ける”奴等”の群れの親玉であろう・・・レベル2の”奴”が空中を浮遊していた。そして、俺の周りには無数の”奴等”が俺へと砲口を向けていた。
なるほどな・・・・・・自分が俺を誘き寄せる餌となったというわけ・・・・・か。
「死ねええええええっ!!」
それと同時に、指揮官の奴の指示により俺へと無数の”殺人ウィルス”の封入された砲弾が砲口から放たれる。
全ての砲弾は俺へと全て直撃する。
「イ~ヒヒヒヒヒッ!!これでどうだ!これで俺は陛下に認めて貰えるぜっ!!」
そんな中、俺の耳に入って来たのは、奴の歓喜をあげた声だった。
・・・・・お前の遊びにはもう、付き合ってられないな。
「ギャハハッ!!これで元帥の伝説も終わりだなっ!」
空中にて、浮遊する黒く紅き眼光を光らせる単眼を持ち、まるで赤子のような姿をした奇怪的な生物は不適な笑みをあげながらも、笑う。
その奇怪な生物の目の前には、大きな煙が上がっていた。恐らく、この奇怪的な生物の言う”元帥と呼ばれる者であろう・・・・・。
「さあて、ゼロデバイスを破k」
奇怪的な生物は真っ黒な顔で不適な笑みを浮かべながらも煙の中にあるであろう、”ゼロデバイス”と呼ばれる物を破壊しに向かおうとしたその時、煙の中からある細き水色の光の柱が姿を現す。そして、その光の柱は周りにいる卵状の身体中から、砲身の生えた煙の出る方へと砲口を向けている奇怪的な生物を包み込む。
「な、何だっ!?ギャアアッ!!」
そして、水色の光の柱はそのまま、全てを包み込む。
そして、光が収まり、そこには無数に数え切れないほどいたはずの奇怪的な卵の形状をした生物の姿は無く、ただ、奇怪的な赤子の姿をした単眼をしている生物のみであった。
「な・・・何なんだ・・・・今のは・・・・」
その奇怪的な赤子の姿をした生物はおそるおそる前を振り向く。そこには地へと拳をぶつけたのか、巨大なクレーターを作り出しており、その真ん中にて、一人の月の光により、光り輝く金色の長き髪をし、金色のラインを持つコート、そして、顔の半分に何か大きな傷跡を持つ青年の姿があった。
「な・・・何なんだ・・・・今のは・・・・」
俺の目の前で”指揮官の奴”が驚きを隠せなくなった表情で俺を見る。
「・・・・・・・。」
そして、俺は無言で立ち上がり、俺が記憶を失う前、リヒトから貰ったゼロデバイスなのかは不明だが、”グラム”を斬りさく事のできるエメラルド色に光り輝く刃を持つ剣「カリバーン」を太ももにあるホルスターから取り出す。
「ひ、ひぃ!?」
だが、その時、俺を見て恐怖でも感じたのか、奴は何処かへと向け、逃げて行く。
・・・・・最後までしぶとい奴だな。
俺は直ぐに空中を浮遊しながらも、逃げて行く奴を追いかけるため、アイツの向かっていく方向へと森の中を駆けて行く。
奴の向かって行く方向‧‧‧‧‧コムイから二つ目の任務を遂行するための目的地への道のようだが‧‧‧‧‧奴は何処に行くつもりだ・・・・?
(ウヒヒヒヒッ!そうだっ!そのまま来るんだ糞元帥ッ!流石のお前でも王を人質に取れば、戦う事すら出来ねえだろうな!)
奇怪的な生物は何らかの町の門であろう、近くまで来ると、紫色の光に包まれる。それと同時に、光の中から飛び出して来たのは、あの奇怪的な生物ではなく、アサシンの姿をした人の姿だった。
おそらく、この人、否、この奇怪的な生物は人へと姿を変える事が可能であるらしい。
(ヒヒヒヒッ!そのまま、着いて来いよっ!)
奇怪的な生物は人の姿のまま、並外れた運動能力で、屋根を飛び越えながらも奥に見える巨大な白い城へと駆けて行った。
「・・・・・綺麗。」
私は夕食後、誰もが、眠りについた夜、真っ暗な夜空に見える光り輝く星を見上げます。
やっぱり・・・星は綺麗ですね・・・・・。
ーうわあ・・・・綺麗・・・・・。-
そんな中、私のある記憶の一つ・・・昔、クロスと私でいつも眠る前に夜空に光り輝く星を見上げた記憶を思い出します。
あの時と同じく・・・・・星の輝く夜空は何も変わる事は無いんですね・・・・・。
・・・・・・この世界も・・・・あの夜空のように・・・・ずっと平和な世界だと良いですのに・・・・
「あ・・・・オリヴィエ。」
そんな中、後ろから、聞き覚えのある声がして来ます。私はこんな夜中に誰なのか?と思い、後ろを振り向きます。そこには両腕にいつものプロテクターを装着し、何かしていたのか、タオルを持つクラウスとクラウスと同じく両腕にプロテクターを装着した騎士甲冑を取ったセナの姿がありました。
「セナ?クラウス?こんな夜中に一体どうしたのですか・・・・?」
私は二人に問います
・・・・クラウスとセナはこんな夜中に何をしていたのでしょうか・・・・?
もう凄く遅い時間だと思うのですが・・・・
「いえ・・・実は色々あって、クラウス陛下と少し錬練していたんです。ヴィヴィ陛下こそ、こんな夜中に何を・・・・?夜更かしは身体に悪いですよ?」
セナは私の問いに対し、答えながらも、目を細めながらも、問います。
「それは、クラウス達もじゃないですか・・・・・実は、星を見ていたんです。」
私はセナの問いに答えます。
「星・・・・?」
セナとクラウスは首を傾げながらも、星の輝く夜空を見上げます。
「はい・・・・昔、良くクロスと一緒に見てて・・・・今も良く見てるんです。」
私はクラウスとセナに私が星を見ていた事について、話します。
「そうだったのですか・・・・・でも、夜更かしは身体に悪いので、もうそろそろ部屋にお戻り」
セナが私に部屋に戻るように言おうとした、その時、上空から何か、私の目の前に落下してきます。
「な、何ですかっ!?」
そして、私はいきなり私へと襲い掛かって来た衝撃波により、その場にこけてしまいます。
義手を置いて来たためか、どうにか、立ち上がるのに、苦戦します。
くっ・・・・何でこんな時に・・・っ!!
そんな私に、煙の中から私へと巨大な白い手が襲い掛かります。
その白い手・・いえ、黒い腕は私を持ち上げます。
私は必死に抵抗しますが、持ち上げられた状態、さらには拘束された状態の私には何も出来ませんでした。
「ウヒヒヒヒヒヒッ!!見つけたぜっ!人質っ!」
そして、煙の中から、一つの紅き光が見えて来ます。煙が晴れると、そこにはクレーターの中、白黒い身体をし、まるで、赤子のような身体をした紅き眼光を見せながらも、私を見る紅き単眼を持つ奇怪的な生き物が立っていました。
まさか・・・・グラムっ!?
「オリヴィエッ!!」
私がどうやって、グラムがこの城の中に入って来たのか、考えていたそんな中、クラウスとセナが煙の中から姿を現します。そして、私を持ち上げているグラムを見て驚きを隠せなくなります。
「ヒヒヒヒヒヒッ!シュトゥラ王と雷帝の嬢か・・・・また、ドジ踏んじまったな・・・。」
グラムらしき、奇怪的な生物はセナとクラウスを見て言います。
「グラムっ!?」
クラウスは直ぐに構えますが・・・
その時、私の身体に締め付けられるような痛みが走ります。
「ほらほら~良いのか?俺を殺せるのか?シュトゥラの王様よ~、俺を殺せば、この嬢ちゃんも終わりだぜ?ほ~ら、俺に当ててみあがれよ?」
「くっ・・・・・」
グラムは私をそのまま、強く握り潰すかのようにしながらも、私を持つ手へと力を入れます。
うっ・・・・!!早く抜け出さないとっ!
私は必死に抵抗しながらも、この状況を打破するべく、グラムの手から脱出しようとしますが、握力が強いわけか、脱出する事が出来ませんでした。
「そんじゃ、俺はここで退場・・・っ!?」
そんな私を他所にグラムが私を片手で掴んだまま、何処かへと消えようと上空へと跳びます。
また私は・・・・クラウス達皆に迷惑を・・・・
ですが・・・この状態では脱出する事さえも不可能です・・・・・。
どうすれば・・・・・・
私がどうすれば、良いのか、考えていたその時、
スパン
金属が真っ二つに斬れるような金属音が聞こえて来ます。それと同時に、黒い鍔の長いシルクハットを被る”何者か”が私をグラムの片手から解放させると、そのまま、私を抱き上げ、地へと着地します。それと同時に、私の視界に写った物は真っ二つに斬られ、中身が見えるかのように抉れた後、空中にて、爆発している姿でした。
まさか・・・・この人が私を・・・・?
私はいきなり起きた事に驚きながらも、私を抱き上げた者が誰なのかを見ます。
そして、私はその”何者”かのシルクハットの影に隠れている顔を見て、驚きを隠せなくなります。
何故なら・・・・・
「ク・・・・・ロス・・・・?」
そう・・・・あの時、私と再会の約束をし、別れた黒い金のラインを持つコートに、「白き風(ホワイトフォース)」のシンボルが胸辺りに刻まれており、太ももにまで、垂れている長い金色の髪、そして紅と蒼の瞳をしたあの時と全然変わる事の無い片方の顔に傷があるクロスの顔でした。
「・・・・・大丈夫か?」
クロスは私を降ろすと、私に安否を聞いて来ます。
「オリヴィエっ!」
「ふ、ふぇ!?」
そんな中、クラウスとセナが駆けて来て、クラウスは私を抱きしめます。
私はいきなり抱きしめられたのか、驚きを隠せなくなりますが・・・・・
「良かった・・・・無事で・・・・・・」
クラウスの声を聞き、どういう事なのか、理解します。
クラウス・・・・・・・ごめんなさい・・・・私の不注意で貴方は・・・・・・
「あの、そういえば、クロスさん。クロスさんは何故ここに・・・・?」
そんな中、セナが黒い長い鍔を持つ帽子を取るクロスに問います。
確かに・・・・・何故、クロスはここにいるのでしょうか・・・?
それにあのクロスの着るコート・・・・・・前に会ったイクスさんとアレンさんのコートと同じ気が・・・・・・
「任務で、さっきの奴を追っていた・・・・・それでいつの間にかこっちに来た。」
クロスは私達の問いに対し、いつものように無表情で答えます。
フフッ・・・・・やっぱり、クロスは昔と全然、変わっていないんですね。
「まだだ・・・・・まだ終わってねえっ!!」
そんな中、とある方向から、誰か聞き覚えのある声が聞こえて来ます。その声の聞こえて来た方を向くと、そこにはさっき、爆発し消えたはずの頭だけになり、いろんな所にヒビの生えている単眼を持つ赤子のようなグラムでした。
それと同時に、グラムは黒き光に包まれます。そして、光が収まるとそこには、巨大な単眼をし巨人のような身体をしたデバイスのように機械的な部位が色々と見当たる巨人・・・いえ、グラムの姿がありました。
「・・・・クラウス、オリヴィエとセナを頼む。」
クロスはクラウスに私とセナを頼むと言うと、コートを退かし、太もも辺りから、白と黒の柄を持ち、エメラルド色に光り輝く細長い刃を持つ長剣を取り出し、構えます。
「オリヴィエ、一旦、こっちに」
「クロス・・・・・」
私はクロスを心配しながらも、クラウスと共にクロスと巨人化したグラムから遠くへと離れ、建物の影に隠れます。
それと同時に、巨人と化したグラムとクロスの間に沈黙が走ります。
「死ねえええっ!!」
そして、沈黙が終わりを告げたかのように、最初にクロスへと襲い掛かって来ます。それに対しクロスも駆けて行きます。
「お前が只の馬鹿な特攻元帥で良かったぜっ!」
グラムはクロスに対し、馬鹿にするかのように言うと、全身からグラムの特徴であるあの身体中に生える砲身を生やし、砲口をクロスへと向けます。
「消えろっ!」
グラムの叫びと同時に、クロスへと向け、無数の砲弾が放たれます。
ですが、クロスは直ぐに、横に避けては、無数の巨人に変化したグラムの身体中に生えている砲口から放たれてくる砲弾を避けては、巨人へと変化したグラムへと近づいて行きます。
「ハアッ!」
そして、巨人のグラムへとエメラルド色に光り輝く刃を持つ剣を刃の残像を見せながらも、振るいます。
「ギャアアアアアアッ!!」
そして、グラムは無数の斬り傷を負いながらも、悲鳴をあげます。
ですが・・・・・心配になって来ます。
確かに、私はクロスを信じています。
ですが・・・・・・
「はあっ!!」
俺はグラムへとゼロデバイスにチャージした魔力をゼロデバイスのエネルギーへと変換させ、ぶつける。
だが・・・やはり、しぶといようだな・・・・・・
逃げる時も・・・・・・・
攻撃を喰らった時も・・・・・
「ギャハハハッ!面白い・・・・面白くなってきたぜっ!」
俺の目の前でグラムは俺へと向け、不適な笑みを浮かべる。
それにコイツ・・・・・・通常のグラムとは違って・・・・楽しんでいるようだ・・・・・。
さっきまで、追い詰められていたが・・・・・・な。
「だがよ・・・・・元帥さんよ・・・・俺ばかり殺そうとしてたら周りを見失うぜ?」
俺の振るうエメラルド色に光り輝く刃を持つ剣により、傷ついた、いたる所にヒビの入っている巨大な腕を俺に振るいながらも言う。
俺がどういう意味なのか?と考えていたそんな中
「キャアッ!!」
俺の後ろから聞き覚えのある悲鳴が耳に入る。
俺は直ぐに後ろへと振り向く。そこには、建物が・・いや、俺が避けていた砲弾が城壁へと当たり、城壁が崩れているのか、その城壁だった瓦礫がオリヴィエとクラウス、セナへと降り注いでいた。
セナとクラウスはどうにか、瓦礫が落ちる範囲から、出ていたが・・・・
「オリヴィエっ!!」
「へ、陛下っ!」
オリヴィエの周りに無数の瓦礫が降り注いでいた。そんな中、オリヴィエの頭上にとある巨大な瓦礫が落ちて来るのを俺の目が捉える。
だが、オリヴィエならば、あのくらいの物くらい破壊は可能だろう・・・・・
だが、そんな中、
ーひ・・め・・・・さま・・・おけが・・・・・は・・・・?-
俺の頭にとある何らかの記憶が横切る。
その記憶はまた・・・あの謎の”少女”の姿だった。
そして、その記憶の視界から写っていたのは、赤き液体の付着した手だった。
だが、俺はその後、いつの間にか、無意識にオリヴィエへと駆けていた
そして、直ぐにオリヴィエを抱き上げると、その場から、直ぐに離れる。
「く、クロス・・・・・。」
オリヴィエは何事か?という顔をしながらも俺を見る。
「ギャハハッ!だが、隙ありだっ!」
そんな中、俺へと向け、巨人へと変化したグラムが巨大な音を立てながらも、駆けて来る。
「オリヴィエ‧‧‧‧しっかり、掴まれっ。」
そして、俺は戦いを長引かせないため、オリヴィエをそのまま、抱き上げながらも、巨人と化したグラム‧‧‧‧‧いや、"ジャイアントタイプ"へと駆けて行く。
「お前らもろとも、死ねええええっ!」
そして、俺へと向け、身体中から生やしている砲口から、無数の砲弾を放ち始める。
俺はオリヴィエを抱き上げたまま、全て回避する。
その後、俺は今まで、愛用してきた白と黒の剣の柄へとへといつものように、魔力を溜め始める。
そして
「ハァッ!!」
俺は、オリヴィエを抱き上げたまま、巨人化した奴へと近づくと、下から上へと跳びながらも、片手に持つ剣で斬りつける。
「ぐああああ・・・・・あああ!」
それと同時に、奴はそのまま、股から頭にかけて真っ二つになり、破壊される前兆なのか、断末魔をあげる。
だが、そんな中・・・・
「ギャ・・・・・ハハ・・・・そうか・・・・そうか、分かった・・・・ぞ・・・・お前は・・・・適合者じゃなく・・・・ぐああああああっ!!!」
奴は何か妙な事を俺を見ながらも、言おうとしたが、その前に時間が来たのか、その場で全身が灰色に染まると同時に、灰となり、景色の中へと溶け込み消えて行く。
俺は直ぐに、灰化する前に奴から、離れる。
奴らの身体には殺人ウィルスが潜んでおり、体液、もしくはあの身体の中で、作られた砲弾には、殺人ウィルスが封入されている。
もし、奴が灰化したとしても、その奴の身体だった灰を吸えば、そのウィルスに観戦、たちまち、身体は灰色となっていき、やがては灰化現象を起こし、そこで死に至るらしい・・・・。
俺はゼロデバイスの適合者であるためか、大丈夫だが・・・・・オリヴィエは只の一般人だ・・・・・吸えば、死ぬ事になる。
「あ、あの・・・・・く、クロス。」
そんな中、オリヴィエが俺の名を呼ぶ。
「・・・・・あの・・・・いえ、やっぱり、何でもありません・・・・。」
オリヴィエは何かを俺に言おうとしたが、顔を紅くさせながらも、一時、戸惑いを見せるが、何でも無いと答える。
・・・オリヴィエは一体何を話そうとしていたんだ?
「い、一体な、何なのっ!?」
僕とリナ、カイ、ソカロ元帥はというと、何か巨大な揺れが起きた後、爆発音と共に、聞こえて来た断末魔が聞こえて来た方へと駆けて行っていた。
こ、こんな真夜中に一体何が!?
僕達がいつもヴィヴィとクラウスの三人で特訓をしている所へと向かう。僕は最初は爆薬倉庫の爆薬が引火して爆発したかと思ったけど・・・・・
だけど、そこには・・・・・
「ク・・・・ロス!?」
そう、金色のラインを持つ漆黒のコートに金色の太ももまで伸びた月の光により光り輝く綺麗な髪をし、紅と蒼の虹彩異色の瞳をした、あの時・・・・ううん、2年前に別れたはずのクロスがお姫様抱っこでヴィヴィを抱き上げた状態で立っていた。
「・・・・・リッドか。」
それと同時に、クロスはヴィヴィを降ろす。
えっと・・・この状況は一体、どういう事・・・なんだろう・・・・・?
「オリヴィエっ!」
そんな中、クラウスとセナが向こうから、駆けて来る。そして、クラウスはオリヴィエを抱きしめる。
あれ・・・・・・・・?クラウスってこんなに大胆にオリヴィエを抱きしめたっけ?
「一体、何が起きたのですか・・・・?」
僕は一体何が起きたのか、セナに問う。
こんな大きな爆発、爆弾でも爆発したのかな・・・・・?
それに、城壁がある程度、破壊されているし・・・・・
「いえ、実はいきなり、グラムが現れまして・・・・それで、クロスが・・・・・」
セナは抱きしめ合うクラウスとオリヴィエを見ながらも言う。
僕はセナの説明に対し、どういう事が理解する。
だけど・・・・今はグラムには何の動きも見当たらないのに・・・・何で・・・・?
「お・・・・にい・・・・ちゃん・・・・?お兄ちゃん・・・・だよね・・・?」
そんな中、リナはクロスの姿を見て驚きを隠せなくなる。
え、えっと・・・・・兄妹だからかな・・・・・?やっぱり姿が変わっても、分かっちゃうんだね・・・・・・。
「・・・・・・?」
クロスはリナの驚いた姿に対し、無表情のまま、首を傾げる。
だけど、今のクロスには記憶が・・・・・
「リナ、この人は”クロス陛下”じゃありません。この者は・・」
僕の横でソカロはクロスがどういう人なのかを説明し始める。
ナイスだよっ!ソカロ!だけど、バれなきゃ良いんだけど・・・・・・
「・・・・・では、俺はもう行く。俺の任務は終わったからな・・・・・。」
クロスは僕に無表情のまま、そう言うと何処かへと向け、歩き始める。
確か、クロスってアレンとイクスから聞く話によると、任務が直ぐに終了すれば、本部に戻るんだったよね・・・・・前より、随分変わったかな・・・・?
だけど、そんな中・・・・
『クウウウウウウウウロオオオオオオスげえええんすいっ!ストオオオオップ!』
上空から、何かマイク越しからの声なのか、誰か、男性の声が聞こえて来る。
く、クロス元帥っ!?
元帥になったのって、確かアレンとイクスだけじゃなかったのっ!?
『クウウウウウウウウロオオオオオオスげえええんすいっ!ストオオオオップ!』
私は上空からいきなり聞こえて来た大きな声に驚きます。
ううっ・・・・い、いきなり何でしょうか・・・・・
私は何なのか?と思い、私は上を見上げます。そこには一体の白い鳥のような翼を生やし、白き鳥の姿をした通信用ゴーレムでした。
く・・・・クロスが・・・げ、元帥っ!?
「・・・・・・何だ?コムイ」
私がどういう事なのか、驚く中、クロスは白きゴーレムへと向け、さっきの大きな声の持ち主であろう”コムイ”と名を呼ぶと、問います。
『何だじゃないよっ!何だじゃ、目の前には陛下がいるんだよっ!?馬鹿なのっ!?死ぬの!?』
クロスにコムイと呼ばれた者は通信用ゴーレムを介し、クロスに色々と言います。
えっと・・・・・何か色々、怒られてますね・・・・・・クロス。
『それはそうと、クロス。君の二つ目の任務は”オリヴィエ陛下の護衛と世話役”だよ。えっと、詳しくはその横にいるソカロ元帥に聞けば良いからっ!って、のわっ!?』
そんな中、コムイさんは通信用ゴーレムを介し、クロスに二つ目の任務と言いながらも、私の護衛と世話役と言い、ソカロ元帥に詳しく聞いてくださいと言うと、何か物が倒れた音と共に、途切れます。
ですが、私は驚きを隠せなくなります。
え・・・・・・・・?
クロスが・・・・私の世話役と護衛っ!?
それに・・・・クロスが元帥って一度も聞き覚えがありませんでしたが・・・・・どういう事なんでしょうか・・・?
「はあ・・・・・・管理長・・・・早く書類、終わらせてくださいよ~」
僕の目の前で金色の髪に黒い瞳をした白衣を着る副管理長の男性「ライナー」がため息をつきながらも、言う。
「ううっ・・・だって~リナリーのコーヒーが無いんだもんっ!あ~早くリナリーのコーヒーが飲みたいっ!」
あ~リナリーのコーヒー飲みたいな・・・・・そうすれば、何処かのアンパン頭のように・・僕も元気百倍なんだけどな・・・・・・だけど、リナリーは今頃、任務で・・・・・・ハア・・・・・不幸だ・・・・・。
「ハア~、それより、管理長・・・本当に良かったんですか?」
僕がリナリーのコーヒーを恋しくしていたそんな中、ライナーが僕に聞いて来る。
「ん?何が・・・・・・?」
僕はリナリーのコーヒーが無いせいで、へたばりながらも言う。
うう・・・・リナリーのコーヒーよ、僕に力を分けてくれ~・・・・・・
「クロスですよ。確かに、クロスなら、護衛としてはピッタリな任務かもしれませんが・・・・世話役としては大丈夫なんでしょうかね?」
ライナーの問いに対し、僕は起き上がる。
まあ、ライナーもそう思うよね、でも・・・・・
「うん、まあ、そうかもね・・・クロスって今じゃ”剣豪”とまで言われる程だからね。だけど、クロスなら、出来ると思うよ?だって僕はクロスを信じてるからね・・・・それに、彼にも休息は必要だよ。元帥とはいえ、まだソカロ元帥と同じく若いんだし・・・」
それに、クロスって、この本部にいると、自分の事なんて、気にせずに直ぐに任務に出るからね・・・・・それに、いつも無茶ばかりしているから・・・・・
本当は元帥は皆、ゼロデバイスとのシンクロ率が100を超えた者のみがなれるんだけど‧‧‧‧‧クロスや、イクス、アレン君の場合は何かと色々あって元帥になったんだ。普通の元帥達は大体が年老いた人達だからね。アレンとリナリーを除けば‧‧‧‧ね。
それに、クロスって良くオリヴィエ陛下の事、気にかけていたからね・・・・・。
僕から見れば、ピッタリな任務だと思うけど・・・・・それより・・・・・
リナリー!早く帰って来てっ!お兄ちゃんがリナリーのコーヒー成分不足で死んじゃうよおおおおおおおおおっ!!
「なるほどな・・・・・。」
俺はソカロ元帥から、どういう事なのか?を聞きながらも、理解する。
ソカロ元帥の話によれば、俺は今日から、ここでオリヴィエの世話と護衛をしなければならないらしい・・・・。更にこれは公式的な任務だそうだ・・・・
もし、他の任務が来た場合は、俺の元に迎えのサポーター達が来るそうだ。
だが、コムイから聞かされたから、てっきり、非公式かと思っていたが・・・・・
「まあ、そんな感じかな?それじゃあ、俺はここらで、君も明日からは忙しくなるよ?」
ソカロは俺にそう言うと、明かりの灯った暗き長き廊下を駆けて行く。
恐らく、リッドの身の回りの世話だろう・・・・・。
だが、一つ・・・俺は疑問に思った事があった。それは何故、コムイは俺にこの任務を任せたのか?だ。
俺は今、確かに元帥の位にいる。
元帥ならば、こんな護衛等もする事はあるが、俺の場合は、した事が無い・・・いや、記憶を失う前にしたかもしれないがな・・・・・。
だが・・・それよりも・・・・
ーギャ・・・・・ハハ・・・・そうか・・・・そうか、分かった・・・・ぞ・・・・お前は・・・・適合者じゃなく・・・・ぐああああああっ!!!ー
あのグラムは何を言おうとしたのだろうか・・・・・?
・・・・奴の言葉がどうにも・・・・・頭から離れない・・・。
「あの・・・・クロス。」
そんな中、俺の後ろから聞き覚えのある声がしてくる。
俺は後ろへと振り向く。そこには、ドレスを着る赤と緑の虹彩異色の瞳をし、金色の髪を結び、ポニーテールをしたオリヴィエの姿があった。
「・・・・オリヴィエか、こんな真夜中にここで何をしている?」
俺はオリヴィエに問う。
今は真夜中のはずだ・・・・ならば、通常は睡眠を取らなければならない・・・・・。
「えっと・・・その・・・・久々にクロスと再会したので、その・・・少し話し合いたくて・・・・・」
オリヴィエは俺に笑顔で言う。
「フッ・・・・そうか・・・・。」
俺はオリヴィエの返事に対し、自然と笑顔が零れながらも言う。
フッ・・・・・お前はいつも変わらないな・・・・・オリヴィエ。
そして、俺はオリヴィエと共に灯りの灯る暗き廊下を歩き始める
「2年ぶりですね・・・・・・こうやって二人で歩くの・・・・・。」
「あぁ・・・・・・。」
オリヴィエは歩きながらも、俺に問う。俺はその問いに対し、答える。
・・・・そうだな・・・・・・もう2年も経っていたのか・・・・・。
それと同時に、俺とオリヴィエの間に沈黙が走る。
「その・・・・・クロスはいつから元帥に・・・・?アレンさん達からはそんな事、聞かされてないのですが・・・・・?」
そして、沈黙を突き破るかのように、俺にオリヴィエはいつ元帥になったのか?と問う。
・・・・アレンとイクスからは知らされてなかったのか・・・・?
「・・・・1年前だ。アレンとイクスからは聞かされてなかったのか・・・?」
俺は問いに対し、答えながらも、オリヴィエに問う。
「はい・・・・何も」
俺の問いに対しオリヴィエは首をかしげながらも答える。
・・・・そうか、なら、アレンのいつものうっかりのようだな。
「ですが・・・・・フフッ・・・・・クロスはやっぱり、何も変わっていませんね・・・・あの時から」
俺がアレンの事を思い出していたそんな中、オリヴィエは俺の顔を見ながらも、笑顔で言う。
「・・・・そうなのか?」
俺はオリヴィエの問いに対し、首を傾げる。
何も変わっていない・・・・・?だが、それの何処に・・・・?
「フフッ、それより、早く部屋に行きましょう?ここでずっと話し合うのもあれですし・・・・ね?」
オリヴィエは俺に笑顔で言うと、前を向き、歩き始める。
フッ・・・・そういうお前も変わっていないな・・・・・・一つだけを除けば・・な。
「ウフフフッ♪」
僕の横で月を眺めながらも、大公は何時も以上に笑みを浮かべる。
う~ん、最近いつもこんな感じだよね・・・・大公。
一体、何でなんだろうな~?
「ただいま、お戻りになりました。」
そんな中、えっと・・・・誰だっけ?まあ良いや、分からない人が暗闇の中、姿を現す
「ご苦労様です♪それでは、そろそろシナリオの第二幕へと移動するとしましょう♪あ、それとアトポンも宜しくお願いしますね♪?えっと・・・・「シュヴェルと申します」あ、ソウソウ♪シュヴェル♪」
「承知した。」
大公はシュヴェルにシナリオは第二幕へと移行したって言う。そして、シュヴェルは直ぐに、その場から消え去る。
へぇ・・・・・”シュヴェル”って言うんだ・・・・・・。ごめん、僕、すっかり忘れてたよ・・・・。
「それじゃあ、我輩達も行きましょうカネ♪?クララ♪」
「ソウダね~大公。」
そして、僕と大公はその場から去る。
だけど・・・・楽しみだな~。
大公が僕のためにあの”紅き剣士”のクロス元帥との殺し合いの舞台を用意してくれるなんて・・・・・
本当に楽しみだよっ!
あの普通の”あいつ等”からは感じられない物をアイツは持ってたからね~♪
”あの紅き英雄”と同じような物をね~
「お姉様、大丈夫ですか?今日はもうお眠りした方が良いですよ?」
僕の前で、沢山の書類と資料を片付けている机のある椅子に座るリモスさんにイクスヴェリアさんは安否を問います。
「うん・・・心配してくれてありがとう・・・だけど、私も頑張らないと・・・皆、頑張ってるのに、私だけ、休むには行かないから・・・・。」
リモスさんはイクスヴェリアさんの問いに対し、答えながらも、資料や書類の整理を続けます。
「ですが、御姉様。少しは休んだ方が良いですよ?確かに、この国の皆も頑張っていますが、身体の健康も考えないとなりません。」
イクスヴェリアさんは笑顔でリモスさんに言うと、入れたばかりの持っていた食器から湯気を出しているコーヒーの入ったコップをリモスさんに渡します。
「ありがとう・・・・・それと、二人共、久しぶりだね。」
リモスさんはイクスヴェリアさんからコーヒーの入ったコップを受け取り、イクスヴェリアさんにお礼を言い、僕達に挨拶をします。
「はい、お久しぶりです。リモスさん。」
僕はリモスさんに挨拶を返します。
あの時から、2年後、リモスさんは聖王連合加盟国国王として、聖王連合国から色々と援助を受けながらも、ガレア王国を復興させています。
そして、僕とイクスヴェリアさんは今はリモスさんの身の回りの世話役と護衛として任務に付いています。
もう・・・・あの時から2年も経ったんですね・・・・・・。
「そういえば、アレン。前にいたあの金色の髪の・・「クロスです」あ、そうそうその人の記憶は戻ったの?」
僕が懐かしんでいた中、リモスさんは思い出したかのように僕にクロスの記憶は戻ったのか?と問います。
「その・・・実は・・・・・・・。」
それに対し、イクスヴェリアさんの顔色が暗くなります
無理もありません・・・・・・。
クロスは記憶喪失となりました。ですが、通常の記憶喪失のように、記憶を取り戻す事が出来ないだそうです。
「え、えっと・・・・ごめんっ!変な事聞いちゃったね・・・・・。」
そんな中、リモスさんは僕達に謝罪してきます。
「いえ・・・大丈夫です。それに、記憶を失っても、クロスはクロスですから・・・・。」
イクスヴェリアさんの言う通りです。
たとえ、姿が変わったとしても、例え、記憶をうしなっても・・・クロスはクロスですから・・・・。
「フフッ・・・・そうなんだ。そうだよね・・・二人にとって、クロスは大切な存在だからね・・・・・・。」
リモスさんは僕とイクスヴェリアさんを見ながらも、言います。
まあ・・・・ただ・・・・・・・時として、心配になっては来ますけどね・・・・・。
それと、確か・・・・・コムイさんから、クロスがヴィヴィ陛下とどうのこうのって言っていた気がしますが・・・・・・・・まあ、クロスなら、大丈夫ですよね。
ですが・・・・僕達はこの時、知る余地もありませんでした・・・・・・。
この平和となった世界が・・・・・滅びを迎えようとしている事に・・・・・
「な、何だってっ!?」
僕は驚きを隠せなくなる。
無理も無い・・・・・・・。
あの・・・・・動きを見せなくなった・・いや、姿を消したはずのグラムがもうある国を滅ぼしたってリナリーから連絡が来たんだから・・・・・。
今、アレンとイクスヴェリア・・・そして、クロスとソカロ元帥以外の元帥達と黒騎士達に任務発令しておいたんだけど・・・・・・・
「えっと・・・・・管理長・・・クロス達はどうするんっすか?」
そんな中、ライナーが僕に聞いて来る。
確かに、これは緊急事態だ・・・・・グラムの姿が確認されたという事はつまり、アレン元帥の大公が生きているという事になる。
だけど・・・・・クロスには今は・・・・少し休んで欲しいんだ・・・・・。
あんなに傷ついても・・無理をするクロスには・・・・・
「・・やっと眠った・・・か。」
俺はベッドで上で静かな寝息を立てながらも眠りに付いたオリヴィエを見る。
俺は今、オリヴィエの部屋にある椅子に腰掛けていた。
そして、俺はオリヴィエが眠りに付くまで、オリヴィエと色々話し合っていた。
魔女の民の子との思い出・・・・
アスティオンと呼ばれる幼き豹・・・・
クラウスとリッドとの思い出等、オリヴィエは俺に色々と話してくれた。
だが・・・・・
だが・・・・俺はオリヴィエの笑顔に何かを感じていた・・・・・。
だが、それは俺にも分かる事は無い・・・・だが、感じたのは確かだ・・・・・・。
特に・・・幼き頃の事を話すオリヴィエの顔が・・・・な。
あの時のオリヴィエの顔は・・・・・・
「・・・・・?」
俺がオリヴィエの事を考えていたそんな中、俺はとある物を目にする。
それは、オリヴィエの眠るベッドの前にある白き布が被せられた少し古くなった白いピアノだった。
だが初めて見たはずだが・・・・・俺はその白きピアノから何故か懐かしさを感じていた。
そして、俺は無意識のうちにいつの間にか、その白いピアノの前に立っていた
これは・・・・一体・・・・・?
俺が白きピアノを見て謎に思っていたその時、
ードッゴオオオオオオオン!!-
「な、何ですかっ!?」
巨大な何処からか来た爆発音と共に揺れが起きる。
その巨大な爆発音により、オリヴィエは目を覚ます。
「オリヴィエ、お前はここにいろ・・・俺が見て来る。」
俺は直ぐに戸を開け様子を見に行こうと部屋を出て行こうとしたが・・・・
「私も行きます。クロス」
だが、様子を見るため、出て行こうとする俺を呼び止め、オリヴィエは立ち上がりながらも、俺に言う。
だが、さっきの爆発音と揺れからして、一体何なのか分からない。
ひょっとすれば、グラムの可能性すらある。
だからこそ、オリヴィエにはここ、安全とは言えないが、この場でいて欲しい。
そして俺はオリヴィエの言葉に対し、否定しようとするが・・・・
「お願いします・・・クロス・・・・・私も皆の力になりたいんです・・・もし、グラムがいたとしても、ここには、他の皆がいるんです。そうすれば、皆が・・・・・」
オリヴィエの目を見て俺は、反論する事が出来なかった。
「・・・・分かった・・・・だが・・・もしもの時は・・・・「分かっています・・・」」
そして、俺はオリヴィエの両腕である”エレミアの義手”をオリヴィエの両腕に装着させる。
そして、俺はオリヴィエと共に部屋を出て行き、さっきの爆発音の聞こえて来た方向へと向かうため、暗き廊下を駆けて行く。
だが・・・・・・そんな中・・・・・
ーェ・・ロ・・・・・・・ー
「?」
何処からか、誰かの声が俺の耳に聞こえて来る。
「?どうしたのですか・・・?」
俺がいきなり止まった事にオリヴィエは止まり、どうしたのか?と問う。
だが、それと同時に、その聞こえて来た声は聞こえて来なくなる。
「・・・いや、何でもない。」
そして、俺はオリヴィエと共に、暗くなった廊下を駆けて行く。
だが・・・・・さっきの声は一体・・・・・・?
「ゴホッ!ゴホッ!」
俺は咳をしながらも、炎の燃え盛る中、自分の身体の上に乗っかっている瓦礫を退かす。
一体・・・・何が・・・起きているんだ・・・・?
いきなり爆発が起きたと思ったら・・・・
「ケホッ!ケホッ!だれ・・・か・・・・・」
そんな中、俺の耳に誰か弱わった声が耳に入る。
俺は黒い煙で、見えない視界で辺りを見渡す。
そんな中、俺はとある物が視界に入る。そう、俺の視界に入った物、それは・・・・・
「ゴホッ!ゴホッ!」
一人の瓦礫の山に埋もれた咳をしている女性の姿があった。
「ゴホッゴホッ・・・・大丈夫・・・か?」
俺は咳をしながらも、ボロボロの身体を引きずりながらもその女性へと近づく。
「は・・・はい・・・・」
俺の問いに対し、その女性は俺に返事を返す。
どうやら・・・・・意識はあるよう・・・だな・・・・。
俺は直ぐに瓦礫の山の下敷きそなっている女性を助けるため、瓦礫を退かそうとするが‧‧‧‧
「ア‧‧‧‧‧‧ア‧‧‧‧‧ッ」
何処からか、人ではない唸り声がしてくる。俺その唸り声がしてくる後ろの方を振り向く。
そこには通常の人ではない姿をした身体中が黒くなっており、もう人の顔じゃない顔から何か変な触手のような物を生やした"何か"がこっちへと向かってゆっくりと歩いて来ていた。
「私は‧‧‧‧‧‧ほって‧‧‧‧‧‧おいて‧‧‧‧‧‧あ‧‧‧‧‧‧なた‧‧‧‧‧だけ‧‧‧‧‧でも‧‧‧‧‧‧」
それに気付いたのか、瓦礫の山の下敷きになっている女性は俺に途切れ途切れな枯れた声で言う。
だが‧‧‧‧俺は瓦礫の山を崩すのを始める。
「一体‧‧‧‧‧‧何をやって‧‧‧‧‧‧いるんですかっ!貴方は‧‧貴方はn「冗談言ってんじゃねぇよっ!」っ!?」
冗談じゃない‧‧‧‧‧‧
人、一人、助けれないで‧‧‧‧‧‧何が国家所属の騎士だ‧‧‧‧‧。
「ア‧‧‧‧‧アア‧‧‧‧‧‧ッ」
そんな中、俺の後ろから聞こえて来る唸り声もどんどんと大きくなっていく。
そんな中、俺の頭の中に、今までの色々な記憶が蘇って来る。
ー騎士に俺はなるっ!このシュトゥラの中で最強のなっ!!ー
ーハハハハッ!お前のようなちっこい奴が騎士になろうとするなんてなっ!しかも、最強だなんて、面白い事言うよ、だってさ、この国の最強の騎士といえば、クラウス陛下くらいしか、無いんだぜ?といっても、クラウス陛下は騎士じゃないけどなっ!ー
ー何だとっ!お前っ!ぜってぇ俺はクラウス陛下くらいの騎士になってやるっ!ー
ーハハッ!良いぜっ!なってみろよっ!もし、なったら俺が最高のデバイスをやるよっ!お前の想像以上のなっ!!ー
ーおい‧‧‧‧‧‧おいっ!しっかりしろっ!!ー
ーははっ‧‧‧‧‧‧‧お前との約束‧‧‧‧‧‧‧守れそうにない、な‧‧‧‧‧‧‧‧済まない‧‧‧‧‧‧‧。ー
ーおいっ!一体何を言ってんだよっ!今、そんな事を気にする場合じゃないだろっ!!良いから、安静にしろっ!こんな所にお前を置いていくわけねぇだろっ!ー
ー‧‧‧‧‧‧騎士なら‧‧‧‧‧諦める時は諦めなきゃ駄目だ‧‧‧‧‧だが‧‧‧‧‧‧皆を‧‧‧‧‧‧救って‧‧‧‧‧‧‧‧くれー
俺は‧‧‧‧‧‧‧なるんだ‧‧‧‧‧‧‧
絶対に‧‧‧‧‧‧‧‧
皆を守る騎士にっ!!
「危ないっ!!」
そんな中、女性が俺へと向け、大声で叫ぶ。俺は何事かと思い、後ろへと振り向く。そこには巨大な漆黒の拳を振り上げている"何か"の姿があった。
くっ‧‧‧‧‧‧‧ここまで‧‧‧‧‧‧なのか?
俺は痛みだけでも、堪えるため、目を閉じる。
‧‧‧‧‧ごめん、俺、お前との約束‧‧‧‧‧‧守れそうにない‧‧‧‧‧‧。
結局、俺が目覚していたのも‧‧‧‧‧‧只の妄想にしか‧‧‧‧‧過ぎないのか‧‧‧‧‧‧。
だが、何秒後になっても、俺には何の痛みも来る事は無かった。
俺は何なのか?と思い、恐る恐る前を見るため、目をゆっくりと開ける。
だが、そこには、俺に襲い掛かって来たあの"何か"は真っ二つに斬りさかれている姿があった。
そして、その"何か"は俺の目の前で、灰となり、消え去って行く。
い、一体何が起きたんだっ!?
俺は何なのか?と思い、前を振り向く。そこには‧‧‧‧‧
「‧‧‧‧‧大丈夫か?」
黒き金のラインを持つコートを着ており、片手には長き長方形に、先端が尖っている細長いエメラルド色に光り輝く刃を持つ剣を片手に持つ紅と蒼の瞳をした金色に光り輝く長い髪をした青年が立っていた。
良かっ‧‧‧‧‧‧‧た。
そして、俺の意識はそこで途切れてしまった。
「しっかりしろっ!」
俺はいきなりその場で倒れたここの城で何かをしていたであろう、男性の意識を確認する。
‧‧‧‧‧‧‧‧気を失っているだけのようだな。だが、このままでは‧‧‧‧‧‧‧
「クロスッ!ここに誰もいないんですか?」
そんな中、俺の後ろからオリヴィエが俺に誰もいないのか?と聞きながらも、俺の横に来る。
どうやら、他の者達は安全な場所に移動させておいたようだな‧‧‧‧‧‧‧。
「いや‧‧‧‧‧‧ここに一人‧‧‧‧‧?」
だが、そんな中、俺の目にある物が写る。それは誰か瓦礫に埋もれた女性の姿だった。だが瓦礫の山に埋もれた状態らしい‧‧‧‧‧おそらく、この倒れた者はこの瓦礫を退かそうとしていたのだろう‧‧‧‧‧‧‧
あの者が一つの何かの破片を瓦礫の山から持ち上げているのと、周りにそれらを退かした跡があるのを見て分かる
「それより、その者をっ!」
オリヴィエはそう言いながらも、瓦礫の山へと近づくと、瓦礫を退かし始める。それと、同時に我に帰ったかのように隣のアイツも瓦礫を退かし始める。
そして、瓦礫を退かし終えると、女性を立ち上がらせる。どうやら、色々と傷はあるが、それほど、深くは無いらしいな‧‧‧‧‧‧。
「ア‧‧‧‧アア‧‧‧‧‧‧ッ」
そんな中、奴等の唸り声が俺の耳に入る。
「早く行け、オリヴィエ‧‧‧‧‧後は任せろ。」
俺は直ぐにエメラルド色に光り輝く刃を持つ黒と白の柄を持つ剣でありゼロデバイス同様、グラムを破壊できる剣「カリバーン」を構え直す。
それにしても‧‧‧‧‧‧‧しつこい奴だ‧‧‧‧‧
「クロス‧‧‧‧‧‧気をつけて‧‧‧‧‧‧」
そして、オリヴィエは気を失っている男性と女性を担ぎながらも直ぐにこの場から抜け出すために歩き始める。
俺はオリヴィエを追おうとする奴等へとカリバーンを構え、立ちはだかる。
これ以上‧‧‧‧先へは行かせん。
「大丈夫ですか?」
私はこの城の警護をしていると思われる色んな所に傷を負った男性と女性に肩を貸しながらも、避難エリアへと向け、暗き廊下の中を歩きます。
「はい‧‧‧‧‧‧すみません‧‧‧‧‧オリヴィエ‧‧‧‧陛下。」
私の問いに対し、瓦礫から救出した女性は弱々しい声で言います。
ですが‧‧‧‧‧間に合って良かった‧‧‧‧‧‧。
もし、あのまま、見つからなかったら‧‧‧‧‧‧‧この人達は‧‧‧‧‧
「へ、陛下っ!?ど、どうしたんですかっ!?」
そんな中、私は避難エリアへと到着します。そこではセナとクラウス、そして、医療部隊らしき人達が他の皆の手当てをしていました。
そして、セナは直ぐに私の姿に気付き、どうしたのか?と驚きながらも問います。
「それより、この二人の手当てをっ!男性の方は気を失っていますが、このままでは死んでしまいます。それに、女性の方は見たからにして、瓦礫に長時間居たと思われます。」
「は、はいっ!陛下っ!おいっ!お前っ!ちょっとこっち来いっ!!」
救護班の人は私の担ぐ気を失っている男性と女性を抱き上げると、直ぐに空いている床へとゆっくり横だわせると、そのまま、治療を始めます。
私はそれを見届けると、周りを見渡します。
周りを見渡す私の目に写ったのは、沢山の人々の苦しむ姿でした。
左脚にガラスの大きな破片が刺さっており、それを救護班の人達が抜いている中、痛みに耐えている者
身体中包帯を巻いている状態であり、口を水から出した魚のようにパクパクさせている者
そして、
「ママ‧‧‧‧‧‧‧‧。」
自分の母親らしき者である片目に包帯を巻き、目を閉じている状態で動かない者の前で涙を流す少女の姿でした。
どうして‧‧‧‧‧‧‧こんな事になるのでしょうか‧‧‧‧‧‧?
何もしていない人々が傷ついて行く‧‧‧‧‧‧
何の罪も無い人が何故‧‧‧‧‧‧
私が皆の傷ついた姿を見ていたそんな中‧‧‧‧‧
ー‧‧‧‧ゼ‧‧‧‧‧‧‧ロ‧‧‧‧‧‧ー
後ろから、女性の声が聞こえて来ます。私は直ぐに何事なのか?と思い、後ろへと振り向きます。そこには私が男性と女性を担ぎながらも、駆けて来た道がありました。
さっきの声は一体‧‧‧‧‧?
私がさっきの声が何なのか?考えていたそんな中、私の頭の中をある何かが走ります。
頭の中を一瞬だけ、走った物それは‧‧‧‧‧‧
ー‧‧‧‧‧‧オリヴィエ。ー
炎の海の中、只一人、ボロボロの黒きロングコートを着ており、身体中から赤い何かが出て、目を閉じ、動かなくなっていたクロスの姿でした。
「お、オリヴィエっ!?」
私は急いで、クロスの居るであろう、男性と女性を発見した場所へと戻るため、脚を走らせます。
何でしょうか‧‧‧‧‧‧何か嫌な予感がします‧‧‧‧‧‧。
早く急がないとっ!
「ハァッ!!」
俺は迫り来る最後の奴をカリバーンで斬りさく。
「ここにはもう‧‧‧‧‧ないようだな。」
そして、俺は辺りを見渡しながらも、奴等が存在しない事を確認する。
だが俺には一つ疑問になっている事があった。
今になってはもう活発な動きを見せなかった奴等が今になって、シュトゥラにて、こんな多く、しかも、厳重なこの城に、何の前触れもなく現れた事だ。
確かに、城内にグラムが擬態して紛れ込んでいるという事も考えられていたが、ならば直ぐにでもクラウスやオリヴィエ達を殺したはずだ‧‧‧‧‧‧。
グラムは殺人衝動を抑えられない、だからこそ、人を見ればれ、直ぐにでも殺したくなる。
それに、リンカーコアを持つの場合は早く食べようとするはずだ。
それなのに、何故、今まで‧‧‧‧‧奴等は何の活発な動きも見せなかった‧‧‧‧‧?
何故、今まで動きを見せなかった奴等がいきなりになってこんなに活発化し始めた?
「コケーッ!!まだ類人猿共がいやがったのかよっ!」
俺が色々とこの状況がどういう事なとか、考えていたその時、俺の目にある物が写る。それは鶏のような姿をし、黒き光沢を放つ身体を持つグラムの姿だった。
‧‧‧‧‧‧まだ居たのか。
「まだ、ザコが残っていたか‧‧‧‧‧。」
俺はカリバーンを奴へと向けながらも、構える。
「 コケーッ!!何だとっ!?俺がザコッ!?テメェッ!!俺を誰だと思ってんだっ!てめぇ。掛かって来いっ!頭に来たぜっ!お前、ここで帰れると思うなよっ!?」
俺の言葉に対し、奴は怒りを出した表情で言う。この程度の奴なら、俺でも破壊するのは可能だ。だが、その俺の考えとは予想外の事が起きる。それは‧‧‧‧‧
「抜けがけは良くないですね?ヴィゾーさん。」
そして、あの鶏のグラムの後ろから誰かの声が聞こえて来る。
俺は驚きながらも、奴の後ろの方を向く。俺の目に写った物は巨大な蛇の姿をし、手には剣を持つグラム、そして、氷のような透き通った水色をしたグラム等、5体程のグラムが炎の海の中、立っていた。
「もう~酷いじゃないか。僕だって今でも、この腐ってる世界をギッタギタにてして、めちゃくちゃにしたいのに‧‧‧‧‧‧」
巨大な黒く紅き眼光を見せる鋭い瞳で黒く巨大な蛇は鶏を思わせるかのようなグラムを見ながらも、何か、不満そうな声で言う。
「うるせぇっ!!コイツは俺の獲物だっ!お前らのじゃねぇ!!」
巨大な蛇 の不満そうな呟きに対し、鶏の姿をしたグラム、否、何かは鶏のように叫びながらも、怒りを露わにしながらも、言う。
「‧‧‧‧‧うるさいのは、貴方の方でしょ?貴方が全然約束の時間に来なかったんですから、我々が探しに来たんですよ?この分け前、どう取ってくれるんでしょうかね?」
鶏の姿をした何かに対し、鹿を思わせるかのような姿をした者は細長き剣を地へと刃を突き刺した状態で、鶏の姿をしたグラムとは何か違う"何か"に言う。それに、対し、鶏の姿をした"何か"は少し黙ってしまう。
「‧‧‧‧‧‧それより、そこのヴァンドロイド‧‧‧‧‧‧‧いえ、二人の"アース"は一体誰なんですか?貴方。まさかそんな奴にも挑発された上に、てこずっていたのですか ?」
そんな中、狼のような姿をした身体中が黒い何かは鶏のような姿をした何かと対立しているクロスの姿を見ながらも、言う。
クロスは直ぐに狼のような姿をした者の言葉がどういう言葉なのか?と思い、後ろを見る。クロスの視界に写った物、それは‧‧‧‧
「お、オリヴィエっ!!」
オリヴィエが驚いた表情で立っていた。クロスは直ぐにオリヴィエの前に立ちはだかり、驚きながらも、カリバーンを構える。
「‧‧‧‧に‧‧‧‧‧せの‧‧‧‧‧‧ん」
そんな中、猪のような姿をした斧を持つ巨大な漆黒の身体をした蛇の姿をした"何か"と同じく、巨体を持つ何かは何かを言い始める。だが、誰にも分かる事の無い途切れ途切れの言葉であった。
「あの金髪の女は聖王女オリヴィエ。そして、あの金髪の男がクロス元帥だ。"陛下"達からも話されたであろう?ヒルディスヴィーニ、後、ちゃんと話せ。君の言葉はあまり、我々にも解らぬ。」
鷹の姿をし、黒い身体をした者は猪の者を「ヒルディスヴィーニ」と呼ぶと、猪の者の話す事であるのか、クロスを「クロス元帥」そしてオリヴィエを「聖王女オリヴィエ」と呼び、どういう事なのかは皆に言う。そして、斧を持つ猪の者に注意する。
「へぇ、あの二人がね~。んじゃここは僕が殺しちゃおうか?何か面白そうだし?」
巨大な蛇の姿をした漆黒の身体をした何かは無表情な顔でオリヴィエとオリヴィエを守るため、カリバーンを構えながらも、オリヴィエの前に立つクロスを見ながらも、言いながらも、後ずさりをするクロス達へと近づこうとするが‧‧‧‧‧
「‧‧‧‧‧そこまでにしろ。」
何処からか、聞こえて来た声により、それは制止される。そして、獣達の姿をした者達の前に、いきなり、何かが姿を現す。それは‧‧‧‧‧‧
「今回はシュトゥラに存在すると言われる"あれ"の捜索だ。戦闘をしろとは一言も"陛下"と"大公"には言われていない。」
赤きマントを着用し、黒髪に鋭い目をした黒騎士の証であるエンボルが胸部位に刻まれているコートを着用している背の高い男性の姿だった。
「今回はシュトゥラに存在すると言われる"あれ"の捜索だ。戦闘をしろとは一言も"陛下"と"大公"には言われていない。」
私とクロスの目の前で、炎の海の中、私達へと攻撃を仕掛けようとしたあのグラムに似た者達を制止するかのように、大きな誰かが姿を現します。
「あれ~?隊長?何でですか~?アイツらを‧‧‧‧‧敵を見逃すというのですか~?」
巨大な蛇型の姿をしたグラムはあの大男を「隊長」と呼び、私達を見逃すのか?と問います。
「やはり、これらを‧‧‧‧‧‧この世界を消すには、やはり"あの力”が必要だ‧‧‧‧"オメガシナリオ(終焉の脚本)"さえ、始まってしまえば、たかが、こんな者達に止められる事さえもできまい‧‧‧‧‧相手にするだけ、無駄な時間を消費するだけだ。」
「っ!?」
私はあの大男の話を聞き、驚きを隠せなくなります。
この世界を消す‧‧‧‧‧‧っ!?一体どういう事なんですかっ!?
それにあの人のコートの胸に刻まれてるあのシンボルって‧‧‧‧‧っ!?
「この世界を消す‧‧‧‧‧‧だと!?お前達は一体‧‧‧‧‧?」
クロスは驚きを隠せず、あの大男達へと一体何者なのかを問います。
「‧‧‧‧‧‧我が名はナリ。陛下に‧‧‧‧‧いや、"大公"に仕えし戦士だ。我らが主、千年大公の目的はこの世界を終焉へと導く事だ。」
大男は私達に「ナリ」と名乗り、大公に仕える戦士だと言います。
「俺達はこんな腐りきった世界なんか、いらないと思ってるんだ~」
「だから、こんな腐りきった世界なんて消してしまって」
「新たな世界を作ろうというわけだ。 」
巨大な蛇のグラム、狼の姿をした グラム、そして鹿の姿をしたグラムは言います。
千年大公の目的‧‧‧‧‧それに、新たな‧‧‧‧世界って?!
「我らは"終焉の王"に仕えし、エインヘリラル七将軍っ!」
「この世界にある全ての国家への無差別攻撃‧‧‧‧」
「そして、全ての国家へと混純をもたらし、滅ぼす‧‧‧‧それが終焉の脚本(オメガシナリオ)だ。滅びの運命は変える事は出来ない‧‧‧‧‧例え、貴様ら黒騎士や、元帥だろうとな。正義等、童話等の中にしか存在しない物だ。」
「‧‧‧‧‧‧?」
あの大男の問いに対し、私は疑問を抱きます。
正義‧‧‧‧‧?それに、童話って‧‧‧‧‧一体?
「では行くぞ。お前達。終焉の日(ラグナロク)は既に始まりを告げている。」
ナリと名乗る大男はあのグラム達に終焉の日が始まっていると解らない言葉を私達に言います。それと、同時に、他の皆はその場から、瞬時に何処かへと消え去って行きます。
私とクロスはその場にて、立ち尽くすしかありませんでした。
私達は一体‧‧‧‧‧どうすれば‧‧‧‧‧‧?
もう直ぐデス♪
もう直ぐ‧‧‧‧‧‧貴方達、"偽りの英雄"が作り上げた未来の世界が終焉を迎えますよ‧‧‧‧‧?
そして、始まるのデス♪
そう、全ては‧‧‧‧‧‧‧いえ、この原因たる者は貴方のせいなんですよ?
"オリヴィエ‧ゼーケブレヒト"♪‧‧‧‧‧‧いえ、"シュメリア‧ゼーケブレヒト"ッ♪!!