忘却されし物語 《シュバルツ・ゲデヒトニス(黒の記憶)》 作:偽作者(ハザードフォーム)
「ここは‧‧‧‧‧‧?」
目が覚めると、僕は何処かの廃墟に立っていました。
一体ここは‧‧‧‧‧‧?
周りにはも無く、只、瓦礫や、何らかの建物であった破片等が散らかっているだけでした。
「何なんでしょうか‧‧‧‧‧これは‧‧‧‧‧?」
僕は廃墟と化している何処かにて、瓦礫の上を歩き始めます。
そんな中
ー嫌‧‧‧‧‧クロス‧‧‧‧‧そんなの‧‧‧‧嫌だよ‧‧‧ー
僕の頭に何処かで聞き覚えのある女性の声が聞こえます。
これは、ヴィヴィ様?
僕は直ぐにヴィヴィ様の声が聞こえた方向へと駆けて行きます。
ヴィヴィ様の身に一体何が‧‧‧‧‧‧?
ーごめんね‧‧‧‧‧ごめんなさい‧‧‧‧‧クロスー
そして、僕はヴィヴィ様の声が聞こえる方へと到着しますが‧‧‧‧‧
「あれ‧‧‧‧?居ませんね。」
何処にも居ませんでした。
「気のせいでしょう‧‧‧‧‧っ!?」
僕が丁度周りを見渡したその時、僕の目に驚きの光景が写ります。
何故なら、そこには
とある凍り付いた湖の中に写る
額のクリスタルから水色の光を放ち
紅い目を光らせ
ヴィヴィ様の首を掴み上げ
胸に紫色に光る何らかの刃を持つ剣を突き刺さしている
誰なのか分からない黒い得体の知れない謎の騎士が立っていたからです。
黒い鎧を付けていたため、僕は直ぐに騎士だと分かりました。
ーごめん‧‧‧‧‧‧なさい‧‧‧‧‧‧ごめんなさい‧‧‧‧‧クロ‧‧‧‧‧スー
ヴィヴィ様はその自らの首を片手で掴み絞める謎の者に僕の名を呼びながらも、謝ります。
「ヴィヴィ様っ!!」
ヴィヴィ様っ!!僕はここに居ますっ!!今直ぐに助けにっ!!
そして、僕は直ぐに凍り付いた湖へと手を伸ばします。
ですが
その時
凍り付いた湖の氷を割り
僕のゼロデバイスが付いている左手を何者かが掴みます。
僕はその掴まれた黒い何なのかも分からない手に驚きます。
それと、同時に僕の瞳に写ったのは‧‧‧‧‧‧
ーダメ‧‧‧‧‧‧オマエハ‧‧‧‧‧‧ワレノ“カゲ“ダカラ‧‧‧‧‧‧ー
さっき、ヴィヴィ様の首を片手で掴み、絞めていた赤く光る瞳をし、頭部の額にあるクリスタルから、水色の光を放つ謎の騎士でした。
「う、うっ‧‧‧‧‧ここは‧‧‧‧‧‧?」
私はいつの間にか、白いベッドの上で目を覚ます。そして、私の目に最初に写ったのは‧‧‧‧‧
「クラウス陛下っ!!良かった‧‧‧‧‧お目覚めになったんですね‧‧‧‧‧。」
赤く腫れた目をし、涙を拭っているが、まだ溢れ出る涙を浮かべた目で良かった、良かったと言いながらも、私を見る金色の髪が特徴で、赤い瞳をした女性、そして、私の世話役と護衛役をしている「セナ」だった。
「せ、セナッ!?どうして泣いてるんだ!?」
私はセナが泣いている事に直ぐにどうして泣いているのかと聞く。
「何故って‧‧‧‧‧陛下が‧‧‧‧エッグッ‧‧‧‧大公にやられたと聞いてそれで‧‧‧‧‧グスッ‧‧‧‧でも、良かったです‧‧‧‧」
セナは涙を拭いながらも、私に泣きそうな声で言う。
大公‧‧‧‧‧‧
そうだ、私は大公と‧‧‧‧‧
そして、オリヴィエを‧‧‧‧‧っ!?
「セナッ!!」
「ク、クラウス陛下っ!?駄目ですよっ!!今は身体を無理やり動かしてはっ!!まずは落ち着いてください。」
私は起き上がろうとするが、セナにより、止められ、落ち着くように言う。
そして、私は落ち着くために深呼吸をする。
「セナ、オリヴィエは‧‧‧‧‧?」
私は落ち着きながらも、問う。だけど、私自体は落ち着く事は出来なかった‧‧‧‧‧。
何故なら、オリヴィエが
大公に連れ去られたからだ。
私はこんな所で休んでいる間に‧‧‧‧‧
オリヴィエの身に何かあったら‧‧‧‧‧‧
「な、何をするおつもりですかっ!!陛下っ!!」
セナは私に何をするつもりかと問う。
「オリヴィエを助けに行く。ヴァランガさんなら、何か知っている「無理はするなと言ったはずだが?」っ!?」
私は直ぐにベッドから降り、セナの制止を振り抜け、オリヴィエを助けに行こうとしたが、ある聞き覚えのある男性の声により、止められる。
「ヴァランガおじさんっ!?で、ですが‧‧‧‧‧「お前が無茶すれば、オリヴィエにとって、は逆効果のはずだ。覚えてるだろ?」」
私はヴァランガおじさんの言葉に対し、黙るしか、無かった。
何故なら、ヴァランガおじさんもクロスと同じく、もっと昔からオリヴィエの事を知っていて、オリヴィエの事を大体把握している。そして、ヴァランガおじさんの言った通り、私が無理をすれば、オリヴィエは傷付いてしまう。
「オリヴィエは‧‧‧‧‧アイツはクロスを失い、もう何も失たくないんだよ‧‧‧‧‧。それなのに、お前まで失えば、アイツは完全に立ち直れなくなるぞ?お前はオリヴィエの事が好きなんだろ?守りたいんだろ?」
ヴァランガおじさんは私に真剣な顔で聞いて来る。
「‧‧‧‧‧分かりました、すみません、ヴァランガおじさん。」
私はベッドへと戻るしか無かった。確かに、私が今、動けば、オリヴィエを助けれる。だがそれで、無理をしたという事を知れば、オリヴィエは逆に傷付く事になる。そうなれば、守った、助けたという事にはならない。だから‧‧‧‧‧私はベッドへと戻るしか無かった。
「まずは、お前に話さなければならない事がある。‧‧‧‧‧何かは分かるな?」
ヴァランガおじさんは私に話さなければならない事があると私に言う。
「はい‧‧‧‧‧聖戦の事‧‧‧‧‧‧ですよね?」
私はヴァランガおじさんに問う。
「ああ、さっき、お前が気を失っていた時、聖王連合同盟全国家へグラムの動きが活発になったという情報が入った。恐らく大公が動き始めていると思う。今全国家は緊急警報を発令していてな、ヤバイ状態だ。勿論、オリヴィエの事についてはもう既に手は打ってある。そこまで、心配しなくて良い。まずはお前に出来る事を考えろ。それと、セナ、お前のとーちゃんが来てるぞ?アイツもスゲー親馬鹿だな。」
「え?父上が?」
私を見ながらも、ヴァランガおじさんは大丈夫だと言い、私に出来る事を考えろとい言うと、扉を開け、セナと共に出て行く。
「私に出来る事‧‧‧‧‧か。」
私はベッドに仰向けになり、天井を見上げる。そんな時またドアが開く音がする。
誰だろう?
私はそう思い、横を見る。そこには、さっきヴァランガおじさんと共に行ったはずのセナの姿があった。
「あの‧‧‧‧‧クラウス陛下。一つ言い忘れた事があって‧‧‧‧‧‧」
「うん?何だ?」
私はセナに何なのかと聞く。
「ヴィヴィ陛下を信じてあげてください。いつまでも、守るだけって思っているんじゃなくて、ヴィヴィ陛下の事を信じてあげてください。」
セナの言葉に私は驚きを隠せなくなる。
何故って‧‧‧‧‧セナからこんな事を聞くなんて初めてだ。
でも
確かにセナの言う通りだ。
オリヴィエを信じなくて、何が守るだ。
私は一番重要な所を見落としていたようだ‧‧‧‧‧
「ああ、分かったよ、セナ。」
私はセナに笑顔で分かったと返事を返す。
「あ、はいっ!!その、私はもう行きますねっ!!」
そして、セナは扉を閉め、自分の父上と会うために、もう一度、出て行く。
「フッ‧‧‧‧‧セナ、強くなったね。昔は私には何も言う事が出来なかったのに‧‧‧‧‧そして、大切な事、気付かせてくれて、ありがとう。」
そう静かに私は言い、目を静かに閉じる。
そうだ、今は私のやれるべき事をしなければ‧‧‧‧‧‧
そして、私はそこで意識を手放した。
「おっ、やっと来たか。んで、大丈夫なのか?」
ヴァランガ陛下は私に聞いて来ます。
「はい、これでヴィヴィ陛下の事は大丈夫だと思い「いや、お前の事だ。アイツの事、好きだったんだろ?昔から」わ、私ですか?と、とんでもありませんっ!!」
ヴァランガ陛下は私に大丈夫かと聞いて来ます。い、一体どうやって‧‧‧‧‧
「なぁに、年を重ねれば、重ねる程、経験も積む物だしな。それに俺にもそんな時があったもんだからな~大体分かっちまうんだよな、これがよ」
ヴァランガ陛下は私を見ながらも、過去の事を思い出しながらも、ハッハッハッ!と笑いながらも言う。
あ、あの‧‧‧‧‧ヴァランガ陛下‧‧‧‧‧‧それって何処のおっさんの笑い方ですか‧‧‧‧‧?
それに、どうやって私の考えを‧‧‧‧‧‧
「まぁ、そんな感じだな。んで出来たのか?」
そして、ヴァランガ陛下は笑うのを辞めると、もう一度私に聞いて来ます。
確かに私はヴァランガ陛下の言う通り
クラウス陛下の事が‧‧‧‧‧
‧‧‧‧ですが
私では駄目なんです。
クラウス陛下の瞳には、いつもヴィヴィ陛下の姿だけが写っています。
ですが、私は‧‧‧‧‧‧良いんです。それで‧‧‧‧‧
私にとってもヴィヴィ陛下には幸せになって欲しいから‧‧‧‧‧‧
ですから、私は‧‧‧‧‧
この伝えられない貴方への想いを
今はしまって置こうと思います。
ですが‧‧‧‧‧‧
いつかは‧‧‧‧
「はい、出来ています。」
伝えようと思います。
「本当か?んまあ、なら良いけど、んじゃ行くぞ」
そして、私はヴァランガ陛下と共に歩き始めました。
父上と会うために‧‧‧‧‧‧
‧‧‧‧‧いきなり抱きついてきたりはしませんよね‧‧‧‧‧?
親馬鹿みたいに‧‧‧‧‧って、親馬鹿でしたよね‧‧‧‧‧父上って‧‧‧‧‧‧。
「ハァハァ‧‧‧‧‧今のは‧‧‧‧‧夢‧‧‧‧?」
僕は汗を沢山かきながらも、白いベッドの上で目を覚めます。
今までに無い程の
恐怖を感じました。
あれは一体‧‧‧‧‧?
それに僕が"影"って‧‧‧‧‧
僕が夢で見た物について考えているそんな中
「クロス、目を覚ましたようだね。」
と丁度、ドアを開け、黒髪のロングヘアーに白い帽子と黒騎士の制服が白色の制服を着る男性が入って来ながらも、言います。
「あの、コムイさん‧‧‧‧‧ここは?」
僕は入って来たその人を「コムイさん」と呼びます。
コムイさんは僕達の所属している「ホワイトフォース」のシュトゥラ支部の責任者で、元帥と同じく、僕達黒騎士の指揮官とも言える位の人です。
ですが、コムイさんにとっては地位とか、関係無く、僕達を自分のたった一人の家族として、接してくれるとても優しい人です。
ですが、リナリーさんの事になると‧‧‧‧‧その‧‧‧‧‧‧はい
「ここはシュトゥラ支部だよ。アレン君とサポーター達が君をここまで運んで来たんだ。それより、酷い怪我だったよ。クラウス陛下をガラスの破片やら、岩の破片やらが突き刺さったままの身体で受け止めたし、大公の攻撃をまともに受けたからね。正直、治療出来るかどうか、心配だったけど‧‧‧‧‧無事に終わったし、ちゃんと目覚めれたようだね。だけど、大公は最にはまだまだ僕達の実力じゃ無理があるようだね‧‧‧‧‧‧。」
コムイさんは僕を見ながらも、言います。
大公‧‧‧‧‧‧?
それに、怪我‧‧‧‧‧‧っ!?
そうだっ!!
「そうだっ!ヴィヴィ様は・・・・ヴィヴィ様は何処にっ!!」
僕はコムイさんにヴィヴィ様は何処に居るかと聞きます。それと、同時にコムイさんの顔の表情が暗くなります。
「ヴィヴィ陛下は‧‧‧‧‧‧千年大公に連れ去られてしまったよ‧‧‧‧‧」
コムイさんは僕にヴィヴィ様は連れ去られたと答えます。
僕はそれを聞き、直ぐにベッドの横にあった黒騎士の制服を持つと、ベッドから降りようとしますが‧‧‧‧‧‧その時、急激な痛みが身体中を走ります。
うっ‧‧‧‧‧‧‧
何でこんな時に‧‧‧‧‧‧
「駄目だよっ!!クロスっ!!君の身体の傷は完全に癒えてない。今は安静にしてないと‧‧‧‧‧」
で、ですが‧‧‧‧‧‧
ヴィヴィ様を助けに‧‧‧‧‧
早く行かないと‧‧‧‧‧‧
僕はどうなったって良いんです。
僕はヴィヴィ様を守れなかった‧‧‧‧‧。
そして、僕はヴィヴィ様の隣に居る資格はありません。
ですが
ヴィヴィ様には生きて欲しいんです。
皆と一緒に‧‧‧‧‧‧‧
そして‧‧‧‧‧‧
僕の願いも‧‧‧‧‧‧
叶えて欲しいんです。
ですから‧‧‧‧‧‧
「いえ、行かなきゃ駄目なんです。クラウス陛下には安静にして置くように言ってください。それに僕は黒騎士ですから‧‧‧‧‧‧」
僕はヴィヴィ様を助けますっ!!
「‧‧‧‧‧‧そうだったね。確かに黒騎士だよ‧‧‧君は‧‧‧‧‧でも‧‧‧‧‧‧」
コムイさんは僕を一度座らせ、そして
「僕にとっては家族同然なんだ。僕は君を、君達を失いたくない。だから、戦場に行かせるのは嫌なんだ。」
と僕に言います。
「‧‧‧‧‧‧。」
僕は何も言えませんでした。そして、コムイさんは話を続けます。
「だけどね、君がヴィヴィ陛下を助けに行きたいのなら、僕は止める事は出来ないよ。だって、クロスが行きたいから‧‧‧‧‧ね。」
コムイさんは僕を見ながらも、少し暗そうな表情で言います。
コムイさん‧‧‧‧‧‧‧‧。
「だけど、この三つの約束だけは守って欲しい。一つ目「無茶はしない事」二つ目「絶対に死なない事」三つ目「傷だらけだけど、笑顔で帰って来る事」これは絶対に守って欲しい。もし、守らなかったら‧‧‧‧‧君の尊敬してるヴィヴィ陛下に少し叱ってもらうよ。」
コムイさんは僕を見ながらも、三つの約束を僕に言います。
そうでしたね‧‧‧‧‧コムイさん。
確かに、昔、僕が無茶した時にコムイさんと約束しました。
懐かしいですね‧‧‧‧‧。
「はい、分かっています。」
僕はコムイさんの約束に対し、答えます。
「そうかい、なら良かった。それと、君宛に既に任務が入ってるんだ。今回は最も重要な任務だ。運が良ければ、大公共会えるかもしれない。まずは付いて来て。」
そして、僕はコムイさんに付いて来るように言われ、横に置いてあった黒騎士の制服を取り、コムイさんと一緒に病室を出ます。
ヴィヴィ様‧‧‧‧‧‧
暫しのお待ちを‧‧‧‧‧
必ず助けますから‧‧‧‧‧
そして、僕はコムイさんと一緒に廊下を急ぎ足で管理責任者室へと歩いて行きました。
「うっ‧‧‧‧ここは‧‧‧‧‧‧」
私は一体‧‧‧‧‧?
「良かったっ!!目覚めたんですねっ!!イクスヴェリアさんっ!!痛みは無いですか?熱は?」
私の横で椅子に座ってるアレンさんが心配そうな顔で私を見ながらも、私に痛み
、熱等が無いのかと聞いて来ます。
そうです。
確か私は‧‧‧‧‧
数え切れない程のグラムと戦って‧‧‧‧
ですが、そこから記憶がありません‧‧‧‧。
「あ、はい‧‧‧‧‧大丈夫です‧‧‧‧‧あの、アレンさん、まずは落ち着いてくだ「落ち着いていられませんよっ!!」」
私の問いに対し、アレンさんは大きな声で答えます。
「だって‧‧‧‧‧‧イクスヴェリアさんの身に何かあったら‧‧‧‧‧僕‧‧‧‧‧‧」
私の目の前でアレンさんは泣きそうな顔をしながらも、私に言います。
‧‧‧‧‧‧そうでしたね
アレンさんは‧‧‧‧‧‧‧‧
「い、イクス‧‧‧‧ヴェリア‧‧‧‧さん?」
私はアレンさんを静かに抱きしめます。私が抱きしめた事に対し、アレンさんは驚きます。
家族想いで、優しくて、そのせいなのか、皆の事、心配し過ぎて泣き虫になっちゃってるんでしたよね‧‧‧‧‧‧‧。
「大丈夫、大丈夫ですよ、アレンさん。私は大丈夫です。それに私を信じてくれたじゃないですか。だから、今回も私を信じてください。」
私はアレンさんに大丈夫だと言い、抱きしめます。
「‧‧‧‧‧‧‧はい、すみません‧‧‧。」
アレンさんは静かに私に抱きしめられながらも、答えます。
大丈夫、大丈夫ですよ。アレンさん。
今、ちゃんと、私は隣にちゃんと居るじゃないですか。
「あー、ゴホン。マジ良い雰囲気のようだが‧‧‧‧一つ良いか??」
そんな中、私と抱き合っているアレンさんの前で咳払いをしている師匠が私達に良いか?と尋ねます。
え‧‧‧‧‧‧?
「し、師匠っ!?!」
私とアレンさんは驚きを隠せませんでした。
だって、今まで何処に行っていたのか、分からない行方不明になっていたはずの師匠がリナリーさんを抱きしめながらも目の前に立っていたんですから。
流石に私でも、驚きます。
「おいおい、そこまで驚く事は無いだろ。というより、イクスヴェリア、お前、貧血で倒れたそうだな。俺の元で鍛えられたとはいえ、あまり一人で無理するな、しかも、あんだけの数を一人でやるなんてよ。」
師匠は私に一人で無理するなと忠告してきます。
確かに、師匠の言う通り、今回は少し無理し過ぎたと思います。
「あ、はい‧‧‧分かりました。」
私は師匠の忠告に対し、返事をします。
それにしても、リナリーさん、いつまで、師匠を抱きしめているのでしょうか?物凄く幸せそうですけど‧‧‧‧‧‧
「なら、良い。次から気を付けろよ。後、お前ら、後で管理責任者室に来い。任務だ。まぁ、一日寝て行くから、あまり心配するな。んじゃ、行くか。リナリー。」
師匠はそう言うと、リナリーさんと一緒に病室から扉を開け、出ていきます。
「あ、はい、分かりました、師匠。」
アレンさんは私を抱きしめたまま、師匠に分かりましたと言います。
あれ‧‧‧‧‧‧?
さっき師匠が私事を"イクスヴェリア"と呼んだ気が‧‧‧‧‧‧
気のせいでしょうか?
「あ、す、すみませんっ!また無意識に‧‧‧‧‧‧」
アレンさんは私と抱きしめ合ってるのに今気付いたようなのか、驚きながらも、謝って来ます。
もう、何を言ってるんですか、 アレンさん。
「いえ、良いんです。それに、私達、家族じゃないですか。ですから、良いんです。アレンさん。」
私はアレンさんに笑顔で言います。
「そう、でしたね。ありがとうございます。イクスヴェリアさん。」
アレンさんは私の出した答えに対し、答えます。
「あの、それじゃあ、僕任務の内容、聞いて来ますね。イクスヴェリアさん、ここで安静にしていてください。」
アレンさんは私にそう言うと、明日の任務の内容を聞き、 私に説明するため、管理責任者室へと向かうため、私の居る病室のドアを開け、出て行きます。
そして、私、只一人のみ、病室に残されます。
只、一つ気になっていた事が‧‧‧‧‧
私にはありました。
それは、アレンさんの‧‧‧‧‧‧‧
顔色が少し暗くなっていた所でした‧‧‧‧‧‧‧。
アレンさん、大丈夫でしょうか‧‧‧‧‧‧‧‧?
「イクスヴェリアさん‧‧‧‧‧‧。」
僕は廊下を歩きながらも、ポツリとイクスヴェリアさんの名を呟きます。
イクスヴェリアさん‧‧‧‧‧‧‧‧
どうして、僕は貴方が傷付く事を考えると‧‧‧‧‧
胸が苦しくなるのでしょうか‧‧‧‧‧‧‧?
どうして、貴方の笑顔を見ると‧‧‧‧‧‧‧
色んな楽しい事よりも、大きく幸せを感じてしまうのでしょうか‧‧‧‧‧‧‧?
家族だからなのでしょうか‧‧‧‧‧‧‧?
ですが、僕の父さん、マナと居た時よりも物凄く苦しいです‧‧‧‧‧‧
もう、貴方とは、離れたくない程に‧‧‧‧‧‧‧
この気持ちは一体‧‧‧‧‧‧?
「家族‧‧‧‧‧‧か。」
僕はイクスヴェリアさんとの関係は家族で充分なはずなのに‧‧‧‧‧‧
それ以上を求めている僕が居ます。
ですが、僕達は黒騎士です。
黒騎士は一度入れば、通常の騎士とは違い、出る事も出来ません。
黒騎士のまま、一生、戦い続け、一生を黒騎士として、過ごさなければ駄目なんです。
ですから、いつ死んでもおかしくありません。
ですが‧‧‧‧‧‧
僕はクロス、イクスヴェリアさんと共に
戦い続ける事を決めました。
だって、家族ですから‧‧‧‧‧‧
クロス一人を黒騎士として、行かせるなんて、
させたくありません‧‧‧‧‧‧。
「来たみたいだね、アレン君。」
そして、僕は管理責任者室へと到着します。
目の前には身体中に包帯を巻いているクロスの姿がありました。
「大丈夫ですか?クロス。あまり無理したら‧‧‧‧‧」
僕はクロスの身体中に巻かれてる包帯をの数を見ながら、言います。
ゼロデバイスの加護があるとはいえ、
大公と戦ったんです。
それなりに大きな傷のはず
なのに‧‧‧‧‧‧
「はい、大丈夫ですよ。だってゼロデバイスの加護がありますし、明日くらいには傷なんか、消えますよ。」
と 僕に大丈夫だと、右頬にガーゼが張ってある顔で笑顔を作り、返事を返してきます。
本当でしょうか‧‧‧‧‧?
「そうですか‧‧‧‧‧ですが、あまり無理はしないでください。」
本当に無理していないんですか‧‧‧‧‧‧?
クロス
「それじゃあ、任務の内容について、話し始めるね。二人共、良く聞いて欲しい。」
僕がそんな事を考えている中、コムイさんが任務内容について、話すと言います。
それと、同時に、いつものように、地図が天井から出て来ます。
「まずは今の全世界の状況なんだけど‧‧‧‧‧二人共、知っているよね?」
コムイさんは僕達に今の他の国家の状況がどうなっているのか、聞いてきます。
勿論、知っています。
今の全世界は、大公の聖戦宣戦布告により、グラムの活動が活発化しています。
それにより、全国家にては、緊急警報が発令されていて、市民達は皆、各国家の避難エリアへと避難しており、各国家の支部に居る黒騎士達は、グラムから市民を守るため、グラムと戦っています。それが、今の全国家の現状です。
「はい、知っています。それで、僕達の任務とは一体‧‧‧‧‧‧‧?」
クロスは僕の横で、コムイさんに僕達の任務内容を聞きます。
「まず、君達はこの「ヴァッサー」という国家に向かって欲しい。」
コムイさんは自身の後ろにある天井から現れた大きな地図の中で、北の方にある「ヴァッサー」と書かれている国家を持っていた杖で示します。
ヴァッサーって確か・・・・・水没した過去の都市の遺跡があるのに有名でしたよね・・・・。
「多分、大公の狙いはヴァッサーに沈没している過去の都市の遺跡が狙いだ。で、そこの任務を終えた後は、アレン君はイクス君と一緒にデイックとヴァッサーの横にある小さな町で合流、そして、ガレアに向かって欲しい。」
コムイさんは地図に描かれてある国家ヴァッサーの横にある小さな字で町と書かれてある場所を示しながらも、僕たちにここの町でディックと合流するように言います。
意外にも、ディックってもう先に行ってたんですね・・・・・寝ていると思ったんですけど・・・・
それより、ガレアの方は確か、イクスヴェリアさんが‧‧‧‧‧‧‧
コムイさんに話が終わった後、変更できないか、聞いてみましょう。
そう思いながらも、僕はコムイさんの話を聞き続けます。
「そして、クロスは、この町でアレン元帥と合流して欲しい。その後、このアクエリアス遺跡に向かって欲しい。クロス、アレン君も知ってるかもしれないけど、このアクエリアス遺跡には、あの「紅き英雄」の伝説について、「シュメル」と思われる人物が暮らしていたような跡があってね、何かあると思うんだ。大公はそれを狙ってると思う。」
コムイさんはクロスに僕とは反対側の山の近くにある町を杖で示しながらも、ここで、アレン元帥とソカロ元帥と共に合流してほしいと言い、アクエリアス遺跡へ向かって欲しいと言います。
へぇ~、あの「紅き英雄の伝説」の生まれた遺跡か・・・・・・クロスが羨ましいです。
とそんな風に僕達はコムイさんから任務内容について、聞き続けました。
イクスヴェリアさんに説明しますし・・・・・メモしておかないと・・・・
「ヘックションッ!!ううっ‧‧‧‧さむっ‧‧‧‧‧。」
うわぁ‧‧‧‧‧いつものように寒過ぎるだろ、ここ‧‧‧‧‧
俺は今、アクエリアス遺跡で、リッド、剣士野郎と一緒に、遺跡の中で、寒さを凌ぐため、居た。
「あ、リッド。これを」
「え、うん、ありがとう。」
そんな寒さに耐える、俺を目の前にソカロの野郎はリッドに毛布を掛ける。
野郎め、いつも俺となった時はリッドとイチャイチャしやがって!!
だが、お陰で体温は上がっちまったがな。
「それで、アレンさん。この遺跡って一体何なんでしょうか?」
ソカロの野郎の毛布を被りながらも、俺にこの遺跡は何なのかと聞いてくる。
んまあ、コイツには話してなかったっけな?
ここはアクエリアス遺跡。あの“紅き英雄の伝説“が始まった場所らしい。
紅き英雄伝説もここの奥にあった遺跡の何処かでそれらしき、日記を見つかったらしい。そこから、紅き英雄の伝説が始まったらしいが‧‧‧‧‧な。
「でさ、アレン、一つ聞きたい事があるんだけど‧‧‧‧‧」
そんな中、ソカロの野郎が俺に聞きたい事がある聞いてくる。
何だよ、お前。イチャイチャ見せる次は、俺に対しての質問か?
「アレンの横に居るのって‧‧‧‧‧アレンのユニゾンデバイスなの?」
ソカロの野郎は俺の肩の上で飛んでいる蒼い鎧をし、額に赤きクリスタルが嵌められているヘルメット、金色のロングヘアーをした蒼い鎧を身に付けた小人を見ながら、聞いて来る。
「ああ、そうだが?」
まぁ、そういう設定だという事だ。実際は違うがな。
「あ、ごめんね。紹介が遅れちゃってたね。僕はアレンのユニゾンデバイスのイ‧‧‧「ゴホン」カイって言うんだ。宜しくね、二人共。」
おいおい、いきなり秘密バらそうとして、どうすんだよ。蒼き英雄さんよ。
というか、今思ったら、凄いお人好しだな。
「そうなんだ、宜しくね。カイ。」
「宜しくね、カイ。」
二人はカイに対し、仲間のように挨拶をする。
おいおい、初めて会うのに、スゲー慣れてるような挨拶だな・・・・・まるで、いつも会ってるどっかのヲタクのような・・・・・これが、蒼き英雄のお人好しスキルなのか?
俺がそんな事を考えている中
ーアレン、でも、どうしよう・・・・・僕は今は只の「ソウルスパーク」だし・・・・何も出来ないんだけど・・・・・・-
と俺に念話で聞いてくる。
いや、それをお前が何とかしろよ・・・・・紅き英雄さんの親友の蒼き英雄さんなんだろ?
ーう、うん・・・・どうにかしてみるよ・・・・。-
俺がそう考えている中、蒼き英雄は俺に言う。
いや、何人の考え読んでるんだよ・・・・・・。
「それにしても、何故、急に寒くなったんでしょうね?」
俺が色々と考えている中、ソカロの野郎は吹雪が吹き荒れる外を見ながらも言います。
そういや・・・・・確かに・・・・ここは雪は降るが、吹雪は吹き荒れる事は滅多に無いんだが・・・・・・んまあ、”滅多”に無いんだから、結局は俺らが偶然にもその滅多に無い吹雪に遭っちまったというわけだろうな・・・・・不幸だ・・・・・・・・・。
ーううん、違うよ、アレン。これは只の吹雪じゃないー
おい、また俺の考えを読むなよ・・・・って只の吹雪じゃないだと?
ーうん、何か・・・・嫌な予感がするんだ・・・・・・-
なるほど・・・・・・
俺はどうせ考えを読まれるのをわかりながらも、そう思いながら、外の方を見る。
ああ、確かに・・・・・・・・
何か・・・・・・・・・・
不吉な予感がするな・・・・・・
「師匠・・・・・いつの間にアクエリアス遺跡に行ったんですね・・・・・」
僕は廊下を歩きながらも、アレンと共に師匠がいつの間にか、アクエリアス遺跡に行った事について、話し合います。
「はい、実は僕、少し前に話し合ったんですが・・・・師匠って本当に人なんでしょうか・・・?ここから、北の方へ物凄く遠い所にアクエリアス遺跡はあるのに・・・・・師匠は一日も掛けていません・・・・・」
まあ、そんな所が師匠らしいんですよね・・・・・とアレンは苦笑しながらも言います。
師匠がどうやって、アクエリアス遺跡まで行ったのかはも気になりますが・・・・・・・・
それより・・・・・・・・
一番、気になっているのがありました・・・・・・
それは・・・・・・・・・・
「あの、アレン・・・・・・ガレアの事・・・・どうしますか・・・・?」
そう・・・・・・・・・
イクスヴェリアさんの事でした・・・・・・・・。
イクスヴェリアさんは、ガレア王国自体は嫌いではありません・・・・・・・・。
ですが・・・・・・・・・
あそこで生み出される
マリアージュ・・・・・・
そして
それを生み出す
自分の父上と母上を
恐れているんです・・・・・・・・・・。
ですから・・・・・・・・・
僕達はイクスヴェリアさんには行って欲しくありません。
だって、そうすれば・・・・・・
イクスヴェリアさんが傷ついてしまうかもしれません・・・・・・・・。
一応、コムイさんに頼んではありますが・・・・・・コムイさんからは「イクス君の意見も一応聞い
てみてくれないかな?」と言われました。そして、僕達は今、イクスヴェリアさんのいる病室へ向かってます。
「僕は・・・・・・・変えた方が良いと思います・・・・・だって、一番恐れている場所なのに・・・・・・・行かせたら・・・・・・・・」
アレンは僕に暗い表情でイクスヴェリアさんをがもし、ガレアへ行けばどうなるのかを想像しながらも言います
「そう、ですね。それじゃあ、コムイさんの所に「待ってください、私は行きます」い、イクスヴェリアさんっ!?」
僕とアレンはやはり、イクスヴェリアさんには傷ついて欲しくない、そして、辛い想いをしてほしくないと思い、コムイさんのいる管理責任者室へと向かおうとしたその時、廊下で、イクスヴェリアさんが、フラ付きながらも、壁に背を寄せながらも言います。
「い、イクスヴェリアさんっ!!」
そして、イクスヴェリアさんが言い終えたと同時に、イクスヴェリアさんが倒れる数前で、アレンが僕の横から、駆けて行き、イクスヴェリアさんを受け止めます。
「で、ですが・・・・イクスヴェリアさん・・・「良いんです・・・クロス。これも黒騎士としての任務ですから」」
僕はイクスヴェリアさんに反論しようとしますが、イクスヴェリアさんの目を見て、何も言う事が出来ませんでした・・・・・・・・・。
何故なら僕の瞳に写ったのは・・・・・・・・・・
クラウスがヴィヴィ様を守ると誓ったあの時のクラウスの決意を固めた瞳と同じ目だったからです・・・・・・・・。
「で、ですが・・・・イクスヴェリアさん・・・「大丈夫です、だってアレンさんが隣にいてくれますから・・・・」」
アレンも僕と同じように、イクスヴェリアさんに行かせないよう、反論しようとしますが、イクスヴェリアさんの言葉により、言う言葉を失います。
「・・・・・・・・分かりました、アレン。僕はコムイさんに言ってきます。アレンはイクスヴェリアさんを病室に・・・・・」
「はい・・・・・・分かりました。」
そして僕はアレンにイクスヴェリアさんを病室へ運んで欲しいと言い、僕はコムイさんへ報告しに、足を走らせました。
確かに・・・・・・・・・・・・・・僕、イクスヴェリアさんとの関係は家族です・・・・・・
ですが・・・・・・・・・・・・・・・・・・
イクスヴェリアさんがあんなに決意している目をしてしまったのなら・・・・・・僕達は止める事は出来ません・・・・・・・・・・・
だって、家族ですから、イクスヴェリアさん自身が選んだ道ですから・・・・・・・イクスヴェリアさんの意思を尊重しようと思うんです。
それに、僕はイクスヴェリアさんを信じています・・・・・・・・・・
ですが・・・・・・・・・・・・・・・・・
同時にイクスヴェリアさんが
傷付き、もう二度と、立ち上がれなくなるのでは無いのか?という・・・・・・・・・・・・・
不安があります・・・・・・・・・・・・・・・
アレン・・・・・・・・・・・・・・・
イクスヴェリアさんをちゃんと守ってあげてください・・・・・・・・・・・。
「イクスヴェリアさん、大丈夫ですか?」
アレンさんは私をベッドの上に座らせながらも、安否を聞いて来ます。
「はい、大丈夫です。アレンさん。」
私はそれに対し、いつものように笑顔で答えます。
ですが、アレンさんの顔色がさっき会った時から、暗いままです
やはり・・・・ガレアの事で・・・・・・・・・・・・・・・・
「イクスヴェリアさん・・・・・無理しなくて良いんですよ・・・・?・・・だって、あそこはイクスヴェリアさんが・・・・・・・・・・」
アレンさんは私に本当に大丈夫なのか、無理をしていないんですか?と聞いてきます。
確かに、私はアレンさんの言う通り、無理をしているかもしれません。自分のトラウマである場所へ行く時点で、それは自殺行為に等しい物ですから・・・・・
ですが・・・・・・・・
それは、いつかは越えなければなりません・・・・・・・・・。
いえ、超えたいんです・・・・・・・・・。
ですが、一人では出来ません
ですが・・・・・・・・・・・・
「アレンさん・・・・・・。」
私はアレンさんを抱きしめます。
「あ、あのイクスヴェリアさんっ!?いきなりどうしたんですか!?」
アレンさんは凄く顔を紅くしながらも、いきなりどうしたのかと聞いてきます。
「アレンさん・・・・・・・私は大丈夫です。確かに、私にとって、ガレア王国は恐れている所です・・・・・・・・・・・ですが、アレンと一緒なら・・・・・・」
アレンさんと一緒なら・・・・・・・・・・。
乗り越えられると思うんです・・・・・・・・・・・・・。
「イクスヴェリアさん・・・・・・・。」
アレンさんは顔はどんな表情をしているのかは分かりませんが、私を抱きしめます。
ですから・・・・・・・・・・・・・・・・
アレンさん・・・・・・・・・・・・・・・
私は無理なんかしていません・・・・・・・・・・・・・・・
ただ、貴方と一緒に・・・・・・・・・・・乗り越えたいんです。
「絶対に守ってみせますから・・・・・・・・」
アレンはそう言いながらも、私を強く抱きしめます。
アレンさん・・・・・・・・・
ありがとう、ございます・・・・・・・・・
「へぇ~、本当に連れ去って来たんだね~大公。」
俺の横に居るクララはスゲー興味深く大公が担いでいる聖王‧‧‧‧‧いや、継承権は無いに等しいんだったっけな?んまぁ、どうでも良いけどよ。
「ハイハイ、クララ、あまり変な事をしてはダメデスヨ?ですが、オリヴィエ‧ゼーケブレヒト嬢は“蒼き英雄を受け継ぎし者“、“紅き英雄を受け継ぎし者“では無い事がワカリマシタ。」
大公は自身が肩に担いでいる気を失っているオリヴィエ‧ゼーケブレヒトを見ながらも、俺達にあの“蒼き英雄を受け継ぎし者“と紅き英雄を受け継ぎし者では無いと言う。
間近で聖王みるなんて、始めてなんだよな、俺。というか、スゲー美人だな、おい。
「もう~アトス~、今、この女、見て綺麗だな~とか思ってるでしょ?」
俺がそんな事を思っる中、横でクララが俺に頬を膨らませながらも、色々言ってくる。
で、それの何が悪いんだ?誰だって綺麗と言った物は綺麗だと言うだろ?
「で、大公、その者はどうするのだ?」
大公の目の前に居るキザ坊は細く長い剣を地に突き刺さし、あの、オリヴィエ‧ゼーケブレヒトをどうするのかと聞く。
確かに、今回は納得しちまうな
敵陣の姫、連れて来てどうすんだよ、大公。しかも、連れて来たのはあの“シュメル“の子孫だぞ?しかも俺らにとっては一番、ウぜぇ奴だしよ。
「まぁまぁ、皆さん、落ち着いてくだサイ。これもシナリオのうちなのデスヨ♪」
大公は不適な笑みを浮かべながらも俺達にこれも自分のシナリオのうちだと言う。
おいおい、本当かよ?大公。
んまぁ、それなりに出来てんだろうけどよ、そのシナリオっつう奴がよ。
「あ、そうそう、アトポンにはアクエリアス遺跡に向かって欲しいのデス。あそこにアレン元帥とソカロ元帥が居るっていう情報を手に入れまシテネ。他の皆さんにもお仕事は用意させマシタノデ、各地、向かってくださいネ♪」
「はいはい、分かりましたよ。」
俺は自分のシルクハットを取り、扉を開け、大公の言う「アクエリアス遺跡」とかいう場所へと向かうため、部屋を後にする。
お、そういや、アレン‧ストレイト元帥が居るっつう事はあの少年とも会えるんじゃないのか?
「そうなんだ‧‧‧‧‧イクス君はガレアに行く事に、したんだね?」
コムイさんは僕にイクスヴェリアさんについて、聞いてきます。
「はい‧‧‧‧‧‧そうなります。コムイさん。」
今、僕はイクスヴェリアさんがガレア王国へ行く事について、コムイさんと一緒に話し合っていました。
「クロス、君は何も後悔とかはしてないよね?」
コムイさんは僕に後悔は無いのかと聞いてきます。
「はい、ありません。」
だって、イクスヴェリアさんが選んだ道です。僕はイクスヴェリアさんの選んだ道を信じたいです。それに、アレンが付いていますから‧‧‧‧‧。
「そうなんだ‧‧‧‧‧うん、分かったよ。君も早く寝ると良いよ?ヴィヴィ陛下の事で色々夜更かししないようにね。」
「はい、ありがとうございます。コムイさん、それじゃあ、おやすみなさい。」
僕はコムイさんにお辞儀をし、挨拶をし、部屋から出ていき、僕自身の部屋へ向かうため、廊下を歩き始めます。
‧‧‧‧‧‧‧‧明日、ヴィヴィ様の行方の手がかりになる物があると良いんですが‧‧‧‧‧‧
僕はそう思いながらも、窓から透き通った空を見上げながらも、思います。そんな中‧‧‧‧‧‧
ーダメ‧‧‧‧‧‧オマエハ‧‧‧‧‧‧ワレノ“カゲ“ダカラ‧‧‧‧‧‧ー
僕は今日、夕方に見た夢にて、現れた黒き漆黒の騎士を思い出す。
何か嫌な予感がします。
ヴィヴィ様の身に何かが起こりそうで‧‧‧‧‧
あの時・・・・・・・・僕が・・・・ヴィヴィ様を助けていれば・・・・・・・・
ですが・・・・・・そうすれば、クラウスが・・・・・・・・ゼロデバイスの加護があるとはいえ、相手は大公です・・・・・・・ですから・・・・あのままだったら、クラウスは死んでいました・・・・・・・・・
僕は一体・・・・・・・・・・・・・・・・どちらを選べば良かったんでしょうか・・・・・・?
「よっ、オリヴィエと仲良しになった黒騎士さんよ、何か、お悩み事か?」
僕がヴィヴィ様の事で色々考えている中、後ろから男性の声と同時に、僕の肩に少しの暖かさと少し重みを感じます。
ま、まさか・・・・・・・・・
僕はゆっくりと恐る恐る後ろを振り向きます。そこには・・・・・・
「よう、初めましてというべきだろうな。」
正装姿の父上がいました。
・・・・・・・って、冷静に解説してる場合じゃありませんよっ!!!
ヤバイヤバイヤバイヤバイ・・・・ヤバイですよ・・・・・父上にもし僕が生きている事がバれれば・・・・・・ヴィヴィ様を救出しに行きけない所か、父上に戦車で追い掛けられ・・・・・・ど、どうにか、誤魔化さなければ・・・・・・・しかも、父上は物凄く鋭くて・・・・・・騙せるか、どうか・・・・・・・
「あ・・はい・・お初に・・お目に掛か・・・・ります・・・・。」
あわわわ!?!?お、落ち着いて・・・・・・い、一旦落ち着いて・・・・・・何とか、出なければ・・・・・
「うん?どうしたんだ?」
僕が色々と困惑し、焦り、最も危い未来を想像している中、父上が僕にどうしたのかと聞いてきます。
「あ、い、いえっ!大丈夫です・・・あの・・・・それより、何故、陛下はここ・・・・に?」
僕は焦りながらも、どうにか、どうして、ここにいるのかと、聞きます。
あ、あの・・・・・な、何故ここに父上がいるんでしょうね!?
ここはホワイトフォースのシュトゥラ支部で、ここは、黒騎士や関係者以外立ち入り禁止のはずなんですが・・・・・・
「うん?俺が何でここにいるのかっていう顔をしているようだが、俺、今は関係者だから。」
父上は僕にそう言うと、ポケットから札のような物を出します。
な、何故、こんな時に限って、ち、父上が関係者に・・・・・・・・・・ふ、不幸過ぎます・・・・・。
「あ、そういや、お前。オリヴィエ救出に行く奴だったよな?」
父上はそう言いながらも、僕にヴィヴィ様の救出任務を受けた人かと聞いて来ます。
あ、あれー?あれって・・・・・極秘任務じゃ・・・・・何で父上が・・・・?
「あ、あ、はい・・・・そうなんですが・・・・・」
僕は焦りながらも父上に聞きます。
あ、あの・・・・・凄くプレッシャーが・・・・・・・いつバれてもおかしくないし・・・・・・その・・・・・長期戦に持ち込まれるとその・・・・・はい
「ちゃんと、連れて帰って来い。それと・・・・死ぬな、オリヴィエの目の前では死ぬな、絶対に・・・・・」
父上は僕を見ながらもそう言うと、僕の前に背を向け、何処かへと向かって、歩いて行きます。
「は、はぁ・・・・・」
あ、危なかった・・・・・・・・・
僕はバれなかったのに、安心し、ため息をつきます
それより・・・・・・・やっぱり、父上って・・・・・・・親馬鹿なんでしょうか・・・・?
ですが、それなりに父上がヴィヴィ様の事を心配しているという事が分かります。それに、父上はめったに外を歩きません・・・・・・・。
「きょ、今日はもう寝る事にしましょう。さ、流石に緊張し過ぎました・・・・・。」
僕はそう呟きながらも、僕の部屋へと向け、夜となり暗くなった廊下を歩き始めました。
さ、流石に・・・・・・・・・・疲れました・・・・・・・。
「う、う~ん・・・・・・ここは・・・・・。」
僕はベッドの上で太陽の光により、目を覚まします。
あれ・・・・・?確か僕はイクスヴェリアさんが眠るを待ちながら、椅子に座ってそのまま寝たはずなのに、何で、僕の部屋に・・・・?イクスヴェリアさんが眠ったのは確認しましたし・・・・・・・それでは、一体誰が・・・・?
「イクスヴェリアさんは大丈夫でしょうか・・・・・?」
僕はそう思いながらも、イクスヴェリアさんの部屋へと向かい、状態を見るため、立ち上がろうとしますが、ふと、ある物が僕の目に入ります。それは・・・・・・
(い、イクスヴェリアさんっ!?)
そうです、僕が動こうとすると同時に、静かな寝息を立てながらも、僕の腕に細い綺麗な腕を絡めながら、眠っているイクスヴェリアさんの寝顔が写ったんです。ま、まさか・・・・・・こ、ここって・・・・い・・・イクス・・・・・ヴェリアさんの・・・・・・へ・・・・や?!
僕は驚きを隠せませんでしたが、イクスヴェリアさんはまだ眠っているため、直ぐに叫ぶ前に自分の口を抑えます。
で、ですが・・・・・・・い、今からどうすれば・・・・・・・?
僕がそんな事を考えている、そんな中
「う、う~ん・・・・・・おはよう・・・・・ございます・・・・・アレンさん。」
イクスヴェリアさんが僕の横で、眠そうな目を擦りながらも、目を覚まし、僕に挨拶してきます。
あ、あれ・・・・・?大丈夫なんでしょうか・・・・?
「あ・・はい・・・おは・・・よう・・・ござい・・・ます。」
僕は焦りながらも、イクスヴェリアさんに挨拶を返します。
「あれ・・・・・?どうかなされたのですか?アレンさん。」
イクスヴェリアさんは僕が焦っているのに、気付いたのか、首を傾げながらも僕にどうしたのかと聞いてきます。
「あ、い、いえっ!何でもありません。それより・・・・・んっ」
僕はイクスヴェリアさんの熱を測るため、自分の額と額をくっ付けます。マナが良く、僕に熱がどのくらいかは額を当てると、もっと分かると言っていました。
「ふ、ふぇ?!」
イクスヴェリアさんは僕のいきなりの行動に驚きを隠せません
「あ、す、すみません。そ、その・・・・・昨日の熱が無いのか、確かめたくて・・・・・・マナに良く看病してもらっていた時に、していたんです。」
僕はイクスヴェリアさんに熱があるかどうかの確認と熱で倒れた時、マナが僕に良くやっていたとイクスヴェリアさんに言います。
ーアレン、もしある人が熱で倒れた時、熱を測るには、自分の額と相手の額を合わせると、分かりやすいですよー
マナ・・・・・・・・・・久々に喋りました・・・・・今まであまり口に出しませんでしたので・・・・・・
「そうだったんですか・・・・・その・・・すみません。狭かったですか?」
イクスヴェリアさんは僕の横で、横だわったまま、僕に狭かったのか?と聞いてきます。
「い、いえっ!その・・・・イクスヴェリアさんが僕をベッドに・・・・・?」
僕は思い切って、覚悟し、イクスヴェリアさんに僕をベッドに運びましたか?と聞いてみます。
「あ、はい・・・アレンさんには、風邪を引かせたくありませんし、私も昨日は体調が崩れていたので・・・・・・・その、駄目でしたか?」
イクスヴェリアさんは僕に聞いてきます。
「め、めっそうもございませんっ!!それより、僕の方が迷惑を掛けたんじゃ・・・・・・」
「い、いえ・・・・その・・・・・・」
僕は直ぐにイクスヴェリアさんの答えに対し答えながらも、僕の方が迷惑を掛けたんじゃないのか?と聞きますが、イクスヴェリアさんはソワソワしながらも言います。
え、えっと・・・・これって・・・・・その・・・・・クロスが良く遭ってる展開に似てるような・・・・・・?
「アレンさんが隣にいてくれると、その・・・何故か、分かりませんけど、安心できてしまって・・・・・それで、アレンさんの温もりを感じれて、ガレア王国とかの事も忘れられて安心して眠れました。なので、アレンさんは何も悪くありません。」
イクスヴェリアさんは僕の温もりを感じれて、ぐっすり眠れたと答え、僕は何も悪くないと答えます。
「そ、そうですか・・・・お役に立てて良かったです」
良かった・・・・・・・・・・イクスヴェリアさんの眠りの妨げにならなくて・・・・・・・
「あの、それより・・・・・少し外で待っててくれませんか?着替えようと思ってるのですが・・・・・」
僕が色々と役に立った事を考えていたそんな中、イクスヴェリアさんは着替えるため、外で少し待ってて欲しいと言います。
「あ、はい、外で待ってますね。」
僕はイクスヴェリアさんにそう言うと、外へと出てイクスヴェリアさんが出るまで待ち始めました。
「ようやく・・・今日・・・出発するんですね・・・・・・。」
僕は太陽の上っている透き通った朝の空を見上げながらも、静かに僕は呟きます。
クラウス・・・・・・・・リッド・・・・・・・・
父上・・・・・・・・・・・・
必ず、ヴィヴィ様は連れ戻してきます・・・・・・・・。
例え、僕が死んだとしても・・・・・・・・・・・・
「クロス~っ!!早く行きましょうっ!」
僕がそんな事を考えている中、遠くから、旅行用の小さな木でできた鞄を持つアレンとイクスヴェリアさんが僕を呼びます。
「あ、はいっ!今行きますっ!!」
そして、僕はアレンとイクスヴェリアさんへと駆けて行き、任務の最初のエリアであり、任務のあるヴァッサーへと歩き始めました。
ヴィヴィ様・・・・・・・・
どうか、僕が辿りつ着くまで、ご無事で・・・・・・・・・