召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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百十三話~side 雨水~

前回のあらすじ

 

力不足を感じる→白紙カードを色々希望を込めて調べる→何でも分かる観察眼!→見難い→設定を変えたらギリギリ見えそう→見えた→だけど・・・いや、うん、あー、キャロは良い子

 

あれだね! きっとフェイトさんの育て方が良いんだね! あの人は親の鏡だね!

 

きっと俺には到底無理な領域だ・・・どうやったら、あんなに優しくなれるのか

 

深夜

 

意味も無く唐突に目を覚ました

 

何故だろうか・・・身に危険でも迫ったのだろうか

 

 

「ふむ、起きてしまったか・・・まぁ良い」

 

「ッ~!」

 

 

声を上げようとした瞬間、居るはずの無いチンクに口を押さえられる

 

チンクは俺の両サイドを指差してイクスとヴィヴィオが寝ているから静かにとジェスチャーをした

 

 

「・・・何をしている」

 

「夜這いだ」

 

「・・・何をしている」

 

「色仕掛けだ」

 

 

信じたく無い!!

 

なにこの眼帯少女! 意味分かって言ってるの?!

 

 

「冗談は良いから、明日も早いし離れろペッタンコ」

 

「なっ! これでも結構あるのだぞ! 服の上だからそう思うのだ!」

 

「だからって脱ぐなー!」

 

 

二人とも小声で言い合う

 

 

「はて? 以前、クアットロはこうすれば良いんじゃない? と言っていたのだが」

 

「あのイタ性格悪い奴な。信じるな。からかわれてるぞ」

 

「・・・そうだったのか」

 

「そうだ」

 

 

性格から考えるとチンクみたいな純粋タイプは丁度良い玩具だったろうな

 

何だか戦闘機人達の日常が分かった気がする

 

 

「納得したなら部屋に帰れ」

 

「そうだな、意味の無いと分かれば何時までも此処に居ても仕方無いか」

 

「仕方無い」

 

「・・・しかし私が言うのもなんだが」

 

「あん?」

 

 

ん? 光? 何処から射してる・・・これは廊下の・・・

 

いやいやーさっきまではー

 

えー

 

 

「これは結構危ない状況なのでは無いのか?」

 

「誤解です」

 

「・・・雨水さん? あのーイクスちゃんとヴィヴィオちゃんが居る部屋でそう言うのは・・・と言うかチンクさんは仮にも敵テロリストなんですよ?」

 

「だから誤解だ」

 

「そうだ、私は夜這いに来ただけだ」

 

 

・・・キャロの笑顔が一層黒くなった

 

チンクぅ。お前が喋ると面倒だから黙ってろ

 

 

「これは・・・お楽しみと言うんでしたね、雨水さん。お楽しみ中に失礼ですが場を弁えて欲しいんですけど」

 

「いや、だから誤解と」

 

「なにが誤解ですが!!!」

 

 

とうとう笑顔を保つのも限界が来たらしい

 

この場合はチンクが悪いと言いたい所だけど如何頑張っても誤解の解き様が・・・

 

 

「んん、あきはる様?」

 

「あきぃうるさいよぉ」

 

 

ヤバイヤバイヤバイ

 

なんか状況悪化の予感しかしねぇよ

 

 

「二人は寝ろ! そのまま寝ろ!」

 

「話を逸らそうとしないで下さい! 雨水さんの悪い癖ですよ!」

 

 

いや、逸らす気はねぇよ

 

 

「だーかーらー誤解だって、クアットロって奴に騙されたチンクが妙な作戦に走っただけだ!」

 

「なっ! もう事後って事ですかッ!」

 

「キャロって時々凄いマセてるよね?!」

 

「失礼ですね!」

 

「事実だよ!」

 

 

ったく大人の女性が多い六課に長く居たせいか? と疑いたくもなるが中々信じてくれそうも無いな

 

・・・ってかドンドンと誤解が深くなっていっている




ベッタベタな展開

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