前回のあらすじ
キャロへの許しを請う為に好物の卵料理を作ってあげよう!→キャロと遭遇→キャロの告白?
とても真剣な様子だったので、次の襲撃に備え観察眼で見ていて見付けた白紙カードの本当の能力を教えた
今更な話だが、特典スキルが書かれたトランプの様なカードは見たいと思うと自然に手の中に出現する・・・恐らく他人には見えない様で
俺も能力を知った時は、また他人関係かと思ったが心理操作系は地味にレアだしなー
ま、本当は軽くショックも受けたけどね
「・・・で? 返事は頂けますよね?」
「・・・ああ」
ああ。って如何しよう!!
え? え? うん、嫌いじゃないよ? 当然、美少女を嫌いって可笑しいでしょ!
でもさ、キャロって何時も旅仲間・・・最近は妹に変更。と思っていたから家族ってイメージが強い
「・・・あー」
引けない
年齢差を使って断ろうモノなら先程みたいな魔力パンチが来る
・・・キャロの魔力パンチに関しては、手加減を知らないから内蔵破裂を疑うくらい実は痛い
当てる事さえ出来れば戦闘でも十分使える技
「わんっ! 手伝いに来たよっ!」
そんな現実逃避をしていると、ひょこっとシロが登場
よし! 引き伸ばしにしかならないが考える時間は出来そうだ!
「キャロ。また今度って事で」
「・・・はぁーなんかドッと疲れました・・・料理楽しみにしてます」
「ん? キャロ、如何かしたの?」
「この間の襲撃の疲れが残ってるのさ」
さて、キャロの満足出来る料理を作らないとな
・・・にしても・・・キャロが・・・ね
◇◇◇◇◇◇
俺の作った卵料理はキャロ含め子供組に結構好評だった
キャロの、愛情が篭っているから何時も以上に。と言う含みのある言葉が聞こえた気がしたがこの際、無視しよう
・・・無視と言えばイクスの様子がおかしかったな
まだ学校の件で悩んでいるのか?
まぁ管理局関係ってワードが何ともなー
「・・・ん? 今日の天体観測? は全員参加か」
ルーテシアとチンクまで居るが・・・捕虜なんだけどな
逃走意思が無いから別に良いけど
「チンク、少し良いか?」
「ん? あ、ああ」
皆に聞こえない様に仕事部屋まで連れて行く・・・今更だがこの家って大きいよな
「単刀直入に聞くが六課と本局から連絡が無い・・・理由は分かるか?」
・・・そう。今回の襲撃が終わってから、それなりに時間が経っているに関わらず何処からも連絡の一つも無い
今回のヴィヴィオを守る為に立てた作戦は失敗と言っていい
普通に考えて失敗に終わった以上、この世界に留まる理由は無いのだから連絡が来るはずなのだ
「あー・・・襲撃が成功したからじゃないのか?」
特に隠す気配も無くサラッと複数箇所でテロ活動をしている発言をしやがった
「・・・おい、それは六課及び本局を襲撃したって事か?」
「その通り、正確には六課及び地上本部。だからこんな辺境世界に連絡を取れる程にまだ機能回復していないんじゃないのか?」
絶対そうだ
連絡が無い理由はそれに違い無い
・・・そうか、道理でヴィヴィオを奪いに来たにしては人数が少ないと思った
「ん? だが何で六課を襲ったんだ? 地上本部を落としたのは分かるが・・・」
地上本部は宣伝用にしても、六課は新設部隊でそれほど価値は無いだろう
まぁエース集団なんだから六課がやられたら局員的には士気が落ちるだろうけどよ
「六課に陛下が居る可能性が有った・・・ただそれだけだ」
「あー、そう」
・・・ならヒューズの作戦は一部成功したって事になるのか
完全に隠し通せはしなかったけど居場所を一つに絞られる事は無かったのな
「はぁー・・・なら機能回復しそうなタイミングで此方から連絡を取るか連絡が来るのを待つか・・・とにかくすぐに連絡は無理なのな」
「だな」
如何にも自分は無関係と言った感じだがお前の仲間の仕業だからな?
「はぁー」
「溜息をしていると幸せが逃げる。と言うらしいぞ」
「その諺が真実なら俺の幸せはもう殆ど失せてるな」
「・・・ふむ、ならその諺は嘘だ。私から見て雨水が不幸とは到底思えないからな」
・・・そうかい
咄嗟にシロを使って先延ばし