召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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百十九話~side 雨水~

前回のあらすじ

 

皆で人生ゲーム→やる気旺盛→意外とステージが広い→何故か俺に集中攻撃→反撃→虚しく撃沈

 

長い死闘の人生ゲーム。話すと長いので結果だけを伝えよう

 

一位 イクス(十六億)

 

二位 ヴィヴィオ(十四億)

 

三位 シロ(十億)

 

四位 チンク(七億五千)

 

五位 キャロ(四億二千)

 

六位 ルーテシア(一億八千)

 

七位 俺(五十万)

 

・・・正直理不尽と言う言葉を始めて理解した

 

そんなこんなで、次の日の昼下がり

 

無人管理外世界で何故かインターホンが鳴った

 

明らかに怪しい・・・かと言って出て行かない訳にもいかないので、チンクとルーテシアには部屋に一時的に戻ってもらい急いで玄関に向かった

 

 

「はーい、誰ですか」

 

 

冷静に考えてみれば、外の映像見れるし確認してから来たら良かった

 

 

「ん、突然すまない・・・ルーテシアの保護者と言えば分かってもらえるだろうか」

 

「ってあーッあんた! 前にケーキ奢ってくれた奴!!」

 

 

旅人の服みたいな物を着た大柄の男性と前に図書館で会った純正古代ベルカ融合騎が居た

 

 

「・・・あーえーっと? ルーテシアちゃんの保護者? 名前を聞いても? そっちも聞いてなかったよな?」

 

「ゼスト。ゼスト・グランガイツ」

 

「アギト様だ!」

 

 

二人の名前を聞いて思い出したが前にルーテシアちゃんが言ってた旅仲間だよな

 

 

「遠い所に遥々ご苦労と、言いたいけど、受け渡しは局員にしか出来ないんだよね」

 

 

捕虜だし

 

 

「取り合えずルールーの無事を確認させろっ!」

 

「いや、だから・・・まぁこの家での魔法使用を自己防衛以外一切禁じてくれるなら構わない、かな?」

 

 

ルーテシアちゃんの旅仲間ならそれほど警戒する事もないか

 

少なくともイクスの動向さえ気をつけておけば無用な争いは避けれそう・・・アギトは知り合いだしな

 

 

「了解した」

 

「旦那がOKならあたしも了解だ」

 

「なら、いらっしゃいませ・・・仮の我が家へ」

 

 

こんな事態にお客が来るなんてホント緊張感に欠けるな

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

スカリエッティ陣の人間は本当に敵対意識が薄い

 

ルーテシアちゃんやチンクはもちろん

 

グランガイツさんやアギトもまったく警戒しておらず普通にお客ムードだ

 

 

「はい、お茶です」

 

「すまない」

 

「あんがと」

 

 

少し厳つい風貌にキャロも最初は警戒したが、すぐに無害と判断し普通に接している

 

 

「ルーテシアちゃんなら、そろそろ・・・ああ、来ましたよ」

 

「ゼスト、アギト、いらっしゃい」

 

 

その台詞は違くないか? 完全に住み着いてるな

 

 

「無事、なようだな」

 

「・・・大丈夫。二人は?」

 

「あたし達は全然平気さ!」

 

「良かった」

 

 

感動の再会。には見えなかったがこれが三人の何時もの風景なんだろう

 

 

「雨水秋春」

 

「ん、はい、なんでしょう」

 

 

ん? 何で俺は敬語なんだ? テロリストだし・・・まぁ雰囲気的にと言う事にしておこう

 

 

「実は折り入って頼みたい事がある」

 

「頼み? 出来る範囲で条件付きなら」

 

「構わない」

 

 

よし、内容によるが今後の戦闘行為の制限を・・・

 

 

「ルーテシアをお願い出来ないだろうか」

 

「・・・ゼスト?」

 

「すまない、ルーテシア。しかし、どうしても古き友に今一度会わねばならなくてな」

 

「気にしないで・・・ゼストには一杯お世話になったから」

 

 

親子みたいな二人だな

 

 

「なるほど、全く理解出来ないが・・・ともかく一時的にルーテシアちゃんの面倒が見れない訳な・・・それで俺にか・・・だが俺は管理局の人間でルーテシアちゃんは犯罪を犯している、この意味は分かるでしょう?」

 

 

どの道、俺が預かっても俺はルーテシアちゃんを逮捕しないといけない立場

 

 

「分かっている・・・だから、せめて便宜を図って欲しい。その為の情報は私が既に纏めている」

 

「準備が良い事で・・・分かった、その頼みは引き受けよう。ただし此方の条件を聞いてもらいたい」

 

「なんだ?」

 

「この世界での自衛外の戦闘行為を禁止、あと許される範囲でのスカリエッティの情報を貰おうかな」

 

「・・・分かった、その条件を飲もう」

 

 

次回の襲撃も恐らく別に派手な囮が仕組まれているだろうからね

 

囮に割く戦力を聞ければ一番良い収穫なんだけど・・・いや、せめてメンバーと固有のスキルだな




ナンバーズより先にゼストとアギト到着

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