前回のあらすじ
次の襲撃予測を立てる→しかしイマイチ一手に欠けるので仕方なく六課に連絡を取ろうかと思う→のでキャロを捜索→発見→したが最悪のタイミング→キレたキャロから必死で逃走
あれだな、最近の子供はキレ易いんだ・・・たぶん
「ごめんなさい、次からはキチンとノックをするように致します」
あの後
特典スキルを駆使したのだが、逃げれたのは十数分。すぐに竜種の皆さんに囲まれてキャロの前に連れて行かれました
そして優しく手当てされたのも束の間
「雨水さん・・・そう言えば昔もわたしの裸を見ましたよね?」
「はぁ? そんなこ、ごめんなさい、多分有りました」
現在キャロの部屋でキャロはベットに腰掛けており、俺は下で正座、逃げ出さないようにと足と手にバインドが三重も掛けられています
「雨水さんって、もしかしてワザとやってます?」
「やってねぇよ!」
ふぅーん。と完全に冷めた瞳で見下される
「そう言えば、未だにイクスちゃん達とお風呂とか入ってますよね」
「・・・はい」
いや、だってあれはイクスが・・・
それにヴィヴィオはまだ小さいから一人だと危ないかなーとか考えたりしますし・・・ね~?
「もしかして小さい子が好きなんですか?」
「断固として違うと断言する! 故にキャロの裸にも全く興味は無いので許して下さい!」
・・・冷静に考えれば興味が無いからと言って許される話では無いような気がするけど・・・ん、まぁ、興味があったんだ! と言うよりは印象は良いはず!
「・・・。」
無言でキャロが立ち上がり俺を横に倒す
「あのーキャロさん? 無言で作業を行わないで下さい・・・怖いですよー」
「・・・。」
今度はアルケミックチェーンでぐるぐる巻きにされる
「フリード~空のお散歩に行こうか~」
・・・まさか
「キュクルゥ?」
「ちょ! キャロ?! 早まらないよな!? 早まらないよね!?」
「雨水さん」
顔が見えないのが余計怖いがキャロはフリードに鎖の端を咥えさせている
「は、はい」
「空から降ってくる恋人とかロマンチックじゃありません?」
振り向きざわの笑顔が眩しい
「って、なんかちがーーーうッ!!」
誰から教えてもらったかは知らんがこの子怖い!
しかも結構マジな目をしている
「いやー雨水さんと散歩なんて自然保護以来ですねー・・・とぉっても楽しみです」
「目が笑ってない!」
そもそも六課に連絡を取ろうとしていただけ・・・ってまた六課か! 行かなくても六課は悪い事ばかり起きるな!
「落ち着いて! いまは非常時なんだしヴィヴィオを守る為に六課に連絡を取らないといけないんだって!」
「・・・六課?」
六課? じゃないよ!
もしかしてキャロの奴、自分の所属部隊を忘れたんじゃないだろうな
「そ、そうそう! 一回深呼吸でもして考えてみて、俺がキャロと遭遇したのには、それなりの理由があって今回のは仕方ない不幸な事故なんだよ。故にどっちも悪くない」
「いや、悪いのは雨水さんですよ」
深呼吸して冷静になったのかフリードに引っ張らせていたのを止める
「あぶなっ・・・はぁそう言う訳でフォワード達に教えられている隊長への連絡回線があるだろ?」
「あ、確かにフェイトさんに直に繋がるのが有りました・・・でもあれ緊急用ですよ?」
「この間の襲撃を忘れたのか?」
既に緊急事態になってるんだって・・・敵がフレンドリー過ぎて危機感薄いけど
「・・・でも今は特務中で」
「この特務は見付からない事を前提にしてるんだから見付かっている時点で終わりだよ。如何考えても現戦力だと、次は太刀打ちできない」
と言うか未だに続いているって思ってたのか
「・・・それは、そうですね。ルーちゃんも真竜クラスを使役しているそうですし」
「そうか・・・ん? ルーテシアちゃんが真竜クラスを持っている?」
「え? はい、教えてもらいました。白天王と言うらしいです」
・・・最悪だ
一応ルーテシアちゃんに敵対意思が無いとは言え最悪の事態を想定するとキャロの戦力が完全に削がれたと考えておいた方が良い
「決まりだ。特務は現場判断で中止、ミッドに帰るぞ」
現状は俺が思っている以上に最悪らしい
お仕置き失敗