エリオからフェイト執務官の事を任されたのですが・・・
「あ、あはは」
目の前に広がるのは、優秀な本局屈指の魔導師に引けを取らないベルカの騎士の方々・・・の屍
八神部隊長を守ろうとした結果
「はやて、これは・・・如何言う事かな?」
「フェイトちゃん、落ち着こう? な? 深呼吸深呼吸」
どうしよう
私の魔法は事前に仕掛けを行わないと殆ど使えないモノばかりだし・・・だからと言って、作戦前の準備で忙しいエリオを呼ぶ訳にも・・・
「誰も全てを教えてとは言わないよ? ただキャロやヴィヴィオちゃんやイクスちゃん・・・それにシロさんだって! そんな私達が守らないといけない子達を巻き込んで!」
先生ぇー
「そやかてフェイトちゃんも分かるやろ? キャロは兎も角としてヴィヴィオやイクスの複雑すぎる事情を」
「それがなに?! 六課ならそんな事情も含めて守れたでしょ! はやては何の為に六課を創設したの!!」
そう言えば、フェイト執務官の戦いは記録映像でしか見た事なかったけど・・・実際見るとホントに速い
管理局最速は伊達じゃない
「・・・こう言う時に頼りになるのは」
前にエリオと一緒に会った時の事を覚えていてくれていると言いんだけど・・・
「はいはーい! アルフさんだぞー」
「えと、エリシア・ヒューズです」
「ん? おーエリシアじゃん。エリオも一緒か?」
「あ、いえエリオは今は居ません・・・ってそれより、あの! フェイトさんがブチキレているんですけど、止め方って無いですか!」
「フェイトが?」
フェイトさんは怒りで死角が広がっているので、そこから様子を伺いながらアルフさんに映像を見せる
「・・・んーこの二人なら一度ぶつかるのも有りだと思うぞ?」
「で、ですがこの後の作戦を考えると」
「見た所、守護騎士の皆はそれ程ダメージは大きくないからシャマルに任せなよ」
大きくは無いって・・・金色の針状の魔法で磔にされてますよ?
ベルカ騎士は丈夫だから見た目程はって事だろうか
「まーそんなに不安ならキャ・・・って今は居ないんだったなー・・・エリオを呼ぶのが一番! でも本当に危なくなったらなのはを呼ぶんだな」
「はー・・・そんなものですか」
「そんなもんだ・・・まーフェイトは元々溜め込むタイプだから発散する時は激しく見えるけど、ちゃんと手加減も出来る子だぞ」
不意にフェイトさんの方を見るとバルディッシュを八神部隊長の喉下に突きつけていた
「親馬鹿なのでは!?」
「ん?」
「・・・ああ、エリオに会いたい」
「エリシア?」
この際、此処はアルフさんの言う通り放っておいてエリオとイチャイチャしようかなー
「駄目駄目っと」
「あ、そうだ。基本的にフェイトは簡単に知恵熱を起しやすい子だから、突然な出来事に突然な出来事を重ねれば止まると思うー・・・かな」
・・・んん、確かに今回の事はキャロの突然の連絡から始まった騒動
私に出来る範囲で突然の出来事を起こせば
「有難う御座います、アルフさん。私、頑張ってみますね」
「おー頑張ってな~」
さて!
「フェイトさん!」
「・・・何」
「すぅ・・・」
八神部隊長とフェイトさんが此方を見る・・・フェイトさん怖いです
「あの! こんな時になんですけど! エリオ君と子供が出来ちゃったみたいです!」
・・・んっ・・・これは無いかも!
バレバレ過ぎる嘘だった?
「は、ふぇ! ぇええ!!!」
「・・・おめでとう、やなー」
ああ、終わった
嘘から出た実・・・なんて事は無いですよ?