召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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百三十五話~side 雨水~

前回のあらすじ

 

俺の朝食のみイクスが料理→栄養は良い→味は・・・まぁ食えなくは無い→その後仕事中にルーテシアちゃんが来る→本を音読→録音されていた

 

ルーテシアちゃんが何を考えていたのかは分からないが、昼食の時にアッサリ返してくれたので良しとしよう

 

複製とかしてないよね?

 

と、まぁ六課が頑張っているおかげで襲撃も無く強襲予定から三日経った

 

そしてその日の昼頃にインターフォンが鳴った

 

 

「このタイミングで来客って事は六課陣かスカリエッティ陣か」

 

 

警戒の為に今回もチンクとルーテシアちゃんには微妙な結界を張った部屋に居てもらっている

 

 

「誰ですかっと」

 

「よっ、元気そうじゃんな」

 

 

アギトだった

 

 

「・・・あーアギトね、まぁ予想外では無いか」

 

「ん?」

 

「気にするな、それよりグランガイツさんは? 一緒じゃないのか?」

 

「・・・旦那は・・・中で話すよ」

 

 

アギトの泣きそうな我慢笑いに、何と無く事情を察した俺はリビングに案内してルーテシアちゃんとチンクとキャロを呼んだ

 

しかし・・・チンクは遠慮して後で会うと言って来なかった

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

この世界から出た後の出来事をアギトは俺らに語ってくれた

 

・・・時々泣くのを我慢する為に無言が続いたが、それでも必死に語ってくれた

 

 

「なるほどなー、ルールーが此処に居る理由が少し分かるかも」

 

 

泣くのを我慢する為だと言い張ってアギトはフルサイズになって俺の上に座っていた

 

 

「・・・ゼスト・・・きっと、私が」

 

「ルールー。それは違う、ルールーは悪く無い、ゼストの旦那は笑って死んだ。元々無理しちゃ駄目な体だったんだ・・・それを無理して、自分で道を選んで、死んだ。だからルールーが旦那の死を自分のせいって気負っちゃ駄目なんだ、あたしが許さねぇから」

 

「分かった」

 

 

それにしても最高幹部の側近にスカリエッティのナンバーズが居るとはね

 

今まで名前は売れているのに一度も捕まった報告が無い訳だよ

 

後ろ盾が大き過ぎる

 

 

「あの人とは、もう少し話をしたかったんだがな」

 

「うん、旦那も行く途中ずっと言ってた、雨水秋春には不思議な魅力があってきっとそれは人を堕落させるんだろうな・・・目的のある自分は特に・・・って」

 

「褒めてるつもりか?」

 

「褒めてんだよ、これからのあたしの主だしな」

 

「そうか、褒めてるのか・・・主?」

 

 

さらっと混ぜやがって、思わず無視して話を進めようとしただろうが

 

 

「あー少しの間だけな? あたしが管理局に捕まるまで」

 

「なら今捕まえてやろう」

 

「うん? あーそいや局員だったなー・・・あははっ、アンタは例外だ」

 

 

取り出した拘束具を見ながら相変わらず泣きそうな顔で無理に笑う

 

話しを終えたアギトは苦笑して俺に体を預けた

 

 

「重い」

 

「嘘付くなよ、軽いだろ・・・・あたしは眠いんだ」

 

 

顔を埋め服を握り締める

 

・・・服が濡れる

 

 

「だったらベットで寝ろよ」

 

「うるさい、女が寂しそうなんだから体の一つでも貸せよ馬鹿」

 

 

一つしか無い体を貸せを申すか

 

まぁルーテシアちゃんが今日だけはって顔してるから断らないけど

 

 

「・・・。」

 

「寝ているな」

 

「うん・・・アギトを、宜しくね」

 

 

ルーテシアちゃんはアギトの頭を一撫でしてキャロと一緒に部屋に戻っていった

 

 

「・・・さて、冷静に考えれば女って感じじゃないし体を貸す前提条件が間違ってるな」

 

「・・・だんなぁ」

 

 

それでも流石に今は動けないよなぁー




惜しい人を亡くしました

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