召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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十三話~side 雨水~

前回のあらすじ

 

エリオに相談を受けた→あれ?俺ってこんな子供より弱いのか→何故か目標にされる→ケーキ→意外にも美味しかったからお土産に持って帰る→キャロ、気に入ったらしい・・・でもカロリーを気にしてたっぽい→終わり

 

ああ、何気に既に入局二年くらいか?

 

今日の仕事は第四陸士訓練校で特別講師を頼まれた

 

 

「えー・・・第四陸士訓練校の生徒の皆さん。今日は少しの時間ですがお願いします」

 

 

あー面倒だ

 

広さは一般学校の体育館くらいだろう

 

生徒達は直立不動、疲れないのだろうか

 

 

「魔力と言うのは確かに多ければ多い方が良いです。が、しかし術式の改良等で同量の魔力で、ある程度の強弱を付ける事が出来ます・・・なので魔力量が少なくとも強大な魔力持ちに完全に太刀打ち出来ない訳では無いです」

 

 

表示されるのはミッドチルダ式の魔法陣

 

最近は近代ベルカと言った新しい形態が出始めカートリッジシステムも確立されてきた頃で魔法技術の進歩は目覚しい

 

ちなみに俺の魔法形態はミッド式・・・なんだけど使えるのはせいぜい初歩的なのを数個

 

これでも訓練は人並みにしてるんだけどなー

 

 

「飛行魔法に必要なのはイメージです。魔力を通すのは部位ではなく体全体、放出系の魔法に分類されるので飛行中は常に魔力を消費します。しかし覚えればそれは確実に戦闘の際には有利だと思ってもらって結構です」

 

 

浮遊だけなら大したモノではないが飛行となると違ってくる

 

飛行の代わりに別の魔法を代用してくる魔導師も居るらしい

 

でも、それは大概はレアスキルや先天技術

 

 

「と言ったように基本的な魔法とはインテリジェントデバイスが頑張れば自動詠唱出来るレベルです、魔力消費も少なく威力も当然低いです・・・ですがこう言った基本こそ応用の幅が広く使えます・・・ん? あ、そろそろ時間でした。では今から質問の時間に移りますね」

 

 

にしても、こんな弱そうな人間が偉そうに語ってると思うと笑えるなーとか考えていると物凄くイライラしてますと表情で分かる生徒が突っ掛かってきた

 

 

「先生の魔力ランクをお尋ねしても?」

 

「ん? Dくらいだったか、たぶんそんくらい」

 

 

予想外の低さだったらしく少しざわつきが入る

 

んー先にある程度の情報を渡してくれれば良かったのに

 

 

「Dって・・・って何でそんな低ランクが、と言うかDって魔導師として成立するの? よくテスト受かったわね」

 

 

仕事仕事我慢我慢

 

 

「あん? んだと? おい、魔力ランクが魔導師局員としてのレベルを決めるものじゃないって知ってるか?」

 

 

・・・あれ?我慢するつもりだったんだけど

 

よし!流れに任せて進もう!

 

 

「それは教わりましたが限度があります」

 

「ほほぉ? 限度ねぇ、ならお前は俺より強いのか?」

 

「ええ」

 

「表に出ろ!」

 

「ええ!!」

 

 

・・・周りの視線が少しだけ痛かった

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

目の前に立ったのはオレンジ髪の少女だった

 

訓練生にしては珍しく自作デバイス

 

俺達は勢いのままにリアルに表の訓練場に出た

 

周りの教師が何も言わないところを見ると周りも俺の力を見たかったらしい

 

 

「名前を聞こうか?」

 

「ティアナ・ランスターです」

 

「先手は譲ろうかな」

 

「そうですかっ!」

 

 

開始の合図がなると銃型のデバイスの先が向けられシューターが発射される

 

三発 誘導弾 二発は前から挟み込むように来る囮で一発を背後からの本命

 

観察眼の情報を整理し動きを読む

 

来る場所さえ分かっていれば速かろうが遅かろうが一緒だ

 

それに誘導弾は速さを追及した弾では無い為、感覚的にはドッチボールハード版

 

 

「っとギリギリッ!」

 

 

身体能力の高く無い俺としてはかわすのさえ難しい現実的に考えてかわせる限界は四発くらい・・・あれ?挑発しといてなんだけど、ヤベェ~




少しティアナにしては冷静な判断に欠ける行動と思われたかも知れませんがこれには事情がありまして・・・
当初スバルが元気良く勝負を申し込む設定だったのですが戦闘機人に勝てる要素が無い!と気付き急遽身体能力平均並みのティアナに白羽の矢が立った訳です、はい
なので少し違和感があるかもですがご了承を

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