召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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十五話~side 雨水~

前回のあらすじ

 

第四陸士訓練校→それっぽい話を→少女に絡まられる→騙し騙し勝つ→その後社交辞令的に訓練校教師と話して帰る→道に迷う→見知った少女発見→自分の話と気付く→話し掛ける→警備員を呼ばれかけた

 

 

「ってな訳で道を教えてくれない?」

 

「「・・・」」

 

 

何故か微妙な表情で見られた

 

 

「何であの道を迷うんですか」

 

 

今日絡んできた方の少女が呆れたように息を吐きながら言う

 

隣の子は一応フォローっぽい事を言っているがイマイチフォローとは思えない

 

 

「仕方ないだろ? そいや、俺が変って何処が?」

 

「私の射撃魔法をかわしていた時ですよ。行動や思考の先読みにしては動きは遅く、かと言って魔法が放たれている場所は分かっているようにかわす・・・変ですよ、咄嗟に判断したとでも?」

 

「んー、本当に凄いね、将来は執務官とか希望してるの?」

 

 

あの役職は無駄に高いスキルを要求されるからなー

 

フェイトさんも抜けた性格だけど仕事ではかなり優秀でエリートだったし

 

 

「希望しますが何か?」

 

「合ってるなって。えーっとティアナ生徒だったな、そっちは?」

 

 

何だか聞いてはいけない感じだったので、すかさず隣の子に話題を振る

 

 

「え? え? スバル・ナカジマです!」

 

「スバル生徒な」

 

 

元気そうな子だなー・・・と言うかこの子も自作デバイスか。流行ってんのか?

 

やだなー

 

自作デバイスって自分で色々魔法組んでる子が多いからメンドクサイんだよなマニュアル通りに出来なくて

 

 

「雨水先生でしたよね?」

 

「そそ、でどうでも良いけど帰り道どっち?」

 

「あっちですよ」

 

 

今来た道を指された

 

全くの逆を歩いていたのか、途中に地図等が無いから全然分からなかった

 

 

「ん、ありがと」

 

「いえ」

 

「じゃ、今度局であったら声掛けてなティアナ生徒にスバル生徒」

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

「だぅあー」

 

「あれぇ~? 雨水さん帰ってたんですね」

 

「まぁーなぁー」

 

 

自宅でゆったりと疲れを取っているとキャロが帰宅する

 

キャロはピシっとした局服を着込んでいて肩からショルダーバックを下げていた

 

どっかのOLみたいだ

 

 

「老けたな」

 

「・・・フリード」

 

 

プロテクションを張ってみたがアッサリと破られ丸焼けにされた

 

そしてフリードは慣れた仕草でグタっとなった俺を俺の部屋に放って着替えろと言いたげに鳴いた

 

 

「あいあい、お前が焼くから服がどんどんと無くなるっての」

 

「キュック」

 

「まぁな、確かに命令してるのはキャロだし文句ならキャロかー」

 

「キュウゥ」

 

「ああ、少し恐いな」

 

 

早々と着替えてリビングに戻ると既にキャロは私服に着替えてソファーに座っていた

 

 

「雨水さん、そうだんがあります」

 

「相談?」

 

 

俺はキャロの目の前に正座する・・・あれ?普通逆じゃね?

 

真面目な話だと自然と正座で聞こうとする辺りは教育の賜物と言う奴なのだろうか

 

 

「うん、私、自然保護隊にいこうかと思うんです」

 

「ふーん、いってらっしゃい」

 

「・・・フリード」

 

 

何故に?!!

 

 

「待て待て! キャロ! 話合おう!」

 

「・・・ですね。そうだんと言うのは、その、あの、雨水さんもいっしょに、っぃ」

 

「え? なんて?」

 

「その、一緒についてきて・・・くれないかな?って」

 

「は? やだよメンドイ」

 

 

いまの部署気に入ってるし異動願い出すの面倒だし、何より俺はそこまで自然大好き人間ではないので保護と言われても他人事にしか思えない

 

 

「い、いいじゃないですか。恩もありますし返しましょうよ」

 

「まぁ確かに恩返しは大切だよな・・・ん? フェイトさんには言ったか?」

 

「まだです」

 

 

そう言うのは保護責任者のフェイトさんに真っ先に言うべきだと思うんだが何で俺を最初に選んだのか

 

まだフェイトさんとは少し距離があるのかな?

 

 

「なら話は今度だな」

 

「・・・はい」

 

 

とは言ってもあのフェイトさんの事だ、キャロの意見を尊重してOKを出すんだろうな

 

・・・事前準備をしておくべきか




原作よりキャロが確りしてきている

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