召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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百六十話~side 雨水~

前回のあらすじ

 

イクスの調子が悪そうだったので検査に行くように促す→色々嫌いらしい→あそこまで嫌がるとは思ってなかったが、最終的には行ってくれるらしい→重い話にならなければ良いんだけど

 

聖王教会の方に連絡を取ってみると快く了解をもらい、明日すぐにでも来てくれて構わないとの事だった

 

 

「なんでも観察眼に頼り過ぎか」

 

 

万能で今まで分からない事は特典スキル以外では無かったからなー

 

 

「親か・・・難しいな」

 

 

イクスは俺以外には余り心を開かないのに、その俺が気付けないなんて情けない話だ

 

マイナス思考だとは思うが俺なら気付けた事なんだと思うと・・・はぁー

 

 

「ま、いいや。イクスに明日の予定を伝えよう」

 

 

仕事も休もう

 

もしかしたら一人で行ってしまう可能性も有るから気を付けないといけない

 

 

「んーんー」

 

 

原因はやっぱり食か?

 

古代ベルカの食生活と違うのは当たり前なんだけどさ

 

洋服などは文献で数パターンあるけど女の子なんだから少ないと思ってた

 

 

「んーーー」

 

 

見直せば見直す程に駄目さ加減がドンドン出てくる

 

議事誘拐時にヴィヴィオの護衛を手伝って貰ってたから子供には負担が大きかったと思う

 

 

「あ、駄目だ」

 

 

素直に謝って我が侭を聞いてあげよう

 

 

「それが早いな」

 

 

依然としてテレビの音が聞こえない・・・本当に珍しい

 

 

「イクス~」

 

 

返事無し

 

 

「イークースー」

 

 

無視

 

まさか検診に行く様に伝えただけで無視されるまでになるとは・・・どれだけ嫌いなんだ

 

 

「開けるからなー」

 

 

此処で遠慮するのも一つの策だろうけど検診の件があるからな

 

直接伝えないと

 

 

「イクス?」

 

 

開けるて部屋を覗くとベットにイクスの姿は無かった

 

 

「あれ? ッ!」

 

 

しかし部屋に入って、すぐにベットの下に倒れているイクスを見つける

 

 

「イクス!」

 

 

観察眼

 

睡眠状態

 

 

「・・・はぁー・・・なんで床で寝てるのか・・・寝心地最悪だろ」

 

 

お姫様抱っこでベットの上まで上げて布団を掛けてあげる

 

 

「時間的には早いが・・・まぁ子供は寝て育つって言うし体調悪いなら良いか」

 

 

話なら明日起きてすれば良いしな

 

仕方が無いので取り合えず電気を消して自分の部屋に戻った

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

観察眼の情報をまた慢心して信じきってしまい

 

そして大きな失敗を犯してしまった

 

・・・床に倒れて眠っていたイクスは次の日の朝にも目覚めずにそのまま三日が経った

 

もちろん三日間を呆然と過ごした訳では無い

 

シスターシャッハや守護騎士の一人のシャマル先生などベルカに詳しい人に診てもらった

 

 

「イクスと出合った遺跡に何かあるか?」

 

 

それでも異常は見付からず・・・死んだ様に眠っている

 

しかし、それでいていつ起きてもおかしくないような、いつも通りの寝顔

 

永い夢を見ている。と言うのが二人の見解である

 

 

「何かしらのエネルギー不足か?」

 

 

マリアージュだって無限のエネルギーから出てきている訳では無い

 

死体を使うから低コストだけど・・・

 

 

「でも、こんな状態になるリスクは無かったはずなんだが」

 

 

ユーノ司書長が心配して無限書庫でイクスヴェリアの資料を探してくれているらしい

 

 

「イクスは思ったより凄い数に好かれてんな」

 

 

少し話しただけでこれだけの数の人間が動いてくれている

 

・・・あんまり接点は無いはずなんだけどな




もはや人脈チートです

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