召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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百七十八話~side なのは~

うー気持ち悪い

 

朝起きてすぐに頭痛なんて昨日どれだけ飲んだんだろう?

 

・・・もう全然記憶にないよぉ~

 

 

「あ、なのはさん」

 

「・・・キャロ?」

 

 

エプロン姿のキャロ

 

昨日も思ったけどキャロってかなり家庭的だよね

 

 

「って言うか何で私ソファーで」

 

 

見渡してみると、はやてちゃんが椅子に座って机に突っ伏していてフェイトちゃんが私の寝ていたソファーの下で局服を脱ぎ捨てて寝ていた

 

 

「はい、なのはさん。お水です」

 

「ありがと・・・それにしてもフェイトちゃん」

 

「あーフェイトさんは基本服を着て寝るのが苦手なんですよ。だから家でも結構この状態で寝てます」

 

 

そう言えばキャロは雨水さんの家とフェイトちゃんの家を行き来してるんだっけ?

 

 

「そうなんだ。でも風邪引いちゃうからベットに行った方が良いよね」

 

「あ、それなら毛布を持ってきますよ。起こしたら悪いですし・・・なのはさんは一度お風呂に浸かったら如何ですか? 酔い覚ましになりますよ」

 

 

時間は有るし・・・うん、甘えさせてもらおうかな

 

 

「そうしよっかな」

 

「はい」

 

「・・・あと聞いて良いのか、分かんなかったんだけど雨水さんはなんで入り口で寝てるの?」

 

 

昨日は早くに自分の部屋に戻ったよね?

 

それに殴られたみたいな痕が・・・しかも真新しい

 

 

「無視して良いです」

 

「え、でも」

 

「ささ、朝ご飯が出来る内にお願いします」

 

 

んー納得しよう

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

たっぷりとお湯の溜まった浴槽に深く浸かると気分もサッパリして頭痛もだいぶ引いてくれた

 

でも長風呂しちゃったかも

 

 

「二人とも起きたかな?」

 

 

上がってタオルを巻いて鏡を見る

 

そして少し視線を下げると歯ブラシが置いてあった

 

雨水さんって一体何人の人と一緒に過ごしているのかな?

 

 

「ヴィヴィオちゃん・・・本当に私で良かったのかな?」

 

 

一番子供っぽい歯ブラシ

 

これがヴィヴィオちゃんのかな?

 

 

「昨日は私を選んでくれたけど・・・私が無理強いしちゃった気もするし・・・」

 

「・・・高町一尉」

 

「にゃわっ!」

 

 

ビックリした!

 

振り向いてみると雨水さんが立っていた

 

 

「あのー・・・とても言い辛いのですが・・・それを如何する気ですか?」

 

「それ?」

 

 

指差された先を見ると私の手にヴィヴィオちゃんのらしき歯ブラシが・・・

 

それを真剣に見ていた私って雨水さんの目に如何見えた?

 

 

「・・・ちょっ! 違うよ! 違うからね!」

 

「・・・これはフェイトさんにも尋ねましたけど・・・もしかして高町一尉は百合な人ですか?」

 

「違う!!」

 

 

なんでそうなるの!

 

 

「じゃヴィヴィオの事が嫌いっと」

 

「関係ないよ! ヴィヴィオちゃんは大好きだよ!」

 

「じゃ幼女好き?」

 

「にゃああ~~!!」

 

 

フェイトちゃんがなんて答えたのか知らないけど私に返せる言葉は無かった

 

 

「ははっ、まぁヴィヴィオの事は宜しくお願いしますね」

 

「え?」

 

「負けず嫌いで我が侭でお茶目で悪戯好きで・・・凄く手の焼く子ですけど・・・可愛い子なので・・・」

 

「あ、はい・・・うん! 頑張る! 一生懸命雨水さんの代わりに・・・んん?!」

 

 

雨水さんの人差し指で口を閉じさせられた

 

 

「代わりじゃなくて良いですよ。高町一尉らしいので構いません、ヴィヴィオも別に俺の代わりをしてもらいたい訳じゃないですから・・・偉そうな事を言いましたね」

 

「・・・ううん。今までヴィヴィオちゃんを見てきたのは雨水さんだから」

 

「でしたら最後にアドバイスですけど、ヴィヴィオちゃんってのは止めた方が良いですよ」

 

「え?」

 

 

ちょっと恥ずかしいの

 

 

「さぁさぁ」

 

「ヴィ、ヴィヴィオ?」

 

「そうそう」

 

「ヴィヴィオ、ヴィヴィオ!」

 

「なに?」

 

「にゃっ!」

 

 

雨水さんの後ろからひょこっとヴィヴィオちゃんが出てきた

 

 

「なのはママよんだ?」

 

「あ、ううん。ヴィヴィオは如何したの?」

 

「とびらしめにきたの」

 

 

あ、そっか

 

私が居て雨水さんが入れなかったので扉が開けっ放しになっていた

 

 

「そうなの? 偉いね、ヴィヴィオちゃんは」

 

 

あれ? 褒めたはずなのにぶぅーっと膨れられた

 

え? え? なにか悪い事しちゃったかな?

 

 

「さっきはヴィヴィオってよんでた」

 

「あ、うん・・・でも」

 

「ヴィヴィオ」

 

「あ、えと」

 

「ヴィヴィオ!!」

 

「ヴィヴィ、オ?」

 

「えへへっ」

 

 

笑ったヴィヴィオ可愛いなぁ~

 

 

「ん? あれ? 雨水さんは?」

 

 

何時の間にかに消えていた

 

 

「ホントだ~・・・んーあきパパなにしにきたのかな?」

 

「確かに雨水さんは何しに来たんだろ」

 

「まさか、いまのなのはママをみにきたわけじゃ・・・」

 

 

いまの私?

 

お風呂上りの・・・おふろあがり・・・タオルを巻いてまだ何も着ていない

 

 

「にゃああ~~~!!!」

 

「なのはママはてんねんさんだね」

 

 

一言くらい言ってくれても良かったのに!

 

それに雨水さんは私のこんな姿を見ながらあんな真面目な話をしてたの?! 照れもしないなんて女性として少し凹むよ!




ちなみに雨水が真面目だった理由は近くの着替えの上にレイジングハートを見つけていたから・・・とかなんとかです

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