前回のあらすじ
帰宅→キャロに明日は会って欲しい人が居るから時間を空けてくれと言われる→何故前日にと思ったが仕方ない→喫茶店で会うらしい→フェイトさん発見・・・高町なのは一等空尉殿?→つい咄嗟に観察眼で見てしまい理不尽なくらいな才能を見る→キャロに問い詰めると兎にも角にも話を→でテーブルに座ったが、何故か好意的な目でにこにこと笑顔を向けられる→どうしよ・・・お話と称して砲撃を放つと言われている人間とよりによってお話とは・・・
「え、えーと・・・それで誰が俺に用なのかな?」
「私だよっ」
高町なのは様~~!!! 管理局の白い悪魔と恐れられた砲撃魔が話し相手かよぉぉおおお!
「何か問題あるのかな?」
「何も無いです! イエッサー!」
「そう、あのね。一回前にキャロちゃんから聞いてると思うけどキャロちゃんの為に一緒に自然保護隊に行ってくれないかな?」
きゃ、キャロの奴。まさか高町一尉に協力を求めるとは卑劣なッ!
あれか、フリードの炎で焼くのに飽きたから砲撃で来たか。んー詰んだな
「拒否権はあるんですかね?」
「・・・無い、なの」
笑顔で拒否権を拒否された?!
口調がちょっと子供っぽくて可愛いなぁーとか普段なら思えるかもだけと・・・
目が恐い! 何より胸元でキランキラン言ってるデバイスが恐い!
分かってる! 噂は噂で高町一尉は悪い訳じゃない
「何だかさっきから雨水さんの視線がとても失礼な気がする」
「べ、別に何も・・・綺麗だなーとか?」
「にゃははーそれは嬉しいなっ」
「「・・・雨水さん」」
俺は褒め言葉を送ったはずなのに何故かフェイトさんとキャロから非難の目で見られた
◇◇◇◇◇◇
結果だけ言うと結局俺も一緒に行く事になった
異動願い等も執務官経由なのでスンナリ受理されて日数は掛からなかった
「ったく、面倒な」
「迷惑でした?」
ミッドの次元転移ポートの様な所で適当に昼食を取りながら愚痴を零す
「迷惑かもなーとか思うなら巻き込むなよな」
「だって雨水さんと一緒がよかったですし」
「まー俺も機会があれば自然保護隊の皆にはお礼くらいしないとって思ってたからこれで良かったのかも知れんがな」
とは言え、俺達が自然保護隊に居るのは約一年くらいになると思う
理由は俺の講師休暇期間がそれくらいと言うだけ
「良かったんですよ。これで」
「ふーん」
昼食を終えるとすぐに手続きを済ませて転移する
すると、すぐに向かえの人が来てくれた
しかもご丁寧に前に俺達をミッドまで案内してくれた、おっちゃんだった
「おー! 久しぶりだな。お前等、少し背伸びたか?」
「伸びたよ、成長期は過ぎたがまだまだ成長する年頃だからな」
「私も少しだけ」
「そうかそうか! キャンプで皆が待ってるし、さっさと行くぞ!」
排気ガスを気にしてんのか車では無く徒歩・・・ん? ミッドの車は電気自動車じゃなかったか?
んあ・・・単に道が確りしてないからか
「にしても俺等は前回料理しかしてなかったから何気に自然保護の仕事とか知らないんだよな」
「そうだなぁ、主に保護指定の動物を守ったり金になりそうな動物を捕まえに来た奴を逆に捕まえたりお前等みたいに偶然迷い込む奴をキチンと出口まで案内したり・・・偶に遺跡とか見付ける奴も居るそうだが」
ホント動物愛護団体みたいな活動だな
俺の特典スキルだと天は人の下に人を造らず、されど人の上には人を造った。(長いので統率力と呼称)か全ての事象を観測する者。(表現し難いのでそれっぽく仮完全記憶能力と呼称)が役に立ちそうだ
「確かにこんな森ばっかりの未開地なら遺跡くらい発見出来そうだがな」
「ハハッ! この辺は既に調査済みだ!」
夢を壊しに掛かるなよ
レイジングハートさんが無言で圧力を掛ける。でした