前回のあらすじ
取り合えず暇→高町一尉考案の遊び→高町一尉のチートっぷりに悲しくなりながらやってみた→意外と難しくて奥深い→結構楽しいかも
などとアルフに教わりながら楽しく時間も忘れて遊んでいたのだが、前回と同じ失敗を犯してしまった
周囲に集まる人だかり
「いつの間に」
「気付いてなかったのか?」
アルフは如何やら随分前から気付いていたらしい
遊んでいる間に授業が終わって昼食を食べに来た生徒が、高町一尉が居るのに気付いて・・・そんな感じらしい
「アルフはよくこの視線の中で平然としてられるよな」
「あたしはフェイトで慣れっこだからな」
あーフェイトさんも高町一尉と同様で人気者でしたね
ってか既に高町一尉の周りに生徒が集まり過ぎて声を掛けれる状況じゃないな
「じゃ、帰りましょうか」
「なのはとユーノはどうすんだ?」
「置いて行きます」
あの様子では高町一尉は昼休みにヴィヴィオと会うと言う約束は果たせそうにない
「・・・ま、ユーノも居るし。あたしは雨水に付いてくか」
「ご自由に」
「決まりだなっ!」
◇◇◇◇◇◇
人だかりが面倒で本来の目的である学内探索に戻った訳だが・・・
「お腹が空きましたね」
「だな~あたしの分はなのはに預けっ放しだったよ」
「そっか、なら食堂にでも行って昼食にしましょうか・・・と言いたいところですけど」
俺も学食で済ませようと思っていたのだがこの学院は弁当制らしい
よって食堂と呼ばれる場所が存在しない
「雨水はまだ時間あるよな?」
「まぁヴィヴィオと合流する気も無いので全然有り余ってますよ」
「なら、近くの店にでも行くか。あたしが奢ってやる」
お姉さんぶって胸を逸らして佇むアルフの姿は似合わないの一言に尽きる
「此処で遠慮するのも変な話なので有り難く頂ます」
「うん! 素直が一番!」
さっそく昼食の予定も決まったところで向かおうとすると向こう側から騎士カリムが歩いてきていた
・・・歩くと言うより早歩きって感じだな
「あ、雨水先生にアルフさん」
「騎士カリム、如何したんですか? そんなに慌てて」
「シャッハのお菓子食べちゃったの!」
「「・・・。」」
俺もアルフも騎士カリムの言葉で大体察しは付いたので無言で頭を下げて横を通り帰ろうとする
それにしてもシスターシャッハもお菓子とか大事にするんですね
「待って! 助けて、お願い!」
「聞いただけだと全部貴方のせいじゃないですか」
「だってシャッハったら私に内緒でミッド高級店のチョコなんて買ってたのよ! しかも私がキツイ書類仕事している間に!」
「知りませんし、貴方の言い分が無茶苦茶です! 大方自分へのご褒美とかそう言う類の物だと思いますよ!」
自分へのご褒美か・・・よくキャロから聞くし何度かキレられた経験が有るな
「早く逃げないとシャッハが!」
「って言うかバレてるんですか?!」
「ちょっと席を立った間に食べたから、もう気付いている頃なの!」
それは・・・何処に置いてあったのかが決めてですけど気付いているんでしょうね
と言うか食べた後に慌てるなんて、そのチョコはどれだけ美味しそうに見えたんですか?
「如何します? アルフ」
「チョコを食った騎士カリムが全面的に悪い! ・・・けど放って置く訳にはいかないよな。ん~どうせあたし達は外に行く予定だから熱り冷めるまで一緒で良いんじゃないかぁ?」
優しいね
俺ならシスターシャッハに引き渡す所だけど、流石はフェイトさんの使い魔
「それならついでにそのチョコを買いに行きますか」
「ホント! ありがとっ二人とも!」
この後、シスターシャッハが通りそうな所を避けながら騎士カリムしか知らないような隠れ通路を通って如何にか外に逃げ出した
子供にも広く知られる管理局の白い悪魔・・・ではなくアイドル教導官のなのはさんでした