召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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百八十四話~side 雨水~

前回のあらすじ

 

高町一尉目当てで生徒殺到→面倒なので放って行こう→食堂が無いので外に行こうとしていると騎士カリムが早歩きで登場→何でもシスターシャッハのお菓子を食べたらしい→仕方ないので昼食がてらに買いに行く事に決定

 

アルフも俺もレストランなどと言った雰囲気は苦手なので、アルフのお勧めのジャンクフードを片手に歩きながら食べる事になった

 

 

「おいしい! 私って基本的に滅多な事では教会の外に出ないから新鮮っ!」

 

 

そう言われてみれば騎士カリムを教会以外で見掛けたのは今日の学院くらいだよな

 

それにしても先程のチョコの話を忘れているんでは無かろうかと思うくらいハシャぐ騎士カリム

 

 

「そう言えば騎士カリムも有名人ですし、正直街中歩いて居たら連絡入れられてシスターシャッハに一発でバレるじゃないですか」

 

「大丈夫大丈夫! じゃっじゃ~ん、はやてに買ってもらった変装グッズ~!」

 

 

パーティー用ひげメガネ

 

 

「・・・余計目立ちます・・・くふっ」

 

 

笑っちゃ駄目だ! この人も一応上司!

 

八神二佐も世間知らずの箱入り女性を遊びに使わないで欲しい

 

 

「普通にあそこらへんで帽子でも買えば良いじゃん。あたしが買ってくるから待ってな」

 

 

昼飯は奢ってもらったし、今度は俺が・・・と言おうと思ったが女性物のセンスは俺には選べないし次の機会に言おうと思う

 

 

「ねぇ雨水先生?」

 

「なんですか?」

 

 

何やら真面目な表情の騎士カリム

 

 

「ごめんよっ!」

 

 

何か言い掛けた騎士カリムに耳を傾けようとした

 

その時に子供が走ってぶつかってきたので思わずそちらに注意を逸らしてしまった

 

 

「・・・ああ、すみません。で、話は何ですか?」

 

「あ、うん。えーっと」

 

 

騎士カリムも話よりぶつかってきた子供の方に視線がいっていた

 

 

「お~買って来たぞ」

 

「アルフさん、ありがとう。雨水先生、話はまた後で」

 

 

ん、アルフに言えない話となるとイクス達関係か?

 

まぁ今度にでも呼ばれる事が有るだろう

 

 

「似合ってますよ」

 

「おー雨水が気の利いた言葉を言ってる」

 

「アルフ。俺も女の子や女性に囲まれる中で少しは成長していっているんだよ」

 

 

主に危険回避の目的で・・・

 

 

「そっかそっか! これならキャロも安心して任せられるなっ」

 

「アルフはちょいちょい妙な発言を混ぜてくるよな」

 

「あら、キャロさんと言えば、六課のフォワードの方でしたけど雨水先生とお付き合いされているのですか?」

 

「旅仲間です」

 

 

旅か・・・今度家族キャンプにでも行こうかな

 

 

「旅仲間? 変わった仲なのですね」

 

「変わった仲なんですよ」

 

「雨水先生は婚約の願望とかは無いのですか?」

 

「有りますよ」

 

 

有り余るくらいですよ

 

 

「そうは見えないのですけど・・・」

 

「相手が居ないのでそう見えるだけです」

 

「・・・どうかしら?」

 

 

自分を指差す騎士カリム

 

はぁ~如何捉えろと?

 

今度はどんな事に興味を示したのか

 

 

「あら? 私は結構本気だったのにな~」

 

「シスターシャッハに俺が怒られます」

 

 

ん、そろそろ喉が渇いてきたか

 

騎士カリムは缶の紅茶でも大丈夫な人なんだろうか

 

 

「ん? んん?」

 

 

後ろポケットをさり気無く触るが何の感触も得られない

 

 

「どうした、雨水?」

 

「どうしたのですか? 雨水先生」

 

 

これ財布を落としたな

 

・・・ふむ、何処で落としたのか

 

 

「おーい、どうした~」

 

「あ、悪い。二人ともちょっと先に行っていてもらって良いですか?」

 

「別にあたしは待っててやるぞ?」

 

「良いですってすぐに追いかけますので」

 

 

他人を優先しがちな二人を如何にか先に行かせて取り合えず歩いてきた道を引き返した




アルフがの世話焼きさんな感じが出てますね

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