召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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一話~side 雨水~

前回のあらすじ

 

お腹減った→草むらから何かが出てきた!→草むらから美幼女が現れた!→勢いで食べる発言→美幼女、恐怖→そして現在

 

 

「お、おいしくないですよぉ」

 

「う、うん。ん?いやむしろ美味しそう?」

 

 

ジュルリ

 

 

「ひぃ!」

 

 

幼女はビクッと体を震わせて一歩下がる

 

ロリOK!ぺドNO!

 

 

「ハッ! ごめんごめん、ちょっと道に迷っちゃってー」

 

「まいごさん?」

 

「そうそう、行くあて無しの迷子さんなんだよね。アハハ」

 

「かえるおうちないの?」

 

 

美幼女は、恐る恐る俺に近付いて会話のし易い位置で立ち止まる

 

食べちゃう発言はチャラにしてもらえたようです

 

 

「無い! ・・・かな?」

 

 

少なくとも此処は日本じゃなさそうだ

 

仮に日本でも前の家が存在してるとは限らない。ってかそもそも家があったとしてそこに俺の居場所は無いかも

 

・・・ん?待てよ

 

いまの俺ってホームレス?

 

 

「わたしとおんなじ」

 

 

まさかの衝撃発言

 

こんな美幼女が俺と同じくホームレスとは・・・危険だ!

 

 

「なら一緒に行こう」

 

 

男は狼! 男は獣! 男は・・・んーと。そだ、男はスケベ! よし三拍子揃った

 

 

「いいの?」

 

「もちろん!」

 

「ぅふぁ」

 

「ん?」

 

「うああぁ~ん!!」

 

 

何故か泣き出してしまった

 

女の子って難しい・・・じゃなくて

 

 

「ちょ! え?! なに! 俺、悪い事でもしちゃった?!」

 

「あぅ、ふぇぇちがうの。わたし、うれしくて」

 

 

何だか純粋な子供の心を見ていると・・・真っ黒な大人は酷く傷つく

 

 

「くっ! これは強敵だ、深く抉ってくるぜ」

 

「だ、だいじょうぶですか! いや! しんじゃやあ!」

 

 

いや、心の傷ですから肉体的には問題無いです

 

そんなこんなで美幼女と一緒に旅をする事になりました

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

「あ、これはたべれますよ」

 

「ほんと? サンキュ」

 

「いえ」

 

 

美幼女の前に住んでいた家はこの辺らしく、この辺の動植物にはとても詳しかった

 

ついでながら驚く事に美幼女はファンタジー生物を連れていた

 

 

「キュクルゥ」

 

 

ドラゴン(幼態)である

 

 

「肉とか美味しそうだよな」

 

「な! フリードはともだちです!」

 

 

美幼女は俺からフリードを遠ざける

 

別に本当に食おうとは思ってないの・・・いまは・・・

 

最初はマジで非常食と考えていた

 

 

「それにしても俺達は一体何処を目指して歩いているんだろう」

 

「さあ? わたしもむらからは、でたことありませんでしたから」

 

 

とは言え、一定の方向に向かって歩いていれば・・・その内だけど森から抜ける事は出来るはず

 

 

「ギャオオオオ!!」

 

「見てない見てない」

 

「りゅうしゅ?! なんで!!」

 

「知らない知らない。俺はあんな表現し難いのを竜とは認めない。リオレウスくらい持ってこいバーカ」

 

 

目の前の形容し難い竜種さんは明らかに涎を垂らして俺等を見ている

 

 

「ね、ねらわれてませんか?」

 

「キャロ、良いか?良い事を教えてやる」

 

「はい! なんですか! 雨水さん!」

 

 

初名前登場

 

美幼女ことキャロ・ル・ルシエちゃん、俺こと雨水秋春・・・あれ?俺だけ名前でキャロは俺のこと苗字で呼ぶんだ

 

 

「耳を塞げ。目を閉じろ。さすれば新たな道がひら」

 

「ひらきません! しぬきですか?!」

 

 

セリフの途中に割り込まれた

 

 

「ガウガー!」

 

「そだ! フリードがいた!」

 

「むりですって! フリードはまだこどもです!」

 

 

そうか・・・なら仕方ない

 

 

「逃げよう」

 

「さんせいです」

 

 

一、二、三

 

 

「走れ!!」

 

「ガグルガアァアアアァアアア!!」

 

「おってきてますよぉぉおおお!!?」

 

 

大丈夫。俺等はまだ死なないはず・・・たぶん・・・きっと・・・だよね?




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