召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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二百六話~side 雨水~

前回のあらすじ

 

午後→模擬戦らしい→コロナちゃんが話し掛けてきた→意外だったので話し込む→ヴィヴィオの模擬戦を見ておらずに拗ねられた

 

授業参観が終わった次の日に騎士カリムから呼び出しを受けた

 

いっその事だけど行くの止めようかと思ったが、あれでも一応偉い人なので行くしか無いのです・・・まぁ気分的に?

 

 

「それにしても、この内容は無いよなぁー」

 

 

可愛い子を捕まえたから見においでっ!

 

一番印象が強い文はこの一文だろう

 

まぁ本当にこれが目的とは思えないけど、これで来ると思われているのが屈辱だ

 

 

「お前・・・じゃなくて貴方がお客様で宜しかったのでしょうか?」

 

 

背後から慣れない言葉で喋ってると思われる女の子っぽい声が聞こえた

 

 

「たぶん、そうだけ・・・なにやってるの?」

 

「なっ! お前はっ!」

 

 

修道服を着たシャンテちゃん

 

予想通りの様な気もするが、やっぱり聖王教会に拾われたか・・・

 

 

「ちょっ! シスターシャッハが重要人物だって言うから・・・あーもぉ!」

 

 

地団駄を踏むシャンテちゃん

 

それにしても綺麗に整えて衣装も決めると結構違って見えるよな

 

元が良いから余計に可愛い

 

 

「まぁまぁ他の子達は?」

 

「・・・今日来る人のおかげで学校に行けるんだとよ」

 

「へぇー」

 

「そいつをアタシは迎えに来たんだよ! つまり! ・・・分かるだろ、ってか分かれ!」

 

 

え? 俺?

 

あ~・・・だったら、騎士カリムの今回の話は、俺に学校の幾つかを紹介して欲しいとかなのかな

 

 

「それで頑張って敬語で喋る努力をするなんて、やっぱりシャンテちゃんは良い子だね」

 

「う、うるせい!」

 

 

話が長くなるなぁと思っていると、シャンテちゃんは俺の背中を押してさっさと騎士カリムの部屋に案内しようとする

 

 

「そう言えばシャンテちゃんは見習い修道女って事になるの?」

 

「あ? ああ、恩返しって訳じゃねぇけど・・・まぁ色々な」

 

「なら、指導はシスターシャッハか」

 

 

いまの不良っぽいシャンテちゃんも見納めになるのかねぇ

 

 

「シスターシャッハも忙しいし、付きっ切りじゃねぇけど色々教えてくれるんだってよ」

 

「シャッハって怖いでしょー」

 

「まぁ怖い、な・・・殴られたんだぜ?」

 

 

ん? 今のは誰だ?

 

 

「あれ? これって驚くパターンじゃないの?」

 

「まぁ展開的にはそうですね。騎士カリム」

 

 

シャンテちゃんの後ろで可愛く小首を傾げる騎士カリム

 

・・・聖王教会内でこんな事をするのは騎士カリムくらいなのですぐに分かった

 

しかし入り立てのシャンテちゃんが驚いてくれたので満足そうに笑っている

 

 

「もぉーせっかく二人を驚かそうと思ったのに片方だけかぁ~」

 

「でも驚いてくれる人が増えたので良かったじゃないですか」

 

 

まぁ殆どの驚くパターンは貴方が聖王教会を抜け出した時でしょうけどね

 

 

「うん! シャンテが来てくれて嬉しい!」

 

「・・・。」

 

 

照れるシャンテちゃんに騎士カリムは後ろから抱き付く・・・歩き辛そうだな

 

まぁシスターシャッハがモノを教えるなら、その内シャンテちゃんは怒る側に回りそうだけどね

 

 

「さ~って真面目な話をしましょっ? お部屋はあっちねぇ~」

 

「真面目なトーンで話して下さいよ」

 

 

シャンテちゃんは俺と騎士カリムの掛け合いについていけずに交互に困ったように見ながら後ろから付いて来ていた




シスターシャッハが居ないと騎士カリムはのびのびと遊びます

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