召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

221 / 414
二百二十話~side なのは~

ある日の事

 

私がいつもみたいに雨水さんの家にヴィヴィオに会う為に行くと雨水さんから頼みごとをされました

 

ヴィヴィオとイクスの水着を選んでくれませんか?

 

そんな訳で休日なのです

 

待ち合わせ場所は雨水さんがよく使う喫茶店、二人もその方が分かりやすいかなって思う

 

 

「イクスお姉ちゃんのアイスわけて~」

 

「は? なんで私が。自分で買えば良いじゃないですか」

 

「イクスお姉ちゃんのがほしいんだもんっ」

 

「・・・。」

 

 

二人で抹茶アイスを仲良く食べながらやってきた

 

・・・混ざりたい!

 

 

「んん、ヴィヴィオ~! イクスちゃ~ん!」

 

「あ! なのはママ!」

 

「・・・高町なのはですか」

 

 

ヴィヴィオは手を振りながら走ってくる

 

イクスちゃんはと言うとアイスを堪能しながら、ゆっくりとした歩調で近づいてきていた

 

 

「なのはママ! 今日はよろしくね~!」

 

「うん! 任せておいて! 可愛い店、フェイトちゃんにいっぱい聞いてきたから!」

 

 

フェイトちゃんは小さい子の事ならかなり詳しい

 

実際エリオやキャロ、あと甥っ子と姪っ子の相手もしているらしい

 

 

「そうなの? 楽しみだねっイクスお姉ちゃん」

 

「楽しみ? 何処に楽しみになる内容が含まれていたのですか?」

 

 

イクスちゃんは本当に分からないといった表情でヴィヴィオを見ている

 

 

「もぉーイクスお姉ちゃんだってあきパパにはかわいいって言ってほしいんでしょっ!」

 

「・・・。」

 

 

これが無言の肯定って言うのかな?

 

 

「ああ、そう言えば高町なのは」

 

「ん?」

 

 

そう言えば何でフルネームなのかな?

 

 

「私は嘘を付くのが苦手なので最初に言っておきます」

 

「う、うん」

 

「私は余り貴方が好きではありません」

 

 

す、ストレートだ

 

・・・イクスちゃんは私の事が嫌いなのかなーって思った事は何度かあるけど面と向かっては辛いな

 

 

「貴方はヴィヴィオの母親のつもりなのでしょう。それは如何で・・・」

 

「ん? 如何したの? イクスお姉ちゃん」

 

 

イクスちゃんは無言でヴィヴィオを見詰めている

 

その迫力にヴィヴィオも少し引いていた

 

 

「いえ、もしかして高町なのは・・・貴方はヴィヴィオの母親にすら、なれてないのでは無いですか?」

 

「「え?」」

 

 

思わずヴィヴィオと言葉が重なる

 

 

「そ、そんな事ないよ、イクスお姉ちゃん。なのはママはちゃんとママだよっ」

 

「ならば、ヴィヴィオ。貴方は私達の記憶について高町なのはに喋った事はありますか?」

 

「・・・。」

 

 

記憶?

 

私達って事はイクスちゃんも関係している記憶?

 

ヴィヴィオも無言になっちゃってるから、何かあるのは本当なんだよね

 

 

「ヴぃ、ヴィヴィオ?」

 

「・・・それは、なのはママが知ることじゃないよ」

 

「確かにお遊びで親をしている様な人間に教える価値は無いのかも知れませんね」

 

 

その時にギロリと私が一度も見た事ない様な雰囲気でヴィヴィオがイクスちゃんを睨んでいた

 

まるで別人みたい

 

と思ってしまった自分が居て、イクスちゃんの言う通り、まだまだヴィヴィオの事を知らないんだなって思わされてしまう

 

 

「ヴィヴィオ。いつもの作りが崩れていますよ」

 

「・・・イクスお姉ちゃんはいじわるだよね・・・あーもぉ! なのはママも気にしないでっ! 今日は水着をえらびに行くんだからねっ! かわいいのえらんじゃうぞー!」

 

 

いつの間にかに笑顔に戻っていたヴィヴィオは元気よく不機嫌そうなイクスちゃんと困惑する私の手を握って立ち上がった




危うく街中で喧嘩勃発でした

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。