召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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二百三十一話~side ヴィヴィオ~

聖王の記憶

 

それは王族として生まれてから死ぬまでの一生分の記憶

 

喜怒哀楽すべて揃ってる

 

 

「・・・そうだったんだ」

 

「にゃはは、あくまで一部だけどねっ」

 

 

なのはママに一人で勝手に色々していた事を、心配されて、叱られて、いっぱいお話をした

 

 

「でも、ゆりかごに乗った記憶もあるんだよね?」

 

「うん。ことばだと伝わらないかもだけど、けっこう酷かったんだよ? 見渡すかぎり火の海とか普通だったし」

 

 

なんて言ったって戦乱期だもんね

 

 

「・・・ヴィヴィオは怖くないの?」

 

「こわいって言うか、悲しかった。オリヴィエはね? いつも心で泣きながら戦場に立つの・・・いつもいつも倒れていく人達を見ながら、戦乱なんて早く終わってほしいって願ってね?」

 

「・・・。」

 

 

きっとイクスお姉ちゃんもそう

 

戦乱期の人は誰だってそうだったんだと私は思いたい

 

 

「ところでさー、なのはママ?」

 

「ん? なぁに?」

 

「イクスお姉ちゃんどこ」

 

「たぶんクリスが知ってると思うよ?」

 

 

クリス?

 

そう言えばなんだかあわててる

 

 

「クリス、おちついて?」

 

 

クリスは深呼吸をするように手を広げて閉じる

 

そして空中にモニターを展開した

 

 

「イクスお姉ちゃん」

 

「イクスちゃん」

 

 

映っていたのは、大人モードのイクスお姉ちゃんが私が襲った違法ベルカの男を担いで結界を切り裂き出て行く所だった

 

 

「・・・あ、あきパパに怒られる!」

 

「え? それだけ?」

 

「一大事だよぉ! どうしよっ! ヴィヴィオのせいだよね?!」

 

「んー・・・」

 

 

だまらないでぇぇ

 

イクスお姉ちゃんだったら、犯人は後日死体で発見されました。なんて普通にあるよ?!

 

 

「さがそう!」

 

「でも、イクスちゃんの行き先なんて・・・」

 

「だいじょうぶ!」

 

 

クリスは映像を閉じてミッドの地図を表示した

 

そしてそこに赤い点が書かれていて、いまも移動している

 

 

「これは?」

 

「クリスはノノとつながってるの。だからね? ヴィヴィオがクリスを所持している以上は、イクスお姉ちゃんに場所が分かっちゃうし、その逆もしかりなんだよっ」

 

 

だいたい、たぶんわたしがここに居るのを知っていたのもそれを使ったからだと思う

 

 

「え? クリスにそんな機能あったの?」

 

「うん、あきパパが付けたから、なのはママが知らないのもとうぜんだけどね」

 

 

未だになのはママが苦手そうにしてるからね

 

あきパパとなのはママの間に何があったんだろう?

 

 

「いこっ! なのはママ!」

 

「うん!」

 

 

手を確りと繋いでわたし達はイクスお姉ちゃんのもとへ向かった

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

移動していた赤い点の場所に追いつくとノノは電柱にとまっていてイクスお姉ちゃんの姿は無かった

 

 

「にゃ~! どうしよう!」

 

 

まさかイクスお姉ちゃん、ノノを連れないで行ったの?

 

非殺傷設定を覚えて無いのにぃ?!

 

 

「そっか、元々イクスちゃんにとってデバイスは力を抑制する為の道具だもんね」

 

「でも危ないよ! イクスお姉ちゃんがノノ無しで魔法を使ってるなら、それは人も殺せちゃう!」

 

 

こんな時にあきパパが居てくれたら、たぶん何かがちがっていた

 

 

「雨水さんなら分かるかな?」

 

「あきパパなら・・・」

 

 

あきパパは何の魔法も使えないけど・・・いや、あきパパのアレはある意味わたしやイクスお姉ちゃんには魔法かな

 

 

「・・・こんな時でも雨水さんはヴィヴィオを笑顔に出来るんだね。ちょっと妬けちゃう」

 

「にゃっ! 笑ってない! ほら、いまのヴィヴィオは真面目モードなんだよっ!」

 

 

そうだよ、いまはイクスお姉ちゃんが暴走中の一大事

 

あきパパのいない時だからこそ確りしないと

 

 

「あれ? なのはさん?」

 

 

いきなり呼ばれたから二人とも驚いた

 

だけど周囲には誰も居ない

 

 

「あっヴィヴィオ、上だよ」

 

 

なのはママに言われて上を向くと、キャロお姉ちゃんが、でっかいフリードに乗って飛んでいた




キャロも参戦です
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