前回のあらすじ
ウルちゃんの学院見学→ウルちゃん本人は学院より騎士カリムに興味津々→騎士カリムからお願い→お世話になっているので引き受ける→何故か八神二佐が居る→折角なので少しお茶をして過ごした
ウルちゃんが俺の家で更生の為に居候を始めて少しの時が経った
「普通だな」
手元にあるのは娘二人の通知表
二人とも相変わらず変動無しだな
「なに真面目に見てるんですか?」
「ん?」
自室の部屋でベットに座り考え事をしているとキャロが屈んで下から俺を見上げていた
・・・いつ部屋に入った
「ノックくらいしても良いじゃないのか?」
少し濡れて髪を下ろしてるって事は風呂上りか
薄着な上に無防備なので少し男として困る物があるな
「いきなり入ってこられると何か悪い事でもあるんですか?」
「まぁ隠し事の一つや二つはある」
「・・・ん~まぁそうですね」
納得しているキャロに二人の通知表を渡す
「あーもうそんな時期でしたか・・・わぁ相変わらずヴィヴィオは凄いですね。イクスも見事に見事ですし・・・」
全科目が実習と座学共に満点のヴィヴィオ
実習が満点で座学が信じられない程に低いイクス
二人の特徴がハッキリ出ているこの成績は入学から殆ど変わってない
「ヴィヴィオもイクスも初等科のレベルを逸脱してるもんな・・・まぁイクスは確り座学も頑張らないとだけどね」
まぁ本人は十分頑張ってると思うけど
未だにベルカ歴史では史実を書いちゃって間違えてるっぽい
「ふぁ~・・・そう言えばなのはさんには見せたんですか?」
「写しを送ったよ。あと眠いなら寝ろ」
「あと少し話しましょう」
まぁ明日の仕事に影響しない程度なら良いんだけどさ
「最近局はどう?」
「どうって大して変わりませんよ・・・でも、JS事件後は大きな事件は無いですねぇ~」
ころんとキャロは寝転がりながら答える
やっぱり眠いのな
「フェイトさんを目標にしているんだったよな? 執務官試験受ける気なのか?」
「んー・・・考え中です。でも執務官資格は捜査上便利ですしぃー・・・」
「申請も楽だしな。やっぱりスピードを問われる場合だと申請してる時間も惜しいよな」
「ですねぇ」
凄い軽い返事のような気がする
やっぱり部屋に戻るように言った方が良いか
「キャロ、話なら明日で良いだろ? 明日も仕事なんだし、今日はこの辺で終わりにしようか」
返事が無い
まだ話したいのか?
最近ゆっくり話せる機会は無かったけどさ
「ん? ・・・こいつ」
寝てる
「はぁ遅かった・・・寝るなら自分の部屋に行けって」
運ぶか
あーでも起こして機嫌悪くなったら面倒だ
「流石に代わりにキャロの部屋で寝るのは駄目だよな」
まぁ俺のベットは、イクスやヴィヴィオが入っても良いように、少しはサイズがあるからキャロが寝てもスペースはあるんだが・・・
いまのキャロと一緒に寝るのは駄目だよな
「成長したよな、あのちっちゃいキャロが・・・最初に会った時が懐かしい・・・えい」
ふにふに
うん、柔らかいのは小さい頃と一緒だな
「さて、イクスの部屋に転がり込むか」
もう寝てると思うけど大丈夫だろう
もしかしたらヴィヴィオも居るかも知れないが・・・まぁ詰めれば寝れるかな
「おつかれとおやすみ、キャロ」
布団を掛けて電気を消し部屋を出て行った
無防備なキャロにちょっとへたれな雨水