召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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二百五十五話~side イクス~

自然と心を許せる仄かな温もり

 

私は気持ちの良い目覚めだと思いながら体をゆっくりと起こした

 

 

「むぅ」

 

 

昨日は高町なのは等が泊まった事で、お父様の部屋で眠る事が出来ました

 

しかし、目が覚めると隣で寝ていたはずのお父様は既に居ない

 

隣に温もりが有る事から離れてそう時間は経っていないと思われる

 

 

「・・・確か」

 

 

お父様は今日は仕事だったはず

 

まだ出掛けるのには早いけれど、お見送り出来なかったら・・・嫌だ

 

朝食を食べている事を祈りながら起き上り着替えて階段を下りる

 

すると丁度玄関の方向から靴を履くような音が聞こえてきた

 

 

「イクス? 如何したの、着崩れちゃってるよ?」

 

 

私の足音を聞いて玄関で靴を履いていたルシエさんが振り向く

 

 

「あ、あの、お父様は」

 

「秋春? 秋春なら、ちょっと前に騎士カリムに呼ばれて急いで出て行ったよ?」

 

 

ルシエさんは一度靴を脱いで私の下に来るとテキトウに着てきた洋服を整えて下さった

 

 

「よしっ、それじゃ今日はシロやなのはさんの言う事をちゃんと聞いてね?」

 

「は、はい」

 

 

ルシエさんは今度こそ靴を履いて手を振って仕事に出掛けていった

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

お父様が居ない空間はとても色褪せて退屈です

 

まだ星を見れる時間では無いですが、ベルカ時代と違う空の色も好きなのでベランダで長めていると誰かがやってきた

 

 

「イクスお姉ちゃん! お姉ちゃんはミッド式とベルカ式、どっちがつよいと思う?」

 

 

横で何故かキラキラ目を輝かせながら、意味不明な質問をしてくる妹

 

はぁ・・・高町なのは辺りに聞いていれば良いのに

 

 

「どちらも大差無いですね。遠距離が得意なミッド式、近距離が得意なベルカ式、比べても意味の無い事です」

 

「でもでも、なのはママってミッド式なのにベルカについていけるくらい昇華してるでしょ?」

 

「高町なのはは例外でしょう。全てのミッド式の使い手が、アレと同等なのだとしたら・・・考える必要も無くベルカが廃れたのは必然と言えたでしょう」

 

 

もっとも

 

先天的な才能などに頼ってしまう

 

こんな致命的な欠陥があったのだから戦乱が無くなれば、遅かれ早かれ消えて行く運命だったのでしょう

 

 

「だよねー。いまだに何でミッド式をつかう、なのはママがヴィヴィオの聖王の鎧を貫くほどのしゅつりょくを出せてるのか不思議だもん」

 

 

聖王の鎧

 

私ですら、ロストロギア級の魔力で身体強化を掛けてやっとの防御力を攻撃力の面でベルカに劣るミッドで貫くとは・・・

 

 

「化け物ですね」

 

「もともとミッド式はあんなしゅつりょくを出せる式の組み方は出来ないのに・・・かんかくで組んでるせいなのかな? ブラックアウトダメージになるはずだもんね」

 

 

こうやって魔法の色々を考えている時のヴィヴィオは活き活きとしていますね

 

 

「それにしても貴方は本当に魔法が好きなんですね」

 

「うん! ヴィヴィオがあきパパとなのはママと守れるゆいいつの方法だからね!」

 

 

お父様と高町なのはを守る

 

それがヴィヴィオが魔法を極める真意でしたか

 

らしいですね

 

 

「しかし唯一と言うのは大仰ですね。貴方の笑顔は・・・お父様も、とても好いています」

 

「も?」

 

「ッ!」

 

 

失言でした

 

妙にニヤけているヴィヴィオが鬱陶しい

 

 

「た、高町なのはが、です」

 

「イクスお姉ちゃんが、なのはママのことをぉー?」

 

「なんです、悪いですか?」

 

「ヴィヴィオも、イクスお姉ちゃんの笑った顔は大好きだよっ!」

 

 

座っていた私に横から抱き着いて、そのまま膝に馬乗りになるように乗ってきた

 

 

「・・・うるさい」

 

「にゃははっ」

 

 

まったく、姉をからかうなんて困った妹です




イクスは星だけでなく青空も好きです
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