召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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二百六十八話~side 雨水~

前回のあらすじ

 

ストラトスちゃんの家から帰る→そして直ぐに娘二人を呼ぶ→説教開始→高町一尉も関与→封印はヴィヴィオが解いたらしい→ちょっといじわるして終わる

 

流石に二人は文化圏が違うので、黄色の帽子を嵌めている意味なんて知らないだろう

 

 

「いってらっしゃ~い」

 

「・・・ぶぅ」

 

「はい、行って来ます。お父様」

 

 

ヴィヴィオはどの服に合わせても幼く見えて恥ずかしいと文句を言っていた

 

まぁもちろん被せた・・・だいたい、それが狙いだからね

 

 

「やれやれ、本番は此処からか」

 

 

リビングに戻ると態々朝食を食べる為だけに来た高町一尉が座っていた

 

 

「高町一尉」

 

「はにゃ? 如何したの? 雨水さん」

 

「真剣な話が有ります」

 

 

箸を置いて口元を拭いている

 

そして真剣な表情で俺に真正面から向き合ってくれていた

 

普通に良い人なんだけどなぁ

 

 

「高町一尉、ヴィヴィオにロストロギアの封印に関して何かアドバイスしましたね?」

 

「ん? ん~・・・あ、うん! 教えたかも」

 

「これを見て下さい」

 

 

高町一尉はモニターに表示された映像を見て少し驚いているようだ

 

ふむ、解く事はやっぱり予想してなかったか

 

 

「ヴィヴィオ?」

 

「ヴィヴィオです」

 

「・・・頑張ってるね」

 

 

ええ、頑張ってますね

 

 

「なんでロストロギアの封印についてペラペラ喋っちゃうんですか!」

 

「だって自分の体の事だから・・・ね?」

 

「自分の体だろうと知らなくて良い事も有ります!」

 

 

ロストロギアは現代技術では如何にも出来ないんだから、なるべく使わないで欲しい

 

しかもヴィヴィオの場合はイクスと違ってヴィヴィオ専用に調整されたロストロギアでは無い

 

 

「それにですね! まだヴィヴィオはロストロギアを扱うには幼すぎます!」

 

「それは、うん、そうだね」

 

「軽いですよ」

 

「にゃはは」

 

 

にゃははじゃねぇよ

 

 

「気を付けて下さいよ。ヴィヴィオは一を知って十や百を理解する子なんですから」

 

「き、気をつけます」

 

「あと。高町一尉ってイクスを避けてません?」

 

「違うよ!」

 

 

うわっビックリした

 

何か高町一尉の線に触れたのか急に変わった

 

 

「高町一尉?」

 

「私だって本当は仲良くなりたいよ・・・でも、なんでかな? 声掛けても無視されるし。酷い時は睨まれるし・・・この間なんて不法侵入者って戦刀を向けられたんだよ?」

 

 

不法侵入だったのは事実なのでは無いだろうか

 

 

「大分改善されたと思っていたんですが・・・まだそんな感じですか」

 

「うん。やっぱりイクスちゃんは自分の家族を盗られるって思っちゃうのかな?」

 

「元々人見知りが激しい子でしたからね」

 

 

まだ目覚めたばかりの頃は俺の後ろに隠れてばかりだったな

 

懐かしい

 

ヴィヴィオも今みたいに活発じゃなかった

 

 

「ヴィヴィオのお母さんってところも認めて貰えてるのか不安で」

 

「ヴィヴィオは可愛い妹ですから。やはり姉として妹には幸せになって欲しいと思いますよ」

 

 

その点では高町一尉はきっとイクスの中では微妙だろうな

 

管理局は危険が付き物の職場

 

ヴィヴィオに家族を失う悲しみなんて味合わせたくなんて無いはず

 

 

「そう、だよね。大切な家族には幸せになって欲しいもんね」

 

「そうそう・・・あ、いっそ結婚でもして仕事を落ち着いたら如何です?」

 

「にゃ?!」

 

 

そこまで驚く事ですか?

 

局でも言われている事でしょうに

 

 

「いえ、他意は有りませんよ。ただ、フェイトさんもそうですけど、高町一尉の浮ついた話とか聞きませんから」

 

「し、仕事が忙しいから!」

 

「そうですか。まぁヴィヴィオも自分のせいで、良い人が居ても我慢しているんじゃないのかって悩んでる時も有りますから・・・考えてみて下さい」

 

「にゃう」

 

 

ま、俺も人の事は言えないんだけどね




まだヴィヴィオの成長具合だと、ロストロギアは負荷が大きいです

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