召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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三百四話~side 雨水~

前回のあらすじ

 

旅行八日→映画観賞→の予定がハイテンションなウル登場→聞いてもいない一人語り→なぜか時間航行の話題へ→そっちが本題らしい→無事とは言い難い成功を収めた

 

ともあれ時間航行先で出会った、高町一尉の幼少期そっくりなシュテルちゃんのおかげで大分現状の把握が出来た

 

 

「いや、思ったより不思議物体が多いね」

 

 

リビングに向かっている最中らしいのだが、廊下に幾つか古そうな物体が転がっている

 

なんか扱いが雑だ

 

観察眼が無いから正確性は無いけれど、結構珍しいのも混ざってると思う

 

 

「ああ、それはレヴィが遺跡から発掘した物です」

 

「え? 一人で?」

 

「殆どはそうですね」

 

 

・・・へぇ、これだけの物を単独で発掘してくるなんて凄い

 

探査系が得意なのかな

 

 

「解析が少し大変そうだね」

 

「確かにそうかも知れませんね。私は関与していませんが・・・アキハルの体を治す物も眠っているかも知れません」

 

「・・・まぁこれに関しては気長に考えるよ・・・ちなみにシュテルちゃんと一緒に行動した俺はどっちだった? 大人と子供」

 

 

質問に対して、シュテルちゃんは口を開いて、少し困ったようにまた閉じた

 

そう言えば情報の開示は慎重にしてるんだっけ

 

大きな出来事は変わらないにしても、会話一つで何かが変わる可能性もあるらしい

 

 

「あ、無理に言わなくても良いよ。単に気になっただけだからね」

 

「・・・言えないと言う訳ではありません。恥ずかしいと、そう思っただけです」

 

「恥ずかしい?」

 

「ええ、度を越して甘えてしまいましたから」

 

 

甘える。あまりシュテルちゃんから想像できない行動だよな

 

暫らく、その事について考えていたら着いてしまった

 

 

「五分ほど待っていて下さい。説明してきます」

 

「ん? 分かった」

 

 

それほど待った感じもしない内にシュテルちゃんが出てきた

 

 

「どうぞ。中の三人には、大まかな事情は話しています」

 

「ありがと」

 

 

中に入って見ると、テーブルの中央に八神二佐をモデルにした子がドンと構えて座っていた

 

 

「まったく、科学者ごときに良い様にされるとは・・・腑抜け過ぎでは無いか?」

 

「そうだぞー! ふぬけてるぞー!」

 

 

開口一番、中々酷い言われようである

 

 

「いや、自分でも油断したと思ってるけどね」

 

 

言い訳だけさせてもらえるなら、ウルのタイムマシンの発表の仕方が割と上手かったせいだ

 

タイムマシンなんて、俺じゃなくても乗ってみたいと思って当然だろ?

 

 

「まぁ良い。我は黒天に座す、闇統べる王! ロード・ディアーチェ! この名、心に深く刻んでおけ!」

 

「僕はレヴィ!」

 

 

八神二佐をモデルにした子がディアーチェちゃん

 

フェイトさんをモデルにした子がレヴィちゃん

 

うん、シュテルちゃんもそうだけど、本当に似てるのは見た目だけみたいだ

 

 

「えーっと、その子は?」

 

 

ディアーチェちゃんの後ろで、丁度俺から隠れる位置に居る

 

時折視線が合うのがその度に顔を伏せてしまう

 

・・・とりあえず誰にも似てない

 

 

「紫天の盟主、ユーリ・エーベルヴァインだ。恥ずかしがりや故な、違う時間の流れから来た貴様だと慣れるのに、以前と同じ時が必要らしい」

 

「そうなんだ。よろしく、ユーリちゃん」

 

「・・・えと、あの、よろしくお願いします。雨水さん」

 

 

一通り紹介し終えたところで、ディアーチェちゃんは大きく頷く

 

 

「ふむ、あとは桃色と赤毛だけだが・・・待つのも面倒だ、先に歓迎会の準備を進めるぞ」

 

「やった~! 王様! 運ぶのてつだう!」

 

「では私も」

 

「当たり前だ。ユーリ、準備が終わる間は遊んでもらえ。シュテルの話だと、差は大して無いらしいからな」

 

「はい、頑張ります。ディアーチェ」

 

 

うむ。と満足そうに頷いたディアーチェちゃんは、二人を連れて出て行った




今更ですが、今回はドラマCDの話を参考に進めていこうと思っています

まぁあくまで参考程度なので、本編とは大分逸れると思います

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