召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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二百二十三話~side ヴィヴィオ~

家族旅行二日目

 

えーゴホン

 

さっきはあきパパに動揺させられたけど、いまは真剣になのはママとアインハルトさんの戦いを見ている

 

って言ってもね。わたし達が来た時には殆ど決着がついていたので、いまはアインハルトさんが何処まで意識を失わずに喰いつけるか。みたいになってます

 

 

「どうだ? データは取れてるか?」

 

「うん、やっぱりなのはママは適任だね。きちんとアインハルトさんが攻撃できるチャンスを作ってる」

 

 

他の人だと。一気に潰して終わろうとするからデータにならない

 

それに比べて、教導の経験なのか格下との実戦でも適度に戦ってくれてるの

 

 

「上手く活かせてないみたいだけどな」

 

「にゃはは、それは仕方ないよぉ。なのはママは素でイクスお姉ちゃんの斬撃をかわしちゃう人だよ?」

 

「出会った当時の話か」

 

「うん」

 

 

あの頃に比べたら本当にイクスお姉ちゃんは性格的に丸くなったよねぇ

 

あきパパ以外には無視が当然で、接触する人には戦刀で対応するような危険人物だったもんね

 

最近は家族以外にも話くらいはするようになったけど

 

 

「懐かしいねぇ。ヴィヴィオも、もっと純粋な子だったのに」

 

「失礼なの」

 

「いまではこんな裏役がハマっちゃう子になって」

 

「良いの! どうせヴィヴィオの本性を知ってるのなんてイクスお姉ちゃんとあきパパくらいだもん!」

 

 

猫被るのは得意だもん

 

その気になればイクスお姉ちゃんだって騙せるね!

 

 

「ま、高町一尉には、もうただの明るくて元気な子じゃないって思われてるけどな」

 

「え、ホント?」

 

「最近アインハルトちゃんの事で揺れてたからな。最初の頃の子供らしいヴィヴィオ像は崩れてきてるだろ」

 

 

そっかぁ

 

なのはママにはあんまり知られたくなかったんだけど

 

 

「うにゃあ~・・・だって好きなんだもん」

 

「だから、仕様が無い?」

 

「しょうがないよー」

 

 

揺れない方がおかしいよ

 

なんとなくあきパパの視線が居心地悪かったので、モニターに視線を移す

 

・・・あ、終わってる

 

 

「あ、いつのまにか終わってる」

 

 

あきパパも同じようにモニターを見たみたい

 

なのはママがアインハルトさんを介抱してる様子が映っていた

 

 

「おお、介抱してる」

 

「それが普通なの」

 

 

驚きながら珍しそうに言ってるけど、戦ってそのまま放置なんてイクスお姉ちゃんくらいしかしないよ

 

普通はきちんと何かしらの対処は取るモノなの

 

 

「ま、それなりに暇潰しにはなったな」

 

「良いデータも取れた」

 

「ハハッ、良かったな。それじゃあ俺は部屋に戻るが・・・」

 

 

ん? ああ、心配してくれてるんだよね

 

アインハルトさんの事になると、冷静に周りを見なくなるのはわたしの悪い所なの

 

 

「うん。ヴィヴィオはデータを纏めたいから、もう少し居る」

 

「そっか。なら、なるべく早く終わらせて、確り寝るように。明日も色々あるからさ」

 

 

そう言ってあきパパは、鉢合わせしない為ようにモニターになのはママが映ってるのを確認してから出て行った

 

 

「さて、クリス。手伝って」

 

 

ふわふわしながらガッツポーズをしてくれるクリス

 

任せて。かな?

 

 

「にゃはは、ありがと」

 

 

それから熱中し過ぎていたのか、気付いた時には朝を迎えていました


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