召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

34 / 414
三十三話~side キャロ~

ぜんかいのあらすじ

 

あれがこうしてこうなってああなったらああしてこうなってるわけで、つまりわたしがなにをいいたいかというと

 

どうしよう?

 

 

「キャロ・・・マジごめん・・・ゆるして・・・」

 

 

このムカつく寝言を吐いているのが私の初恋? の相手の雨水さんで私は自然保護隊の女性隊員の計らいによって二人っきりにされてしまった

 

感謝はしてますけど心の準備をさせて欲しかったです

 

 

「フリードもシロも居ないし」

 

 

起こした方が良いのかこのまま寝かせていた方がいいのか

 

けして世間から言わせれば格好良い顔付きじゃない

 

髪形も美容室で適当にと言い張る大雑把さ、服装は自然保護の局服だが私服は結構無難好き

 

総合的に言えば悪くは無い。みたいな微妙な点数がつく

 

 

「あ、でも肌やわらかい」

 

 

頬を突いてみる

 

人肌の温かさと予想以上の柔らかさ

 

目線を下げていけば呼吸を楽にする為か局服のボタンを幾つか外して肌を出しているのに目がいく

 

 

「ああええと、掛けふとんでも持ってきた方が・・・でも誰もいないのに離れるわけにもいけませんし」

 

 

なんでしょうか、やっぱりこう言った場合はもっと甲斐甲斐しく看病っぽい事をした方が良いんでしょうか

 

でも私、あんまり病気なった事ないですから看病とか知りませんし

 

取り合えず苦しそうだから局服のボタンを外して緩めた方が良いのかな?

 

 

「雨水はいるか!」

 

「うひゃいッ?!」

 

 

お、おじさん?

 

どうしたんでしょうか。切羽詰まったように慌てて

 

 

「あ、あの! これは! 別にいかがわしいとか、そんなんじゃ」

 

「なに言ってんだ! ヒューズって野郎が仕事の最中に大怪我負っちまったって本局から連絡が!」

 

 

・・・うそ・・・ですよね?

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

真っ白く清潔感のある部屋、正しく病院らしい。ヒューズさんのお部屋は個室で静かな部屋だった

 

 

「お~お前さん達か、何だ? お見舞いか?」

 

 

ヒューズさんは上半身だけ起こして何時もの笑顔で手を振っていた

 

・・・思ったより元気そうで良かったです

 

 

「お見舞いっつたら果物だよな、ほい」

 

「メロン」

 

「フルーツの盛り合わせだ!」

 

 

向かいの店で適当に目に付き買ったお見舞いの品を他のお見舞いの人達が置いていったであろう場所に置く

 

 

「全く、元気なら元気と先に言って欲しいね。キャロを泣き止ませる、こっちの身にもなれよ」

 

「アハハッ! わりぃわりぃ、にしても俺の為に泣いてくれるなんて嬉しいねぇ」

 

「ちょっ! 雨水さん!」

 

 

私はヒューズさんが怪我をしたと聞いた昨日、容態も分からなく重症とだけ聞いていたのでかなり取り乱してしまった

 

 

「どんな任務でそうなったんだよ」

 

「んーちょっとな」

 

 

一瞬だけ二人の間に不穏な空気が漂った気がしました

 

 

「二人は自然保護でも上手くやってんのか?」

 

「まぁな」

 

「バッチリです!」

 

「そりゃ結構なこった」

 

 

これだけ元気なら回復は早そうですし本当に安心ですね

 

それから私達は他愛も無い話で時間を潰した

 

 

「そろそろ、時間か。そだキャロ、少しヒューズに仕事の話するから先帰っててくれないか?」

 

「分かりました、余り遅くならないで下さいね。面会時間終了まであと少しなんですから」

 

「はいはい」

 

 

言われた通り部屋から出る。仕事の話と言うのなら仕方ないです

 

ん? 雨水さんが態々こんな所で自主的に仕事の話を持ち出すかな? いまは休みなのに

 

そう思うと少し好奇心が沸いてしまい扉に耳を当ててみた

 

 

「ヒューズ、お前。右足が動かねぇだろ」

 

 

・・・は? いま雨水さんは何て・・・足が、動かない?




今回の話。予定ではヒューズ死亡の話だったのですが・・・そんなシリアスどうギャグまで戻せば良いか分からない、と思い急遽ですが復帰できない大怪我に変更しました

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。