召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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三十五話~side キャロ~

休みの日

 

今日は相談があってエリオ君に来てもらった、お仕事の邪魔にならないか不安だったけどエリオ君も話があったらしいから丁度良かったらしい

 

迷惑にならなくてよかった

 

 

「えとキャロから良いよ」

 

「あ、エリオ君からで」

 

 

話そうと思っていたのにいざ口に出そうとすると言葉に詰まってしまう

 

 

「・・・じゃあ僕から、実は、今度新設される部隊に誘われてるんだけど」

 

 

ん? 新設部隊?

 

ちょっと待って、部隊なんてそう多く設立されるはずもないしタイミングから見てもしかして・・・

 

 

「あの! ・・・もしかして八神二佐から?」

 

「え? 知ってた?」

 

「うん、私も少しまえに本局から電子メールでさそいが」

 

 

どうやら私達二人とも同じ内容の相談だったみたい

 

古代遺物管理部機動六課

 

確かそれが新設部隊の名前だったとはず、試験的に設立、運用される部隊でロストロギアを専門に自由に動ける部隊らしい

 

 

「・・・えぇとキャロは部隊入りは受けるの?」

 

「わたしは受けてみようと思う」

 

 

前戦部隊なら雨水さんから教えてもらった事をフルに活かせるだろうし、何よりエースと呼ばれる方々から指導を受けれると言うのはかなりプラスになる

 

 

「そっか」

 

「うん、フェイトさんやなのはさんと一緒の部隊なら自分のスキルアップにもなるだろうから」

 

「そうだね、僕もフェイトさんに拾ってもらった恩を返したいし雨水さんから教えてもらった魔法を活かせると思う」

 

 

私もフェイトさんには恩がある

 

フェイトさんに言ったら気にしないでと言うだろうけど出来る限り手伝える事は手伝いたい

 

 

「・・・雨水さんも一緒に来てくれると心強いんですが」

 

「あーむりじゃないかな?」

 

 

雨水さん魔法苦手だから

 

機動隊はエリート魔導師の集団だから雨水さんに誘いが来る可能性は皆無だと思う

 

 

「「・・・はぁ~」」

 

 

部隊入りしたら雨水さんとは離れ離れかぁ・・・嫌だなぁ

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

私達はそれからそれぞれの不安を相談しながらゆっくりと歩く

 

話してみるだけでも楽になると言うのは強ち間違いじゃないらしい

 

 

「キャロ」

 

「うん、言いたい事は分かるよ。エリオ君」

 

 

ふと立ち止まり二人して違和感を感じ取る

 

視線

 

監視と言う程には厳しくはないですけど明らかに固定された視線、私達は再び歩いて自然を装って後ろを確認すると

 

雨水さんとフリードとシロが居た

 

 

「何をやってるんでしょうか?」

 

「雨水さん、今日は仕事のはずなんだけど」

 

 

それは出掛ける前に確認済み。フリードとシロの散歩をお願いしたから一緒なのは不思議じゃないけど

 

それにここは雨水さんの担当地区じゃないから仕事中だとも思えない

 

 

「何処で気付かれたんだろうね」

 

 

エリオ君は恥ずかしそうに苦笑する

 

 

「たぶん結構前に雨水さんの担当地区付近を通ったから、その時かも・・・でも雨水さん魔法苦手だからあの距離なら会話は聞き取れてないと思う」

 

 

絶対私達を発見した時は何か面白そうな事がとか考えたに決まってます

 

フリードとシロまで巻き込んで・・・はぁー

 

 

「秋兄さん、遠慮してるんですか?」

 

「違うと思う」

 

「そうなんですか?」

 

「うん」

 

 

そもそも私達に遠慮をしているなら尾行なんてしません

 

 

「どうする? 僕たちの方から行ってみる?」

 

「んー・・・そうだね、そうしよっか」

 

 

私はあえて森の中に入り木の陰に隠れる

 

雨水さん達は突然消えた私達に驚きながら入って私達の近くまで寄ってくる

 

 

「あれ? 見失った?! あー二人共小さくて面倒だ」

 

 

酷い言い掛かりです




ようやく原作の兆しが見えてきました

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