召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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三百八十五話~side シロ~

雨水家リビング

 

キャロが拉致されてから翌日、管理局から帰ってアギトと作戦会議をしてるけど。そろそろアギトが大声を出しそうだから事前に耳をペタンと閉じます

 

 

「はぁ?! それでフェイトさんにバレたってのか?!」

 

「わん、ごめんね?」

 

「笑って済むか! それで、フェイトさんは」

 

「いやぁ、それが物凄いスピードでどこかに・・・」

 

 

あのときのフェイトさんは怖かったよぉ

 

ルネッサ執務官補と喋ってたら突然来るんだもん。驚いて帰ろうとしたら呼び止められて、どうしたの。って延々と聞かれ続けた

 

絶対! 私じゃなくても喋ってたね!

 

 

「ったく、まぁ喋っちまったもんは仕方ねぇけど。どうする? だったら早めにケリ付けねぇと拡散して大事になんだろ」

 

「ん~、でも教会も魔女の森を知らないらしいんだよね」

 

「・・・そうなのか?」

 

「そうそう」

 

「教会が知らないって事は管理局のデータベースにあるはず無いってか。だとしたら、後は実際行った事のあるヴィヴィオくらいか」

 

「あと、覇王の子もね」

 

 

いまは学院に居るだろうから、協力を要請してみるのも良いかもだね

 

 

「でも、なんで教会が知らねぇんだ?」

 

「その森が聖王戦争時代の盟約で不干渉なんだって。だから、教会は可能性のある区画全部を保護区画にして、あとは基本放置で済ませてたらしいよ」

 

「可能性って言ってもそんなに多くないんだったら手分けしたらどうだ?」

 

「それも一つの手だけど、同時に多数の場所。しかも広域なんて許可がね」

 

「まぁそうな」

 

 

当然事件性があれば出来ない事ではないけどね。でも、今回は古代ベルカ関連だし、騎士団の側が出しゃばって来るに違いないよ

 

ヴィヴィオも詮索して欲しくないだろうし、なるべく内輪で終わらせたい

 

 

「わんっ! とにかくガンバル!」

 

「で、具体的に何すんだ?」

 

「学院に居る覇王っ子か病院に居るヴィヴィオに聞くしかないね!」

 

「・・・だな」

 

 

そうと決まれば即行動だね

 

 

「どっちに行くんだ?」

 

「ん~覇王っ子の記憶は曖昧らしいから、絶対に覚えてるヴィヴィオだね!」

 

「了解。あたしも行くぞ」

 

「おっけー、折角だから昨日渡せなかったアキハルへのお土産も持っていかないとね」

 

「お土産? あ、お見舞いか。どうせ今日か明日には退院なんだからいらないんじゃないか? むしろ退院祝いになっちまうぞ?」

 

「え~」

 

 

ま、それならそれで良っか

 

どうせなら家族皆でご飯とかも有り!

 

 

「どした、シロ」

 

「お肉! そうだ、美味しいお肉のあるところに予約を入れないと!」

 

「いまから予約は難しいだろ」

 

「そう? だったから、家でお肉パーティだね! そうと決まれば急がないと!」

 

「そうと決まればって、おいシロ。目的覚えるよな?」

 

「もちろん! 皆でパーティだよね! あ、なのはさんとフェイトさんに買出し頼んでも大丈夫かな?」

 

 

子供組はヴィヴィオに誘ってもらった方が伝達が早いかな

 

 

「違げぇし。しかもフェイトさんはキャロの事件に付きっ切りで、なのはさんは・・・確か海鳴に帰ってなかったか?」

 

「え、なんで?」

 

「なんでって。ヴィヴィオの試合が色々ショックだったんじゃねぇの? 一応いままで立派に保護者してたつもりだったんだろうし。それで、実家に相談に行ったらしいぞ」

 

 

ん~ヴィヴィオが隠し事をいっぱいしてる事なんか気にしなくて良いのに。本人でも抱え切れなさそうなモノだけ大人が対処してあげれば良いんだよ

 

 

「そっかぁ、じゃあ今日すぐには戻れないね」

 

「無理だろうな」

 

「よし! なら、アギトは買出しね! 私が向かえに一っ走り行ってくるから!」

 

「ああ、それが妥当・・・あ? いや、ちょっと待てシロ!」

 

 

ふっふーん、それじゃあアキハル達をさくっと迎えに行ってパァーっと騒ごう!


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