召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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五十話~side 雨水~

前回のあらすじ

 

風邪を引いたキャロの為にフェイトさんやアルフがやってくる→色々と俺が出来ない事を頼む→途中でエリオからお見舞いの映像付き通信があった→色んな人の看病の甲斐もありキャロ復帰

 

その後のお礼周りは少し面倒だった

 

 

「雨水さん、少し時間もらえますか?」

 

「ん? 良いけど? 治ったとは言え一応念を取って休みにしてるからな」

 

 

熱も下がったしキャロはもう大丈夫だと言ったのだが最後には休めと命令形で言われた

 

心配性の集まりかと思ったよ・・・いや、まぁ実際心配性の集まりだな

 

 

「キュク?」

 

「ガウ」

 

「フリードとシロは遊んできてもいいよ」

 

 

キャロは二匹を遊びに行かせ面と向かう

 

如何でも良いけどキャロって髪伸びると癖っ毛が目立つよな

 

ワザとしたみたいで似合ってはいるから気には留めないが

 

 

「そろそろ自然保護の異動期間も終わりですね」

 

「あーそろそろだったね」

 

 

すっかり忘れていた

 

次は適当に前の所に戻るとするか

 

特に希望も無いし今までと全く関係無い部署と言うのも有りかも知れない

 

 

「わたし、実は八神二佐にさそわれて機動隊に行く事になったんですよ」

 

「へー機動隊? 大変だねー、頑張れ」

 

「毎回思いますけど、雨水さんってもしかして他人に関心ゼロですか?」

 

「そんな事はない」

 

 

他に言い様が無いからこう言っているだけだ

 

 

「・・・正直反対されると思ってました」

 

「なんで」

 

「だって、わたしは少なからず雨水さんと深い仲になれたと思いましたし、機動隊は危険の多く付き纏う最前線部隊です」

 

 

あーなるほど

 

確かに俺もキャロの選択の全てを賛成している訳ではない

 

機動隊といえばキャロの言う通り危険が多く毎年怪我を理由に辞めている人間も少なからず存在する

 

そんな中に将来有望のキャロを入れるのは明らかに早い

 

 

「それはお前・・・キャロが決めた事なんだろ?」

 

「はい」

 

「無理やりでも強要でも脅しでも無く」

 

「はい」

 

「なら俺が反対して如何するよ」

 

「え?」

 

 

ポカンと面白く口を開けたキャロが此方を見る

 

ちょっと可愛いな

 

 

「キャロが選んだ道なら俺は見守るくらいしか出来る事はないよ。まぁ手伝って欲しい事があるなら何時でも言ってくれて構わないけどね」

 

「うすいさん」

 

 

とても感動されているが割と普通の事を言っているだけなんだが・・・これは普段アレだからギャップとかって奴か?

 

 

「にしても、機動隊ね・・・出世狙い?」

 

「子供になんて発想してるんですか」

 

「パッと思い付いたのがそれだけだった」

 

 

実際機動隊の昇級の速さは凄い

 

まぁ危険物ロストロギアの探索、調査、確保、の全てをしているんだから当然と言えば当然か

 

 

「そういや機動隊は分かったけど何処の隊? 一課二課辺り?」

 

「六課です」

 

「六?」

 

 

ん~? 機動隊は一課から五課までしか無かったと思ってたんだがな

 

 

「新設部隊ですよ」

 

「あー新設ね。って事はテスト部隊か、それでキャロな訳ね」

 

 

恐らくその部隊の構成員は優秀な新人だろうな

 

八神二佐と言えば局で有名なエースの一人、その人から直接誘いが来たって事は八神二佐が部隊長かな?

 

 

「それで?」

 

「ああ、普通エリート部隊の機動隊から幾ら将来有望とは言えキャロのレベルはまだ早いなって思ったんだよ。だから新設ならそれでと納得した訳よ」

 

「なるほど」

 

 

しかしそろそろ俺もこの次について考えないといけないな




次回から原作入りです

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