五十一話~side 雨水~
前回のあらすじ
キャロから今後の進路について説明?される→俺の今後も決めないといけないなと思う→約二週間後
自然保護隊に異動してからとうとう一年くらい
「ほんと短かったな!」
「・・・おっちゃん」
むさ苦しい
今日、キャロと俺とフリードとシロの見送り会が開かれる事になった
ちなみにシロは最初は自然保護に残る予定だったのだが付いてくると吠えて譲らなかったので俺の使い魔として登録する事になった
思わぬ所で使い魔ゲット
「皆さん、ありがとうございます」
「ホント短く感じた一年、俺やキャロの面倒を見てもらって、迷惑掛けた事も多かったでしょうけど、本当に有難う御座いました!」
「キュクル!」
「ガウ!」
それにしても態々警邏の人数を減らしてまで会を開いてもらうと少し悪い気になるな
「雨水、お前は次の異動先とかもう決めてんのか?」
「まぁな、知り合いの所に行こうと思ってる」
「そか、残念だな。決まってないなら全然まだ居ても良いんだが」
「あはは、偶には遊びに行くさ」
馴染み深い場所の一つに入ってるからな
「今日はお前も飲め!」
「酒か? んー法律上では飲めるんだが」
「だが?」
「生憎と飲んだことがない」
ま、祝いの席だし今日くらいは問題ないか
「・・・甘い」
「果実酒だしな」
「うす・・・うすひぃさぁん」
何時の間にかキャロは完全に酔っていた、子供だからアルコールの回りが速かったのが恐らく原因だろう
取り合えず未成年の飲酒禁止がミッドの法に載っているか如何か調べるべきだな
「うわっ、ちょ! お前。誰かキャロに酒飲ませやがったな!!」
俺はと言うと初めての酒の味は思っていたより良く抵抗感が無くすんなり受け入れられた・・・と思ったがキャロ同様に最後のほうの記憶が無かった
何かキャロが重要な事を言っていたような気がするんだけどなー
◇◇◇◇◇◇
俺とキャロは自然保護隊の皆に見送られながら一年と言う短いような期間を終えた
そして特別久しぶりでも無いが少し違う気分でミッドに帰ってくる
実際割と頻繁にミッドに来ていた俺は余り懐かしくも無い
「キャロ~!」
「あ! エリオ君!」
「よー、そう言えばキャロはこのまま六課だっけ?」
「はい!」
そうか、それはとても残念だ
「あ、あの秋兄さん?」
「なんだ?」
「これは?」
「キャロの荷物」
送れば良いだろと言ったのだが送る分は送っているらしく、この無駄そうな量は手荷物だそうだ
女の子はこんなもんです。と妙に言い包められた
「重い」
「エリオ、試練だ。それはキャロとパートナーになる最初の試練だ、ってな訳で俺はとても残念だが此処で別れさせてもらおう」
「残念そうに見えないのは僕だけですか?」
そんな事は無い
美少女キャロと歩けるのだから残念で無い訳がない。うん、そう言う事で俺はさっさと逃げよう
「じゃ、二人とも六課で頑張れよ」
「はい! 秋兄さんも頑張って下さい!」
「たまには遊びに来てくださいよ、雨水さん」
「キュクルー」
「ガウ」
フリードとシロもそれぞれ別れを告げている
さてこれから俺も次の仕事場に向かうとするか
アイツらと会うのは久しぶりだが・・・お土産くらいは買って行くべきか
原作ではこのシーンでキャロとエリオの対面