前回のあらすじ
海底遺跡侵入→数々の罠を潜り抜ける→敵と遭遇→奥に向かう方に三体、出口に向かう方に五体→奥を選ぶ→残り蒐集貯蓄ロストロギア五つ、一つはそろそろ魔力切れ
「全貯蓄開放！ 制御無視ショット！」
残りの貯蓄魔力で通路に向けて弾幕を張る。これで相手には魔力弾の壁が向かってきているように見えるはず
マリアージュ燃焼液化
「ちょ！ 待って！ 貯蓄開放！ オーバルプロテクション！」
自爆用のスキルまで持ってやがった
前方通路から暴熱と爆風が襲ってくる
「熱ッ」
三体自爆の防御で一気に貯蓄魔力が減ってしまった
即席で荒い術式になってしまったのも魔力を削った理由の一つ
「・・・んん」
帰りの分を温存する余裕は無い
こうなったら奥地にあるロストロギアに賭けるか
◇◇◇◇◇◇
現代的な機械に囲まれる中央に吸血鬼でも連想しそうな棺が一つ
人型か？ まぁどんな形であれ現状を打破出来るなら何でも良い
「全貯蓄開放、封時結界」
一つ丸々使った結界だ、これでマリアージュも一時は進入出来まい
これで残り三つ
「未調査って言う割には、誰かが手を付けている感じがするんだが」
だけど、機材がどれも埃を被っていると言う事は此処最近は使われていない
あのマリアージュが探していたのはこれだろうけど・・・遺跡まで来て見付けれないとは、アイツらは方向音痴か虫並みの知能かコノヤロー
「よし機材は生きてる」
パスワードは・・・
その辺に散らかった資料を探せばあるか？
パスワードをメモとかに残すタイプの人でありますように・・・
「冥府の炎王？ また物騒な名前だな」
何だ、この神風特攻隊みたいなスキルの王様は
自爆持ちの軍団兵を敵地に送り込んで戦わせて死に掛けたら爆破するようにしておく・・・嫌われていたって言うのも信じられるな
「お、発見発見」
如何やら神経質かつマメな人間なようだ
凄く事細かく書いてある
見ていてイライラしてきた
「文字ちっさ！ コレ本当に手書きだろうな？！ しかも文字が全部同じ大きさだし！」
うぜぇ、まーおかげで大体の事は分かった
「冥府の炎王イクスヴェリア、兵は集い操主は此処に・・・我は力を望む。三連貯蓄全開放！」
人型兵器・・・まぁ十中八九ベルカ技術結晶のユニゾンデバイスとかなんだろうな
ロストロギア三つ分の魔力を吸い棺が開く
「ああ・・・また、目覚めさせてしまうのですね」
・・・え？
「うぇぇえええ？！！」
エリキャロと同じくらいか？ ってかよ、幼女？！ あれ？ 兵器は？
「兵器！ やっべ！ マリアージュどうしよ！ 使えねぇ」
「あ、あの」
「ああ、えーとお前は悪くない」
悪くはないがこれで難易度が上がってしまった
この幼女を連れながら脱出とは
にしても、封印掛けて幼女を監禁とは流石うぜぇ文字を書く奴だ
「聞いて下さい！」
「あ、はい」
幼女は放っておかれたせいか若干涙目である
昔のキャロを思い出すな・・・その経験は活かせそうにないがな
「あなたは何故、私を目覚めさせたのですか？」
「俺が逃げる為だ」
「は、い？ 逃げる？ あ、あの一つ良いですか？」
「どうぞ」
「今は何時で此処は何処ですか？」
随分丁寧な話し方だな、親の教育が良いとこう育つのか・・・ふむ
「いまは新暦七十五年で此処はミッド湾岸レジャー施設建設予定地、海底遺跡だ」
「操主はあなたですよね？」
「ああ、その棺を開けて中の兵器を取り出すキーワードだったからな」
「・・・兵器」
「あ！ 悪いお前が兵器とは言ってないよ？！ 俺も中身は知らなかったんだって」
「中身を知らない？」
何だか先程から微妙に話しが噛み合ってない？
「我らがイクス」
「ってもう結界の限界が近い？！」
しかも数が増えてるし！ あーちくしょう！ 帰ったらヒューズをシバく！！！
イクスヴェリアに関してですがドラマCDの際も殆ど登場しておらず自分としては深く性格を掴めていないので一番の原作性格崩壊キャラになると思います