召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

76 / 414
七十五話~side 雨水~

 

前回のあらすじ

 

夜空を見た後のイクスが夢を問う→特に無いので思いつきで言ってみる→最終的に彼女が欲しいとなる→望み薄→・・・さて次に行ってみよう!

 

イクス本人が管理局の役に立つ事を何かしなければならない

 

それがイクスが封印されなくてもいい為の条件なのだが、よく分からないがイクスの出番が来たらしい

 

 

「ヒューズ、連れてきたぞ」

 

 

ちなみにシロは諜報部の方でエリシアと遊んでいると頃だろう

 

 

「おー早かったなー、こっちこっち」

 

 

本局の一室

 

入るとすぐに後ろからロックが掛かる電子音が聞こえる

 

厳重だな

 

 

「イクスちゃんは久しぶりだな」

 

「ええ、そうですね。エリシアの父親のヒューズさん」

 

「エリシアちゃんとは仲が良いらしいね」

 

 

人見知りなイクスにしては前に出ていると思ったら何故か睨んでいた

 

ヒューズは平然と流しているが何かあったのか?

 

いや、会う機会無いし有り得ないか

 

 

「秋春様、気を付けて下さい。経験則ですがこの手の笑顔には裏が有ります・・・恐らく平気で人を踏み台に出来ます」

 

「何か俺の評価酷くね?」

 

「お前の評価なんてそんなモンだろ」

 

 

この二人は一点に置いてはかなり似ている

 

イクスとヒューズは家族の為に何でも出来ると心の底から言える人種だ

 

だいたいヒューズには何度使われた事か

 

 

「まぁまぁイクス、その警戒は無駄だ。ヒューズが俺らの弱みを握ろうとヒューズの全行動理由が俺らの傍に居る」

 

「はい?」

 

 

当然エリシアの事だ

 

 

「さて、イクスの仕事ってなんだ?」

 

 

態々エリシアを遠ざけて本局の厳重な部屋を用意したんだし、それなりの理由だろうな

 

 

「レリックは当然知ってるよな?」

 

「六課が追ってるロストロギアだろ?」

 

 

ロストロギア対策で新設された部隊だけど今はレリックの専任をしていると言ってたかな

 

 

「そう、そのロストロギアの用途は?」

 

「見た事ないから分からん」

 

「見ないと分からないのがお前さんだしな」

 

 

なんだ? 鑑定の依頼の話か? だったらイクスの出番は皆無だが

 

 

「俺の調べによると、レリックを使って人造魔導師を作ろうとしているようだ。随分前にお前さんと研究所跡に行ったろ? その時のポットとかが証拠になるな」

 

「あーあーあったなー」

 

 

あの時は結構苦労したなー

 

行き成り呼ばれて研究所に連行されてガジェットと遭遇して・・・大変だった

 

 

「で、イクスちゃんに手伝って欲しいってのは情報提供なんだよね、そう言うことで幾つかの質問に答えてもらいたい」

 

「別に構いませんよ」

 

「なら一つ目、古代ベルカ王族血統のみに伝承されるロストロギアとの融合が実在する。これは実話か?」

 

「ええ、実話です。現に秋春様の指南の下に私も使えます」

 

 

あ、バラしやがった。一応デバイスが出来るまでは言いふらすべきじゃないと思っていたんだが

 

 

「二つ目、マリアージュは死体が無くとも作れる」

 

「ええ、それも事実です。死体が無いので戦えません許して下さい、なんて言う訳にはいきませんから」

 

 

当たり前だな

 

にしても情報収集ねー、いまいち聞く程の情報とは思えないけど

 

 

「三つ目、以前、聖王と戦った事がある」

 

「ええ、有ります。何度も立ちふさがる不屈の心を持つ女性でした」

 

「勝ったのか?」

 

「負けたようなモノですけど結果だけ見れば引き分けですね」

 

「なるほど・・・よし、足りない情報に現状で使えそうな戦力、聖王の戦力も大体把握した」

 

 

なるほど聖王の戦力なんてその時代の冥府の炎王イクスヴェリアくらいにしか分からないか

 

 

「よし! 雨水秋春三等陸士に命令する! 六課に行きレリックを鑑定してこい!」

 

「拒否する」

 

 

断固拒否する

 

 

「そろそろ三等陸士から上にあがってみたいとは思わないのかい?お前さん」

 

「うぐっ」

 

 

・・・思う。滅茶苦茶思ってますとも!

 

 

「この功績はでっけぇぞ? 色も付けれるし」

 

「黒いッ! この男、滅茶苦茶真っ黒だ!」

 

「六課の八神部隊長殿にはもう話は通してあるし、歓迎モードだってよ」

 

「い、いやでも俺この間は六課に迷惑掛けたし」

 

「あの甘々集団にそんな心配はいらねぇって。部隊長は、ねちっこく覚えてたけど気にすんな」

 

 

ねちっこく覚えてたのかよっ!

 

 

「チッ、渋るか。ならほら! お前さん攻略の為に態々作ったキャロちゃんの六課での日常を纏めたアルバム」

 

「お前キャロに殺されるぞ?!」

 

「大丈夫だ、代わりにお前のダラけた日常を駄賃代わりに送っておいた」

 

「俺が殺す! イクス、手伝え!」

 

 

コイツまさか俺の家に隠しカメラとか仕込んでないだろうな?

 

割と本気で不安になってきた




雨水、再び六課へ

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。