召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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七十七話~side 雨水~

前回のあらすじ

 

イクスとヒューズ対立→そう言えばイクスはヒューズとは最初以外は会ってない?→誰からの依頼かは分からないがヒューズ経由でレリックの鑑定依頼が届く→拒否権は無いらしい→どうせ断っても意味は無いから了承。なんてする訳が無い→イクスと一緒に抵抗→俺が即捕まって泣く泣くイクス降参→ヒューズの勝ちで行く事に決定

 

全く六課に行くと碌なことがないと思うんだよね・・・いや、ホント経験談

 

 

「いや~ほんま、また会えて嬉しいわー」

 

 

わ、笑ってない

 

よくも前回は仕事を増やしやがったな、コノヤロー的な視線が・・・

 

 

「あ、はは。久しぶりですね、八神二佐」

 

「此処では部隊長やけどな~、ほんま久しぶり、なのはちゃんが会ったらスターライトブレイカーやって」

 

「帰ります」

 

「冗談や」

 

 

上官じゃなかったら殴りてぇ!

 

 

「さて、おふざけは此処までにして仕事の話や」

 

「そうですね、それでレリックの現物は見れますか?」

 

「数日中には許可が出そうってところやな」

 

「なら数日後に来ますね」

 

「ハハハッ冗談上手いなぁ、数日間は六課滞在に決まっとるやん」

 

 

ハハハッそちらこそ冗談がとてもとてもお上手なようでっ!

 

これは何だ? レリック鑑定が目的じゃないのか?

 

俺が滞在して出る利益なんて高が知れるぞ

 

 

「いやー家は近いですし、別に大丈夫ですよ」

 

「何が大丈夫なんかサッパリやけど、もう諜報部局員の一時貸し出しの許可は貰っとるから安心しいや」

 

 

なら此処で切り札をきる

 

 

「数日家を空けるのは出来ませんよ、娘が心配です」

 

「娘言うたらアグスタの時に会ったイクスちゃんか・・・そやな」

 

 

よし、やっぱり情に訴えかける作戦は成功だな

 

 

「一緒に滞在って事で!」

 

 

ん? え?

 

 

「幸運な事に六課には子供を預かる施設もちゃんと有るし、部屋なら余っとるからアンタら親子が来ても全然平気や」

 

「ペットもいますよ?」

 

「うちにもおるで?」

 

「狼ですよ?」

 

「奇遇やなぁ、ザフィーラも狼や」

 

 

なんでこの人は狼なんか飼っているんだ

 

もう如何でも良いや

 

此処は素直に諦めて数日間は何も事件が無い事を祈ろう

 

 

「はぁー娘に連絡してきます」

 

「そか、なら今日の話は此処までや」

 

 

今日の・・・だと? 明日も何かあるかよ

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

連絡をすると予想より早くイクス達はやってきた・・・準備とかキチンとしているんだろうな?

 

 

「秋春様と泊り掛けで旅行ですか・・・新鮮です」

 

「俺は仕事だけどねー」

 

「わんっ! キャロに会うの久しぶり~」

 

「ああ、多分夕食の時には会えるんじゃね?」

 

 

今は訓練中だろうけど

 

それにしても待機命令が掛かっているから仕事って言っても結構暇だよな

 

 

「部屋は如何なっているのですか?」

 

「ん? 家と同じようにそれぞれ個室を用意してもらったが?」

 

 

これでただの三等陸士だから結構苦労した

 

初めて鑑定士ってのが役に立ったな

 

 

「一緒では無いのですか?」

 

「一緒が良いのか?」

 

「・・・はい」

 

 

んー頼んでおいて使わないのはなー

 

まぁでも滞在中は色々と我慢させる事も多いだろうし、少しくらいの我がままは聞いてあげるべきなんだろうか

 

 

「そうだな、イクスがそうしたいって言うならそうするか」

 

「有難う御座います!」

 

「イクス嬉しそ~」

 

 

あれ? そう言えばシロは何で人化しているんだ?




お出掛け気分の上機嫌なイクスが何時まで持つか

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