召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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七十八話~side 雨水~

前回のあらすじ

 

六課到着→八神部隊長殿はヒューズの言った通り前回の件を根に持っているようで→それはそれとして何故か六課滞在

 

そして何故か六課でシロが人化を解かないので、理由を聞くと人化継続時間延長の修行中らしい

 

 

「ん~アルフにコツでも聞けば・・・ま、アルフと会う機会ならその内あるから、その時で良いか」

 

「あ! 雨水さん発見!」

 

「んあ? キャロか」

 

 

発見とは如何いう事だろうか

 

あ、そう言えばこっちもキャロに用があったんだった

 

 

「何で探してたかは知らんが丁度良い。ほら、お前の六課でのアルバム」

 

「え? あ、きゃあああああ!! なんでっ?! って! そう言う事ですか、ヒューズさん!」

 

 

理解が早くて助かるが、もしかして俺のも既に届いているのか?

 

 

「何を慌てているか知らんが、俺は見てないから安心しろ」

 

「え?! 雨水さんは見てないんですか?!」

 

「・・・見て欲しかったのか?」

 

「い、いえいえ! そんな訳ないじゃないですかぁ~」

 

 

だよな・・・ん? 雨水さんは?

 

 

「待てコラ、はって如何いう意味だ。もしやキャロは見たのか俺の」

 

「見てないですよっ! 見てないに決まってます!」

 

「なら良いんだが、交換な。あとで持ってきてくれ」

 

「えっ」

 

「ん? さっきから・・・見たな」

 

 

この反応は絶対見たな

 

一体何が写されていたのかは知らんが、大概は盗撮物なんだろうから碌な物とは思えない

 

 

「吐け、何が写っていたか」

 

「見てないって言ってるじゃないですかっ!」

 

「嘘臭いわ! なら現物を持って来い! どんな形であろうと見た痕跡があるだろ!」

 

「・・・捨てました?」

 

 

知らんがな・・・何故に疑問系

 

 

「はぁー分かった・・・ちょっと部屋に戻ってこれ観賞してくる」

 

「ちょっ! 行かせませんよ! 返して下さいっ!」

 

 

キャロが俺の端末ごと奪おうとしたので届かない高さに手を伸ばす

 

必死にジャンプをしているが当然届かない

 

 

「俺の見たよな?」

 

「み、見てません」

 

「さてっ、ヒューズの事だし着替えシーンの一つくらいは入れてるだろ」

 

「ひゃ! へ! あ! だ、駄目ーーー!!!」

 

 

無視して部屋に戻ろうとすると金色の閃光が俺の手から端末を奪った

 

・・・何事

 

 

「キャロに何してるのかな? 雨水さん?」

 

「フェイトさん」

 

 

やばっ親馬鹿に見付かった

 

てか既に何か怖い

 

 

「キャロ、泣いてる」

 

「ご、誤解です、フェイトさん! 話を聞きましょう! 良い大人でしょ? ですよね?」

 

「キャロ、泣いてる」

 

「見て下さい! 半分くらいは嘘泣きですよ?! むしろ俺のが本気の涙目です!」

 

 

杖と斧を重ねた便利なフェイトさんの杖が若干震えてる

 

この人は最近何かあったのだろうか、親馬鹿度が途轍も無いんですけど

 

 

「キャロ! 何かフェイトさんに吹き込んだな!」

 

「え? 私ですか? ・・・あ」

 

 

身に覚えが有るようです

 

 

「フェイトさん、私は大丈夫ですから」

 

「キャロもこう言ってますし、いい加減そのホラーみたいな空気止めて戻って下さーい」

 

「・・・ふぅ」

 

 

ゴゴゴォ! って聞こえそうなオーラが消えて何時も通りの優しそうなフェイトさんに戻った

 

 

「キャロ! 本当に大丈夫なの? 最近、全然訓練に集中出来なかったのは雨水さんがなにかしてたんでしょ?」

 

「言い掛かりだ!」

 

 

大体俺がキャロに何をしなければいけない

 

色恋沙汰ならむしろ年齢的にもエリオだろッ! 聞いた話では同室らしいし・・・あー何も無さそうだな、基本フェイトさん似で仕事大好きだったし

 

 

「もー大丈夫ですって訓練に集中出来なかったのは・・・その・・・雨水さんの・・・」

 

「やっぱり雨水!」

 

「とうとう呼び捨てですかい」

 

 

そろそろ俺の端末拾いに行って良いですか? 貴方がシューターで飛ばしてくれたおかげでデータが無事か気になってるんですよ

 

 

「と言うかですね、二人とも仕事は如何したんですか。俺は滞在期間中は待機ですけど二人は六課での仕事があるでしょうに」

 

「あ、そうでした。なのはさんから」

 

「そう言えば私もなのはから」

 

「鍵付きの部屋に閉じこもらないとッ!」

 

 

金色と桜色のバインドが確り俺の逃走を防ぐ

 

 

「フェイトさん、行きましょうか」

 

「そうだね、キャロ」

 

「二人とも? ねぇなんで俺はこんな囚人みたくバインドで拘束されて鎖で引っ張られてるの?」

 

 

あ、無視だ

 

 

「なー、待機なんだからゆっくりしたいんだけどー」

 

「「上官命令です」」

 

 

俺、三等陸士

 

キャロ、二等陸士

 

フェイトさん、一等空尉

 

うわー・・・見事に逆らえねぇ




雨水のアルバムを見たキャロは数日訓練に集中できていませんでした

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