前回のあらすじ
レリック鑑定前に何か重要事件発生→レリック関係の可能性も有り一応出動→可能性は低いが下水道捜索→美少女と遭遇→六課フォワードと合流しそうな所で美少女からバインド→敵さんだった可能性有り
ま、全てが終わってからゆっくり助けを呼ぼう
壁に寄り掛かり懐中電灯を置く
「完全に動けない形とかじゃなくて良かった」
・・・そんな余裕も十五分くらいしか持たなかった
「地震?! ちょ運悪! 外に・・・通信妨害掛けたの誰だーッ!」
何か崩れそう?!
まださっき声がした方向にキャロ達は居るか?! 居てくれよ!
バインドに魔法使用妨害が組み込まれてないのが幸いした
このまま砲撃で落下する壁を破壊すれば、壁抜きなんて高等技能だろうけど火事場の・・・
パシュッ
ミスった。本番なら出来ると思ったが早々現実は甘くないらしいです
「そこかーッ! 今度は逃がさねぇぞ!」
「・・・誰」
暗くてイマイチ見えない・・・しかし何で・・・あーさっきの砲撃未遂の魔力反応か
「ぬがっ」
「ってお前!」
「さい、なん、だ」
魔法なら兎も角。ハンマーで殴られた・・・デバイスは痛いよ、そうか、そのデバイスは・・・ヴィータ三尉ぃぃ
せめて魔力ダメージでの気絶が良かった
◇◇◇◇◇◇
「あなたですかッ! 秋春様に・・・秋春様を殺ったのは!」
「グルルゥ」
「お、落ち着け! なぁ! なのは! 知り合いなんだろ、どうにか!」
「・・・ごめん、無理」
うるせぇ
ってか頭痛てぇ・・・記憶が吹っ飛ぶかと思ったが案外丈夫だな
はぁー何か目を開けたら駄目な気がするけど
「復活・・・っと、くらくらする、目の前がチカチカと」
「秋春様!」
「ガウッ!」
「えーっと医務室か。イクスにシロに高町一尉に・・・そうそうヴィータ三尉」
偉い人が二人も・・・やっぱ敵を見逃したのが悪かったか
「秋春様ぁ! 秋春様、秋春様! 秋春様、秋春様、秋春様・・・」
何度も何度も存在を確かめるようにイクスは呼び続ける
「って、怖ぇよ」
「いたッ、あう・・・ごめんなさい。お父様」
泣きイクス萌え
・・・なんて言ってる場合でも無いか
「えと失礼ですが、お二方はどの様な御用で?」
「いや、なんだ。あたしは背でも向けようもんなら、殺されそうだったから動けず」
「私はその付き添いだよ」
「・・・はぁ」
よく分からないがあの子の事はバレてない
「えっとレリック関係の事件はどうなりました?」
「逃げられた・・・クソッあたしのせいだ」
「ヴィータちゃんのせいじゃないよ」
「ガウー」
そう言えば病院に動物って有りなのかな?
「えーうちの娘が迷惑掛けました?」
「いや、そんな・・・ってかあたしがワリィんだけどさ」
「いえいえ、目的とは違いますが助かりましたので、有難う御座います。って事で恐らく・・・確実に迷惑を掛けたであろうイクスとシロ。謝っておけ」
ヴィータ三尉達が動けないなんてどんな脅し等をしていたのか想像したくもない
「ごめんなさい」
「ガゥゥ」
「あ、ああ」
「・・・にゃはは」
それにしても・・・見渡せば局の医務室にしては綺麗過ぎるな、広いし・・・かと言って何処かの病院よりは豪華な気もするし何処だ此処は・・・場違い感が
結局碌な目に遭わなかった雨水でした