召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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九十三話~side 雨水~

前回のあらすじ

 

イクスとヴィヴィオが何か話している→放っておこう→考え事をしていると心配される→シロが空気を読まない→イクスが拗ねる

 

風呂で色々ありアイス没収の刑をくらったイクスだったが、それほど気にしておらず就寝まで特に変化はなかった

 

・・・ただ、ある意味で気にしていたとも取れる行動があったのだが、子供組を寝せる際に俺はヴィヴィオに添い寝をしていたのだがイクスがヴィヴィオを寝相に見せかけ蹴り飛ばして俺の隣を奪取していた

 

あれは明らかに起きていたな

 

・・・そして、子供達が寝た頃に仕事帰りのエリシアがやってきた

 

 

「おう、遅かったな」

 

「これもそれもあれもどれも、全部パパのせいです」

 

「・・・頑張ったな」

 

「はい」

 

 

ぐた~としたエリシアはふらふらとリビングのソファーに座り込んで俺が炒れたコーヒーを飲む

 

 

「あつッ・・・先生、砂糖有りますか?」

 

「ほい、砂糖な」

 

「どうもです・・・そう言えば私に話って何ですか?」

 

「あーそうそうエリオ付き合ってるんだって?」

 

「ぶっ!」

 

 

アツっ! リアルで吹く奴が居るとは・・・ってか熱い

 

 

「あ、ごめんなさい!」

 

「いや、それで? エリオと仲が良いんだ」

 

「あぅ」

 

 

肯定の意思表示、有り

 

 

「別に俺はヒューズ程は気にかけてないって、興味本意。エリオもエリシアもそんな年なんだなぁってだけ」

 

「そ、そう言う先生だってキャロちゃんとは如何なんですかっ!」

 

「・・・お前は何の話をしている」

 

「あれ? ・・・雨水さんって好きな人とかいます?」

 

「んあ? お前らみたいな特別な関係って言える人は居ないな。それに冷静に考えたら俺って子持ち扱いだから、そう言うの難しいのかも」

 

 

んーまぁ確かに彼女が欲しいとイクスに言った事はあったが

 

 

「んーこれは何と言いますか」

 

「何と言いましょうね・・・エリオとはキスした?」

 

 

こてん。とエリシアがソファーに転がった

 

そして何を思い出したのか、置いてあったクッションに顔を埋めて悶絶している

 

・・・これは何と言うか・・・見ていて、なんとも・・・端的に、エリオ死ね

 

 

「ヒューズ・・・お前の娘はもう立派な女性だよ」

 

「もうっ! 先生!」

 

「どうどう」

 

「私は冷静です!」

 

 

冷静な奴はコーヒーカップを投げようなんてしない

 

如何にか、手に持っている凶器を下ろしてもらい落ち着いてもらった

 

 

「はぁ疲れた」

 

「確かに問題は先生よりパパなんですけどね」

 

「頑張れ」

 

「・・・先生も手伝ってくれません?」

 

「そればっかりは協力出来ねぇよ。親子の話だしな」

 

「そう、なんですけどね」

 

 

あのヒューズが折れる所なんて全く想像出来ないな

 

 

「それにしてもお前がエリオと出会う機会なんて、そう多くは無かったよな?」

 

「え? ああ、いえ、パパの仕事の関係で結構頻繁に六課には出向きますし、割りと多かったりしました」

 

「へぇー、でもエリオってフェイトさんに似て仕事馬鹿な面があるから仕事の話ばっかりじゃなかった?」

 

「最初の方は・・・でも最近はそうでも無いですよ? 最初が仕事の話が八割で先生の話が二割だとしたら、今は仕事が五割で先生が二割で残りの三割が・・・ですから」

 

 

何故二割に俺が入ってるんだ。と言いたい所だが、それより誤魔化された三割がとても気になる

 

 

「あれだよな・・・こう話を聞いていると俺は行き遅れてるんじゃないかと思う」

 

「まだ先生は二十一じゃないですか」

 

「いやぁでもさぁ」

 

 

管理局ってかなり結婚年齢早めじゃん?




二人のきっかけを作っていたのはある意味で雨水でした

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